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ネットショップの多店舗展開とは?メリットや始めるタイミングと成功事例も紹介!


ネットショップの売上が安定してきたら、次に考えたいのが多店舗展開です。
自社ECECモールなど、複数のショップで販売することで売上拡大や新規顧客の獲得などが期待できます。
一方で、運営コストの増加や管理業務の複雑化といった課題も。

そこでこの記事では、多店舗展開の基本概念から具体的なメリット・デメリット、始めるべきタイミングや成功事例まで詳しく解説します。

ツクルくん
ツクルくん

多店舗展開って聞くと、なんだか大変で手が回らなくなりそうだな…。

カラミちゃん
カラミちゃん

確かに負担がゼロとはいえませんが、正しい準備と戦略があれば売上アップの大きなチャンスになりますよ!今日は多店舗展開のメリットと成功のコツをお伝えします。

ネットショップの多店舗展開とは?

ネットショップの多店舗展開とは、現在運営している店舗に加えて、新たに別のネットショップを運営することです。

自社ECサイトを運営しながら楽天市場やAmazonなどのECモールに出店したり、複数のECモールを同時に運用したりすることを指します。
多店舗展開はより多くの顧客との接点を作り出し、販売機会を最大化することが主な目的になります。

ネットショップの多店舗展開のメリット

ネットショップの多店舗展開には売上拡大、ブランド認知度向上、リスク分散といった大きなメリットがあります。
それぞれの具体的な効果について詳しく見ていきましょう。

売上拡大が期待できる

多店舗展開の最大のメリットは売上の最大化です。
ショップを増やすことで、一つの店舗では接触できなかった新しい顧客層にアプローチでき、売上アップが期待できます。

例えば自社ECサイトで培った商品力やブランド力を活かして、AmazonなどのECモールにも展開することで、それぞれのプラットフォームが持つ異なる顧客層に訴求可能です。
また各プラットフォームで定期的に開催される大型セールイベントに参加すれば、繁忙期とは別に大きな売上を上げる機会を得られるでしょう。

ブランドの認知度アップにつながる

複数のECプラットフォームで商品を展開することで、新しい顧客層にもブランドを知ってもらう機会が増え、全体的な認知拡大につながります。
各プラットフォームでの露出が増えることで、ユーザーが商品を目にする機会も自然と多くなり、ブランドへの親しみやすさも高まります。

もしECモールを活用する場合は、そのプラットフォームが持つ信頼性やブランド力により、自社商品への信頼度向上にも寄与するでしょう。

リスクを分散できる

一つの店舗に依存するのではなく複数の店舗で販売することで、経営リスクを分散できます。

例えば、自社ECサイトのSEO順位が下がるなどして売上が落ち込んだ場合でも、ECモールでの販売を継続することで影響を最小限に抑えられます。
また、あるショップでシステム障害やトラブルが発生して運営できなくなった場合でも、他のショップでは販売が継続できるため、売上がゼロになるリスクを回避できます。

このようにネットショップの多店舗展開は、安定した事業運営を実現するためには欠かせないといえます。

【目的別】ネットショップの多店舗展開パターン

ネットショップの多店舗展開にはいくつかパターンがあります。
ここでは、多店舗展開パターンと共に、それぞれ異なる目的や効果をご紹介します。

どのような組み合わせで展開するかによって、得られる成果も変わってくるため、自社の現状と目標を明確にした上で最適なパターンを選択することが重要です。

【新規顧客の獲得】ECモール+別ECモールへ出店

既に楽天市場やAmazonなどのECモールを運営していて、さらに別のECモールへ出店するパターンです。
複数のECモールに出店することで、それぞれのモールに訪れる異なる顧客層にアプローチし、各モールのユーザー特性を活かした戦略で、顧客獲得の最大化を図れます。

【ブランディング強化】ECモール+自社EC立ち上げ

ECモールでの販売実績があり、さらに自社ECサイトを立ち上げるパターンです。

ECモールでの集客力を活かしながら、自社ECサイトでブランドの世界観や価値を深く伝えることができます。
ECモールで商品を知った顧客を自社サイトへ誘導し、ブランドのファンとして育成する戦略です。

【自社ブランドの認知拡大】自社EC+ECモール出店

自社ECサイトを運営していて、さらにECモールへ出店するパターンです。

自社ECサイトで培ったブランド力や商品力を武器に、ECモールの集客力を借りて認知度を一気に拡大できるでしょう。
自社の強みを活かしながら、新規顧客との接点を増やす効果的な方法といえます。

【新規ブランド立ち上げ】自社EC+新しい自社EC立ち上げ

現状の自社ECサイトに加えて、自社の新しいブランド用にECサイトを構築するパターンです。
既存ブランドとは異なるターゲットや商品カテゴリで新しいブランドを立ち上げる際、このような方法が多いです。

それぞれのブランド特性に合わせた独立したサイト運営により、明確なブランディングを実現できます。

ネットショップの多店舗展開のよくある課題

多店舗展開には多くのメリットがある一方で、実際に始めるとさまざまな課題に直面することがあります。
事前にこれらの課題を理解しておくことで、適切な対策を取ることができるでしょう。

人手不足で運営が回らなくなる

多店舗展開でよく起こる課題の一つが人手不足です。

既存店舗の運営で忙しい中、商品登録、在庫管理、受注処理、顧客対応など業務が店舗数に比例して増加するため、スタッフの負担が増えてしまいやすいです。
その結果、作業ミスや対応漏れが起き、顧客満足度に影響を与える場合があります。

特に繁忙期や大型セール時には、複数店舗からの注文が集中するため、発送が追いつかなくなるといった問題が生じる可能性が高いです。
そのため適切な人員配置や業務効率化の検討が重要になります。

コストが想定以上にかかってしまう

多店舗展開を始める際、出店費用や手数料だけを考慮しがちですが、実際には人件費や広告費なども含めた総合的なコストが想定より高くなることがあります。

新しい店舗の立ち上げには、商品登録作業や初期設定に時間がかかり、その分の人件費が発生します。
また、各ショップで効果的に集客するための広告費も必要になる場合が多いでしょう。

売上は上がったものの、これらのコストを差し引くと思ったほど利益が増えていない、かけた費用を回収するのに予想以上の時間がかかる、といった状況に直面することもあります。

そのため、入念な事前の収支計画が必要になってきます。

管理業務が複雑になりすぎる

複数の店舗を運営する場合、各店舗それぞれで管理してしまうと業務が複雑になることがあります。

店舗ごとに異なるシステムでの対応が必要な状況では、在庫や売上データがプラットフォームごとに分散され、全体の状況把握に時間がかかってしまいます。
また、どの店舗で何が起きているのかを常に把握するのは難しいでしょう。

このような状況が続くと、在庫切れの見落としや重複発注、売上データの集計ミスなどが起こりやすくなります。
さらに商品情報の更新や価格変更なども各店舗で個別に行う場合は作業の手間が増え、更新漏れや情報の不整合が生じる可能性もあります。

そのため多店舗展開用の一元管理ツールなどを活用する企業が増えています。

ネットショップの多店舗展開で失敗しないためのポイント

多店舗展開を成功させるためには、先ほど紹介した課題を回避するための具体的な対策が必要です。
事前準備から運営体制の構築、効率化ツールの導入まで、押さえておきたいポイントを確認していきましょう。

収支計画や人員体制などの事前準備をしっかりと行う

人手不足で店舗運営が回らなくなることを防ぐためには、多店舗展開を始める前には、まず既存店舗の運営に余裕がある状態をつくることが重要です。

現在の業務で手一杯のまま新店舗を開くと、十分な対応ができなくなってしまいます。
そのため、新規採用や外部委託によって人員体制を整え、スタッフごとの役割と責任範囲を明確にしておきましょう。

あわせて、出店費用だけでなく人件費や広告費などを含めた運営コストを見積もり、収支計画を立てることも欠かせません。
黒字化までの期間と売上目標を設定し、万が一に備えて撤退ラインも事前に決めておくとリスクを抑えられます。

このような準備を徹底することで、計画的かつ安定した多店舗展開を実現できます。

管理を効率化するツールやシステムを導入する

管理業務が煩雑になることを防ぐためには、在庫管理や受注管理などの一元化システムの活用がポイントです。

複数の店舗をバラバラに管理するのではなく、統合されたシステムで全店舗の情報を一括管理できれば、在庫状況の把握や注文処理、売上集計などの業務がスムーズになります。
また、商品登録や在庫更新、価格変更などの作業を一括で自動化できるツールを導入すれば、手作業による人的ミスを減らし、大幅な時間短縮を実現できます。

ECサイト構築サービスのカラーミーショップなら一元管理ツールの「ネクストエンジン」や、複数のECサイトの在庫を連携できる「らくらく在庫」、Amazonのショップとの商品情報や在庫などを連携できる「Amazon連携」など、複数の管理ツールが利用できます。

自社ECを含む多店舗展開を考えている方は、ぜひカラーミーショップをチェックしてみてください。

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店舗ごとで差別化を図る

多店舗展開では、店舗同士で顧客を奪い合わないよう差別化戦略が必要です。
各プラットフォームにはそれぞれ異なる顧客層や特性があるため、同じ商品でも、プラットフォームに合わせてアプローチを変えることで差別化できるでしょう。

例えば楽天市場では詳細な商品説明とレビューを重視し、Amazonでは迅速な配送と簡潔な情報を求める顧客が多いといわれています。
一方、自社ECサイトではブランドの世界観や独自サービスを伝えやすいので、ブランドストーリーの発信やオリジナル商品の販売、会員限定サービスなどの付加価値で差別化を図ります。

商品ラインナップや価格設定、キャンペーン戦略を店舗ごとに変えることで、より効果的に差別化を行えるでしょう。

自社はまだ早い?ネットショップ多店舗展開のタイミングとは

多店舗展開に興味はあるものの「うちでも可能だろうか?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで、多店舗展開を始めても良いと考えられるショップの特徴と、もう少し準備が必要なケースについて解説します。

多店舗展開が可能なパターン

多店舗展開の検討がおすすめな会社には、共通の特徴があります。

まず現在のネットショップで、おおよその目安として月商100万円以上を安定して維持していることがポイントです。
この水準に達しているということは、自社にある程度のECサイト運営ノウハウが蓄積されており、多店舗展開も比較的スムーズに行えるといえます。

また、商品に一定の競争力があることも必要で、価格・品質・独自性のいずれかで他社との差別化ポイントが明確になっていることが求められます。

さらに、新店舗の出店にはコストがかかり、リソースの確保も必要なため、人材的にも資金的にも少し余裕がある状態が理想的です。

何より「もっと多くの人に商品を知ってもらいたい」「事業を成長させたい」という前向きな気持ちがあることで、多店舗展開の効果を最大限に引き出せるでしょう。

多店舗展開を待ったほうが良いパターン

一方で、多店舗展開はまだ控えたほうが良いケースもあります。

例えば、売上が安定せず月商が大きく変動している場合は、まず現店舗の基盤を固めることが優先です。
既存の運営で手一杯の状態では新店舗を支える余力がなく、成果を出すのは難しいでしょう。

また、商品の差別化ポイントが不明確だと戦略を立てられず、成功の確率は下がってしまいます。

初期投資や体制づくりが整っていない段階ではリスクが高いため、まずは既存店舗の安定と改善に集中し、次のステップへ備えることをおすすめします。

ネットショップの多店舗展開の成功事例

カラーミーショップを活用し、多店舗展開に成功したショップもあります。

ホテルや飲食店などに水産物を卸している大阪の水産商社・魚奏は、Yahoo!ショッピングでECを始めた後に多店舗展開し、カラーミーショップを使って自社ECの「U-shop」を構築しました。

U-shopでは、カスタマイズした独自システムを活用し、少人数でも効率的に多店舗の運営に成功。
2025年では年商が14億にものぼったそうです。
多店舗展開に成功した魚奏のインタビューは、下記でチェックしてみてください。

>>魚奏のインタビューを読む

まとめ

ネットショップの多店舗展開は、売上向上や自社ショップの認知拡大などにつながる魅力的な戦略です。

ただし、場合によっては人手が足りなくなったり管理が煩雑になったりと、現店舗の運営も立ち行かなくなります。
そのような状況を避けるためには、事前の計画やツールの活用、それぞれの店舗での工夫が重要です。

なおカラーミーショップでは、多店舗展開を効率化するサービス(ツール)を複数提供しています。
自社に合ったツールでネットショップの多店舗展開にチャレンジしたい方は、ぜひカラーミーショップをチェックしてみてください。

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よくある質問

ネットショップの多店舗展開のメリットは何ですか?

売上拡大や、リスク分散といったメリットがあります。詳しくはこちらの章をご覧ください。