近年、個人から企業に至るまでネットショップへの注目度が高まり、ショップを開業する人は増加しています。
経済産業省が令和6年に発表した「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2023年のBtoC-EC市場規模は約24.8兆円でした。2022年は約22.7兆円だったことから、前年より9.23%増えています。
コロナ禍でECサイトでの購入が定着したことも追い風となり、今後日本のEC市場規模は拡大していくといえるでしょう。
そこで、この記事では個人でネットショップの開業・開設を検討している、これから始めようと考えている方向けに、開業方法の種類や費用、必要な手続きといった実際にネットショップをスタートさせるための準備や手順、上手く運営を成功させるためのポイントをご紹介いたします。
確かにネットショップを始めたいとは思うけどまず何をすればいいのかわからないし、できれば失敗はしたくない…!
失敗しないためにも、きちんと始める前に基礎知識や手順を知っておきましょうツクル君!
また、カラーミーショップの公式YouTubeの動画でも解説しているので、こちらもぜひご覧くださいね!
目次
ネットショップと実店舗の違いとは?メリット・デメリットも紹介
まずはネットショップの基本について見ていきましょう。実店舗とは、下記のような違いがあります。
ネットショップ | 実店舗 | |
営業時間 | 24時間365日 | 10時~19時など 決められた営業時間 |
初期費用 | 無料サービスを使えば 開設だけは0円の場合も |
賃料や内装費など 数十万~数百万円 |
接客の仕方 | お問い合わせフォーム・メールなどでの間接的な接客 | 対面での直接的な接客 |
集客の仕方 | SEO対策、ネット広告など 全国の人向けの集客 |
チラシや新聞広告など 主に近隣住民に向けた集客 |
商品情報 | 写真や説明文を見てイメージする | 直接手に取り確認ができる |
上記のように、ネットショップと実店舗では営業時間やコスト、接客方法などさまざまな違いがあります。
では、ネットショップと実店舗それぞれのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
ネットショップのメリット・デメリット
ネットショップでは下記のようなメリット・デメリットが挙げられます。
- 【メリット】
- ・24時間365日、海外からでも商品を購入してもらえる
- ・開業から運営まで比較的に低コストで始められる
- ・実店舗よりも短期間で開業できる
- ・企業だけでなく個人でも気軽に運営が可能
- 【デメリット】
- ・商品が直接手に取れないため、返品を含むトラブルなどが起きやすい
- ・集客がうまくいかないと、誰にもお店を周知してもらえない
- ・鮮度が命の生鮮食品などは実店舗と比較して売れにくい
ネットショップの最大のメリットは、スマホ1台あれば24時間365日どこからでも商品が購入できるので、海外のユーザーもターゲットにできることです。
また、無料のネットショップ作成サービスなどを利用すれば、初期費用やランニングコストが抑えられるので、実店舗よりも個人での商売を始めやすいといえます。
ただし、消費者は写真や説明文でしか商品をイメージすることができないため、商品の魅力が伝わる写真や文章にしないと、購入まで結びつかないなどがデメリットとして挙げられます。
実店舗のメリット・デメリット
では、実店舗のメリット・デメリットも見ていきます。
- 【メリット】
- ・消費者が商品を手に取って形や質感などを確かめられるので、納得して買ってもらえる
- ・ネットショップと比較して価格競争に巻き込まれにくい
- ・消費者とコミュニケーションが取りやすく、さまざまな情報を伝えられる
- 【デメリット】
- ・営業時間内にしか商品を販売することができない
- ・顧客が近隣住民中心となるので、人口が少ない場所では売上が立ちにくい
- ・物件探しから始めるため、開業までに時間がかかる
- ・開業や維持に賃料や光熱費などのコストがかかる
実店舗は、消費者が直接商品を手に取って確認し、納得した上で商品を購入できるので、購入後のトラブルがあまりないことが大きな強みです。
また、顧客と対面でコミュニケーションが取れるため、接客次第ではファンやリピーターができやすいでしょう。
ただし、24時間365日どこからでも商品を購入できるネットショップに対し、営業時間内に来店可能な人にしか商品を販売できないのはデメリットに挙げられます。
開業までに準備や時間、コストががかかることも、ショップにとって大きな負担です。
手順1.ネットショップで何を売る?商品を決めよう!
どんなジャンルの商材を売るのか?選んでみよう。
ではここからは、ネットショップ開業の手順を1つずつお伝えしていきます。
まずネットショップを開設する上で最初に決めるのは「何を売るのか?」ということです。
もともと実店舗があり商材が決まっている会社さんやメーカーさん、ショップさんなどは改めて考える部分ではないですが、まだ漠然とネットショップで何を販売するかイメージしていない方は何を商品に選ぶかでどんな仕入れを行うのか?どのような販売計画を立てるか?などショップ運営で行わなければいけないことが変わってきますので、ここを考えることはとても重要です。
ちなみに、どのようなジャンルの商材を扱っているネットショップが多いのか、カラーミーショップで開設しているユーザーを調査したところ上位10は下記のジャンルになりました。
1位が「食品・スイーツ」、2位が「ファッション」、3位が「ファッション小物」になっており、とくに食品・スイーツを取り扱う店舗は全体の14.3%を占め、続いてファッション関連や雑貨が多くなっています。
また、ニーズにあわせて特殊な商品を取り扱う専門店なども多く、実に多様なジャンルの店舗が活躍しています。
商品は仕入れるのか?オリジナルで作るのか?
どのようなジャンルの商材を扱うか決めた後に考えなければいけないことは、「仕入れて販売をするのか」または「ハンドメイドやオリジナル商品を作って販売をするのか」です。
それぞれ商品を手に入れる工程が違うため、どちらの方法が自分の開くネットショップにあっているのかを考えてみましょう。
「仕入れて販売する」のなら仕入れルートを開拓したり、いかに安く仕入れて予算と折り合いがつくようにできるかなど。
また「オリジナルで商品を作って販売する」場合はオリジナルグッズ作成サービスを利用するのか、それともメーカーさんなどに発注して作ってもらうのかなど、さまざまなポイントや方法があるので、自分がやりやすい方法を選びましょう。
ちなみにカラーミーショップの申し込み時のユーザーアンケートによると、「オリジナル商品を商材にする」方が44%を占め、次に両方を取り入れている方が25%、3番目に「仕入れ」をメインにしている方が21%という結果でした。
なお、何を売るのか悩んでいる方は、ネットショップで売れるものについて、何を売るのかや商品が売れないときの解決法について記事で詳しく紹介していますので、参考にしてくださいね。
ネットショップで仕入れる7つの方法とポイント
自分で商品を作らない場合、ネットショップの成功を左右する重要な要素が「仕入れ」です。
ネットショップの商材を仕入れるには、主に以下の7つの方法があります。
- ネットの仕入れサービスを利用する
- 見本市などのイベントに参加する
- メーカー・作家と直接交渉する
- 卸問屋・問屋街で仕入れる
- 海外から仕入れる
- OEMを利用する
- ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
1.ネットの仕入れサービスを利用する
商品を卸値で購入できる無料のWebサービスを利用して、問屋(卸会社)から仕入れることができます。
ただし、このような仕入れサービスは、一般消費者が利用できないケースがほとんどで、卸価格は会員限定公開となっているため、会員登録が必要です。
具体的には、幅広い範囲の商品を取り扱っている「スーパーデリバリー」や、大型仕入れサイト「NETSEA」などが初心者にはおすすめです。
2.見本市などのイベントに参加する
多数のメーカーなどが集まり、自社商品を紹介する見本市(展示会)などのイベントに参加し、取引先を見つけるのも方法の一つです。
たとえば、日本最大規模のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市である「東京インターナショナル・ギフト・ショー」(TIGS)は、毎年春と秋に東京ビッグサイトで開催されています。
国内外から多数のメーカーが出展するため、事前に気になるメーカーのアイテムをチェックすることをおすすめします。
入場料は無料ですが招待状が無いと入場できないため、行く場合は詳細を公式サイトで確認しておきましょう。
3.メーカー・作家と直接交渉する
販売したい商品が決まっている場合、メーカーや作家さんに直接交渉するという方法もあります。
まずは電話やメール、お問い合わせフォームでメーカーや作家さんに連絡するのが一般的です。
問い合わせする際は自身のネットショップの店舗名やコンセプト、店舗の規模、実店舗の有無や開店時期などを伝えます。
なぜ商品を仕入れて販売したいのか、その理由も一緒に伝えると仕入れに応じてもらいやすくなるでしょう。
交渉する前に自身のプロフィールなどをわかりやすく紹介したホームページを作成しておくと、交渉がスムーズにいく場合もあります。
4.卸問屋・問屋街で仕入れる
一般消費者を対象とするのではなく、卸を目的として商品を販売している問屋が集まっている問屋街で商品を仕入れることもできます。
都内では、布生地・テキスタイル・ハンドメイド素材などの問屋が多い「日暮里・繊維街」や、調理器具・テーブルウェアなどの問屋が集まる「浅草・かっぱ橋道具街」といった問屋街が有名です。
店舗ごとに独自のルールがあったり、プロ向けの商品が多かったりするため、事前にしっかりと下調べしてから向かうとよいでしょう。
また、実際に問屋街を訪れる際は、名前や住所、電話番号、メールアドレス、ショップのURLを記載した名刺を持参すると、問屋さんとその後やり取りするうえで便利です。
5.海外から仕入れる
日本国内ではなく、海外からも商品を仕入れることは可能です。
海外の雑貨など日本で流通していない商品を仕入れてネットショップで販売したい場合は、下記の2つの仕入れ方法が考えられます。
- ・ネットを利用して仕入れる
- ・直接現地へ行き商品を買い付ける
ネットでの海外からの仕入れは、渡航費や滞在費といった費用がかからないので手軽です。
海外のECサイトの言語がネックになりそうですが、英語や韓国語、中国語などは、翻訳サイトを利用すればある程度の内容は理解できるでしょう。
購入方法も日本のECサイトとほぼ変わらず、商品をクリックし、個人情報やクレジットカード情報を入力すれば簡単に購入が完了します。
ただし海外からの輸送費は高く、納期が長くなる点には注意しましょう。
自ら海外に赴いて商品を買い付ける場合、ネットで仕入れるよりも労力や語学力、交渉力が必要ですが、実際に自分の目で商品を見たり現地でしか入手できない商品を入手できたりするため、他社との差別化が図れます。
6.OEMを利用する
OEM(Original Equipment Manufacturing)を利用すれば、自分で手を動かさずショップのオリジナル商品を製造することができます。
OEMとは、自社が企画した商品の製造をメーカーなどに委託することです。
設備や知識がない企業が自身で商品製造を行うことはハードルが高いため、ノウハウが豊富なOEMメーカーに依頼することで、品質の高い商品の販売が可能になるのです。
自社のオリジナル商品であれば、既成品を仕入れ販売して他社との価格競争に巻き込まれるというリスクを減らせるでしょう。
なお、OEMとはどのようなものか、意味やPB・ODMとの違い、メリット・デメリットについては、下記の記事で解説しています。
7.ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する
ここまでご紹介した方法と異なり、商品の在庫を抱えずネットショップを開業する方法もあります。
ドロップシッピング(Drop Shipping)という方法では、注文が入ったらメーカーや卸売業者からダイレクトに消費者へ商品を送ってもらえるので、自社で在庫を抱える必要がないのです。
通常のネットショップでは、あらかじめ一定量の商品を仕入れ、注文が入ったら自身で在庫内の商品を発送する流れです。
ですがドロップシッピングの場合、初めから仕入れずにネットショップで商品の販売だけを行い、注文が入ったら商品在庫を抱えるメーカーへ発注し、直接消費者に商品を送ってもらうため、保管場所や発送の手間といったコストを減らせます。
ネットショップの作業負担が軽減するため、仕入れの予算が少ない場合や、余剰在庫リスクを抑えたい場合に利用するのがおすすめです。
ドロップシッピングについて、始め方やメリット・デメリット、おすすめサイトについては下記の記事をご覧ください。
また、それぞれの仕入れ方法に関して「ネットショップ開業の仕入れ方法7つを解説!個人や海外からでも可能な商品の仕入れ先やサイトを紹介」の記事でさらに詳しい解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね
仕入れをする前に覚えておきたい!販売が禁止されているものもある
実店舗では販売が可能なものでも、ネットショップでは販売できないものが多数あります。
たとえば犬や猫、鳥、爬虫類といったペットは第一種動物取扱業の規制によって「販売時の対面説明」が義務付けられているため、対面せずに売買が完結するインターネット販売は禁止されています。
また、規制緩和により不動産物件をネットで検索できるようにはなりましたが、不動産の売買や契約をオンライン上で完結することは不可能です。
当然ですが法律で禁止されている薬物や、譲渡が禁止されている銀行口座、利権を侵害する模倣品などの販売もできません。
その他、ECモールやネットショップ作成サービスの各社が独自に設けている規約で禁止されているものも、販売すると規約違反になってしまいます。
禁止されているものを販売すると罰則やペナルティが科せられてしまうので、開業前にしっかりと確認しておくことが重要です。
手順2.成功するために超大事!ショップ名とコンセプトを考えよう
どんな商品を扱うかを決めた後は、お店のコンセプトとショップ名を考えていきましょう。
ネットショップを始めることばかりに目が行きがちですが、実はこの2つはお店を成功させるためにはとても重要なのでぜひ考えてみましょう。
このお店はどんなショップなの?コンセプトを明確にしてみよう。
コンセプトといってしまうと、イメージが湧かない方もいらっしゃるかもしれませんが簡単にいうと、「誰に」、「どんなものを売り」、「どんな価値を提供する(ニーズを満たす)」お店なのかを明確にすることになります。
たとえば、あなたが「メンズファッション服のセレクトショップ」を始めたとします。
ただ、何も考えず適当にメンズ服を仕入れて販売するだけのお店では、なかなか売上が上がらないでしょう。
なぜなら、数多くあるネットショップの中であなたのお店をユーザーがわざわざ選んで買う理由がないからです。
自分と似たようなお店がたくさん存在しているかもしれない中で、自分のお店をどうやったら選んでもらえるのか、差別化を図るため理由作りのためにもコンセプトを明確にする必要があるのです。
もし「誰に売りたいのか」「どんなものを売るのか」を明確にしていない場合、
「男性」に「メンズ服を販売する」ネット通販のセレクトショップ
と特徴が無くぼんやりしており、あなたのお店にユーザーは魅力を感じないかもしれません。
そこで、たとえば
「30代のオシャレにあまり知識がない男性」に、「簡単にオシャレができるキレイめ系のコーディネートセットを販売する」ネット通販のセレクトショップ
だとターゲットも絞られ、どんなものを売るのかが明確になっているので、かなりグッとイメージが湧きやすくなったかと思います。
このように誰にどんなものを売り、どんな価値を提供するのかを決めることは、ユーザーに選んでもらう理由作りにもなります。
また、自分のショップの仕入れるアイテム選びの基準やサイトデザインやPR戦略にいたるまで幅広く役立つでしょう。
ネットショップの名前の付け方の大事なポイント・コツとは
ネットショップで売り上げを出すうえで、ショップの名前もとても大事な部分です。
ショップ名は「自分のお店の世界観を表現するため」「お客さまに覚えていただくため」「リピーターを増やすため」など、重要な役割があります。
コンセプトを考えるのと同じように、ショップ名もしっかりと作りこみましょう。
ポイントとしては、この2つを意識してショップ名を考えることが大切です。
- ●覚えてもらいやすいショップの名前か
- ●検索されて一番上に出る名前か(SEO対策できるか)
「覚えてもらいやすいショップの名前か」に関しては、実店舗でもネットショップでも大事な要素ですが、ネットショップではさらにGoogleやYahoo!などの検索エンジンも意識して付けなくてはいけません。
また、「覚えてもらいやすいショップ名」ってどんな風に付けたらいいのだろう?と迷われてしまった場合のコツは、
- ●独自性、オリジナリティがあるか
- ●シンプルで短いか
- ●記号をなるべく付けない
を踏まえて考えるとよいでしょう。
名前の付け方のコツやポイントに関してはさらに「【超大切!】ネットショップの名前の付け方の大事なポイント・コツまとめ」にて詳しく解説しているのでぜひこちらも見てみてくださいね!
お店を始めたら勝手に売り上げって出るものだと思っていたけど、確かにネットショップって自分が思っている以上にたくさんあるから、明確な特徴が無いと皆に気づいてもらえない可能性だってあるよね…!コンセプトやショップ名がとても重要だってことがよくわかったよ!
コンセプトやターゲットを明確にすることはネットショップを運営する基本方針になるので、売上を上げるうえでとても大切なんです。また、ショップ名もSEOを意識することは重要で、とくに指名検索(お店の名前で検索)された際にきちんと検索結果の一番上に出てくるようにしないと、かなりもったいないので気を付けましょう!
手順3.どのネットショップ作成サービスで開業・開設するか決めよう
商品やお店の名前・コンセプトなどがある程度決まったら、次はいよいよネットショップを実際に開設するために、どのサービスを使うのかを考えていきましょう。
ネットショップ開業方法の種類と資金(費用)とは
ネットショップの開業方法は大きく5つに分けられ、それぞれかかる費用や目安とする年商が大きく異なります。
下記は、かかる費用と年商の目安を方法別に比較した表です。
構築方法 | 初期構築費用 | 月額費用 | 販売手数料 | 目安の年商 |
ECモール | 無料~数万円 | 無料~数万円 | あり | 数百万~1億円 |
ECサイト作成サービス(無料) | 0円 | 0円 | あり | 0~数十万円程度 |
ECサイト作成サービス(有料) | 数千円~数万円 | 数千円~数万円 | サービスによってはあり | 100万~1億円 |
オープンソース | 0円 | 10万円~ | なし | 1億~数十億円 |
ECパッケージ | 数百万円~ | 10万円~ | なし | 1億~数十億円 |
フルスクラッチ | 数千万円~ | 数十万円~ | なし | 数十億円以上 |
表を見ると、ひとえにネットショップを開業するといっても方法によって費用に大幅な差があることがわかるでしょう。
ここからは、より具体的に5つの開業方法の特徴やメリット・デメリット、必要となる資金(費用)について解説していきます。
1.ECモール【年商目安:数百万~1億円】
1つ目の方法であるECモールとは、多数の店舗が出店するネット上のショッピングモールのことで、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが代表例です。
この方法では自身で一からネットショップを構築するのではなく、既存のECモールの中に出店する形になります。
ECモール自体の知名度が高いので集客をとくに行わなくても、出店すればモール内を見て回っていたユーザーが自社ショップへ訪れてくれることが大きなメリットでしょう。
一方、とくにAmazonなどは自社サイトのデザインの余地がないので、自作型のネットショップと比較すると、自社らしいデザイン・ブランディングができないことがデメリットといえます。
ECモールの初期費用は無料~数万円、月額利用料は無料~数万円となっていますが、購入者に付与するポイントの負担やアフィリエイト手数料な、さまざまな手数料がかかるので、年商の目安は数百万~1億円程度の事業者になります。
2.ECサイト作成サービス【年商目安:0~1億円】
ECモールではなく、自社独自のECサイトを作りたい場合はASPやSaaSなどとも呼ばれる、カラーミーショップをはじめとする、ECサイト作成サービスを利用する方法があります。
ECサイト作成サービスでは、ソフトやアプリをインストールする必要がなく、初心者でも簡単にネットショップを構築できます。
デザインテンプレートを使えば誰でも手軽にECサイトが開設でき、カスタマイズすれば自社らしいオリジナルサイトも構築可能です。
今ではさまざまな企業がサービスを提供しているため、費用を抑えたい場合は初期費用・月額利用料無料のECサイト作成サービスがおすすめ。
開設自体は無料ででき、売れたときに販売手数料や決済手数料がかかる仕組みのため、年商の見込みはないものの「ネットショップに挑戦してみたい」という方でも低リスクで始められます。
ただ、無料サービスは販売時の手数料が高めに設定されているので、実店舗で売上実績があり年商の見込みが立っている場合は、カラーミーショップのレギュラープランのような有料のECサイト作成サービスを利用すると機能も豊富なうえ、販売手数料も抑えられます。
有料のECサイト作成サービスは初期費用が数千円~数万円、月額利用料が数千円~数万円程度かかるので、年商が数十万~1億円が見込める事業者向きです。
3.オープンソース【年商目安:1億~数十億円】
ネットショップの開業方法として、WordPressなどのオープンソースを利用する方法もあります。
オープンソースとは、無償で公開されているソースコード(プログラム)を用いてネットショップを構築する開業方法です。
オープンソースのコードは全世界に公開されているため、誰でも入手でき、カスタマイズ性も高いのが特徴です。
ただし、ある程度デザインやシステムの知識がないと構築することは難しいでしょう。
また、誰でも知ることができるソースコードを使うということは、悪意のある第三者によるシステム改ざんも可能なので、オープンソースでは万全のセキュリティ対策が求められます。
無償で利用できるため開業のコストを抑えられますが、独自ドメインの取得やサーバーの維持費に毎月10万円以上かかるでしょう。
大規模なECサイトの構築も可能なので、年商の目安としては1~数十億円の事業者におすすめです。
4.ECパッケージ【年商目安:1億~数十億円】
ネットショップの構築・運営に必要な顧客管理機能や決済機能などがあらかじめパッケージされたソフトを開発会社から購入し、インストールすることでサイト構築する方法がECパッケージです。
構築できるECサイトの規模はオープンソースと同等ですが、パッケージは500万円程度のコストがかかります。
ですが、ソースコードが一般公開されていないのでセキュリティ面ではオープンソースよりも安心感があります。
また、ある程度の予算は必要ですが、基本機能に加えて自社が必要とする機能を柔軟にカスタマイズできるのが大きな魅力です。
ECモールやECサイト作成サービスなどと比べると、かなり本格的なサイトを構築できます。
初期費用や維持費用が高いので、年商の目安が1~数十億円の大規模な事業者に最適な方法です。
5.フルスクラッチ【年商目安:数十億円以上】
5つ目のフルスクラッチとは、ゼロからネットショップを構築する方法です。
国内ネットショップでも最大手の部類に入るユニクロやZOZOTOWNは、フルスクラッチを採用しています。
ゼロベースからネットショップを構築するため、機能やデザインなどはすべて自由に設計できる点が最大のメリットです。
ただし、費用が数千万円以上、期間も数年かかる場合もあるといわれているため、この方法を採用してネットショップを作成するケースは少なくなっています。
以上、5つの方法の特徴をお伝えしました。
こちらを参考に、自社の予算と事業規模に合った最適な方法を選んでくださいね。
ECサイトの構築費用はいくらかかるのか、方法別の料金相場の比較やかかる費用の内訳について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ふむふむ。ネットショップの開業方法って大きく分けて5種類があったんだね。でも実際どれを使えばいいかって考えると迷っちゃうな。できれば費用があまりかからないサービスがいいな。
ネットショップ開設サービスを選ぶときは「想定している予算内でどこにコスト(負担)をかけるか?」を初期段階からしっかり計画してみましょう。また、こちらの比較!有料・無料ネットショップ開業サービスのメリット&デメリットと選び方も、ぜひ合わせて参考にしてください。とはいえ、それでも迷ってしまう方もいらっしゃるかと思いますので、特に初心者やこれから開設する方にとってどのサービスがおすすめかを下記で紹介しますね。
個人でネットショップを開設するならショッピングカート(ASPサービス)がおすすめ
ある程度の年商の目安があるとはいえ、実際にネットショップを開設しようと考えた時、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこでまず最初にお店を開こうと考えている方におすすめしたいのが「ショッピングカート(ASPサービス)」(ECサイト作成サービス)です。
ショッピングモールやECオープンソースパッケージでもいいのですが、どうしても金額面を考えてしまうと、こちらはある程度の予算がある会社や方向けになってしまいます。
「ショッピングカート(ASPサービス)」ならば、無料のサービスや有料でも安く済むサービスがありますのでまずリスクを最小限にスモールスタートさせる意味でも、こちらを利用することをおすすめします。
無料と有料のECサイト作成サービスだとどちらを選べばいいの?
さて、ECサイト作成サービスを利用したほうがいいとおすすめしましたが、無料と有料だとどちらを選べばいいのでしょうか?
結論から言うと、これからネットショップを始める方のケースによって変わります。
販売する商品の単価が高い方、実店舗をお持ちですでに顧客がいるので売り上げの見込みが立ちそうな方、またはこれからネットショップを始める事業会社の方など、売り上げ金額が多く発生しそうなケースだと、有料サービスを選ぶほうがお得になる可能性があります。
客単価が安い・始めたばかりで売り上げが立つかどうかわからない、とりあえずネットショップを作ってみたいという方は無料サービスのほうがリスクが少なく始められます。
ショップを始める人のケースによっては、無料ではなく有料のほうがお得になる場合があるの?
無料なんだから、そっちのほうがお金がかからなくてお得なんじゃないの?
無料・有料というのはあくまで「サービス利用料」の話なので、実は販売手数料や決済手数料などなど、ほかにもいろいろな費用が発生するんです。
そうなんだ!?てっきり月々の利用料しかかからないとばかり思ってたよ…
なので、お店の売り上げ規模によっては、無料サービスを使っているほうが販売・決済手数料などがかかってしまい有料サービスよりコストが高くついてしまうこともあるので、月額利用料以外もよく調べて検討してみましょう。
カラーミーショップで月額プラン(有料)とフリープラン(無料)を比較してみた場合
カラーミーショップには初期費用・月額利用料が無料のフリープランと、有料月額制のプランがあります。
初期コストが低くて始めやすいフリープランに対し、ランニングコストが安い有料プラン。
どのくらいの月商があると、どちらがお得になるのか比べてみました。
【カラーミーショップのプラン別の諸費用・手数料】
レギュラープラン | フリープラン | |
初期費用 | 4,950円 | 0円 |
月額利用料金 | 3,300円 | 0円 |
クレジットカード決済手数料 | 3.4% | 6.6%+30円 (Amazon Payは6.5%+30円) |
月額費用合計 | 4,950円 | 0円 |
※金額は税込み表示
【月商5万円の場合にかかる費用】
レギュラープラン | フリープラン | |
年間月額利用料 | 59,400円 | 0円 |
年間決済手数料+販売手数料 | 20,400円 | 48,600円 |
年間ランニングコスト | 79,800円 | 48,600円 |
※客単価2,000円で算出。金額は税込み表示
【月商20万円の場合にかかる費用】
レギュラープラン | フリープラン | |
年間月額利用料 | 59,400円 | 0円 |
年間決済手数料+販売手数料 | 81,600円 | 194,400円 |
年間ランニングコスト | 141,000円 | 194,400円 |
※客単価2,000円で算出。金額は税込み表示
上記のように、月商が5万円の場合はフリープラン、月商が20万円の場合は有料月額プランのほうがお得という結果になりました(客単価にもよります)。
そのため、費用負担の不安なく始められるフリープランは、月商がまだ大きく見込めない方におすすめです。
一方、すでにある程度の月商が見込める方や、将来的にお店の拡大や機能の追加を検討されている方は、有料サービスを選ぶと費用面以外にもメリットが多くおすすめといえるでしょう。
【PR】カラーミーショップで、低コストと高機能で利益率の高い本格的なネットショップを作りませんか?
合わせて、カラーミーショップの3つのメリットを下記に紹介させてください!
1.無料で始められ、成長に合わせてお得にネットショップを運営できる
カラーミーショップは、上記でご説明したように初期費用・月額利用料無料のフリープランがあるため、低リスクでネットショップを始められます。
また、ネットショップの成長に合わせて、手数料が抑えられる有料プランへのプランアップも可能ですので、いつまでもお得に運営ができます。
ブログのような管理画面やマニュアル、スマートフォンアプリがあるのでネットショップやホームページ作成が未経験でもすぐに始められる点もおすすめです。
無料でスモールスタートし、売上が上がってショップの規模が大きくなってきても引っ越さずに運営を続けられるのは、大きなメリットでしょう。
さらに詳しく知りたい方は、カラーミーショップのサービス資料もご用意しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
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2.サイトデザインが自由にできる。デザインが不安な方もテンプレートを使って簡単に構築
サイトの自由度が高いカラーミーショップは、ショップの持つ世界観やオリジナリティあるサイトを作りたい・こだわりたいという方にとって選ばれております。
また、デザインに不安な方もテンプレートを用意しているので迷わずオシャレなデザインのショップを作れます。
3.アプリストアでさまざまな機能を追加できる
カラーミーショップではショップオーナーさまがショップの成長に合わせて機能拡張ができるプラットフォーム、アプリストアを提供しており、無料・有料で便利なアプリを取りそろえております。
- ・越境ECを行うためのツールを使っての海外販売などの販路拡大
- ・SEOツールを使い集客強化
- ・ネットショップでの卸販売を可能に
- ・ポップアップや、あといくらで送料無料表示などで客単価アップ
- ・在庫管理の外注による業務効率化など
といった機能をショップに追加していきたい方向けに、さまざまな機能のアプリをショップの成長やフェーズに合わせて追加できます。
その他にもご要望に応じた新しい機能が随時更新されていくほか、プライバシー情報の保護などにまつわるセキュリティ対策も随時更新されるため、安心して使い続けられます。
カラーミーショップは、メリットがある有料ショッピングカートの中でも、デザイン・費用・機能といった総合的なコストパフォーマンスにも優れており、スモールスタートで大きく成長したい方へ選ばれています。
カラーミーショップで作成したネットショップの事例については「事例集」や運営者のためのオウンドメディアの「よむよむカラーミー」でぜひチェックしてみてください。
なるほど…最初は無料のサービスを使えばいいかなと思ったんだけど、無料がかならずしも得になるわけではないんだね。
もちろん無料のサービスにもメリットはたくさんあります。ですが選ぶ基準として「月額の利用料」だけを見てしまうと、売り上げが多いショップさんだと手数料などで逆に損をする場合もあるので、よく調べてから選んでみましょう。
手順4.ネットショップ開業に必要な許可・資格・手続き・備品を準備しよう
ネットショップの作成や開業準備と共に進めたいのが、運営するために必要な手続きや備品の準備です。
ネットショップを始めるには商品によって、許可や資格が必要な場合があるので事前に把握しておきましょう。
ここからは、ネットショップ開業に必要な許可や資格、手続き、備品について説明していきます。
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
開業届とは、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、個人が事業を始めるときや辞めるときなどに税務署に提出する書類です。
開業届の提出は税務署に対して「これから事業を始める」という意思表示なので、ネットショップの開業だけでなく、何か事業を始めるときは届出が必要になります。
事業を開始した日から1か月以内に、事務所などの住所地を管轄する税務署に提出しましょう。届出にかかる費用は無料です。
届出なかったからといって罰則はありませんが、開業届を出しておけば確定申告時の節税対策になる青色申告制度が利用できるなどのメリットがありますので、届け出ておくことをおすすめします。
自身の所管の税務署は、国税庁の公式サイトから調べられるため、ネットショップ開業前にチェックしておきましょう。
ネットショップに開業届は必須かどうか、必要書類や書き方、届け出することのメリットについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
販売に必要な許可・資格
ネットショップで販売する際、商品の種類によっては許可や資格が必要となります。
開業届は必須ではありませんでしたが、下記の商品を無資格・無許可で販売すると罰則がありますので、必ず取得してから事業を始めましょう。
下記は、対象商品別に必要となる許可や資格をまとめた表です。
対象商品 | 許可・資格 |
食品 | 食品衛生責任者 食品衛生法に基づく営業許可 |
酒類 | 通信販売酒類小売業免許 |
化粧品 | 化粧品製造業許可 化粧品製造販売業許可 |
医薬品 | 医薬品販売許可 特定販売許可届出 薬局開設許可 登録販売者の資格や薬剤師の資格 |
中古品 | 古物商許可 |
輸入品 | 食品等輸入届出書 |
管理医療機器 (コンタクトレンズなど) |
管理医療機器販売業・貸与業届書 |
許可や資格によっては取得までに数カ月ほどかかるものもありますので、開業準備と並行して手続きを進めます。
ネット販売に必要な許可や資格とはどのようなものか、知るべき法律や規制、開業届について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてくださいね。
確定申告
確定申告とは、毎年1月1日~12月31日までの1年間の所得を算出し、自身が払うべき所得税を税務署に申告することです。
ネットショップを運営して一定の所得がある場合、確定申告を行わないと本来の納税額に加えペナルティとして追加で延滞税を求められることもあるので、注意しましょう。
ただし副業としてネットショップを運営している場合、利益(売上から諸経費を引いた額)が1年間で20万円に満たなければ、確定申告は不要です。
売上があまりない場合でも、まずは自分が対象かどうかを知るためにも売上と経費を元に計算することをおすすめします。
ネットショップの確定申告はいくらからなのか、やり方や何が経費になるかについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
開業に必要な備品
ネットショップを開業して運営するためには資格や許可だけでなく、パソコンやネット回線、プリンタなどの備品の準備も必要です。
もし持っていない物があれば状況に応じて購入してみてください。
パソコン
ECモールやECサイト作成サービスであれば、パソコンがなくてもスマホ1台でネットショップが作成できます。
ただし、数多くの商品が売れるネットショップの管理は、スマホ1台では大変でしょう。
また商品画像のクオリティを上げるためには、パソコンのソフトを使った画像編集や加工が必要です。
パソコンは安価なものであれば数万円程度から販売されていますが、動画なども配信する予定があれば、ある程度のスペックが備わったものを購入したほうがよいでしょう。
10~15万円の価格帯のパソコンの機能を比較し、自身のニーズに合ったものを選択してください。
ネット回線
ネットショップにとって重要なのが、ネット回線です。
スマホの4Gや5G回線では、受注量が増えたときに困ることもあります。
Wi-Fi環境はもちろんですが、Wi-Fiが不安定で接続できない場合に有線でもネットにつなげるようにしておけば安心です。
商売をするうえで信用は第一なので、受注やキャンセル、問い合わせなどの確認が滞らないようなネット環境を準備しておきましょう。
プリンタ
プリンタは、送り状や挨拶状、帳票類や名刺などを印刷するため、優先度の高い備品です。
コンビニのネットプリントを利用することも可能ですが、頻度が高い場合、結局は自分で用意したほうが低コストで印刷できます。
必要最低限の機能が備わったものであれば、1万円程度から購入できるのでパソコンと同時に購入するのがおすすめです。
予算に余裕がある場合は、スキャナ付きのプリンタを購入すると便利でしょう。
FAX機能付き固定電話
スマホが普及している現在、固定電話を持たない人(事業者)も増えていますが、ネットショップを開業するなら設置しておくことをおすすめします。
ネットショップは実店舗が無いので「商品にトラブルがあったらどうしよう」と消費者が不安になりがちですが、店舗情報として固定電話を掲載しておくことで安心感につながるでしょう。
FAXは必須ではありませんが、仕入先とのやり取りで必要になるケースもありますので、購入するならFAX機能付きにしておくと何かと役立ちます。
梱包資材
これまで紹介したものは運営に必須ではありませんでしたが、梱包資材はネットショップに必ず必要です。
SDGsの観点から過度な包装は不要ですが、割れる可能性のあるものなどは適度な強度の梱包が求められます。
また、梱包にこだわることは顧客満足度の向上や競合他社との差別化、ブランドイメージの構築などが期待できます。
ネットショップの梱包の具体的な方法については「ネットショップの梱包をオシャレにするには?」の記事で紹介していますので、チェックしてみてください。
カメラ・照明器具など撮影用品
ネットショップにおいて、商品の売れ行きを大きく左右する要素が商品画像です。
最近のスマホは画素数も高いため代用は可能ですが、商品画像だけを見て購入を判断する消費者も多いため、高画質の写真が撮れるカメラを購入しておくと重宝します。
カメラといっても実は一眼レフやミラーレス一眼、コンパクトデジタルカメラなど種類があるので、予算と撮影技術に合わせて最適なものを選びましょう。
できればWi-Fi機能付きのものを選ぶと、撮った写真をそのままパソコンに転送できるので作業コストが減らせます。
手順5.実際にネットショップを開設しよう
さて、どのネットショップ開設サービスを使うかを決めたら、いよいよショップを作ってみましょう。
こちらでは実際に、ショップを開設したらまず行うべきポイントを解説していきます。
ネットショップのデザインを決めましょう
実際のお店でも内装やレイアウトの良し悪しが売り上げに影響するように、ネットショップのデザインもとても重要です。
- ・お客さまが商品を見やすいようになっているか
- ・どんなお店か伝わりやすいか
- ・買いやすくて使いやすいサイトになっているか
- ・スマホ対応しているのか
など、ショップ運営をするうえでサイトデザインに関して気を付けることは多くあります。
とはいえ、上記の要素を満たしたデザインはどんなものがいいのかイメージできなかったり、自分のイメージがあったとしてもそれを実現する知識や手段がない…といった課題に悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
ECサイト作成サービス(ASPサービス)であれば、デザインのテンプレートが用意されていることが多いので、始めたばかりの方やデザインに知識がない方でも簡単にオシャレで使いやすいECサイトを構築できます。(モールや他サービスでも用意されているものもあります)
無料サービス・有料サービスのどちらでも、あらかじめ用意されたテンプレートから自分のイメージに合うものを選んでみましょう。
もちろんカラーミーショップでも幅広い種類の無料・有料のテンプレートをそろえており、多くのユーザーがテンプレートを使ってショップ運営をしています。
と言っても実際にテンプレートってどんなものがあるのかイメージがわかない方もいらっしゃるかと思うので、カラーミーショップで人気のテンプレートを例にいくつかご紹介いたしますね!
MODE(モード)
旬な要素とスタイリッシュなデザインが特徴のテンプレート。
パソコンとスマホ、それぞれのサイトを作ることなく、設定するだけで同じ内容をパソコン・スマホ・タブレットなど端末ごとで表示を最適化するレスポンシブデザインです。
ファッション雑貨や機械パーツの販売など、商品数の多いショップさんにうれしい設計になっています。 (サンプルショップはこちら )
PACK(パック)
セールスポイントをファーストビューにたくさん詰めこめるテンプレート。
豊富なバナーエリアで更新頻度の高いショップさんにうれしい機能が詰まったデザインです。
こちらも各端末ごとに合わせて表示を変えてくれるレスポンシブデザインを取り入れています。(サンプルショップはこちら)
この2つのレスポンシブテンプレート以外にもカラーミーショップでは豊富なレスポンシブテンプレートをご用意しています。ぜひこちらのテンプレート一覧もチェックしてみてください。
僕みたいにデザインの知識があまりない人にはテンプレートってすごくありがたいね!
とくにECサイト作成サービス(ASPサービス)では無料・有料問わずテンプレートを用意しているサービスが多く、簡単にオシャレなECサイトが作れるので、使ってみましょう。段々と知識がついてきたら自分でカスタマイズしたり、売り上げが出てきたらオリジナルデザインを外注して作ってみる方法もありますよ。
なお、売れるECサイトのデザインのコツや参考になるおしゃれなネットショップ事例20選については下記の記事を見てみてくださいね。
商品ページを登録してみよう
サイトのデザインが決まったら、次はいよいよネットショップの主役である商品を実際に登録していきましょう。
ネットショップにおいて商品ページのクオリティは売上に大きな影響を及ぼすほど重要なので、とくに一番こだわる必要があるページです。
商品ページを作るうえで気をつけたいポイントとしては、以下の通りです。
- ・商品の写真の縦横比はすべてそろえる(写真の大きさがバラバラだとショップに商品が並んだ際にちぐはぐに見えてしまいます)
- ・商品の説明文はできるだけ詳しく書く(サイズ感や色、ショップスタッフのお勧めポイントなど)
- ・商品写真のクオリティや撮影方法にはこだわる(写真の良し悪しで購入される率が変わります)
ぜひポイントを意識して作ってみましょう。
商品説明文に関しては、「魅力がバシッと伝わる!商品説明の書き方のコツ【例文あり】」でコツなどを解説しておりますのでぜひ参考にしてみてください。また、商品写真の撮影方法に関して、「商品写真をスマホで撮る!iPhoneで魅力的に撮影・加工する方法まとめ」の記事が参考になるかと思いますので、ぜひ見てみてくださいね。
商品ページはただ商品の写真を載せたりするだけじゃダメなんだ…!?説明文もそこまで書かないイメージだったよ…
売れているネットショップで共通しているのは「とにかく商品ページにこだわっていること」です。とくに写真のクオリティや商品説明の文章量など、とにかくお客さまへ商品に関して疑問をもたせないように詳細を説明したり、魅力などを100%伝える努力をしています。ここにどれだけ労力を惜しまずこだわることができるかでショップが成功するかが変わってきます!
ネットショップの決済方法を導入しよう!押さえておきたい決済方法とメリット・デメリットを紹介
次にネットショップの決済方法は何を導入するかを決めましょう。ネットショップで人気なのが、「クレジットカード」・「代金引換」・「コンビニ支払い」・「銀行振り込み」・「ID決済」・「後払い(BNPL)」の決済方法です。
総務省が実施した「令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」によると、インターネットで商品を買う際にユーザーが使用した決済方法は、上から多い順に
- ・クレジットカード決済
- ・電子マネーによる支払い(ID決済含む)
- ・コンビニ払い
- ・銀行・郵便局への振り込み
となっており、それぞれの利用している割合を見ると、クレジットカード:76.7%、電子マネー:38.5%、コンビニ決済:34.7%、銀行振り込み:23.0%となっていました。
2023年のカラーミーショップのサービス調査ではこちらの4つの決済方法が人気に
また、カラーミーショップで人気の決済方法(2023年1月1日~12月31日集計)によると、クレジットカード・銀行決済・ID決済・代引き決済の順でユーザーが利用していたということがわかりました。
このデータを踏まえると、まずネットショップを開設し始める際に導入するならば、優先してクレジットカードを、次いで銀行振り込みやID決済、代引き決済がおすすめです。
また、後払い決済もじょじょに広がってきているため、導入しておけば購入者層が広げられるでしょう。
ショップ開設サービスを選ぶ際は、クレジットカードをはじめとする上位の決済方法が導入可能かどうかの確認を忘れずにしてください。
次にそれぞれの決済方法のメリット・デメリットについて解説します。
◼︎ クレジットカード
先ほどもお伝えしたように、クレジットカードは一番人気の決済方法です。
一度情報を登録すれば次回以降はワンクリックで購入できるので、ユーザーも手軽に利用できます。
メリット
「クレジットカードが使えないなら別の店で買う」というデータもあるほどなので、導入することで購入機会の損失を防げるでしょう。
また、ショップ側も注文後の入金漏れや入金確認の必要もなく、スピーディな対応ができます。
デメリット
サービスによっては導入に時間がかかります。また、クレジットカードの手数料が発生するのもデメリットでしょう。
何より、最近では悪質なサイバー攻撃が増えているので、何者かによって自社の顧客のカード情報が流出してしまう可能性があります。
セキュリティ面を強化して顧客情報の管理を徹底しなければならないことに、注意が必要です。
■銀行振り込み
先ほどご紹介した調査でも、ネットショッピングで利用数が多い決済方法の4位になるなど、まだまだ根強い人気があるのが銀行振り込みです。
ネットショップ側で指定した口座にユーザーが直接、商品代金を入金する流れになります。
メリット
銀行振り込みは昔からある方法なので、どの年齢層の人でも簡単にできる決済方法です。
基本的には振り込み確認後に商品を発送するため、ショップ側に代金未回収のリスクがなく安心でしょう。
コンビニ決済のように振込用紙もないので、用紙を紛失したなどのお問い合わせも受けずに済みます。
デメリット
もしネットショップに指定された口座と同じ銀行に自分の口座が無い場合、振込手数料がかかってしまうので、購入者の負担が増えます。
また、銀行の営業時間内ではないと入金確認ができない点は、銀行振り込みならではのデメリットといえます。
◼︎ 商品代引き
商品と引き換えに配送業者に代金を支払う方法が、商品代引き(代引き)です。
商品到着時に送料を購入者が支払う「着払い」とよく混同されますが、代引きは送料を含むすべての商品代金を、宅配会社を通じて支払う方法になります。
メリット
代引きは商品の受け取り時に支払うので、商品が届かないなどのトラブルを防げることが顧客にとってのメリットでしょう。
販売側としても、手数料は一般的に購入者の負担となるため、ショップ側のコストを抑えることができます。
また、商品と引き換えのため確実に代金を回収できるという点もポイントです。
デメリット
商品到着時に在宅していなければならないので、いつでも支払いができるわけでは無いことが購入側にとっては不便でしょう。
販売側からすると、商品の配達時に受け取り拒否が起こり、返送分の送料負担など意図せずコストがかさんでしまう可能性がある点がデメリットです。
代引きとは何か、代金引換のメリットや着払いとの違い、利用時の注意点などについては下記の記事をご参照ください。
■ID決済(Amazon Pay・PayPayなど)
今や定着しつつあるID決済とは、Amazon PayやPayPay、楽天ペイなど、外部サービスに登録された情報でキャッシュレス決済ができる支払い方法です。
ネットショップで商品をカートに入れた後、決済方法の選択画面でID決済を選ぶと、外部サービスの認証画面が表示され、登録情報をもとに支払いができます。
それぞれのID決済で特徴が異なるため、自社に適した決済方法を導入することが大切です。
メリット
ID決済を導入する最大のメリットは、購入者はクレジットカード番号や氏名や住所などの情報を入力する必要がないため、カゴ落ちによる販売機会の損失を防げることです。
たとえば、Amazon Payであれば最短2クリックで購入が完了します。
なお、Amazon Payをネットショップに導入する場合、サービスによっては月額利用料が数千円~1万円程度かかる場合もあり、運営コストを圧迫しかねません。
また、法人しか導入できないサービスや、そもそもAmazon Payを導入できないサービスもあります。
ですがカラーミーショップであれば、法人・個人問わずAmazon Payの導入が可能で毎月の利用も無料です!
Amazon Payの導入を希望する方は、カラーミーショップでネットショップを開設するのがおすすめです。
デメリット
利用するECのサービスによっては、自社が導入したいID決済に対応していない場合もあります。
また、ECモールやネットショップ作成サービス以外のネットショップ構築方法では、自社でID決済の連携をする必要があるため、連携に手間がかかるケースもあります。
ですが、たとえばPayPayの累計利用者数は3,500万人(2021年4月時点)となっており、クレジットカードを持たない若年層も使っていることから、導入することで幅広い世代のユーザーに訴求できるでしょう。
ID決済とはどのようなものか、メリットや使い方、主要4社の特徴の比較について、詳しくはこちらの記事をご確認ください。
◼︎ コンビニ支払い
クレジットカードに次いで人気の決済方法がコンビニ払いです。
ユーザーは荷物に同封された振込用紙やメールに送られてきた番号を使って、コンビニで支払います。
最寄りのコンビニで手軽に支払えることから人気を集めています。
メリット
コンビニは全国どこにでもあり、土日や祝日を問わずほぼ24時間営業しているので、いつでもどこでも支払えることがユーザーにとっては魅力です。
また、クレジットカードを持っていない人でもネットショッピングを利用できる便利な決済方法です。
販売側にとっても、導入することで購入者層を広げられたり、リアルタイムで入金確認できるなどのメリットがあります。
デメリット
コンビニによって支払い日が変わるなど扱いに少しノウハウが必要です。
また、メールで通知する番号を利用した支払ではなく振込用紙方式の場合、「振込用紙を無くしてしまった」というユーザー対応が発生する可能性があります。
コンビニ決済とは何か、やり方から手数料、仕組みやメリットについては下記の記事をご覧ください。
■後払い(BNPL)
後払い(Buy Now Pay Later:BNPL)とは、ネットショップで購入した商品を受け取った後に、ユーザーが代金を支払う方法です。
最寄りのコンビニや銀行、郵便局などさまざまな場所で支払いができるため、購入者にとって利便性が高い支払い方法といえるでしょう。
メリット
購入者が後払い決済を利用する最大のメリットは、商品を確認してから代金を支払える点です。
後払い決済であれば「商品が来なかったらどうしよう」という不安はなく、ユーザーが実物を確認して納得したうえで支払えます。
また、登録したクレジットカード情報の漏洩が心配なユーザーも、クレジットカードを使わず購入できるので、安心してネットショッピングができます。
販売側のメリットとしては、後払い決済を導入することでクレジットカードを持たない若年層の消費者にも購入してもらえるので、販売機会の損失を大幅に軽減できます。
デメリット
クレジットカード決済では、ユーザーが一括払いのほか分割払いなどが選択できますが、後払い決済では、サービスによっては分割払いができない場合もあります。
販売側が後払い決済を導入する際、プランによって月額利用料や手数料が異なるため、自社に適したプランを選択しないと手数料が高額になることもあるので注意が必要です。
後払い決済とはどのようなものか、仕組みや市場規模、メリットや決済サービスを選ぶポイントについては、こちらの記事を参考にしてください。
特定商取引法の表記ページを作ろう
ネットショップ運営者は自分の通販サイトに「特定商取引法に基づく表記」という必要事項を開示したページを用意する必要があります。
ネットショップを初めて利用するお客さまによっては、「このショップ、安心かな?大丈夫かな?」といった不安があるものです。そんな思いを抱いたとき、購入者の多くは「特定商取引法に基づく表記」のページを確認し、安心して購入できるショップかどうかを判断します。
したがって、特定商取引法のページでは、住所や電話番号といった情報をしっかりと入力し、不安に思われないようにすることが大切です。
特定商取引法では表示義務項目が定められているので必ず守りましょう。
表示義務内容を記載することはお客さまの安心感を高め、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。
実際に何を書く必要があるのか?といった内容に関しては「特定商取引法に基づく表記とは?ネットショップ運営で知るべき規制と罰則」にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
ところが一方で事業者が個人の場合、個人情報が悪用されるなどのトラブルも起こっています。
そこで消費者庁は「個人でショップを行う人が個人情報を非公開にしてもよい」という見解を示したのです。
そしてカラーミーショップでも、フリープランをご利用の個人・個人事業主の方の住所や電話番号の非公開設定が可能になりました。
これまでは個人でも必ず住所や電話番号を表示しなければならなかったのですが、非公開にすることで個人のネットショップがより開設しやすくなったといえます。
特商法による表示の非公開設定につきましては、こちらのおしらせをご覧ください。
手順6.ネットショップの配送方法はどうする?選び方を解説!
ネットショップの開設に関して、デザイン・商品ページ・決済方法などの準備が整ったら、次にどの配送会社を選ぶか検討しましょう。主な配送会社の比較などを含めてここでは選び方のポイントを解説していきます。
どこが安い? 宅配便・宅急便・ゆうパックの配送料金比較
ネットショップの配送業者を選ぶうえでまず気になるのは配送料金かと思います。そこで、配送料金を比較しやすいように主要な宅配会社さんの60サイズ〜100サイズまでを表にまとめました。
60サイズ別料金比較
各配送業者での東京〜大阪間の配送料を例としています。
配送会社名 | 重量 | 料金(税込) |
ヤマト運輸 | 2kg | 1,060円 |
佐川急便 | 2kg | 1,040円 |
日本郵政 | 25kg以下 | 990円 |
西濃運輸 | 2kg | 1,023円 |
福山通運 | 2kg以下 | 1,120円(パーセルワン600円) |
法人契約をした場合、福山通運(パーセルワン)が最も安いです。
日本郵便以外は重量の基準があるため、60サイズで2kg以上の荷物を配送する際は、日本郵便という選択になるでしょう。
配送する地域によって料金が決まりますので、他の都道府県間への配送は公式ホームページをご確認ください。
80サイズ別料金比較
60サイズと同様に、東京〜大阪間の配送料を表にまとめました。
西濃運輸は80サイズでの配送を行っていないため、70サイズの配送料を記載しています。
配送会社名 | 重量 | 料金(税込) |
ヤマト運輸 | 5kg | 1,350円 |
佐川急便 | 5kg | 1,340円 |
日本郵政 | 25kg以下 | 1,310円 |
西濃運輸 | 5kg | 1,276円(70cmサイズ) |
福山通運 | 5kg | 1,350円(パーセルワン700円) |
法人の場合、80サイズも福山通運(パーセルワン)が最も安く配送を行えます。
個人では日本郵政が最も安く配送が可能です。
ゆうパックは重さも25kgまでなので、重たい荷物を送る際もおすすめでしょう。
100サイズ別料金比較
配送会社名 | 重量 | 料金(税込) |
ヤマト運輸 | 10kg | 1,650円 |
佐川急便 | 10kg | 1,630円 |
日本郵政 | 25kg以下 | 1,620円 |
西濃運輸 | 10kg | 1,529円 |
福山通運 | 10kg | 1,560円(パーセルワン1,000円) |
東京〜大阪間の配送料を例として紹介しています。
法人では福山通運(パーセルワン)が最も安い金額になります。
個人では日本郵政のゆうパックが安く、25kgまでの荷物が配送できます。
100サイズ以上の配送も各配送業者で行えます。100サイズ以上の荷物を配送する際には、各配送業者の「サイズ別料金」や公式ホームページを参考にしてみてください。
配送会社を選ぶポイントとは?
まず参考として主要な宅配会社の配送料金を紹介しましたが、配送業者を選ぶ際のポイントは単純な料金だけではありません。ショップに適した配送ができるか、また、お客さまに与えるイメージや印象も合わせて検討することが重要です。それぞれ詳しく解説していきましょう。
ショップの商品や特徴と合っているか
商品に合わせて冷凍品ならこの配送業者、小さい商品はこの配送業者など、複数の配送業者を使い分けると配送料を抑えることができるでしょう。
例えば、日本郵便の「クリックポスト」なら全国一律185円で商品を送ることができるので、一回で小さいものを大量に配送する際に役立ちます。
反対に大きい荷物を大量に輸送する際は、大型の配送を得意とした西濃運輸や福山通運が安いでしょう。
このように、どんな商品を送るかで配送業者を変えることが、配送料を抑えて商品に合った配送を行うコツになります。
実績や信頼、国内のシェアがあるか
信頼できる実績があるかも配送業者を選ぶ際の重要なポイントになります。
商品を受け取る側のお客さまも、無名な配送業者ではもしかしたら無事に商品が届くのか不安に思ってしまうこともあるかもしれません。
実績のある配送業者を利用することはネットショップの信頼に繋がります。
こちらの国土交通省の令和5年度 宅配便等取扱個数の調査から国内の配送業者のシェア率が出ているので、ぜひ参考にしてみてください。
配送業者別シェア率まとめ表
配送会社名 | シェア率 |
ヤマト運輸 | 46.7% |
佐川急便 | 27.9% |
日本郵政 | 20.5% |
福山運輸 | 2.7% |
西濃通運 | 2.0% |
料金以外の配送サービスの内容はどうなっているか
お客さまに商品を配送でお届けするネットショップでは、商品をベストな状態で届けることが何よりも大切です。
料金も重要ですが、それだけで配送業者を決めずに、以下のポイントも合わせて選ぶと満足のいく配送を行ってもらえるはずです。
- ・時間帯指定はどうか?
- ・再配達対応はしてくれるか?
- ・クール便対応はしてくれるか?(何℃からか)
- ・お客さまの印象(口コミやお客さまからの評判はいいのか)
配達の時間指定を一番細かくできるのは、佐川急便の「佐川ジャストタイム便」です。他の配送業者は2時間間隔での配送ですが、佐川ジャストタイム便は決まった時間での配送が可能です。
再配達対応はほとんどの配送会社で行っていますが、電話やオンラインなど再配達依頼の方法は異なるので事前に各サービスサイトで確認しておきましょう。
クール便は配送業者ごとに対象となる温度や配送時の温度が異なります。この記事で紹介した「冷蔵・冷凍便(クール宅急便)だとどこが安い?」をご確認ください。
お客さまへの印象に関しては、集荷前にSNSなどで情報収集してから自分が求めるサービスをキチンと行ってもらえるかで決めましょう。
このように、料金だけで決めずに、お客さまにとっても満足のいく配送業者で商品を届けることも考えて選ぶことが大切です!それぞれ特性が異なりますので、商品のジャンルやサイズ、重さなどを加味しながら配送会社を選択しましょう。
冷蔵・クール便や海外発送についての料金比較や各配送業者の詳しい費用などは、こちらの「徹底比較!宅急便・宅配業者の料金はどこが安い?ネットショップで選ぶならどこがいい?」で解説しているのでぜひご覧ください!
どの配送会社を選べばいいか迷ったら…カラーミーショップのユーザーさんはどの配送方法を選んでいるのか?調査しました。
配送料金や条件など色々調べてみたものの、結局どの配送会社を選べばいいか迷ってしまう…といった方は先輩ショップがどの配送業者を選んでいるか参考にしてみましょう。
カラーミーショップでは、発送作業の経験があるショップオーナーさまを対象に「配送会社の利用状況に関するアンケート」を実施し、利用している配送会社、発送で困っていること、工夫していることについてまとめました。
「利用している配送会社はどこですか?」という質問に対しての回答結果では、一番多く利用されているのはヤマト運輸(64%)、次いで、日本郵政(51%)、佐川急便(29%)と続きました。
また、複数の配送会社を利用しているショップオーナーさまに理由を聞いたところ、商品や配送料金によって使い分けているため(78%)、次に購入者に配送業者を選択してもらうため(12%)でした。とくにネットショップをオンラインモールとして運営していてアイテム数が多い・発送元がバラバラなショップは、商品ごとに最適なサービスがある・発送元から配送先の距離によって値段が変わるなどの理由から配送会社の使い分けをしたほうがよいでしょう。
さらにアンケート結果について詳細を知りたい方は、「【アンケート調査結果】ネットショップ運営で選ばれる配送会社とその理由は?」をご覧ください!
ネットショップの送料の決め方とは?設定パターンを合わせて考えてみよう。
配送会社や配送方法を決めていくうえで、関連して考えなくてはならないのが、ネットショップの「送料」です。送料はお客さまにとって非常に気になるポイントです。
送料の設定次第では、商品をカートにいれたが途中でECサイトから離脱してしまう「カゴ落ち」といったユーザー行動や売上に対して大きな影響を及ぼします。
では送料の設定はどのように設定すればいいのかというと、基本的には下記の送料設定パターンが考えられます。
- ①全国一律の送料にする
- ②配送地域別に送料を分ける
- ③送料無料にする
- ④●●円以上で送料無料にする
- ⑤配送手段ごとに送料を設定する
以上のパターンからネットショップを開業・開設するエリアと商品の特性(利益率・サイズ・独自性・まとめ買いのしやすさなど)を加味して送料の金額やパターンを設定するとよいでしょう。
これらの配送パターンのメリット・デメリットなどの詳細は、「ネットショップの送料の決め方とは?設定パターンや安く抑えるポイントも合わせて解説!」で紹介していますのでぜひご覧ください!
以上が、ネットショップを開設する際に押さえておきたいポイントになります。これである程度はネットショップの形になっているはずです。
これで僕もネットショップを開くことができたんだね!よーし、これで売れるようになるぞ!
ツクルくん、ちょっと待ってください。ネットショップを開いただけでそんなすぐに売れるわけではないですよ…!
え?違うの…?
ネットショップを開設したらゴール、ではないんです。むしろまだスタートラインに立ったばかりです。次はネットショップを作ったらまず最初にやっておきたいことをご紹介します。
手順7.ネットショップの売上を伸ばそう!~集客・販促方法~
実店舗の場合は、宣伝をしなくてもお店の前を通りかかった人が来店してくれることはありますが、ネットショップはECモールではない限り「たまたまショップを見つけて訪れる」ということはまずありません。
そのため「集客」が必要です。また、売上アップのための「販促活動」に関しての施策も行っていきましょう。
ネットショップ開業後の集客施策はこの2つに注力しよう!
ショップを開店したら、すぐにでも始めなければならないのは集客です。
ネットショップは黙っていてもお客さまは買い物にきてくれません。ショップからお客さまを集める行動を取らないと、お店に人が来ないことはもちろん、売上にもつながりません。
ネットショップの集客方法はいろいろありますが、開店後は以下の2つに注力することをおすすめします。
- ・SNSの開始
- ・SEO対策
それぞれ解説していきましょう。
■SNS(Instagram・Twitter・Facebook)を始める
SNSとは、基本的に個人と個人がつながっていくものですが、今ではもう各企業やネットショップがアカウントを開設し、ショップとお客さまが交流をもつ場として利用するコミュニケーションツールとなっています。
イベント情報や新商品の情報などをお知らせすることができますし、またSNSを上手く使うことでファンになってもらったり、自分のネットショップへ来店してもらうきっかけにもなります。
SNSとして代表的なものは、Instagram、Twitter、Facebookがありますが、全てのSNSを始める必要はありません。
下記の特徴を参考に、自社の商材と相性が良いSNSを選んで始めてみましょう。
SNS種類 | 月間の利用者数 | 特徴 |
3,300万人 ※2019年6月時点 |
・写真や動画、文字 ・20~30代の女性利用者が多い ・投稿、閲覧はスマートフォンが中心 ・キーワードをタグ付けできる(ハッシュタグ) ・ハッシュタグで検索するユーザーが増加している ・ファッションやグルメなど画像訴求できるジャンルがおすすめ |
|
4,500万人 ※2017年10月時点 |
・140文字の文章、写真や動画 ・10代~30代男女が中心 ・拡散力の高い機能がある(リツイート) ・投稿にリンク設定可能 ・タイムリーな話題が向いているため、新商品やセールのお知らせなどの利用がおすすめ |
|
2,600万人 ※2019年7月時点 |
・写真や動画、文字 ・20代~40代男女が中心 ・実名制(InstagramやTwitterは匿名) ・長文の文字も可能 ・Facebookイベント機能があるためイベント情報などの利用もおすすめ |
ちなみにカラーミーショップでネットショップを開設してから3カ月以内に初売上があった先輩ショップにアンケートを取ったところ(※2020年10月実施)、利用していたSNSはInstagramが一番多い結果でした。
SNSを開始後、初売上がでた先輩ショップでは、オープンキャンペーンや商品ページ・画像、またショップの更新情報などSNSでも反応が得やすい投稿を行うショップさんが多い傾向がありました。
先輩ショップが行ったオープンキャンペーンや投稿など、アンケート結果の詳細は、「ネットショップ開設後にまずやるべき集客方法はこの2つ!先輩ショップに聞いた売上につながったSEO対策とSNS施策とは?」で紹介していますのでぜひご覧ください!
また、SNSは始めるのは簡単ですが、なかなかフォロワー数が増えず効果を感じられなくなり更新を怠りがちとなってしまうショップさんも多いです。インスタグラムに関連する記事になりますが下記の記事をぜひSNS運用の参考にしてみてください。
■SEO対策をする
次に、ネットショップを開設後にSNSと一緒にやっておきたい集客策は、SEO対策です。
SEO対策とはGoogleなどの検索エンジンの検索結果の中で、自社のショップページを上位に表示させるために行う施策のことを指します。
開店して3カ月以内に初売上があった先輩ショップもちゃんとSEO対策をされています。
ちなみに先輩ショップが開店後に行った具体的なSEO対策についてアンケートを取ったところ下記のように結果になりました。
また、上記のSEO対策を行った結果、アクセス数はどのくらい変化したかのアンケートを取りました。40.7%が月間100PV以上のアクセス数が上昇、34.9%が100PV-500PV未満のアクセス数の増加となりました。
これらのアンケート結果を踏まえ、まず開店後にSEO対策として行ってほしいのは下記の3つになります。
- 対策1:共通ディスクリプションを追加する
- 対策2:カテゴリーページのディスクリプションを追加する
- 対策3:Googleに自分のショップを表示させる
上記のSEO対策の詳細は、「ネットショップ開設後にまずやるべき集客方法はこの2つ!先輩ショップに聞いた売上につながったSEO対策とSNS施策とは?」で紹介していますのでぜひご覧ください!
ここまではネットショップ開設後に注力すべき集客施策を解説しましたが、それ以外にも余力があれば行っておくと効果的な集客施策を紹介していきます。
■ブログを書く
ブログは、顧客の囲い込みに使うことができるだけでなく、さまざまなキーワードでお店に訪れる機会が増えますので、ぜひ書いてみてください。
どこでもカラーミーを使えば、ブログの記事の中に、購入ボタンを貼り付けることもできます。
■Webメディアに連絡してみる、PR(プレスリリース)を活用してみる
インターネット上には、さまざまな情報を配信するニュースメディアが存在します。
自分のお店の商材を取り上げてくれそうなメディアには、積極的に連絡をしてみましょう。雑誌やラジオでも、リリースを募集している媒体もありますので、ぜひ探してみてください。
■イベント出店に申し込む
ネットショップだからといって、インターネットにこだわる必要はありません。
商品によっては、フリーマーケットやデザインフェスタ、その他リアルイベントを探して出店し、新規のお客さまをつかみ、ネットショップに誘導するという方法を行っているお店もたくさんあります。※イベントの出店には費用がかかる場合もございます。
販促活動のやり方
集客に注力し1件でも購入が増えたら、次はショップのお客さまをファンにするための工夫をしていきましょう。
◼︎ メールマガジンでお客さまとコミュニケーションする
ネットショップ運営で1番効果の高いコミュニケーションツールはメールマガジン。
基本的にメルマガは、商品やお店の新しい情報を配信しますが、他にも顧客が興味を持ちそうな話題を考えてぜひ送ってみてください。
・新商品情報
・キャンペーン情報
・ブログの更新情報
・イベントや商品にまつわるニュース
・オーナーの近況 …など
また、カラーミーショップのメルマガ機能ならHTMLの知識いらずで、HTMLメールを作成することもできます。パソコンではなくスマホから読む人が多いので、文言の作り方などに注意してみましょう。
集客やコンバージョンにつながるメルマガの具体的な施策が知りたい方は「ECサイトのメルマガの具体的な施策9選!」の記事をぜひご覧ください。
◼︎ SNSで情報をこまめに届ける
集客だけでなく、リピーター獲得にもSNSは欠かすことのできないツールです。常にネットショップをチェックされなくても、SNSをフォローをうながし、情報を発信し続ければ、顧客とコンタクトを取り続けることができます。
X(旧Twitter)・・・ショップの更新情報や、顧客との気軽な対話をすることができます。更新も楽なので初心者の方にはおすすめです。
Facebook・・・最も多くのショップに使われているSNSです。文字数制限もなく、写真もたくさん投稿できるので、顧客との密な関わりを期待できます。
Instagram・・・写真や動画が必要なので、少しハードルは上がりますが、ハッシュタグ(#◯◯)を使って投稿をすれば、ハッシュタグ経由で新規のユーザーを獲得することもできます。現在最も新規のフォロワーを集めやすいSNSの一つです。
◼︎ フォローメールを送る
購入後のお客さまに送るメールを「フォローメール」といいます。お客さまとのつながりを商品購入で終えてしまっては、リピーターを獲得することはできません。
商品を購入されたお客さまに1通、「商品の使い心地はいかがですか?」「レビューを書いてくれたらクーポンを差し上げます。」などなど、温かなメールを送ることで、ファンを獲得することができるかもしれません。
◼︎ クーポンの配布も効果的
販促やリピーター獲得には、クーポンの配布も効果的です。
クーポンは顧客の購入意欲を刺激するというメリットがあります。
例えばお誕生日クーポンを配れば、前回の購入から間が空いてしまった顧客がショップを訪問するきっかけを作ることができるでしょう。
クーポンの種類や発行手順などについては、「ECサイトのクーポンとは?」の記事をぜひご覧ください。
個人のネットショップ開業で失敗しないためのポイント
これからネットショップを開業するにあたり、あらかじめ知っておきたいポイントもいくつかあります。
最後に、ネットショップ開業で失敗しないためのポイントについて解説していきます。
運営シミュレーションをしてコストと利益を把握する
ECサイトの構築方法や仕入れ先、配送会社などある程度固まってきたら、毎月のランニングコストや売上を想定して運営シミュレーションを行い、おおよその利益や出費を把握してきましょう。
商品の売れ行きが好調でも、仕入れ価格や利用するサービスの手数料などによっては、赤字になるケースもあります。
もしネットショップを開業してから赤字が出た場合は、すぐに閉業に追い込まれてしまう可能性もあるため必ず開業前に、利益をきちんと出しながら運営可能か確認することは大切です。
具体的なネットショップの売上目標を設定しよう
ネットショップを立ち上がってきたら考え始めたいのが「具体的な売り上げ目標」の設定です。
売り上げを上げるために、さまざまなアクションを行っているショップさんを多く見ますが、実は意外と「具体的な売り上げ目標を設定する」ということを行っていないショップさんがいらっしゃいます。
ネットショップの売り上げは、分解すると基本的に下記の要素でできています。
売上 = アクセス人数 × 購買率(CVR) × 客単価
となるので、いくら売り上げを出したいのかを具体的に決めたら、今度はその金額を各要素で分解し、数字を具体的に落とし込みましょう。
そうすると売り上げ目標を達成するために、たとえば「アクセス人数はこのまま維持して増やすのではなく、客単価を高めていくようなアクションを今月はしよう!」といったように、売り上げにつながるためにどの要素を攻めればいいのか打ち手を考えられるようになります。
闇雲に行動するのではなく具体的で効果のあるアクションを起こすためにも、上記の計算式を使って売上を分析してみましょう。
なるほど…!ただ漠然と売上を上げるために行動するんじゃなくて、きちんと目標金額を設定して分解し各要素ごとに数字を落とし込むことがポイントなんだね。
そうです!とくに最初のネットショップを始めたころはとにかく色んなことに手を出しがちですが、それではリソースが足りないことも多くなってしまいます。各要素を具体的な数字に落とし込むことは「やらないことを決めること」にも使えるので非常に大切なポイントです。
目標設定の仕方は、下記の動画でも紹介していますのでぜひご覧になってみてください。
助成金・補助金を利用してみる
ネットショップを開業し販路を拡大しようとするとある程度の費用がかかるので、なかなか一歩を踏み出せない方もいるかもしれません。
そんな場合に役立つのが各種補助金です。
補助金は事業展開・拡大をサポートすることを目的とした制度で、返済の必要がなく、まとまった金額が支給されることが特徴です。
ECサイトの構築やリニューアルに活用できる補助金もあるので、ぜひ活用することをおすすめします。
ただし補助金は、申請すれば誰でも受け取れるのではなく審査のうえ、採択されなければもらえません。審査に落ちることもあります。
また、まずは自社でECサイトを立ち上げて支払いをし、その実績に基づいて費用が支払われる後払いであるので注意が必要です。
ECサイト構築・制作で使えるIT導入補助金とはどのようなものか、助成金との違いや申請方法、その他の補助金についてさらに知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
セキュリティ面も重視する
ネットショップでは、顧客の個人情報を取り扱うため、万全のセキュリティ対策が不可欠です。
開業時は費用面や管理側の使い勝手の良さばかりに目が行きがちですが、セキュリティ面も重視してサービスを選びましょう。
昨今サイバー犯罪が増加しており、クレジットカード情報などの個人情報の漏洩が起こると顧客からの信頼が一気に無くなり、顧客離れの原因となってしまいます。
加えて、個人情報漏洩が起きた際の損害賠償額は、1人あたり5,000~15,000円が相場となっており、多くの顧客がいる場合、賠償総額が数億円となることもあります。
顧客の安全と自社の利益を将来的に守るためにも、利用を検討している構築方法のセキュリティ対策がどのようなものか、開業前に確認することは必須です。
ECサイトのセキュリティ対策についてどのようなものがあるかは、下記の記事をチェックしてみてください。
まとめ
今回はネットショップの開業・開設に役立つ重要な7つの手順と覚えておきたい豆知識をご紹介いたしました。
ネットショップ開業と一言でいっても、開業方法はさまざまあり費用も大幅に異なります。
自社の想定年商や、デザイン性の有無、使いたい機能面などを考慮して開業方法を選択しましょう。
開店や運営には時間も労力もかかりますが、基本のポイントを押さえることで、売上げやPV数の改善につながるはずです。
まずは、自分でできることから試しに始めてみましょう!
よくある質問
これからネットショップを始める方のケースによって変わります。月商がまだ大きく見込めない方には月額利用料が無料のネットショップ作成サービスがおすすめです。
一方で、すでにある程度の月商が見込める方や、将来的にお店の拡大や機能の追加を検討されている方は、有料のネットショップサービスを選ぶと費用面以外にもメリットが多くオススメでしょう。
くわしくはこちらの章で解説しています。
ネットショップを開業する際に、とくに押さえておきたい決済方法は「クレジットカード」・「代金引換」・「コンビニ支払い」・「銀行振り込み」の4つです。
また、2020年に行ったカラーミーショップのサービス調査では「クレジットカード」・「銀行決済」・「代引き決済」・「ID決済」の順でユーザーに人気であったことがわかりました。
なので、支払い方法を導入する際はまずはこれらの決済を導入するか検討してみてください。
さらに詳しく知りたい方はこちらの章をご覧ください。