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カゴ落ちとは?知っておきたい原因と対策

カゴ落ちとは?知っておきたい原因とカゴ落ち率改善のための対策方法

ネットショップの売り上げアップを狙う中で効果的な改善ポイントとして挙げられるのが「カゴ落ち」についてです。

カゴ落ちは別名「カート放棄」とも呼ばれ、ネットショップを訪れたお客さまが、商品をカートに入れたにもかかわらず購入しないままサイトから離脱してしまうことを指します。

ネットショップ運営に携わるうえで、カゴ落ちは絶対に把握しておきたいポイントといっても過言ではありません。

何も手を打たないままでは「アクセスがあるのに、いつまでも売り上げにつながらないのはなぜ…?」なんて事態にもつながりかねません。

カラミちゃん
カラミちゃん

そこで今回は「カゴ落ち」の意味や原因、そして押さえておきたい対策などを解説していきます!

カゴ落ちとは?

カゴ落ちとは、ネットショップの訪問客が商品をカートに入れたまま購入せずにサイトから離脱してしまうことを指し、別名「カート放棄」とも呼ばれています。

ネットショップの売上をアップさせる要因の中でも、購入率(CVR)を大きく左右する部分なので、重要な改善ポイントとして注目すべき部分です。

知っておきたいカゴ落ち率の平均値

ネットショップの売上をアップさせるうえで避けては通れない「カゴ落ち」問題ですが、自分のショップで実際どれほどの訪問者がカゴ落ちしているのかを数値で表すものとして「カゴ落ち率」と呼ばれる指標があります。

基本的に、カゴ落ちの改善ポイントは、この「カゴ落ち率」の数字をいかに下げられるかが重要。

さて、そんな「カゴ落ち率」ですが、自分のショップの数値が高いのか低いのかを把握する意味でも、まずは世間一般のネットショップの平均値を知ることが大切です。

Baymard Institute(アメリカ)の調査資料「48 Cart Abandonment Rate Statistics」によると、世界のECサイトのカゴ落ち率の平均値は「69.99%」というデータが出ています。

これはおよそ7割近くの訪問者が、ネットショッピングをする中で商品を購入せずカートを放棄し、ECサイトから離脱してしまっているということを表します。

また、株式会社イー・エージェンシー(日本)が行った「ECサイトのカゴ落ちによる機会損失状況の調査」によると、ネットショップの機会損失額は平均して売上の約2.5倍にのぼることがわかりました。

これは月商500万円のショップの場合、およそ約1250万円の機会損失が発生していることになります。

カラミちゃん
カラミちゃん

「カゴ落ち」がネットショップの売上にいかに大きな影響を与えているか、このことからもわかるかと思います。続いてはその原因を見ていきましょう!

カゴ落ちの原因は何?知っておきたい11の理由

では、一体なぜカゴ落ちやカート放棄が発生してしまうのでしょうか?

Baymard Instituteの調査によると、実は58.6%のユーザーが「ただサイトを回遊していただけだった/今買う準備をしていなかった」という理由でそのままサイトから離脱していると報告されています。

また、上記以外にもカゴ落ちの原因はさまざま。主に以下の10個が挙げられます。

ECサイトのカゴ落ち・カート放棄の10個の原因

参考資料: Baymard Instituteの調査資料「41 Cart Abandonment Rate Statistics」の数値をもとによむよむカラーミー編集部が作成

カラミちゃん
カラミちゃん

お客さまが購入する際の金額や買いやすさなどもカゴ落ちに影響しているようですね。
これらの原因を改善していくことがカゴ落ち率を下げることにつながりますので、ぜひ覚えておきましょう!

カゴ落ち率改善のための対策方法は?

ここまではカゴ落ちに至るまでの理由を紹介しましたが、ここからはカゴ落ち率改善のための対策方法を解説していきます。

今回はこの中でも特に、調査結果に出ていた上位6つの理由に注目してみました。

  • ● ただサイトを回遊していただけだった/今買う準備をしていなかった
  • ● 送料・税金・手数料などの追加費用が高すぎた
  • ● 購入する際にアカウント作成が必要だった
  • ● 購入完了までのプロセスが複雑・長すぎた
  • ● 合計金額を事前に知ることができなかった
  • ● クレジットカード情報を入力する際にそのサイトを信用できなかった

それぞれの理由と、対策方法について詳しく見ていきましょう。

ただサイトを回遊していただけだった/今買う準備をしていなかった

日々のネットサーフィンの一環としてネットショップやさまざまなサイトを見て回り、気に入ったものがあったので買い物カゴに入れる。しかし現時点では買うつもりがないのでそのままサイトから離脱してしまう…というケースです。

カゴ落ちする理由としては58%以上と最も割合の多い結果に。この理由でカゴ落ちしてしまうお客さまは再訪・購入につながる可能性がもっとも高いので、ぜひアプローチに取り組んでいきましょう。

対策:カゴ落ちフォローメールなどを使いお客様にアプローチする

このケースでは、一度は気に入った・またはその時は手持ちがなかったためにカート放棄が行われているので、再度お客さまにアプローチをすることが効果的です。

例えばカートリカバリーのようなカゴ落ち対策専門のMA(マーケティングオートメーション)ツールを使って、カゴ落ちしたお客さまにメールを自動配信することでショップへ呼び戻し、売上につなげるといった方法があります。

 

送料・税金・手数料などの追加費用が高すぎた

続いて、53%という高い割合を占めたのが「追加費用が高すぎる」というケースです。

商品金額を確認したうえでカートに入れてショッピングを進めたものの、請求金額の総合計の画面で「送料」や「消費税」、配送や支払い方法にかかる「手数料」などが商品の金額に加算され、その追加金額がお客さまの想定より高かったためにサイトから離脱してしまう…というパターンです。

対策:送料無料にするなど追加費用を極力減らすか、事前に費用金額がわかるようにする

たとえば「送料無料」を導入するなど、理想はお客様にとってコストになる費用を減らすのも一つの手段です。
しかし単純に費用を削ってもショップがの売上や利益に影響してしまうため、導入が難しい場合もあるでしょう。そのため、

  • ● 送料をなくすのが難しい場合は、あらかじめサイト上に追加費用(送料や手数料)をわかりやすく表示する
  • ● 送料をなくすのが難しくても、可能な限り送料を下げる
  • ● あらかじめ送料込みの商品代金を設定し、送料無料と表示する

などを検討してみてください。

購入の際にアカウント作成が必要だった

次いでカゴ落ち・カート放棄の理由として多かったものが「購入する際にアカウント作成が必要だった」というケースです。

ネットショップの中には、会員登録をせずとも購入可能なショップもありますが、中には会員登録をしないと購入ができないショップも多く存在します。

ネットショップ運営者からすると、基本的にお客さまには会員登録をしてもらいたいものですが、お客さまからすれば購入前の登録作業への心理的ハードルが高まってしまい、購入意欲が消えてそのままカゴ落ち、サイト離脱につながってしまうようです。

対策:(1)会員登録なしでも購入できるようにする (2)会員登録のメリットを伝える (3)会員登録方法を簡単にする

一番の解決方法として、会員登録なしでも購入できるようにすることが挙げられます。

しかし実現が難しい場合は、お客さまの心理的ハードルを越えられるよう「会員登録のメリット」や「なぜ登録する必要があるか」などをきちんと伝えられるような導線を作っておきましょう。また、その際に会員登録フローを簡略化し、登録しやすいようにしておくことも大切なポイントです。

 

購入完了までのプロセスが複雑・長すぎた

次に挙げられる理由が「購入完了までのプロセスが複雑・長すぎた」ケースです。

購入の際は基本的に購入者情報や配送先などの情報を入力する必要がありますが、それがわかりにくかったり、余計な情報入力の手間がかかるなど、お客さまが面倒だと感じてしまった瞬間に離脱されてしまうことがあります。

今はモバイル端末の普及により、スマートフォンから購入をするユーザーが増えています。
そのため、特にスマートフォン画面での購入プロセス・フローが簡単・明快になっていないと、カート離脱されてしまう可能性が高まります。

対策:購入フローを簡略化するか、入力を省ける決済サービスなどを導入する

お客さまの情報入力の負担をできるだけ減らせるように改善しましょう。
そのためには、

  • ● 購入フローのページ数を減らす(入力フォームを1つにまとめるなど、ページをたくさんまたがせない)
  • ● 入力しやすいデザインにする(幅や色合い、余計なバナーを入れないなど)
  • Amazon Payなど、個人情報を新たに入力しなくても購入できるようなID決済サービスを導入する

などの改善に取り組んでみましょう。

ID決済については下記の記事で解説しているので合わせてチェックしてみてください。

合計金額を事前に知ることができなかった

これは最初に上がった理由の「追加費用が高すぎた」に類似したケースです。

お客さまは基本的に商品代金を確認しながらカートに入れています。
ですが、その後に送料やさまざまな費用が追加されることにより、最後の決済画面に合計金額が表示された際、合計金額が想定以上だったためにそのまま決済せずサイトから離脱してしまうのです。

対策:事前に合計金額などが表示されるようにする

商品ページでは基本的に商品代金しか表示されていない場合が多いため、お客さまもその金額を基準に購入するかしないかを判断します。
購入画面を進んでいく中で合計金額が上がっていくと離脱につながってしまうため、たとえば買い物カゴの時点で合計金額がいくらになるか表示させるなど、事前に伝えられるようなサイト設計をすると、お客さまにとって親切なショップになります。

クレジットカード情報を入力する際にそのショップを信用できなかった

クレジットカード情報を入力する段階で「このショップのセキュリティはしっかりしているのか?」と信用に至らなかったために離脱されてしまうパターンです。

対策:SSLサーバ証明書や常時SSL対応など、セキュリティ対策への取り組みをサイト上でも表示する

お客さまがネットショップを利用する際、クレジットカードの使用をためらってしまう理由は、そのショップのセキュリティに対する不安が存在するからです。
それを取り除くためには、セキュリティ対策がされていることをサイト上で表示しなくてはいけません。

たとえば、ショップのURLがまだhttpのままでhttps化していないサイトであれば、すぐに常時SSL対応をし、URLをhttpsにしましょう。

また、アドレスバー(URL)にそのウェブサイトの運営組織が表示され、緑色に変化することで安全性をアピールできるEV認証といった高度なSSLサーバ証明書なども取得し、サイトの信頼性を高める方法もあります。

まとめ:カゴ落ち率改善には理由を把握して対応することが大切!

今回は「カゴ落ちとは」そして「カゴ落ちの理由や対策」についてご紹介しました。
さまざまな理由で発生するカゴ落ちですが、改善に手を付けるなら、まずは母数の特に多い

  • ● ただサイトを回遊していただけだった/今買う準備をしていなかった
  • ● 送料・税金・手数料などの追加費用が高すぎた

から見直してみてはいかがでしょうか。

石井カラミ
石井カラミ

その他にも、自分のショップですぐに手を付けられそうな理由が見つかれば少しずつ改善してみましょう!

 

【PR】カラーミーショップ アプリストアでカゴ落ち対策を簡単に!

ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」では、ショップ運営に役立つさまざまなアプリ機能を提供しています。
ネットショップ運営の中でカゴ落ち対策を検討されている方は、まずは下記のアプリをチェックしてみてくださいね。

(1)「CART RECOVERY(カートリカバリー)」

「カートリカバリー」は、カゴ落ち対策専門のMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
カゴ落ちしてしまったお客さまに対して「カゴ落ちメール」を自動配信することでショップへ呼び戻し、売上につなげることができます。特に「効率よく売上を伸ばしたい」「会員登録をしている既存ユーザーの売上を強化したい」というショップオーナーさまにうってつけのアプリです。

CART RECOVERY(カートリカバリー)の詳細はこちら

 

(2)「Amazon Pay ポップアップ by CART RECOVERY」

購入時の入力の手間を大幅に軽減し、カート離脱・カゴ落ちを防ぐ決済手段「Amazon Pay」。
それでもAmazon Payを使わずに離脱するお客さまも実は一定数存在します。本アプリは、Web接客型Amazon Payの仕組みを活用し、通常購入フロー(そのサイトでのお支払い方法)を選択後に入力が進んでいないお客さまに対して、ポップアップで再度Amazon Payボタンを表示し、購入へ誘導することができます。

Amazon Pay ポップアップ by CART RECOVERYの詳細はこちら

 

(3)「EFO CUBE for カラーミーショップ」

購入フォームに対して入力支援機能(EFO機能)を実装し、フォーム入力時のストレスを緩和することでフォームの離脱率等を軽減し、コンバージョンの最大化を図るアプリです。

また、入力項目ごとに詳細な分析レポートを取得できるので、離脱原因の特定に役立てることが可能です。

EFO CUBE for カラーミーショップの詳細はこちら

よくある質問

カゴ落ちとはなんですか?

カゴ落ちとは、ネットショップに訪れたユーザーが商品をカートに入れたまま購入せずにサイトから離脱してしまうことで、別名「カート放棄」とも呼ばれます。詳しくはこちらの章で解説しています。

カゴ落ちはどうやったら防げますか?

対策としては「カゴ落ちしてしまったお客さまにメールなどでお知らせしてショップへ呼び戻す」「事前に合計金額が分かるようにする」などが挙げられます。さらに対策が知りたい方は、ぜひこちらの章をご覧ください。