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ECサイトの成功事例13選!売上アップの要因や戦略も紹介!

これからECサイトを立ち上げようとしている人は、どうしたら成功させられるのか、成功事例を知りたいという人も多いでしょう。
成功事例を見ることで、ECサイト運営のさまざまなヒントが得られます。

そこで今回は、ECサイトの売上アップの基本とコツを解説するとともに、実際のECサイトの成功事例をご紹介します。

ツクルくん
ツクルくん

ECサイトで成功するにはどうしたらいいんだろう?

カラミちゃん
カラミちゃん

まずはECサイトの売上アップの基本とコツを押さえた上で、成功事例から学んでいきましょう。今回は、ECサイトの成功事例13選をご紹介していきます!

ECサイトの売上を作るための根本的な考え方

ECサイトを成功させるためには、まずは売上がどのように成り立つのか根本的な考え方を知っておく必要があります。
下記は知っておくべき、ECサイトの売上の方程式です。

  • 売上=訪問者数(アクセス数)×購入率×客単価

訪問者数はECサイトに訪れた人の数なので、アクセス数ともいえます。
購入率は、サイトを訪れた人のうち何人がアクション(ECサイトであれば購入)をしたかの割合です。
客単価は、ユーザー1人あたりの平均購入価格になります。

ECサイトの売上をアップさせようと思った際に上記の方程式を理解しておかないと、間違った売上対策をしてしまうことになります。

たとえば「アクセス数は十分だが購入率が低い」状態であるにもかかわらず、広告を出すなどアクセス数を上げる施策をしても、売上にはつながりません。

売上を上げ続けるためにまずは売上の方程式を覚えておきましょう。

カラーミーショップのECサイト成功事例8選

ではここからは実際に、カラーミーショップでECサイトを運営しているショップの成功事例8選をご紹介していきます。
成功の秘訣などを学び、ぜひ自社サイトの運営の参考にしてくださいね。

餃子のビッグファイブ

餃子のビッグファイブは、1991年創業の生餃子専門メーカーです。
ECサイトでは、黒豚をはじめとする鹿児島県の特産品を使用した生餃子を販売しています。

ECサイトをオープンした直後は、テレビ番組に取り上げられたこともあり注文が殺到し、注文数は千件超え。

開店したてで一気に注文が来ると何かしらの問題が起きそうですが、注文殺到時のアイテム数を絞ったり、事前に配達まで時間がかかる旨の告知を行ったりするなど実店舗のようなお客様目線の接客を心がけ、トラブルなく運営を成功させています。

ブランディングには最も力を入れており、外部の鹿児島の事業者のさまざまな意見や多様な感じ方を取り入れることで、「鹿児島」から発信することを大切にしています。

さまざまな媒体やSNSを活用してタイムリーな発信をしているのも成功の秘訣の1つでしょう。

詳しくは下記のインタビュー記事をご覧ください。

4w1h 燕三条キッチン研究所

クリエイターとメーカーのコラボチーム「燕三条キッチン研究所」が立ち上げたECサイトである4w1h燕三条キッチン研究所は、キッチンツールの新しい使い方を提案しています。

ブランドコンセプトを固める際にどういった人にどのように使ってほしいかという話から、「5w1h」のキッチン(where)を抜いた「4w1h」をショップ名に冠したことが非常に印象的なものとなっています。

最初にリリースした「ホットサンドソロ」は2020年グッドデザイン賞を受賞。
2020年4月にTwitterで9万件のいいねを獲得するほどバズったことにより、爆発的なヒット商品となりました。

従来のオンラインモールの普及による値崩れを解決するために、自社サイトを持つことでブランド価値の向上を図ったことが売上アップの大きなポイント。

ヒット商品であるホットサンドソロをコンロの上に安定して置ける「コンロサポーター」を発売するなど、商品企画を通じたリピーター対策も行っています。

詳しくは下記のインタビュー記事でご覧いただけます。

職人醤油

職人醤油は、日本全国の蔵から独自にセレクトした醤油をすべて100mLの小瓶で販売しているECサイトで、400以上の醤油蔵を訪問してそろえた圧巻のラインナップが特徴。

消費者が「選んで買っていないもの」という視点から醤油に目を付け、赤身のお寿司や白身のお寿司、餃子、ステーキ、アイスクリームなどさまざまな料理に合う醤油を提案しています。

また、サイトには醤油に関する知識を深めるための多くのコンテンツが掲載されており、全国各地の醤油職人を顔写真付きで紹介するなど、消費者へこだわりやストーリーを伝える工夫がされているのも成功の秘訣でしょう。

さらに詳しくは下記のインタビュー記事をご覧ください。

かわしま屋

信頼できる生産者や職人からのみ直接仕入れたオーガニック食品を販売するECサイトです。
かわしま屋では商品ページの制作に力を入れていますが、特に購入を大きく左右するのが商品の訴求ポイントだといいます。

そのため、商品ページを作ったらそれで終わりではなく、ヒートマップやユーザーの反応などを元に訴求ポイントを見直し、ユーザーに刺さる商品ページへと改善していくことが大切です。

また、かわしま屋はオウンドメディアにも力を入れており、コンテンツSEOでユーザーの集客に成功しています。
ただ記事を制作するだけではなく、栄養士や医師といった監修を付けることで他社の記事との差別化を図るなど工夫しています。

さらに詳しくはこちらのインタビューをご覧ください。

パンと日用品の店 わざわざ

長野県東御市にある「パンと日用品の店 わざわざ」は、多くのEC運営者からも注目を集めているECサイトです。

こだわっているのは、「人の気持ちが伝わるような梱包」。
10種類の段ボールから最適なサイズを選んで緩衝材を減らし、緩衝材を入れる場合も新聞紙でキレイにくるんで整然と詰めるなど、丁寧な梱包に力を入れています。

また、パンの注文の場合は、パンの保存方法が記載されたフライヤー、ギフトの場合は「わざわざ」の店舗紹介カードを同梱するなど、注文ごとに同梱するものを変える工夫を行っているそうです。

毎週火曜日と金曜日は、ECサイトのトップページの写真やおすすめ商品の内容を変更するなど、飽きられないコンテンツづくりにも注力。

商品紹介文も「個人の主観で書く」「具体的に書く」など、セオリーを持っていることが人気店のポイントでしょう。

わざわざのECサイトの工夫についてはこちらのインタビューをご覧ください。

NAOT JAPAN

NAOT JAPANは、イスラエル発の革靴NAOT(ナオト)を輸入・販売しているECサイトで、奈良に実店舗「NAOT JAPAN」を構えています。

ECサイトでは靴のフィッティングができず多くの消費者が不安を感じるため、サイズアドバイスを行うなど実店舗のような接客を心がけているそうです。

さらに、もしサイズなどが合わなかったら返品できるサービスも展開し、オンラインで靴を購入する消費者の不安を解消する仕組み作りをしています。

また、実際に履いたスタッフの感想をWebマガジンとして配信するなど、コンテンツも充実しており、お客様の声には多くの感想が寄せられていることからも、人気店であることが伺えるでしょう。

さらに詳しくはこちらのインタビューをご覧ください。

サイフク

サイフク公式オンラインショップは、新潟県の老舗ニットメーカーが運営するECサイトです。

ポンチョをメイン商品としている「mino」、身体や生活を彩るさまざまなものを “つつむ”をコンセプトにユニークなニットアイテムを企画する「226」という2つのブランドを展開しています。

成功のポイントの1つは商品ページへのこだわりです。
商品画像では撮影時にサーキュレータを使ってポンチョの軽やかな雰囲気を演出したり、実際に届いたお客様の声を商品説明文に反映させたりなど、徹底した顧客目線での商品ページ作りを心掛けています。
また、既存顧客へのメルマガ施策も重視し、福袋企画など先行情報を発信することでロイヤリティを生み出しています。

さらに詳しくはこちらのインタビューをご覧ください。

クアトロガッツ

クアトロガッツは、大阪府茨木市で「小さいふ。」など革製品を製造販売している店舗のECサイトで、「カラーミーショップ大賞2020」では全国40,000店の頂点である大賞に輝いています。

ECサイトでは、毎日訪れる人を楽しませるために日々違う財布を販売したり、購入者の体験を掲載したりするなど顧客とコミュニケーションを取るためのさまざまな企画を実施しています。

たとえば、革製品を育てる体験をプロモーションするための企画「エイジング写真コンテスト」は、多くの顧客が参加し、盛り上がりを見せました。

また、「今日の小さいふ」「今日のガッツ」などほぼ毎日更新されているコンテンツにより、活気あるECサイトとなっています。

コロナ禍では、SNSを利用して顧客とのコミュニケーションの頻度を上げるなど、日々のコツコツとした積み重ねによって、大きな成功を収めているショップといえるでしょう。
下記インタビューで成功の秘訣を、より詳しく紹介しています。


ジャンル別ECサイトの成功事例5選


ここからは、ジャンル別にECサイトの成功事例5選をご紹介していきます。
それぞれのジャンルのECサイトがどのようなポイントを押さえて成功しているのかを確認し、自社のECサイト立ち上げとその後の運営の参考にしてみてくださいね。

資生堂【美容・化粧品】

大手化粧品メーカーの資生堂は、「ワタシプラスby資生堂」というECサイトを運営しており、売上を拡大しています。

ワタシプラスby資生堂では商品の販売だけでなく、化粧品や美容のさまざまなコンテンツを配信。

また、ECサイト内では資生堂の人気アイテムを組み合わせて試せる「バーチャルメイク」機能があり、実店舗のように使用感が確認できます。

越境ECにも力を入れており、中国のネット通販大手と協業したことから、中国での事業成長がめざましいのも大きな特徴でしょう。

ユニクロ【アパレル】

日本のファストファッションの代表的存在であるユニクロは、コロナ禍でもECサイトの売上高を伸ばしており、2021年8月期決算では前期比17.9%増の1,269億円でした。

ユニクロは、店舗とECサイト、アプリなど顧客とのあらゆる接点(チャネル)で最適な購買体験を提供するオムニチャネルの成功事例です。

ECで買った商品を店舗で受け取れたり、店舗で買った商品を配送できたりする「店舗受け取りサービス」を展開したことで、売上を大きく伸ばしています。

最近では、公式アプリのほかに商品の着こなしを発見できるアプリ「StyleHint」をリリースしており、ユーザーのファン化にも力を入れています。

北欧、暮らしの道具店【雑貨】

北欧、暮らしの道具店は、北欧をはじめとするさまざまな国の雑貨・インテリアなどのセレクトショップで、元々カラーミーショップのユーザーさんでした。

今は自社でECサイトを構築し、成功を収めています。

北欧、暮らしの道具店は、メディアECとアプリをうまく活用しているのが大きな特徴で、「雑誌で商品を知る楽しみを感じながら買う場」をコンセプトにECサイトを展開。

スタッフが実際に商品を使いながら活用方法を提案するコンテンツなど、商品を購入するつもりではないユーザーが訪れても楽しめるサイト設計になっています。

商品の使用感が消費者に伝わる工夫も多くされており、オンラインによる消費者の不安を解消をしながらも、楽しんで買い物できるサイト作りが成功のポイントでしょう。

北欧、暮らしの道具店の成り立ちや成功を収めるまでの過程については、下記のインタビュー記事をぜひご覧ください。

Minimal -Online Shop-【食品】

「Minimal -Online Shop-」は、チョコレート専門店「Minimal (ミニマル)-Bean to Bar Chocolate-」のECサイトです。

Minimal -Bean to Bar Chocolate-は、2014年に東京都渋谷区で創業したクラフトチョコメーカーで、日本でいち早くチョコレートの製造工程すべてを自社で管理するスタイルを導入したことで有名です。

また、小売業などを通さず直接消費者に販売するD2Cを日本で早々に開始したメーカーの一つでもあります。

チョコレートは東京にある直営店2店舗とECサイトで販売されており、実店舗・ECサイト・SNSが同じ世界観で統一されています。

SNSを頻繁に更新することによってフォロワーを増やし、認知拡大や集客にも成功している好例でしょう。
なお、食品D2Cで注目されているブランドの事例や食品D2Cの特徴やメリットについては下記の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

カメラのキタムラ【電化製品】

家電製品を販売しているカメラのキタムラでは、独自の安全保証を充実させることで消費者に安心感を提供し、リピーターの獲得につなげています。

また、メルマガを配信しECサイト限定商品の紹介やクーポンの案内をすることで、消費者の購買意欲を促進し、リピート率向上を目指しています。

ECサイト上で定期的に開催されるフォトコンテストも好評で、顧客との接点を増やし多くのユーザーをファン化することにも成功しているでしょう。

写真で作るオリジナルグッズも展開するなど、購入後もカメラのキタムラを利用するさまざまな機会を提供しているのが大きな特徴です。

ECサイトを成功させるための5つの要因

ECサイトを開設したら、何もしないのに急に売上が上がるということはありません。
そのためECサイトを成功させるための基本的な要因を把握しておき、地道に実行していくことが大切です。
ここからは、ECサイトを成功させるためのポイントをご紹介します。

1.集客(広告やSNS運用)

ECサイトを立ち上げた直後は、誰もお店の存在を知らない状態です。
ですが、集客(お店の告知)をすることでサイトの認知度が上がり、売上につながります。
先ほどの売上の方程式にもあったように、まずは訪問者がいないと売上は成り立たないため、ECサイトにおいて集客は必須です。

集客して訪問者が増えるメリットは売上が上がるだけではありません。
売れる商品はどのようなものなのか、どの商品がよく閲覧されているのか、どれくらいの割合で購入してもらえるのか、といったことが分析できるようになるのも大きなメリットです。

ECサイトに集客するには、InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSの運営や、Web広告を出すといった方法があります。

SNSはそれぞれ特徴が異なるため、集客に利用する場合は使い分けが大切です。
ビジュアルが売りの商品はInstagramがとくにおすすめでしょう。

Web広告は検索エンジンで表示されるリスティング広告のほか、Webサイトやアプリ内の広告枠に画像や動画などを表示するディスプレイ広告、成果報酬型のアフィリエイト広告などがあります。

それぞれメリット・デメリットがあるため、自社に最も適した形の集客を行うと良いでしょう。

なおECサイトのアクセス数を増やすための9つの集客方法の特徴やメリットについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

2.サイトのデザイン

サイトがおしゃれであることはユーザーの購入意欲を刺激するために大切なことですが、ただおしゃれなだけでは売上にはつながりません。
ユーザーへショップを魅力的に見せると同時に、購入しやすさも両立したサイトでなければなりません。

いくらデザインが優れていても「商品が探しにくい」「文字が読みにく」「購入ボタンが見つからない」といった理由で、ユーザーはすぐにサイトを離脱してしまいます。

そのため、直感的に操作できたり、目的の商品へ効率よくアクセスできるデザインにすることで、ユーザーの迷走や離脱を防ぎ、購入への導線を確保できます。

また、せっかく訪問者が興味を抱いても、購入までのステップがわずらわしいとサイトから離れてしまう人も出てきます。

購入ボタンを目立たせる、必要最小限の情報で購入できるようにするなど、利用者にとって使いやすくスムーズに購入できるデザインを目指しましょう。

カゴ落ちを防ぐ対策をする

カゴ落ちとは、ECサイトを訪問したユーザーが商品をカートに入れたにもかかわらず、購入しないままサイトから離脱することで、別名「カート放棄」ともいわれます。

実際にECサイトで7割のユーザーがカゴ落ちをしているともいわれており、対策は必須です。

カゴ落ちの理由としてはさまざまありますが、「購入までのプロセスが長すぎた」といったデザイン面が原因で購入を止めてしまうことはよくあるので、購入までのステップを極力少なくするなどの工夫をしましょう。

また、送料などの追加料金が高すぎて購入を断念する人も多いため、サマリーを表示して、今がいくらなのかをユーザーが確認できるようにすることもカゴ落ち対策で有効といえます。

カゴ落ちとはどのようなものか、知っておきたい原因とカゴ落ち率改善のための対策方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

3.決済方法の充実

先ほど取り上げたカゴ落ちは、希望する決済方法がないために起こってしまう場もがあります。

例えば初めてECサイトを利用する方は、商品が届くかどうかなど不安に感じるため、後払い決済を希望する傾向があります。
ですがクレジットカード決済など、即時支払いが必要な決済方法しか用意されていない場合、ユーザーは購入を諦めてしまう可能性が高いです。

また、似たようなパターンで、クレジットカード情報の入力が手間で購入を止めてしまうという人もいます。
そのため、決済方法を充実させることはECサイトの売上アップにもつながるといえます。

令和4年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、ECサイトでよく利用される決済方法はクレジットカードですが、3位にはID決済がランクインしています。

代表的なID決済のAmazon PayはAmazonのアカウント情報を利用するため、購入者がカード情報などを改めて入力する手間が省けるのでスムーズな購入が実現し、カゴ落ち防止にも役立つでしょう。

なお、カラーミーショップであればAmazon Payが月額費用無料で利用できます。
>>>カラーミーショップを見てみる

販売機会の損失を防ぎ、ECサイトの売上をアップさせるには決済方法の充実も1つのポイントです。

ECサイトで人気の決済方法について詳しくは「ECサイトで顧客満足度の高い決済方法はどれ?」の記事をご覧ください。

4.他社との差別化

2024年6月時点で、日本国内のECサイトは少なく見積もっても100万店舗以上あるといわれています(市場規模から推測)。
そのため、ECサイトを出店するだけではなく他社と差別化することが必須といえます。

差別化というと難しく考えがちですが、例えば同じ商品を販売していても他社よりも安く提供したり、早く提供したりといったことも差別化といえます。
また、価格や配送スピード以外にも差別化の方法として、以下のようなことが挙げられます。

  • ・特定のカテゴリの商品の品ぞろえに力を入れる
  • ・梱包でショップオリジナルの段ボールを使う
  • ・商品ページにできるだけ多くの写真を載せる
  • ・顧客対応の早さや丁寧さにこだわる など

このように、商品に関することだけでなく商品梱包や顧客対応などでも他社と差別化を図ることができます。
どのような差別化を行うかを考える際は、他社の商品や自社の置かれた状況を把握できる競合分析が役立ちます。

競合分析を行う

競合分析とはマーケティング戦略の基本で、競合他社の商品ラインナップや価格設定などを調査・分析することです。

競合分析をすることは、下記のような目的があります。

  • ・自社の強みや弱みを分析する
  • ・市場や業界のトレンドを把握する
  • ・価格設定を見極める

競合他社と自社を比較することで、自社の立ち位置や強み・弱みを知ることができ、今後の顧客へのアプローチに役立つでしょう。

ビジネスにおいては、他社との競争が基本です。

売上がいいからといってその状態がずっと続くわけではありません。
日々新しい商品やサービスが登場するため、競合と自社を定期的に比較し、より良くしていくための競合分析は必須といえるでしょう。

競合分析とはどのようなものなのか、使えるフレームワークやテンプレート、ツール、基本的なやり方について、さらに詳しくはこちらの記事をご覧ください。

5.顧客との関係構築

顧客と良好な関係を築くことで、再購入や定期的な購入が見込めます。

売上を上げ続けるためには、毎月新規顧客を獲得することも大切ですが、新規顧客を増やすのはリピート客を増やすよりも何倍ものコストがかかるとされています。
そのため、新規顧客の獲得に力を入れるよりもリピート客を増やす施策を行ったほうが効率的なのです。

また、そもそも日本では少子化に伴う人口減が進んでいるため、新規顧客の獲得自体が年々難しくなっていることもあり、顧客に自社のファンになってもらい生涯にわたって利用してもらうことが重要視されています。

売上を伸ばし安定させてECサイトを成功させるには、顧客との良好な関係を構築することがポイントなのです。

口コミ(お客様の声)を充実させる

顧客とコミュニケーションを取り関係を構築する方法はいくつかありますが、口コミもその1つです。

まず口コミを集めるためにメールなどでお願いして、レビューを書いてくれた人に対してクーポン券やプレゼントを配布するといったコミュニケーションが取れます。

書き込まれた口コミに対して返信を行えば、口コミを書いてくれたユーザーにも、それを見た他のユーザーにも「丁寧な対応をしてくれるお店」という印象を与えられでしょう。

また、口コミを集めてユーザーの意見や感想を知り今後の商品開発や改善に活かすことで、顧客目線のより良い商品の提供が可能になります。

そもそもECサイトの口コミ(お客様の声)は、購入側にとっては商品選びの1つの目安となり、販売側にとっては自然な形で購入を後押しすることができます。

ショップ側が商品のメリットや魅力を強調すると消費者は「押し売り」と感じてしまいますが、口コミでおすすめされれば「第三者による客観的な意見」と好意的に捉えてくれるでしょう。

顧客とのコミュニケーションという意味でも、購入を後押しするという意味でも口コミを置くことは大切です。

なお、お客様の声を載せるメリットや、集め方、載せ方(書き方)、ネットショップへの効果について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

ECサイトをさらに成功させるための戦略

ECサイトを成功させるには、先ほどご紹介した5つの基本を押さえることがまずは大切です。
そのうえで、さらに成功を収めるために、押さえておくべき戦略を3つ紹介します。

複数店舗の展開

既存のECサイトのほかに新しいショップを立ち上げたりECモールへ出店したり、複数店舗を展開して販売経路を拡大することはECサイトをさらに成功させる1つの方法です。

店舗を増やすことで人の目に触れる機会が増やせるため、ショップやブランドの認知向上に役立ちます。
また販売機会の増加にもなるため、売上アップも期待できるでしょう。

複数店舗の展開は、出店方法によってそれぞれのショップの強みを活かせるのもポイントです。
例えば、既存の自社ECサイトに加えECモールへの出店を行った場合、これまでとは異なる客層に自社の価値を知ってもらえ、思わぬ売り上げ拡大につながるかもしれません。

さらに、店舗が複数あることでリスク分散にもなります。
ある販売経路では赤字でも、ほかの販売経路で黒字になれば、トータルで利益を出せる状況を構築できるでしょう。

オムニチャネル

オムニチャネルとは、顧客に対してさまざまな販売チャネルを提供することです。
例えば、ECサイトと実店舗の両方を運営し、顧客がECサイトで購入した商品を実店舗で受け取れるようにする、店内のタブレット端末から商品を取り寄せられるようにする、といったことが該当します。

オムニチャネルの最大のメリットは、複数の販売チャネルを連携させることで、顧客体験を向上できる点です。

顧客にとって便利なサービスを提供することで、顧客満足度が上がり、結果的に販売機会の増加につながるでしょう。
そのため、オムニチャネル戦略を効果的に実行するには、常に顧客満足度を重視し、販売チャネルの展開の方向性を決めていく必要があります。

オムニチャネルについてさらに詳しくは、「オムニチャネルとは?」の記事をご覧ください。

越境EC

国境を越えて日本から海外へEC販売を行うことを越境ECといいます。
越境ECであれば、現地で実店舗をもって販売するよりもハードルが低く、越境ECをサポートするサービスやツールもさまざまあるので始めやすいでしょう。

越境ECの一番のメリットは、商圏の拡大です。
少子高齢化により日本市場で新規顧客の獲得が難しくなっているため、海外の顧客を開拓することで事業拡大が見込めます。

越境ECを始めるにはすでにある自社サイトに海外販売が可能になるサービスやツールを導入するか、eBayなどの海外のECモールに出店するといった方法があります。

いずれの場合も日本と海外でのニーズは異なるため、越境ECを効果的に行うためには、取り扱っている商品のニーズがあるのかや、その国での販売が可能かなど事前の調査が重要です。

越境ECの市場やメリットなどさらに詳しくは「越境ECとは?」の記事をご覧ください。

まとめ

今回は、ECサイトの売上アップの基本とコツを解説するとともに、ECサイトの成功事例13選をご紹介しました。

この記事を参考に、売上アップのポイントを押さえ、ECサイトを運営するのが成功の近道です。

また、大きな成功を収めているECサイトの特徴を知ることで、自社のECサイト運営のヒントが得られるでしょう。

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よくある質問

ECサイトの成功事例を教えてください。

たとえば化粧品メーカーの資生堂は「ワタシプラスby資生堂」というサイトを運営してバーチャルメイク体験ができるコンテンツを用意するなどして売上を伸ばしています。詳しくはこちらの章をご覧ください。