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ECサイトのランニングコストはいくら?費用の内訳や構築方法別の相場を紹介!

ECサイトの構築や運営を考えているなら、毎月発生するランニングコストは気になるところですよね。
具体的にどのようなコストが発生し、目安として月々どれくらいになるのでしょうか。
ECサイトのランニングコストの内訳や構築方法別の相場感、コストを抑えるポイントをご紹介します。

ツクルくん
ツクルくん

ECサイトの運用ではどんなランニングコストが発生するんだろう?

カラミちゃん
カラミちゃん

ECサイトを始めると毎月、Webサイト自体を維持するためのコストや運営していくうえで必要なコストなどがかかります。
具体的に発生するコストや、ECサイトの構築方法別のコストの目安をご紹介します。

ECサイトに必要なランニングコストは大きく3つに分かれる

一口にECサイトのランニングコストといっても、必要なコストは大きく以下の3つに分けられます。

  • ・ECサイト維持のためのコスト(ハード面)
  • ・ECサイト運営のためのコスト(ソフト面)
  • ・必要に応じてかかるコスト(必須ではないコスト)

具体的にどのようなコストなのか、これから詳しく説明していきます。

ECサイトを維持するためのランニングコスト

ECサイト自体、つまり商品を掲載したり購入してもらったりするためのWebサイトを維持するには、次のようなコストがかかります。

  • ・ドメイン代
  • ・サーバーの維持費
  • ・SSLサーバー証明書
  • ・保守・管理費用
  • ・サービスの使用料 など

それぞれどういったコストなのか詳細を解説します。

ドメイン代

ドメインは、インターネット上の住所のようなもので、WebサイトのURL「http://○○○○.com」における「○○○○.com」がドメインになります。

独自ドメインといって、ショップ名など自社専用のドメインをECサイトに設定する時はドメイン代が必要です。

ドメインの管理会社やドメインの種類により、年間500~6,000円程度のドメイン代が発生します。

ただし、カラーミーショップのようなECサイト作成サービスやECモールの場合は、共通のドメインがすでに設定されており、基本的にドメイン代はサービスに含まれているため、別途料金が発生することはありません。(サービス共有のドメインではなく、独自ドメインに変更できるサービスもあります)

サーバーの維持費

サーバーは、ECサイトの情報を管理・保存するために必要なコンピュータ―(プログラム)のため、サーバーが無いとECサイトを運営することはできません。

サーバーを用意する方法として、自社で設置する方法とレンタルサーバーを利用する方法があります。

自社でサーバーを用意する場合は、保守管理や設置などでコスト負担が重くなるため、ECサイトを始める際はレンタルサーバーを利用することが多いです。

レンタルサーバーにも種類があり、専用サーバー、複数でシェアする共有サーバー、クラウドサーバーなどがあります。

規模が大きくないECサイトでは、専門知識のいらない共有サーバーの利用が多いでしょう。
共有サーバーにかかるコストは年間500円~1万円程度になります。

なお、ECモールやECサイト作成サービスを利用してECサイトを始める場合は、サービスの利用料にサーバー代も含まれているので、自社でレンタルする必要はありません。

SSLサーバー証明書

SSLサーバー証明書とはセキュリティ対策の1つで、ブラウザとサーバー間のデータを暗号化して安全にデータを送受信するために必要な電子証明書です。

SSLサーバー証明書がなくてもECサイトの運営自体は可能です。

ですがECサイトでは、個人情報や支払いに関するクレジットカード情報など、漏えいしてはいけない情報を扱っているため、セキュリティ面でのリスクが高くなります。
利用者が安心して取引できるようにするためにも、SSLサーバー証明書の取得は必須といえるでしょう。

SSLサーバー証明書には、無料のものと有料のものがあり、有料の場合は、年間1~10万円程度の料金がかかります。

なお、ECモールやECサイト作成サービスを利用する場合、基本のサービスに含まれるなど、利用状況などによってはSSLサーバー証明書を無料で取得できます。

保守・管理費用

Webサイトを運営するうえで起こるシステムの障害に対応したり、アップデートに対応したりすることを保守・管理といいます。

ECサイト構築のために外部にシステム開発を依頼した場合は、委託先への保守・管理費用の支払いが必要です。

システムの規模などにもよりますが、月額数万円~数十万円が保守・管理費用の目安になります。
外部に委託せず、社内のエンジニアが保守・管理に対応する場合には費用はかかりません。

また、ECモールやECサイト作成サービスは、サービスを提供する企業側が保守・管理を行うため、これらのサービスを利用する場合は、基本的に費用は発生しません。

サービスの使用料

ECサイトの作成・構築サービスなどを利用する場合は、ECサイトを維持するためにサービス使用料の支払いが必要です。

利用料金は利用するサービスによって異なりますが、規模が大きいシステムほど料金は高くなります。

なお、WordPressのような無料のオープンソースで構築する場合やECサイト作成サービスの無料プランを利用する場合は不要です。

サービスの使用料・手数料について詳しく知りたい方は「徹底比較!無料・有料のECサイト構築サービス」の記事をご覧ください。

ECサイトを運営するためのランニングコスト

先ほどはECサイト(Webサイト)自体を維持するための費用をご紹介しました。
一方、ECサイトを運営していくうえでは以下のようなランニングコストがかかるといわれています。

  • ・決済手数料
  • ・販売手数料などの手数料
  • ・商品画像の撮影に関する費用
  • ・梱包や配送費用
  • ・人件費

それぞれのコストについて詳しく見ていきましょう。

決済手数料

ECサイトで決済方法を導入する際、さまざまな決済方法を一気に導入できる決済代行会社を利用することが多いと思いますが、ECサイトで顧客が決済をするたびに決済代行会社へ手数料を支払わなければなりません。

決済手数料は決済方法によって異なり、例えばカラーミーショップではクレジットカード払いは4.0%~、Amazon Pay決済は3.9%となっています(レギュラープラン・ラージプランの場合)。
売上に対して○%という料金体系が基本のため、売上に比例してコストがかかります。

ECサイト作成サービスで初期費用や月額費用が無料のプランを利用した場合も、必ず決済手数料はかかります。

ECサイトの決済方法について、どんな決済方法があるのか知りたい方は「ECサイトで顧客満足度の高い決済方法はどれ?」をぜひ見てみてください。

販売手数料などの手数料

ECモールやECサイト作成サービスを利用して運営する場合、月額費用や決済手数料以外にも手数料がかかることがあります。

例えば楽天市場では月額の出店料の他に、以下の手数料の支払いが必要です。

  • ・楽天ポイントの原資やシステム開発などにかかるシステムサービス利用料
  • ・コミュニケーション機能のR-Messe利用料
  • ・楽天ペイの利用料 など

特にECモールは手数料が多く設定されています。
また、ECサイト作成サービスでも、無料プランの場合は無料の代わりに販売時の手数料が有料プランよりも高めに設定されていることが多いです。

どのサービスも、使用料の安さだけを見るのではなく、販売時の手数料もきちんとチェックしましょう。

商品画像の撮影に関する費用

ECサイトにおいて、商品画像はショップの売上を左右する大事な情報です。
購入してもらうためには商品を魅力的に見せる必要がありますし、実際の色味や使用感がわかりやすいように撮影しなければなりません。

そのため、自社で十分な撮影技術を確保できない場合は、撮影スタジオを借りる費用、カメラマンに外注する費用が必要です。

また、アパレル系のECサイトの場合、別途モデルに撮影を依頼するとなるとさらに費用が必要になります。

梱包や配送費用

商品を顧客に発送するためには、梱包資材が欠かせません。
ダンボールだけでなく、壊れやすい商品のための緩衝材やギフト商品のためのラッピング用品も用意しておく必要があります。

大きさやどのような梱包材を使うかにもよりますが、1つにつき数十~数百円ほどのコストが見込まれるでしょう。

また、配送業者に委託するための配送費用もかかります。
配送費用は商品の大きさや配送エリアによって変わるほか、冷蔵や冷凍など特別な配慮が必要な商品はさらに料金が加算されます。

配送費用はユーザーに負担してもらう方法もありますが、送料はユーザーにとってネックになりやすいです。

ショップ側で負担することで購入を促せるため、○○円以上で送料無料としたり、送料の一部をショップ側で支払ったりするなど、送料を全くゼロにするというのは難しいでしょう。

送料の決め方については「ネットショップの送料の決め方とは?」の記事をぜひ参照してください。

人件費

ECサイトの運営では、仕入れ・製造、サイト更新、集客、受注、出荷・配送、問い合わせ対応などの業務が発生します。

小規模であれば、ネットショップを1人で運営するのは可能でしょう。
しかし、ショップの規模が大きくなると1人ですべて行うのは難しいです。

少なくとも数人は必要になるため、スタッフに支払う人件費がかかります。
特に注文件数が増えると、出荷やカスタマーサポートの件数も比例して増えるので、その分の人件費も増えるでしょう。

必要に応じてかかる主なランニングコスト

ECサイトでは維持するためのコストや運営するためのコスト以外にも、コストが発生することがあります。
必要に応じてかかるランニングコストのうち、主なものをいくつかピックアップして紹介します。

デザイン費用

デザイン費とは、ECサイトのTOPページや商品紹介ページ、会員登録ページなどの各ページを設計・作成する費用のことです。

ECモールはそもそもデザインの余地がないため、デザイン費は基本的に発生しません。

ECサイト作成サービスやWordPressといったオープンソースは、無料テンプレートが利用できますが、オリジナリティのあるサイトにするためデザインのカスタマイズを行う場合は、社内にデザイナーがいなければ外部の制作会社へ依頼する費用が必要になります。

また、この後に紹介するECサイトの構築方法の中でも、独自に大規模なECサイトを立ち上げるようなパッケージやフルスクラッチといった方法はテンプレートでは対応が難しいため、デザイン費用は必須といえます。

広告出稿の費用

ECサイトの存在を知ってもらいショップへ訪れてもらうためには、何かしらの集客が必要です。

集客の方法はさまざまあり、無料でできるSEO対策やSNS運用であれば費用はいりませんが、集客の効果が出るまでに数ヵ月程度はかかるといわれています。

短期的に集客したいのであれば、広告出稿のための広告料が必要になります。

ECモールの場合は人が集まりやすいこと、モール全体が検索結果にヒットしやすいことから集客がしやすいといわれており、集客のための費用は抑えられる可能性があります。

ですが、集客しにくい独立したネットショップでは、集客施策をきちんと行わなければならず、場合によっては広告費が発生するでしょう。

ECサイトの集客方法については、「ECサイトへの集客方法は?アクセス数を増やすテクニック」の記事で紹介しております。

コンテンツの作成費用

自社のキャンペーン情報や新商品情報、商品にまつわるコラムなどのコンテンツを掲載するオウンドメディアを運営し、コンテンツの作成を外部に委託する場合は作成費用がかかります。

オウンドメディアはECサイトの運営に必須ではないものの、集客にも役立ち、記事(コンテンツ)を見て商品に興味を持ったユーザーの購入にもつながるなどのメリットがあります。

さらに自社の認知拡大やファンの獲得、他社との差別化にもオウンドメディアは有効な手段です。

オウンドメディアの立ち上げや発信するコンテンツの制作を社内で行う場合は、特に費用は発生しません。

ですが、大量に記事を用意したい、短時間で立ち上げたいなどの理由で外注する場合は、文字単価0.5円~、専門性の高いコンテンツは文字単価2.0円~程度の費用が必要になるでしょう。

運営の外注費用

自社でECサイトの運営をすべて行う場合は必要のない費用ですが、運営の一部やすべてを外注する場合、外注費用が必要です。

月数万~数十万円程度が外注費の目安ですが、外注する業務範囲や規模によっても大きく変わってきます。

ECサイトのランニングコストの相場とは?構築方法別に初期費用も紹介!

ECサイトのランニングコストは、構築方法によっても相場が異なります。
ここからは、構築方法別のランニングコストの目安や初期費用の目安をご紹介します。

1.ECモール

  • 運営費用(ランニングコスト):0~数万円程度/月
  • 初期費用:0~数万円程度

ECモールは、Amazonや楽天市場のようなショッピングモールに出店する形でECサイトを構築する方法です。

ランニングコストは0~数万円程度が目安ではありますが、売上に対しての割合になるため、売上高によっては相場よりもランニングコストが高くなることもあります。

またECモールはサービス利用料以外にもさまざまな独自の手数料が定められており、他の方法よりもECモールサービス側に支払うランニングコスト(手数料)が多くなりがちです。

2.ECサイト作成サービス(ASP)

  • 運営費用(ランニングコスト):0~数万円程度/月
  • 初期費用:初期費用:0~数万円程度

ECモールのようにショッピングモール内のテナントとしてお店を出すのではなく、独自のECサイトを立ち上げる方法です。

無料のサービスを利用すれば、初期費用も月額費用も無料でECサイトが運営できます。

デザインのテンプレートが用意されているサービスがほとんどなので、専門的な知識が無い人でもECサイトの作成が可能です。

ECモールのような各種手数料はかからず、ドメイン代やサーバー代は不要で、システムの保守管理やセキュリティ対策もサービス提供側の企業が行うので、主に必要なのはECサイトを運営するためのランニングコストでしょう。

ECサイト作成サービスを検討する際は、カラーミーショップのように無料で始められるフリープランだけでなく、機能やサポートが充実している有料プランもあり、自社に合ったプラン選択が可能なサービスがおすすめです。

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3.オープンソース

  • 運営費用(ランニングコスト):10万円~/月
  • 初期費用:無料~

オープンソースは、全世界に公開されているソースコード(システム)を使用してサイトを構築する方法で、WordPressが最も有名です。

ECサイトの構築に必要なシステムは無料で利用できるため、社内で構築する場合は別途費用は発生しません。

ただ、オープンソースはECサイト構築を専用としたプログラムではないため、個別に決済サービスやショッピングカート機能の導入、セキュリティ対策など、自分達で機能を追加していかなくてはなりません。

無料のプラグイン(機能拡張システム)も利用できますが、有料プラグインを追加するとランニングコストがかかります。

また、別途サーバー代やドメイン代などもかかるでしょう。

4.ECパッケージ

  • 運営費用(ランニングコスト):10万円~/月
  • 初期費用:数百万円~

ソフトウェア開発会社から、ECサイトに必要な機能がそろったパッケージを購入してECサイトを構築する方法です。

カスタマイズ性はありますが、ECパッケージは規模の大きいECサイトを構築することが多いため、必然的に初期費用は高い傾向にあります。

また、(自動でアップデートするような)クラウドタイプではなくソフトを購入してECサイトを構築する場合、自社でアップデートやシステム改修を行わなければならず、ランニングコストがかさんでしまうこともあります。

5.フルスクラッチ

  • 運営費用(ランニングコスト):数十万円~/月
  • 初期費用:数千万円~

ゼロから完全オリジナルのECサイトを構築する方法です。

日本国内の誰もが知っているような有名ブランドが、かなり大規模なECサイトを立ち上げる際に採用されます。

ゼロベースでの開発が必要なことや大規模な運用・保守作業が必要になること、ECサイトの運営にもかなりの人数が必要になることから、初期費用もランニングコストも高額になります。

ECサイトのランニングコストを抑えるツールの利用もおすすめ

サービス使用料や手数料など、自分達ではどうすることもできないコストもありますが、ツールを使って効率化するなどして減らせるランニングコストもあります。

ここからは、ランニングコストの削減につながるツールを紹介します。

店舗管理を効率化するツール

ネクストエンジンは、店舗管理に関する作業を効率化するツールです。

ECモール内のショップや自社のショップなど複数の店舗を運営している場合、店舗間の在庫の自動連携や受注を自動化できるので、人件費を減らすことが可能です。
また、アナログ操作により起こりがちな管理業務での人的ミスを防ぎ、トラブルが起こるリスクも減らせます。

アプリによるカスタマイズを行うことで、市場の変化に合わせてシステムをアップデートできるのも特徴です。

>>>カラーミーショップでネクストエンジンを見てみる

商品画像自動作成ツール

「Fotographer.ai」のような商品画像自動作成ツールを使えば、商品撮影にかかるコストを抑えられます。

Fotographer.aiは、アップロードした商品画像に合わせて、コンセプトに合った背景画像を生成できるツールです。
商品の写真が1枚あれば、海や窓辺、キッチンなどさまざまな背景の商品写真を作ることができます。
また、商品に合わせて植物や手などの素材を画像に追加することが可能です。

さまざまなロケーションを用意して商品を撮影するとなると撮影機材やカメラマンなど費用がかかりますが、背景を生成できるツールを使えば低コストで商品写真を用意できます。

「Fotographer.ai for カラーミーショップ」を使えば、撮影費の削減にも役立つでしょう。

Fotographer.ai for カラーミーショップについては、「商品写真・画像の背景を自動生成!Fotographer.ai for カラーミーショップの使い方を解説」の記事で詳しい使い方を紹介していますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

ECサイトのランニングコストが低い?無料サービスの注意点

初期費用や月額費用が無料のECサイト作成サービスを利用すれば、ランニングコストが一番抑えられると思いがちです。

ですが無料のサービス(プラン)は有料サービス(プラン)に比べて、売れた時の販売手数料が高めに設定されています。

つまり売れれば売れるほどランニングコストが増えるので、事業規模(売上)が大きくなるにつれて割高になってしまいがちです。

売上によっては、手数料が抑えめの有料サービスよりもランニングコストがかかってしまう可能性もあります。

そのためある程度の売上が立ってきたら、無料プランから有料プランに切り替えるなど、売上に応じてプランを見直すことをおすすめします。

また、無料プランは機能がシンプルで最低限のものしか用意されていません。
無料プランに有料オプションを追加した結果、すでに機能が充実している有料プランよりも月額料金が高くなってしまうということも考えられます。

「無料だから選ぶ」のではなく、事前に売上予測を立て、必要な機能を洗い出したうえで自社に適したプランを選択するようにしましょう。

充実した機能を利用したい場合は、初めから有料プランを選択したほうがトータルでコストが抑えられることもあります。

まとめ

ECサイトのランニングコストについて紹介してきました。

ECサイトでは、基本的にECサイト自体を維持するための費用とECサイトとして運営していくための費用がかかります。

またECサイトの構築方法や規模によってもランニングコストの目安費用は異なるので、ECサイトの構築方法を決める際にはできるだけ情報収集するのがおすすめです。

また、ツールを使うことで主に人件費を抑えることが可能になるので、ECサイト運営を助けてくれるツールの導入も検討しましょう。

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