ネットショップの運営は複数人いないとできなさそうなイメージですが、規模次第では1人でも運営が可能です。
ではどのような準備やスキルが必要になるのか、この記事ではネットショップを1人で運営するために身に付けたいスキルや始め方、成功のコツなどを紹介していきます。
ネットショップをやりたいんだけど、一緒にやってくれる人がいなくて。1人でもできるかな?
もちろん可能ですが幅広い業務を1人で行う必要があるため、1人で効率よく運営するためのスキルはあった方が良いでしょう。これから詳しく説明しますね。
目次
ネットショップは1人で運営可能?誰でもできる?
結論からお伝えすると、ネットショップは1人でも運営できます。
専門知識がなくても無料で簡単にネットショップを作成できるサービスや、在庫を抱えずにショップ運営が可能なドロップシッピング、自社商品の生産を外部委託するOEMなど、さまざまなサービスが登場したことで、ネットショップの運営がしやすくなったのが理由の1つです。
また、ネットショップの業務を自動化するツール(システム)も多数あるので、ネットショップを1人で運営することは不可能ではありません。
ただし年商数千~数億円など大規模なネットショップの運営は、注文数も多いため複数人いないと難しいでしょう。
副業などとしてネットショップを始める場合は、1人でも十分です。
ネットショップ運営の業務・仕事内容とは
では実際ネットショップ運営するとなるとどのような業務が発生するのかというと、主に下記の8つです。
業務は大きく、フロント業務とバックエンド業務に分けられます。
フロント業務は「フロント」という言葉通り、商品企画やプロモーションなどユーザーの目に触れる部分の業務で、集客に大きくかかわってきます。
一方バックエンド業務は受注処理や在庫管理、顧客のアフターフォローなど、ネットショップを支える裏方の業務全般を指します。
商品やサイトが魅力的でも、購入しようと思ったら在庫が無かったり、適切な受注処理が行われなかったりすると売上にはつながりません。
そのためフロント業務・バックエンド業務、どちらも重要な業務といえます。
ネットショップの運営については「ECサイト運営とは?」の記事でより詳しく説明していますので、ぜひご参照ください。
ネットショップを1人で運営するのに必要なスキルは?
経験がなくてもネットショップは始められますが、必須スキルやあったほうが良いとされているスキルは存在します。
ここでは、ネットショップ運営をするなら身に付けておきたい5つのスキルをご紹介します。
基本的なPC関連の知識やITリテラシー
ネットショップの構築・運用作業は、基本的にパソコンやスマートフォンを使って行うことがほとんどです。
そのため、ある程度の知識やITリテラシーは必須といえます。
ITリテラシーとは、ITにかかわる要素を正しく使用するための能力のことです。
情報を検索して精査し利用する能力、WordやExcelなどのソフトウェアを含めパソコンを操作できる能力、プライバシー保護やネットワークセキュリティに対する正しい知識などが含まれます。
ネットショップの運営ではEC業界の情報収集や在庫管理表の作成、ショップに掲載する商品の登録など、あらゆる場面でITリテラシーが必要とされるでしょう。
ITリテラシーが低いとネットショップの開設がなかなか進まなかったり、効率的に運営できなかったりするだけでなく、顧客情報の漏えいなど重大なトラブルに発展することもあります。
ネットショップを1人で運営するには、最低限のITリテラシーを有していることが必要です。
商品企画力
商品企画力とは、ユーザーが求める新商品を企画したり、既存商品のリニューアルを考えたり、どのような商品を仕入れるのかを考えたりするスキルのことです。
思い付きで商品を企画・販売してもほとんどの場合、売上につながりません。
商品企画とは、ユーザーニーズや市場の調査、競合他社の研究をする中で得られたデータを元に行うことが基本です。
そのため商品企画力では、アイディアを思いつく能力ではなく、調査や分析をきちんと行えたり、トレンドを把握したりする能力が重要とされています。
写真撮影などのクリエイティブ力(制作力)
掲載する商品画像は、テキスト以上の情報をユーザーに与えてくれるだけでなく、印象にも残りやすいため、ユーザーの購買意欲を左右する重要な要素です。
ユーザーが欲しいと思うような魅力的な商品画像にするには、写真撮影や編集などのスキルがあると良いでしょう。
さらに、商品の良さをより詳しく伝えるための商品説明文を作成することで、ユーザーの購入を後押しします。
ユーザー視点でより使いやすくブランドのメッセージ性が伝わるショップにするには、多少のデザインスキルも必要といえます。
ただし、写真撮影や商品文の作成、デザインは外部に委託しやすい業務であるため、運営者に必須の能力ではありません。
最初から自身で制作できなくても、経験を積むことで伸ばしていきやすいスキルです。
SNS運用などマーケティング力
マーケティングとは、顧客に商品を購入してもらうために行うすべての活動を指す言葉です。
ネットショップの場合、ショップを開設したとしても誰もその存在を知らないので、ECマーケティングとしてさまざまな集客を行わなければなりません。
具体的な方法として、SNS運用や検索からの流入を図るSEO対策、広告出稿などがありますが、無料で手軽に始められるのがSNS運用です。
ショップの公式アカウントを作成しショップ情報や商品情報などを発信することで、より多くの人に認知してもらえ、ショップのブランド力を高められるでしょう。
ネットショップを1人で運営するなら、SNSをうまく活用して集客するのが望ましいです。
データ分析と改善力
ネットショップを開業しても、はじめから売上が好調というケースはほとんどありません。
多くのショップは、地道に改善を繰り返すことによって売上を伸ばしています。
その改善のために重要なのが、ネットショップのサイト上に蓄積したデータを分析することです。
どの商品が良く見られているのか、商品購入のどの段階で顧客は脱落してしまっているのか、どの商品とどの商品が一緒に購入されているのかなど、サイト上ではユーザーのさまざまな情報を確認できます。
収集したデータは分析して、分析結果を元にショップの改善を行うことでじょじょに売り上げにつながっていくでしょう。
ネットショップを運営するなら、データ分析や分析結果から改善方法を導く力も必要といえます。
ネットショップを1人で運営するメリット
スタッフを雇わずにネットショップ運営を1人で行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットを3つご紹介します。
人件費がかからない
当たり前のことですが、スタッフを雇うと給料(人件費)が発生します。
ですがネットショップを1人で運営する場合は給料や報酬を支払う必要がないため、人件費がかかりません。
人件費分のコストを抑えて運営できるため、売上が立つかどうかわからない小規模スタートのネットショップほどメリットは大きいです。
自分のペースで運営できる
1人で運営しているため、今日何の業務をどれくらいやるのかなど、仕事のペースも自分で決められるのもメリットでしょう。
また他にスタッフもいないので、「来週はこの商品を打ち出したキャンペーンを行おう」など運営方針にかかわる重要な内容も、1人でスピーディーに決定できます。
廃業や休業も自分の都合で決められるため、運営の柔軟性が高いといえます。
コミュニケーション不足によるトラブルなどが起こらない
複数のメンバーでネットショップを運営する場合、人数が多くなればなるほど、どうしても連絡ミスや認識のズレなど、コミュニケーションに問題が生じます。
スタッフ間のコミュニケーションがうまく取れていないと、情報共有ミスを原因としたクレームにつながったり、大きなトラブルに発展したりすることもあります。
さらに意見の衝突などでメンバー同士の人間関係が悪化し、運営自体がままらないといった事態になることも考えられます。
1人であれば、このようなコミュニケーション不足やスタッフ間のトラブルが起こるリスクはありません。
また、コミュニケーションを取る時間やコミュニケーションツールの導入も不要なため、時間的な面も含めコストの削減ができることもメリットでしょう。
ネットショップを1人で運営するデメリット
自分のペースで進められるなどのメリットもありますが、ネットショップを1人で運営することはデメリットも存在します。
どのようなデメリットがあるのか、主なものを2つ取り上げます。
休みが取りづらい
最初に考えられるデメリットは、休みが取りづらいことです。特に、長期休暇などまとまった休みを取るのはなかなか難しいでしょう。
ネットショップは実店舗のようにお店がしまっている時間は無く、いつでも注文を受け付けているため、注文が入れば発送業務などをしなければなりません。
誰か他にスタッフがいれば代わりにお願いできますが、1人で運営している場合は自分でやるしかないのです。
ショップの休業日を作ったとしても、仕入れや入庫作業、商品登録といった業務を行ったり、突発的なトラブル対応などが生じたりする可能性もあるので、なかなか休みは取りづらいです。
作業が多すぎて対応できなくなる可能性がある
先ほどご紹介したように、ネットショップを運営するために必要な作業は多岐にわたります。
1人で運営する場合はそれらの作業をすべて自分だけで行わなくてはならないため、注文が殺到したりすると作業量が増え、処理できなくなることがあります。
作業が追い付かなくなると発送が遅れたり、急ぐあまり作業にミスが生じたりすることもあるでしょう。
状況によってはキャパオーバーになって対応できなくなるだけでなく、忙しくて体調を崩してしまう可能性もあります。
ネットショップを1人で運営する場合は、自分のキャパシティを把握して適切に作業量をコントロールすることが大切です。
ネットショップを1人で始める流れ・やり方
ここからは、ネットショップを1人で始める際のやり方や流れをご紹介します。
1.販売する商品やコンセプト・ショップ名を考える
ネットショップを始めるときにまず取り組むのが、コンセプトやショップ名の設定です。
コンセプトとは、誰に・どのような商品を・どのようなニーズに対して届けるのかを、明確に決めることです。
例えば、「30~40代女性がメインターゲットで天然素材にこだわったナチュラル系コスメのお店」「20~30代男性をメインターゲットにした普段着にも使いやすいスマートなオフィスカジュアルのお店」など、具体性のあるコンセプトでお店の方向性を決めていきます。
ぼんやりとしたイメージで販売を始めても、なかなかユーザーに商品の魅力が伝わらないだけでなく競合にも埋もれてしまうので、しっかりコンセプトを固めることが重要です。
そのためにも市場調査や競合分析を行って、業界や競合についてよく把握しておく必要があります。
コンセプトが決まったら、ショップ名も決めていきましょう。
ショップ名は、コンセプトを意識しつつ、できるだけ覚えてもらいやすいような名前がおすすめです。
ショップ名の付け方については、「ネットショップの名前の付け方の大事なポイント・コツ」の記事で具体的な方法を解説していますのでぜひご覧ください。
2.商品の仕入れ方法を決める
ショップのコンセプトの決定と並行して、販売する商品の準備も進めていきます。
方法としては、オリジナル商品を製造する方法と既存の商品を仕入れる方法の大きく2つがあります。
オリジナル商品を取り扱う場合は、ハンドメイドとして自分で商品を作る方法以外に、OEMという方法もあります。
OEMとは商品企画は自分で行い、製造部分は経験豊富な専門メーカーへ委託することです。
ノウハウが豊富なメーカーへ委託することで、クオリティの高い自社商品を作れます。
商品を仕入れる場合は、メーカーから直接仕入れる方法のほか、卸売企業や仕入れサービスを利用するなど複数の方法があります。
さまざまな仕入れ方法について具体的に知りたい方は「ネットショップ開業の仕入れ方法7つを解説!」の記事を読んでみてください。
3.営業許可や必要な資格の申請を行う
ネットショップを始めること自体に許可は不要ですが、取り扱う商品によっては営業許可や資格が必要になることがあります。
例えば食品を取り扱う場合は、食品衛生法に基づく営業許可や食品衛生責任者の資格が必要です。
他にもお酒や化粧品、医薬品、中古品や輸入品などを取り扱う場合も営業許可や資格、免許などが必要になることがあります。
必要に応じて、開業前に許可や資格の申請を済ませておきましょう。
ネットショップでの商品販売に必要な許可や資格については、「ネット販売に必要な許可や資格とは?」の記事でより詳しく紹介しています。
4.出店方法(どのサービスを利用するか)を選ぶ
どのようなショップにするのか固まってきたら、いよいよ出店の準備をしていきます。
実は(ECサイト)ネットショップを構築・作成するには、下記の5つの方法があります。
- 1.ECサイト作成サービス(ASP)
- 2.ECモール
- 3.オープンソース
- 4.ECパッケージ
- 5.フルスクラッチ
このようにネットショップの作成方法はいくつかありますが、1人で運営する場合はECサイト作成サービス(ASP)かECモールの利用が現実的でしょう。
オープンソース・ECパッケージ・フルスクラッチは年商1億円以上の大規模なネットショップに向いている構築方法だからです。
特にECサイト作成サービスであれば、初期費用・月額利用料が無料なので、低リスクでネットショップを始めたい個人の方におすすめでしょう。
ECサイトの構築方法の違いや費用についてもっと知りたい方は「ECサイトの作り方・構築方法は?」の記事もあわせて見てみてくださいね。
5.実際にサイトを制作していく
出店方法を決めたら、サービスに申し込みをしてネットショップを実際に作っていきます。
ネットショップ作成サービスであれば、デザインテンプレートを活用すると簡単におしゃれなショップが作成できるので、初心者でも安心です。
ネットショップのデザインは売上にも影響するため、お店の魅力が伝わるようなデザインで、かつ使いやすさを意識したものにしましょう。
どんなデザインにすればいいか迷ってしまう方向けに、カラーミーショップではサイト制作代行サービスも行っていますので、興味がある方はぜひお問い合わせください。
ニーズのある決済方法を導入することも重要です。
ユーザーにとって使い勝手の良い人気の決済方法を導入することでカゴ落ち防止にもなるため、利用するサービスで希望の決済方法が使えるかどうかも確認しておくことをおすすめします。
ショップのデザインなど大枠が完成したら、ネットショップで販売する商品の説明文や商品写真などを登録して、販売開始の準備を進めていきます。
6.開業したら集客を行う
営業許可を取得し、ネットショップの制作も終わったらいよいよ開業です。
開業後は一息つきたいところですが、すぐに集客を始めましょう。
ネットショップが新たにできたことは誰も知らないので、集客(宣伝)をして自分でアピールしていかなければなりません。
主な集客の方法には、広告出稿、SNS運用、SEO対策などがありますが、1人で運用する場合はSNS運用から始めてみましょう。
SNSは基本的に無料でスマートフォンさえあれば手軽にできるため、1人で運営する場合の集客方法に最適です。
SNSによってメインの利用者層や機能が異なりますので、ショップの特性に合わせて発信するSNSを選定しましょう。
ネットショップの集客については、「ECサイトへの集客方法は?アクセス数を増やすテクニックを予算・目的別に紹介!」の記事を参考にしてみてください。
7.開業後1カ月以内に開業届を提出する
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)とは、税務署に個人事業の開業や事務所の新設などを知らせる届出のことです。ネットショップを開業したら、開業から1カ月以内に管轄の税務署に開業届を提出します。
なお、開業届は提出しなくても罰則のようなものはありませんが、提出すれば税金の支払い時に有利になる青色申告が利用できるなどのメリットがあります。
また開業届だけでなく、都道府県に対して個人事業開始申告書を提出しなければなりません。
開業届提出や個人事業開始申告書については「ネットショップに開業届は必須?」の記事で詳しく説明していますので、開業したらぜひ読んでみましょう。
1人での運営におすすめ!無料のネットショップ開設サービス
ネットショップを1人でスモールスタートさせるなら、売れるまで初期費用や月額費用が発生しない無料のネットショップ開設サービス(ASP)がおすすめです。
ここでは代表的なサービスをいくつかご紹介します。
カラーミーショップ
カラーミーショップは国内最大級のネットショップ作成サービスで、初期費用と月額費用が無料のフリープランを提供しています。
商品が売れるごとに手数料として、6.6%+30円(Amazon Payの場合6.5%+30円)かかります。
フリープランでも85種類以上のデザインテンプレートや280種類以上の機能を利用できるほか、人気の決済方法であるAmazon Payも月額利用料0円で導入可能です。
ネットショップが初めての方へのサポートも充実しているので、初心者には心強いでしょう。
カラーミーショップは機能やサポート面がさらに充実した有料のプランもあるため、フリープランで始めてネットショップの事業規模が大きくなったら有料プランに切り替えることも可能です。
事業規模に合わせてプランを変更していくことで、常にコストパフォーマンスが良い状態でネットショップを運営を続けられるでしょう。
BASE
ネットショップ作成サービスの中でも有名なBASEは、スタンダードプランとして無料作成サービスを提供しています。
スタンダードプランは初期費用と月額費用が無料で、売れるごとに決済手数料3.6%+40円(Amazon payとPaypalは4.6%+40円)とサービス利用料3%が発生するプランです。
実質的な手数料は6.6%+40円(または7.6%+40円)になります。
直感的で操作がしやすく、実店舗のポップアップショップへの出店サポートを無料で受けられることなどが特徴です。
STORES
STORESも知名度のあるネットショップ開設サービスで、初回費用と月額費用が発生しないフリープランを提供しています。
フリープランは代引きやAmazon payに対応していないなど、利用できる決済方法や機能に制限はありますが、決済手数料は一律5.5%で利用できます。
海外発送や英語表示の切り替えができるなど、海外向けに展開したいときに便利なサービスです。
メルカリShops
フリマアプリ「メルカリ」の中にネットショップを持てるサービスです。
メルカリの使い勝手そのままでネットショップ運営ができるため、ショップデザインは不要です。
自分らしいネットショップを構築したいというよりか、スマホで簡単にネット販売を始めたい人に向いているでしょう。
他のサービスと同様に初期費用や月額費用は発生しませんが、売れると10%の販売手数料がかかります。
FC2ショッピングカート
ブログで知られるFC2のネットショップ開設サービスでも、初期費用と月額費用がかからない無料プランが提供されています。
無料プランはディスク容量が300MBに制限される、メールマガジンが配信できないなど、他のサービスよりも制限が多いですが、販売手数料が無料で始められるのが大きな魅力です。
とにかくコストを抑えたいという人に向いているサービスといえます。
さらに無料のネットショップ開設サービスを知りたい方は、「ネットショップの無料作成サービス12選!」の記事でサービスごとの特徴を解説していますので、あわせてご覧ください。
1人でもネットショップ運営を成功させるコツは?有識者にも聞いてみた
1人でもネットショップの運営を成功させるには、どのような点を意識していくと良いのでしょうか。
実際に1人でECサイトを運営している有識者の方からのアドバイスも交えながら、成功のコツをご紹介します。
最新情報を常に把握しておく
世の中のトレンドやEC界隈のニュースなど、最新のあらゆる情報を仕入れておくことも1人でネットショップ運営を成功させるために重要です。
情報収集の際は自分の興味のある情報、販売する商品に直結する情報ばかりに目がいきがちですが、異なる分野の情報もマーケティングに活用できることがあります。
うまく流行に乗れれば売上にもつながりますので、広い視野をもって常に新しい情報を収集して把握しておくと良いでしょ。
はじめは売れなくても継続する
ネットショップを開設した当初はあまりユーザーに訪れてもらえず、なかなか売上が立ちません。
ですがショップの存在がまったく知られていない状態からスタートするため、売れないのは当たり前と捉え、諦めずに継続することが大切です。
集客を続けていけばじょじょにお店の存在を認知してもらえ、訪問者も増えていくはずです。
また、並行してショップが売れない原因を分析し改善を続けていくことで、売上アップが期待できるでしょう。
優先順位を付ける
ここからは、「ひとりEC」の著者であり、実際に1人でネットショップを運営して年商1億円を誇る「ミウラタクヤ商店」の店主 三浦卓也さんのインタビューを元にしたコツをご紹介します。
まず1つ目は優先順位を付けることです。
ネットショップ運営ではやることがさまざまあるのですが1人の作業時間は限られているため、「やること」と「やらないこと」をきちんと決めることが大切だといいます。
業務に優先順位を付けて、売上につながるアクションをきちんと積んでいくことで、結果として売上にも表れるそうです。
お客さまとの密なコミュニケーションを取る
三浦さんの場合ダイエット食品販売しており、ユーザーとのコミュニケーション量を増やせば増やすほど収益が上がるビジネスモデルだったため、顧客とのコミュニケーションに1日3時間は費やしているといいます。
連絡があった際はすぐに返信したり、地道に情報発信をしたりして顧客との関係性を深め「ていねいで役に立つ友達」のようなポジションを確立することが、成功するための1つのコツだそうです。
優先順位の付け方やコミュニケーションの取り方についてなど、三浦さんの運営スタイルについてより詳しく具体的に知りたい方は、下記のインタビュー記事をぜひ読んでみてくださいね。
ネットショップを1人で運営する際の注意点
ネットショップを1人で始める場合、個人(個人事業主)として運営する人が多いと思います。そこで、1人で行う際に注意したい3つの事項を取り上げます。
個人情報を公開しなければならない場合もある
消費者が不利益にならないよう、トラブルが起こりやすい商取引に関してルールを定めた法律が特定商取引法です。
ネットショップは特定商取引法の対象とされており、販売者は事業者名(または個人名)や住所などの運営者情報の公開が義務付けられています。
もし個人が自宅で開業した場合、自宅の住所などの個人情報を公開しなければならないことを把握しておきましょう。
一方、悪用されるのを防ぐため、個人情報を公開したくない人も多いと思います。
そのような場合は、カラーミーショップのように個人情報を非公開にできるサービスがおすすめです。
自分の自宅住所や電話番号の代わりに、サービス事業者側(カラーミーショップであればGMOペパボ)の住所や電話番号を表示することが可能です。
ネットショップ開業での運営者情報(個人情報)の取扱いや非公開にする方法などの詳細は、
「ネットショップ開業で住所を知られたくない!非公開で運営する方法」をご覧ください。
1人で運営できるショップの規模には限界がある
ネットショップ運営は1人でも可能ですが、その規模には限界があることを知っておきましょう。
年商が数千万や数億円といった規模のサイトは毎日莫大な数の受注があるため、いくら作業を自動化したとしても1人で運営するのは難しいといえます。
はじめのうちは小規模なネットショップを1人でスタートさせたとしても、規模が拡大してきたら、スタッフを雇用するなどして作業を分散させるのがベターです。
1人でどうにかしようと思って無理して働き続けると、体調を崩す恐れがあります。
ネットショップで販売が禁止されているものもある
手軽に始められるネットショップですが、実はネット販売が禁止されたり制限されていたりするものもあります。
例えば、ワシントン条約に規定される動物の販売や輸入が規制されているものの販売は不可能です。
なお、法律による規制だけでなく、ネットショップで取り扱える商品はサービスごとに販売が禁止されているものもありますので販売前によく確認しておきましょう。
例えば、カラーミーショップでは以下の商品の販売が禁止されています。
- ・武器や火薬類など
- ・成人向け商品全般
- ・賭博や富くじ関連の商品
- ・商品券やプリペイドカード類
- ・仮想通貨
- ・身体機能検査キットや医療用品
- ・個人情報や機密情報 など
一般的な商品であれば問題なく販売できますが、念のため自分が扱う予定の商品は禁止されていないか、利用予定のサービスを確認しておきましょう。
まとめ
ネットショップの運営は実は1人でも可能です。
運営業務は大きく分けてフロント業務とバッグエンド業務の2種類ありますが、特にバックエンド業務はシステムで自動化したり外部に委託したりしやすい仕事です。
さまざまな業務があるためすべて1人で行おうとするとするのではなく、売上につながる部分は自分の手を動かすなど「自分でやること」「やらないこと」をはっきりさせ、優先順位を付けて仕事をするのが1人の運営を成功させるコツでしょう。
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