ECサイト開設・運営のヒントが見つかるWebメディア

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目的別!ECサイトの販促施策10選と成功させるコツを解説!

ECサイトを立ち上げたものの、思うように売上が伸びず悩んでいませんか?
実は、商品の魅力を伝えるだけでは不十分で、顧客の心を動かし「今、買いたい」と思ってもらう仕掛けである「販促施策」が必要です。

そこでこの記事では販促の重要性だけでなく、初回購入からリピーター獲得、さらにファン化まで、目的に合った具体的な販促方法をわかりやすく解説します。

ツクルくん
ツクルくん

販促って言葉はよく聞くけど具体的に何をすればいいのか、わからないんだよね…。広告を出すこととは違うの?

カラミちゃん
カラミちゃん

販促は来てくれた人に『買いたい!』と思ってもらう工夫のことです。初心者でもすぐ使える施策を紹介するので、一緒に見ていきましょう!

ECサイトの販促とは何?行うべき理由も紹介

ECサイトの販促とは、ECサイトに訪れたユーザーの購買意欲を高め、実際の購入につなげるよう「売れる仕組みを作ること」です。

どれだけ魅力的な商品でも、きっかけがなければ購入には至りません。
クーポンやキャンペーンなどを通じて、顧客の背中を押すのが販促の役割です。

販促を行うべき理由の一つは、競合との差別化です。
似たような商品を扱うECサイトが多い中で、お得感や特別感を演出することで、自社を選んでもらいやすくなります。

また、顧客との関係づくりも販促を行う理由です。
一度購入してもらった後も継続的に販促を行うことで、リピーターやファンへと育てることができ、長期的な売上の安定につながるでしょう。

マーケティング・集客との違い

販促と混同されやすいのが「マーケティング」と「集客」です。これらは似ているようで、それぞれ役割が異なります。

マーケティングは、市場調査を行い「どんな商品が求められているか」「誰に売るべきか」を考える活動です。
そして集客は、広告やSNSなどを使ってECサイトに人を呼び込むことです。

一方、販促は先述のように、ECサイトに訪れた人に対して「買いたい」と思わせる工夫です。

つまり、マーケティングで戦略を立て、集客で顧客を連れてきて、販促で購入につなげるという流れになります。
どれか1つだけでは成果は出ないため、3つをバランスよく行うことが、ECサイト成功のカギです。

知っておきたい!EC販売促進の基本的な考え方

販促施策を行う上で重要なのが、「一度買って終わり」ではなく「関係性を続ける」という視点です。
なぜならリピーターを増やすことは、自社の安定した売上の基盤となります。

初めて購入してくれた顧客は、すでに自社に興味を持ち、実際に購入という行動を起こしてくれた貴重な存在です。
ここで関係を終わらせず、継続的なコミュニケーションを行うことで2回目、3回目の購入へとつながります。

そして、リピーターはやがて自社のファンへと成長し、口コミやSNSでの拡散を通じて新規顧客を呼んでくれる、「広告塔」のような役割を果たすでしょう。
このように、長期的な関係構築を前提とした販促計画を立てることが、持続的な事業成長につながるのです。

【目的別】ECサイト販促の具体的な10施策

ここからは、ECサイトで実際に使える販促施策を目的別に紹介します。
「初回購入を増やしたい」「リピーターを獲得したい」「ファンになってもらいたい」という3つの段階に応じて、効果的な手法が異なりますので目的に合わせて使い分けましょう。

初回購入を狙ったEC販促施策

初めてサイトを訪れたユーザー(見込み客)は、商品に興味を持っているものの購入には慎重です。
「本当にこのサイトで買って大丈夫か」「他にもっと良い条件のショップがあるのでは」といった不安を抱えています。

そこで効果的なのが、わかりやすいお得感や安心材料を提示し、購入への心理的ハードルを下げる下記のような施策です。

初回限定クーポンを発行する

初めての購入者限定で使える「初回限定10%オフ」といったクーポンを発行する方法です。
初回購入時は商品やショップに対して不安があるため、少しでも割引があると「お得なら買ってみよう」という行動を起こすきっかけを作れるでしょう。

送料無料キャンペーンを行う

ECサイトでは送料が購入の大きな障壁となります。
特に初回購入時は「送料まで払って失敗したらどうしよう」という不安を感じることもあるため、送料無料にすることで心理的なハードルが大きく下がります。

実店舗との比較で送料がネックになっている顧客にとって、送料無料は購入の決め手となるといえます。

コラボレーションを行う

人気ブランドやアニメ、インフルエンサーなどとコラボした限定商品を展開することで、これまでにない顧客層を自社ECに呼び込むことができます。
また、コラボ先のSNS等での発信により、これまで自社を知らなかった層への認知拡大も叶うでしょう。

コラボは限定感や特別感を演出しやすいため、「今しか買えない」という購買意欲を刺激する効果もあります。

レビューや口コミを掲載して「安心感」を与える

実際の購入者のレビューや使用写真を商品ページに掲載することで、初めて購入するユーザーのショップへの信頼性を高め、購入への不安を軽減できます。

評価の高いレビューだけでなく、改善点を指摘する声にも真摯に対応することで、ショップ全体の信頼感が増します。
レビュー投稿者にポイントを付与するなど、口コミを集める仕組みを作ることも重要です。

口コミ(お客様の声)については「お客様の声を載せるメリットは?」の記事でメリットや集め方など詳しく紹介しています。

リピーター増加のためのEC販促施策

一度購入してくれた顧客は、すでに商品やサービスを体験しており、満足度が高ければ再購入の可能性が高い層です。
ですが何もしなければ、他のショップに流れてしまったり、購入したことを忘れてしまったりします。

そこで重要なのが、継続的にコミュニケーションを取り、「また買いたい」と思ってもらう仕組みを作ることです。

「次回使えるクーポン」を送る

購入後のフォローメールなどに、次回使えるクーポンを同梱・配信する方法です。
「次回10%オフ」「2回目購入で使える500円クーポン」などの特典があることで、顧客の記憶に残りやすく、再度サイトを訪れるきっかけになります。

ただ配布するのではく、有効期限を設定することで再購入を後押しします。
初回購入の満足感が高いうちに次回のオファーを提示することで、リピート率が向上するでしょう。

ポイント制度(会員制度)を導入する

購入金額に応じてポイントを付与し、次回の買い物で利用できる仕組みです。
「貯めたポイントを使いたい」という心理が働くため、他のショップではなく自社サイトでの購入を選んでもらいやすくなります。

また、会員ランク制度を導入し、購入回数や金額に応じて還元率を上げる仕組みにすれば、優良顧客の育成にもつながります。
ポイント制度は、継続的に利用してもらうための土台となる基本的な施策です。

なお会員制のECサイトを作りたい方は、下記の記事をぜひご覧ください。

メルマガ配信で定期的に情報を届ける

一度購入されたとしても、その後顧客と接点がなければ次第に記憶から薄れてしまいます。

そこで定期的に商品やセールに関するメルマガを配信することは、自社の存在を思い出させる効果があるでしょう。
ただし頻度が高すぎると配信解除されるリスクもあるため、適度な間隔を保つことが重要です。

また、購買履歴に基づいたおすすめ商品を紹介するなど、パーソナライズした内容にすると購入につながりやすいといえます。

ECサイトのメルマガの具体策について詳しくは、下記の記事で紹介しています。

自社のファンになってもらうためのEC販促施策

リピーターがさらに深い関係性へと進化すると、単なる「よく買ってくれるお客さま」から「ブランドを愛してくれるファン」へと変わります。
ファンは自ら商品を広めてくれたり、SNSで好意的な投稿をしてくれたりと、企業にとって最も価値の高い存在です。

ファンを育てるには、商品やサービスを超えた特別な体験や共感を提供することがポイントです。

投稿キャンペーンで参加型の販促を行う

ユーザーに商品の写真や感想、使い方のアイデアなどを投稿してもらうキャンペーンです。
SNSでのハッシュタグ投稿や、自社サイト内への投稿など形式はさまざまです。

例えば「#○○のある暮らし」といったタグ付きでの投稿を募集し、抽選でプレゼントや割引を提供する方法があります。

参加した顧客は「自分もブランドの一部」という意識を持ちやすくなり、愛着が深まるでしょう。
また、投稿内容は他のユーザーの参考になるので、新規顧客獲得にもつながるといえます。

優秀な投稿を公式で紹介すれば、投稿者に特別感を与え、さらなるファン化を促進できます。

ブランドストーリーを発信して共感を得る

商品が生まれた背景や創業者の想い、大切にしている価値観などを発信する方法です。
スペックや価格だけでは他社との違いが伝わりにくい中、ストーリーは自社だけの資産といえます。

例えば「地元の伝統を守りたい」「子育ての経験から生まれた」といったエピソードや企業の想いに共感した顧客が、自然とファンへと育っていきます。

ブログや商品ページ、SNSなどで継続的にブランドについて発信することで、顧客の記憶に残り、愛着も深まるでしょう。

会員限定イベントを開催する

特別な会員だけが参加できるイベントやセールなどを開催する方法です。
例えば新商品の先行販売会や、オンライン座談会、商品開発への意見募集といったイベントが挙げられます。

限定感があり特別扱いされる体験は、顧客に「自分は大切にされている特別な客」という実感を与え、ブランドへの愛着を強めます。

またイベントを通じて他の会員とも交流できれば、コミュニティが生まれ、「同じブランドが好きな仲間」という意識が芽生えます。
このような深いつながりを持った顧客たちは、長期的に支え続けてくれる存在になるでしょう。

なお、自社のファンを作るコツについてさまざまな取り組みを行われているヤッホーブルーイングさんにインタビューしています。
ファンづくりの参考に、ぜひご覧ください。

EC販促を成功させるコツ

具体的な方法がわかったところで、ここからは販促を成功させるために押さえておきたい2つのポイントを紹介します。
継続的に成果を出し続けるためには、仕組み作りと効率化が欠かせません。

CRMを活用する

CRM(顧客関係管理)とは、顧客情報を一元管理し、一人ひとりに合わせた販促を行うための仕組みや、広くはツールのことを指します。
CRMを活用すれば顧客ごとの購買履歴や行動データを分析し、最適なタイミングで最適な施策を打てるようになります。

例えば購入頻度の高い優良顧客には特別な先行情報を、しばらく購入のない顧客には再来店を促すクーポンを配信するなど、顧客の状態に応じたきめ細かなアプローチが可能です。
また、施策の効果測定も数値で把握できるため、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善できます。

データに基づいた販促を行うことで、感覚ではなく確実に成果につながる施策を積み重ねられるでしょう。

CRMについて詳しくは「ECサイトにCRM導入は必要?」の記事で紹介していますので気になる方はご覧ください。

続けやすい仕組みを作る

販促施策は一度やって終わりではなく、継続することで効果が積み重なりますが、担当者の負担が大きいと続けられません。
そこで、メルマガ配信を自動化したり、クーポン発行のルールを事前に決めておいたりすることで、毎回ゼロから考える手間を省けます。

このように無理なく続けられる体制を整えることで、販促活動が日常業務の一部として定着し、長期的に安定した成果を生み出せるようになるでしょう。

なお、販促カレンダーは継続的な販促施策の計画を立てられるため、ECサイト運営での活用がおすすめです。
ぜひ、年間の販促予定を立てる際にご活用下さい。

EC販促を行ったら効果検証の実施が必須

販促施策を実施したら、必ず効果を測定しましょう。
「なんとなく良かった気がする」では次の改善につながりません。
施策前後で売上や各数値を比較し、目標に対してどの程度達成できたかを確認します。

もし期待した効果が出ていなければ、原因を分析して次の施策に活かすことが重要です。
反対に、効果があった施策はなぜ成功したのかを言語化して記録しておけば、今後の施策の精度が上がるでしょう。

EC販促で重要なKPIとは?

効果検証を行う際に欠かせないのがKPI(重要業績評価指標)の設定です。
KPIとは目標達成に向けた進捗を測るための具体的な指標のことで、例えば「購入率3%を5%に上げる」「リピート率を20%向上させる」といった数値目標を指します。

どのような目的で販促を行うのかによって見るべき指標は変わりますが、初回購入施策なら新規顧客数や(限定配布した)クーポン利用率、リピート施策ならリピート率やメルマガ開封率などが代表的なKPIです。

明確なKPIを設定することで、施策の良し悪しが客観的に判断でき、改善の方向性も見えやすくなります。
なお、ECサイト運営で知っておきたい重要なKPIについては「ECサイトの重要なKPIは?」の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

まとめ

ECサイトの販促には、目的に応じてさまざまな方法があります。
自社の課題に合わせて施策を選び、実施後は必ず効果検証を行いましょう。
CRMツールを活用してデータに基づいた改善を重ね、続けやすい仕組みを作ることで、販促の成果は着実に高まるはずです。

販促を継続的に行い顧客との長期的な関係を築き、安定した売上基盤を作っていきましょう。

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よくある質問

ECサイトの販促とマーケティング・集客との違いは何ですか?

販促は「売れる仕組みを作る」ことですが、マーケティングは、市場調査を行いどんな商品を誰に売るのかを模索することです。そして集客は、ECサイトへ人を集める活動です。
くわしくはこちらの章をご覧ください。