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ネットショップ開業の仕入れ方法7つを解説!個人や海外からでも可能な商品の仕入れ先やサイトを紹介

ネットショップ(ECサイト)を開業してみたいけど、

「実際どうやって商品を仕入れたらよいのかやり方がわからない!」
「そもそもどこで仕入れってできるの?」

と困ってしまったり、悩んでしまったりする方もいるかと思います。

ネットショップを成功させる上で「仕入れ」は重要なポイントのため、仕入れがうまくいくかどうかはネットショップが成功するか失敗するかの大きな別れ道になってしまうほど。

ですので、ちゃんとした仕入れの方法やポイントを知っておきたいところですよね。

ネットショップの仕入れをする際には主に下記の7つの方法があります。

  1. ネットの仕入れサービスを利用する
  2. 見本市などのイベントに参加する
  3. メーカー・作家と直接交渉する
  4. 卸問屋・問屋街で仕入れる
  5. 海外から仕入れる
  6. OEMを利用する
  7. ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する

この記事では上記7つの仕入れ方法と、仕入れに役立つサイト、仕入れる際に大切なポイントなどをまとめてご紹介します。

ツクルくん
ツクルくん

ネットショップを始めたいけど、どうやって仕入れればいいか全然わからないよ!

カラミちゃん
カラミちゃん

商品を仕入れるにはさまざまな方法があります。今回は主な仕入れ方法を7つ教えますね。

1.ネットの仕入れサービス・サイトを利用する

自ら問屋やメーカーへ足を運ばなくても、無料のWebサービスを使ってネットショッピングをするように、問屋(卸会社)から商品を仕入れることができます。
ただし、仕入れにあたって、一般消費者の入会をお断りしているほか卸価格を会員限定公開にしているサイトがそのほとんどです。

そこで複数ある仕入れWebサービスの中から、まずは初心者さんでも使いやすい特徴の異なる5つのサイトをご紹介します。

(1)「スーパーデリバリー」

スーパーデリバリーは、アパレル・ファッションアイテムから生活雑貨・家具、食品や電化製品、さらには什器店舗資材などの幅広い種類の商品を扱い卸・仕入れサイトです。

主に小売店や飲食店・美容室などの事業者が利用するサービスなので、アパレルセレクトショップや飲食店、美容室関連などを検討中の方におすすめのサービスです。

また、海外販売もできる「SD export(エスディーエクスポート)」というサービスも行っており、日本国内だけでなく海外への販路拡大を考えている方にとっては、あわせて注目してほしいポイントです。

公式サイトはこちら

(2)「NETSEA(ネッシー)」

アパレル・ファッション雑貨、家具・インテリアから食品飲料まで、幅広いカテゴリを網羅している大型仕入れサイト。登録や利用料は無料です。
商品画像や商品説明のテキストなど必要な基本素材も提供してもらえるので、どんなジャンルのショップにしようか検討中のネットショップ初心者さんにイチオシのサービスです。

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(3)「Ditt-Datt(ディット・ダット)」

スウェーデンを中心に北欧のデザイン雑貨の輸入卸を行っている専門会社。ムーミンや人気のテキスタイル雑貨といった北欧雑貨を仕入れることができます。カトラリーやテーブルウェアといった食器類から文具までジャンルも豊富。ながめているだけでどんなショップにしようか想像が沸き立つサイトです。

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(4)「Cmall(シーモール)」

アクセサリーやファッション雑貨に特化した仕入れサービス。無料会員登録で、ハンドメイドアイテムをはじめ、おしゃれな雑貨をみつけることができます。
日本にいながら高いコストパフォーマンスを誇る海外雑貨を仕入れできるので、若い女性に人気のサービスです。

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(5)「雑貨レイジー」

キッチン雑貨やインテリア、ガーデニング用品などナチュラルテイストのかわいい雑貨がみつかる仕入れサービス。
日本で初めてインターネットでの雑貨専門卸を始めた老舗ということもあり、安心してご利用いただけます。
紙のカタログもあるので、じっくり選んで雑貨店をつくりたい方におすすめです。

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以上のように、仕入れWebサービスは複数のジャンルを網羅しているものからジャンルに特化したサービスまで幅広くあります。
どんなお店にするかコンセプトやイメージをもとに、複数の仕入れサイト利用を検討してみましょう。

2.見本市などのイベントに参加する

東京ビッグサイトなどで行われる、メーカーなどが集まる大型のショーイベントに参加して取引先をみつけるのもおすすめです。

イベント例

インターナショナル・ギフト・ショー
日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市。国内外のメーカーが多数出展するので、案内状を見てあらかじめ興味のあるメーカーや気になるアイテムをチェックしておくのがおすすめです。入場料は無料ですが、入場には「招待状」が必要です。開店準備中でも入場可能なので詳細をサイトでチェックしましょう。

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3.メーカー・作家と直接交渉する

販売したいもののイメージが具体的に決まっている場合、メーカーや作家さんと直接取引きすることも可能です。

ふだん日常で使っているものやお店で気になっているアイテムがあれば、製造しているメーカー・作家名を調べてみましょう。
その後の問い合わせとしては電話やメールが一般的ですが、その際には以下のような情報を伝えると交渉がスムーズになります。

(1) 店舗名
(2) 店舗のコンセプト(どんなイメージ・ジャンル・ターゲットはどんな人?)
(3) 店舗の規模(商品点数、費用、従業員数)
(4) 商品ラインナップ(どんなものを並べる予定か)
(5) 実店舗の有無
(6) 開店時期

このほかにも「minne(ミンネ)」などハンドメイドマーケットプレイス(個人作家さんによる手作り商品の販売Webサービス)で、気になる作家さんへ連絡してみるのもおすすめです。

作品を見て気になった場合、メッセージ機能をつかってOEM生産や専属契約、商品開発の相談をしてみてはいかがでしょうか。
上手に関係構築ができるように、連絡前に自身の経歴やプロフィールを紹介するホームページを作ると相手に自身のことを知ってもらえます。(かんたんホームページ作成なら「Goope(グーペ)」がおすすめです)

4.卸問屋・問屋街で仕入れる

一般消費者ではなく卸を目的にした問屋さんが並ぶ商店街が都内にもいくつかあります。
プロ向けの商品が多かったり、店ごとに独自のルールがある場合(企業であること・取引先であることを証明するための書類などを用意する必要)もあるので、仕入れに出かける前に調査が必要です。とはいえ商店街には一般消費者もディスカウント品を求めて訪れることが多いので、まずは足を運んでみるのをおすすめします。

また、これらの手段を使って仕入れを始める前にまずおすすめしたいのが名刺の準備です。
まだお店を開店する前でも、名前・住所・電話番号・メールアドレス・SNSのURL・ショップの開店時期 などを記載した名刺を用意しておくと交渉がスムーズになるでしょう。

東京の主要な6つの問屋街

(1)馬喰町・横山町問屋街・・・衣料品・繊維品・服飾品全般 ドレス・衣装・制服など
(2)浅草・かっぱ橋道具街・・・テーブルウェア・カトラリー・調理器具・食品サンプル
(3)日暮里・繊維街・・・布生地・テキスタイル・ハンドメイド素材
(4)蔵前・問屋街・・・おもちゃ、文房具
(5)浅草・花川戸の問屋街・・・シューズ・バッグ・革雑貨・服飾雑貨
(6)御徒町・問屋街・・・ジュエリー、アクセサリー
(7)日暮里・問屋街・・・駄菓子類

5.海外から仕入れる

海外の雑貨などを仕入れてネットショップで販売したい場合、ネットを利用して海外から仕入れる方法と直接現地へ行き商品を買い付ける方法の2つがあります。
ここからは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

ネットを利用して海外から仕入れる

日本では流通していない商品を探すのであれば、海外のECサイトを利用して仕入れるのも方法の1つです。

サイトの表記は英語や中国語、韓国語などになっていますが、Google翻訳を使えば語学力に自信がない方でも記載されている内容は理解できるでしょう。

購入方法も日本のECサイトとほぼ同様で、商品をクリックし、クレジットカード情報などを入力して支払うだけなので簡単です。

消費者向けのサイトであれば、1個単位から購入できるため、規模の小さなネットショップにも向いています。

ただし海外から輸送するため運送費は高く、納期も長くなるのが一般的です。
また、日本のサイトで購入するのと比較して不良品や誤発送などのトラブルも多いといえます。

AmazonやeBayなどをはじめとするさまざまな海外サイトがありますが、コストを重視するのであれば中国や韓国からの仕入れがおすすめです。

ここで、中国と韓国のおすすめのサイトをご紹介していきます。

AliExpress(中国)

AliExpressは、中国の大手Eコマース企業アリババグループが運営する海外向けのBtoC(Business to Consumer)サイトで、中国のメーカーや流通業者から直接商品を購入することができます。

AliExpressの最大のメリットは価格の安さで、アクセサリーであれば数十円から購入することができます。
商品自体が安いのも魅力ですが、これらの価格に送料が含まれているものも多いことも特徴です。

AliExpressで購入する際、現地法人との契約などは不要で、個人で簡単に購入できます。

また、トップページから商品ページまで日本語に対応しているため、中国語ができない人でもスムーズに買い物をすることができます。
ですが、トラブルが発生した場合に出品者とチャットで会話する際などは英語や中国語となるため注意が必要です。

AliExpressでは、消費者保護のサービス「バイヤープロテクション」により、品質に満足できない場合は返金保証や無料返品サービスもあるため安心でしょう。

GMarket(韓国)

GMarketは、eBAY Korea社が運営する韓国のオンラインストアで、日本でも需要が高い韓国コスメや韓国ファッションアイテムが手に入ります。

日本語で利用することができ、日本円での表記にも対応していることから日本でもユーザーが増えています。

また、アプリもリリースされているため、スマホからも簡単に購入でき、非常に便利でしょう。

支払い方法は、クレジットカードとPayPal、銀行振込から選択できますが、銀行振込の場合は韓国で利用されている銀行口座が必要なため、基本的にはクレジットカードやPayPalで決済する方法がおすすめです。

カートに入れた際に「送料無料」という表記が出る場合がありますが、これは韓国国内の場合で、日本への発送は送料がかかると考えておきましょう。

海外へ行き現地で買い付けて仕入れる

旅行が好きな方や、海外の雑貨が大好きな方は自ら直接海外へ出向き、商品を買い付けるケースも多いです。交渉には語学やセンスが問われますが、それも含めて仕入れを楽しめることが魅力です。

また、日本でしか仕入れていないショップとも差別化ができたり、まだ誰も販売していないような珍しい商品を開拓できたりするところも海外から仕入れることの大きなメリットです。

下記では、実際にヨーロッパの雑貨・絵本を仕入れている2つの店舗さんへのインタビュー、アジアで雑貨を買い付けしている店長さんによるトークイベントのレポートといった実体験に基づく3つの事例をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてくださいね。

【参考事例1】 フランス雑貨を輸入販売!好きなものに囲まれて自分の仕事を作る主婦オーナー

フランスを中心とした輸入雑貨のネットショップ「Zakka MiniMini(ザッカミニミニ)」を運営する上山美鶴子さんへのインタビュー。フレンチガーリーをテーマに独自のセレクトと接客で人気を集めているお店です。

【参考事例2】チェコ雑貨・絵本を輸入販売! 10年続く人気雑貨店に聞いたネットショップの使い方

チェコやドイツなど東欧の絵本や雑貨を販売する「チェドックザッカストア」さん。商品選定の基準は「この本を絵の代わりに本棚に飾ったらかわいいか?」。ユニークな視点と古本の買い集め方など参考になる情報盛りだくさんのインタビューです。

【参考事例3】雑貨店オーナーが伝授! 海外買い付け旅 覚えておきたい3つのポイント

中国やチベットの雑貨を仕入れ販売する2人のオーナーさんによるトークベント。日本でまだ知られていないアイテムを仕入れるために、ときには40時間の電車移動も…!アジアの輸入仕入れについて興味のある方必見の内容です。 

6.OEMを利用する

どこかほかの企業から仕入れなくても、OEMを利用すれば、ショップでオリジナル商品を製造して販売することができます。

OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、自社で1から商品を製造するのではなく、ノウハウがあるメーカーなどに製造を委託し販売する方法です。

OEMを利用せずに商品をオリジナルで生産する場合、商品の企画から工場の調整などさまざまなステップを踏むが必要あり、個人のネットショップではハードルが高いでしょう。

ですがOEMを利用すれば、商品製造のノウハウをもった専門会社がオリジナル商品の企画から製造までを行ってくれるため、初心者でも安心して自社独自の商品を作ることができます。

OEMについてはこちらの記事も読んでみてくださいね。

7.ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する

ほかの方法とは異なり、商品を仕入れなくてもネットショップを始める方法もあります。

ドロップシッピング(Drop Shipping)は、注文が入ったら在庫を抱える卸売業者やメーカーから消費者へ直接商品を送ってもらう業態のため、ネットショップで在庫を抱える必要はありません。

一般的なネットショップでは、自身で商品を仕入れ、仕入れた商品を販売し、注文が入ったら在庫を確認して商品を発送します。

ドロップシッピングの場合は、購入者から注文が入ったら商品在庫を保有する会社に商品を発注し、その会社から購入者に商品を発送してもらいます。

在庫を抱える必要がないため、商品の仕入れや保管場所に困ることもなく、発送などの手間もかからず、ネットショップの作業負担が大幅に軽減するでしょう。

仕入れのための資金がない人や、リスクを抑えてネットショップを運営したい人におすすめの方法です。

では、おすすめのドロップシッピングサイトを2つご紹介していきます。

「TopSeller(トップセラー)」

株式会社もしもが運営する、既存商品販売のドロップシッピングサイトです。
約30万点の商品を取り扱っており、5商品までなら無料で始められる「おためしプラン」があるのが特徴です。

取り扱う商品数に応じて月額料金が決められているので、ドロップシッピングやネットショップ初心者でも低コストで始められるでしょう。

「卸の達人」

株式会社ASJコマースが運営する、既存商品販売のドロップシッピングサイトです。
2,500点以上の商品を取り扱っており、入会金や月額料は0円。
ダイエットや美容・健康グッズなどが多くそろっているのが特徴です。
個人でも利用でき、1点からでも購入ができるので初めてのドロップシッピングにも向いています。

ただし、すでにネットショップを開設していないと会員審査に通らないため、準備してから申し込みましょう。

ドロップシッピングについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

ネットショップの仕入れ先を選ぶ際のポイント

ネットショップへ商品を仕入れるさまざまな方法をご紹介しました。
実際に仕入れ先を決める際は、どのような観点から選べばよいのでしょうか。
仕入れ先を選ぶ際のポイントをお伝えします。

継続的な仕入れが可能かどうか確認する

商品を仕入れる際は、継続的に商品を仕入れられるかどうかを確認しましょう。

人気商品の場合、ユーザーが再び購入しようとするケースが多いですが、継続的な仕入れができずに欠品してしまっていると、顧客満足度の低下につながります。

また、商品の欠品が多いショップはあまり良いイメージを持たれないので、ショップイメージが低下してしまう可能性もあります。

販売機会の損失にならないためにも、顧客に満足してもらうためにも定期的に仕入れられる取引先がおすすめです。

コミュニケーションが取りやすく信頼できる仕入れ先にする

取引先とは、発注・納期確認・支払いなどさまざまなやり取りがあるため、スムーズなコミュニケーションが行えないと業務が滞ってしまいます。

また、毎回必ずしも通常のやり取りだけで完結する訳ではありません。
仕入れた商品が不良品だったり、納期が遅れたりなどトラブルが発生することもあるでしょう。

そのような時でも、迅速に誠実な対応を取ってくれる取引先ではないとECサイト運営に支障が出てしまいます。

業界での評判を調べてみたり、契約する前にいくつか質問をしてみたりなどして、事前に信頼できそうな取引先かどうか確認しておきましょう。

ネットショップの仕入れを成功させるコツ

仕入れを成功させるためには、下記の4つのポイントを押さえる必要があります。

  • ・ショップのコンセプトを考える
  • ・差別化のため市場を調査する
  • ・複数の仕入れ先を確保する
  • ・適切な在庫管理を行う

では、それぞれについて具体的に見ていきましょう。

ショップのコンセプトを考える

ネットショップ店長として仕入れをスタートする前に、あなたのショップのコンセプトはもう決まっていますか?
まだ決まっていない人は、「なぜネットショップを始めるのか?」「何を目標に始めるのか?」とあわせて「どんなショップで何を提供したいのか」を考えてみましょう。

ネットショップのコンセプトとは、すなわち「お店に出会った人(お客さま・取引先など)へのメッセージ」。

自分の売りたい!という気持ちだけでなく、どんな人にどんなモノ・コトを届けたいのか、短いキャッチフレーズでまとめてみましょう。

成功しているネットショップやECサイトはコンセプトがはっきりしているお店が多く、それは仕入れに大きく影響されます。

開店前の段階でショップのコンセプトが固まっていると、実際に仕入れる商品や商材も自然と方向性がはっきりとしてくるので、商品を仕入れる際に迷うことも少なくなります。

また、仕入れ時の交渉や自己紹介の際、具体的なイメージを伝えるときにもコンセプトは役立つはずです。

コンセプト決めの参考になるショップ事例を、よむよむカラーミーの、ネットショップオーナーさん向けインタビュー記事にて紹介しております。

ぜひチェックして、ショップのコンセプト作りに役立ててみてくださいね。

差別化のため市場を調査する

お店のコンセプトが決まったら、市場を調査してみましょう。
あなたのお店のライバルになりうるお店はどのお店か、目標としているお店はどのお店か。

また、それらのお店にはどんなお客さまが多いのか、ネットショップはもちろん実店舗がある場合は実店舗、SNSやWebメディアなどもチェックして、お店がどんなふうに形作られているか競合分析を行います。

これによって、たくさんある商品の中から、いかにして商品を集め、オリジナル性を強めていくか「競合との差別化」をすすめるきっかけを作ることができます。

本格的な競合分析に取り組んでみたい方は、「競合分析とは?」の記事で詳しいやり方を紹介していますので、チェックしてみてください。

複数の仕入れ先を確保する

ネットショップの仕入れ先は、1つでないといけない訳ではありません。
いくつかの仕入れ先を開拓しておいたほうが、ネットショップ運営はスムーズになるでしょう。

複数のルートから仕入れることで、さまざまなジャンルの商品が販売できるようになります。
ただし、ジャンルがバラバラの商品を置けばいいという訳ではなく、ショップのコンセプトに合った商品であることは大切です。

また、複数の仕入れ先を確保しておけば、あるルートからの仕入れが急にできなくなってしまった場合も、他の取引先でフォローできます。

反対の言い方をすれば、1つの取引先のみだとその仕入れ先との取引がストップしてしまうと、自社のネットショップ運営も止めなければなりません。

さまざまな事態が起こることを想定し、仕入れ先はいくつか開拓しておきましょう。

適切な在庫管理を行う

在庫管理とは、いくつ在庫があるのかを把握するだけではありません。
必要な時に適切な量の商品を提供できるよう、管理することです。

適切に在庫管理を行わなければ、商品が売れている時期なのにも関わらず在庫が足りず、販売機会の損失につながってしまいます。

また、それぞれの商品はどれくらの期間でいくつ売れたのかを在庫管理で把握しなければ、2週間に1度、1カ月に1度など、どれくらいのペースでいくつ商品を仕入れていいのかがわかりません。

なんとなくの感覚で商品を仕入れてしまうと在庫過多になり、倉庫代のコストがかさむだけでなく、売れない商品が劣化して破棄せざるを得なくなります。

最適な商品の仕入れを行うためには、適切な在庫管理が必須です。

ネットショップの仕入れで知っておきたい届出・許可・手続きとは?

仕入れを実行する前に、以下のジャンルを取り扱う場合は細かな手続きについて確認しておきます。
商材によっては、届出を出したり手続きをしたりしなくてはいけないものもありますので、絶対に押さえておきましょう。

食品の販売に必要な許可

必要な許可証:食品衛生責任者免許、食品衛生法に基づく営業許可など
取得に必要な費用:10,000円程度
農産物を農家から直送したり、ジャムなど加工品を仕入れたりして販売する場合、許可は不要ですが、自ら加工して販売する場合は許可が必要です。最寄りの保健所などで相談しましょう。

また、2021年6月1日以前は営業許可が必要ない業種については、一部の自治体で届出の提出が求められるだけでしたが、2021年6月1日以降は許可が必要な32業種に該当しない場合でも食品を扱う際には管轄の保健所に届出を提出することとされています。

そのため、届出制度についても確認しておきましょう。

食品のネット販売について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

酒類の販売に必要な許可

必要な許可証:通信販売酒類小売業免許、一般酒類小売業免許
取得に必要な費用:30,000円〜

酒類を販売する際、アルコール度数1%以上のお酒、みりんを扱う場合に免許や資格が必要となります。

一般酒類小売業免許は店舗を構えることを前提とした免許で、販売対象は店舗がある都道府県内に限られています。
そのため、全国を販売対象にしているネットショップで酒類を販売するのであれば「通信販売酒類小売業免許」の取得が必要です。

酒類のネット販売については、下記の記事で詳しく解説しています。

化粧品の販売に必要な許可

必要な許可証:化粧品製造業許可、化粧品製造販売業許可
取得に必要な費用:都道府県によって異なる

化粧品製造業許可は、化粧品の製造や、包装・表示・保管の際に必要となる許可で、化粧品製造販売業許可は、化粧品を流通する際に必要となる許可です。

既製品などをそのままネットショップで販売する場合は、化粧品製造販売業許可のみで可能ですが、手作りのコスメを販売したり既存商品のラベルを変更したりしたい場合は、化粧品製造業許可も必要です。

化粧品をネットで販売する方法について詳しくは、下記の記事でご説明しています。

中古品の販売に必要な許可

必要な許可証: 古物商許可
取得に必要な費用: 19,000円程度
中古の家具家電、古着、古本などを取り扱う場合、ネットショップの所在地を管轄する警察署の防犯係の窓口で「古物商許可」を取得する必要があります。
また、古物営業法により適正に業務を実施するための責任者として、1名の管理者を選任しなければいけません。

輸入品の販売に必要な許可

商品によっては国産であれば届出が不要なケースでも、輸入品では届出が必要である場合があります。
たとえば、海外では飲食に使用可能な食器も日本では食器として利用不可だったり、ワシントン条約によって皮製品などの輸入が禁止・規制されていたりします。
前もって一般財団法人対日貿易投資交流促進協会(ミプロ)や税関で相談しましょう。

ネットショップに商品を仕入れる時の注意点

ネットショップに商品を仕入れる際は、下記の2点に注意する必要があります。

  • ・利益が出るか仕入値を確認する
  • ・輸入、ネット販売が禁止されているものがある

最後に、それぞれの注意点について詳しく説明していきます。商品を仕入れる際の参考にしてくださいね。

利益が出るか仕入値を確認する

いくら売れそうな商品であっても、仕入値が高く、利益がほとんど出なければ事業を継続することが困難になってしまいます。

そのため、想定売上をもとに仕入値や手数料を算出し、利益がどれくらい出るのかをシミュレーションすることが大切です。

ネット販売の基本は「安く仕入れて高く売ること」です。
利益を出すためには、できる限り仕入値を抑えることをおすすめします。たとえば、まとまった量を仕入れることを条件に価格交渉するのも方法の1つでしょう。

ですが、いくら高く売るといっても適正価格よりも販売価格が高すぎると商品は売れませんので、注意が必要です。

またネットではなく実店舗で仕入れる場合は、セールや特売情報をチェックし、商品が安く購入できる時期を見極めるとよいでしょう。

輸入・ネット販売が禁止されているものもある

ワシントン条約によって、皮製品や漢方薬などは輸入が禁止されており、自由に輸入することができません。

また、海外では販売が可能なものでも、関税法や植物検疫法、家畜伝染予防法、薬事法によって輸入が禁止・規制されており、日本での販売が認められていないものもあるため、注意が必要です。

ペットのネット販売についても規制があります。

一部の産業動物を除いた、犬や猫などの哺乳類、鳥類、爬虫類は第一種動物取扱業の規制により、販売者は都道府県などで登録する必要があります。

さらに規制を受けるペットの販売は、購入者に対面で現状を確認してもらい、飼育方法などを説明する必要があります。

不動産についてもオンライン上で取引を完結することができないため、注意しましょう。

もしネットショップで何を仕入れれば良いかわからない時は?

ネットショップの仕入れ方法はわかったけれど、自分のショップに何を仕入れればいいのか迷っている人もいるでしょう。

そんなときはまず、ネットで売れやすいといわれている商品を売り始めるのがおすすめです。
ネットショップで売れやすいとされているジャンルはいくつかありますが、まずは重たくて運ぶのが大変な商品です。

例えばミネラルウォーターやお茶といった飲料やお米、大型家電や家具などが挙げられます。

また、定期的に購入が必要な商品は「2ヵ月に1度配送」など、ネットショップの定期便機能を利用できるので、ネット購入する人が多いといわれています。

具体的には、ティッシュペーパーや洗剤、サプリメントなどの生活用品が中心です。

他にもギフト商品や、対面で購入しづらい商品はネットで売れやすいといわれています。

ネットで売れやすいものについてさらに詳しく知りたい方は、「ネットショップで売れるものは?」の記事をご覧ください。

まとめ:ネットショップの仕入れ方法と成功するポイントは

最後に改めてまとめると、ネットショップの仕入れをする際には主に下記の7つの方法があります。

  1. ネットの仕入れサービスを利用する
  2. 見本市などのイベントに参加する
  3. メーカー・作家と直接交渉する
  4. 卸問屋・問屋街で仕入れる
  5. 海外から仕入れる
  6. OEMを利用する
  7. ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する

上記の方法を参考に仕入れをしてみてくださいね。

また、今回は仕入れの方法やおススメサービスなどについてご紹介いたしましたが、大切なことは仕入れる前の準備である自分のお店のコンセプトづくりや市場の分析調査です。

これらを事前に決めておくことで、「たくさんある商品の中からどれを選べばいいのかわからない!」といったように仕入れ商品の選び方に困ったときの指針にもなります。

市場の分析調査って具体的になにをするの?と迷われた方は、人気のショッピングモールで売れているものはどんなものかランキングサイトをチェックしたり、雑誌やWebメディアの売れ筋アイテム情報をチェックしたりすること。

安定して売れ続けているものなのか、一時の流行商品ものなのか、また目指しているショップの理想像を作る上で「お客さまに本当に必要とされるアイテムなのか?」そういった視点でチェックしながら、仕入れをしてみましょう。

カラミちゃん
カラミちゃん

また、ネットショップを実際に開業する際にはこちらの「ネットショップ開業で超重要!7つの手順と始め方の基礎知識」もぜひ参考にしてみてくださいね!

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よくある質問

どのような仕入れ方法がありますか?

ネットショップの主な仕入れ方法は以下が考えられます。

・ネットの仕入れサービスを利用する
・見本市などのイベントに参加する
・メーカー・作家と直接交渉する
・卸問屋・問屋街で仕入れる
・海外から仕入れる
・OEMを利用する
・ドロップシッピング(無在庫販売)を利用する

それぞれの方法の具体的な内容を知りたい方は、こちらの章をご確認ください。

仕入れをするのに許可は必要ですか?

仕入れること自体には許可は必要ありませんが、仕入れて販売するとなると許可が必要な場合があります。
例えば、ネットショップでお酒を販売したい場合「通信販売酒類小売業免許」といった届出が必要です。
免許や許可、届出についてはこちらの章で解説しています。