
ECサイトの構築方法別カスタマイズ性を紹介!機能拡張の例や注意点も解説
ECサイトを新しく制作する際や、引越してECサイトをリニューアルする際、自社サイトに合わせて個別にカスタマイズしたいと考える事業者の方も多いと思います。
そこでこの記事では、ECサイトの構築方法ごとのカスタマイズ性についてや、機能を拡張させる際の注意点などをご紹介します。

ECサイトのカスタマイズって難しいのかな?

難易度や費用はECサイトの構築方法によって異なりますので、これから解説しますね。
ECサイトの構築方法とカスタマイズ性を紹介

ECサイトはどれくらいカスタマイズできるのか気になる方も多いと思いますが、カスタマイズ性はECサイトの構築方法によって異なります。
下記は、ECサイトの構築方法を費用とカスタマイズ性で比較した図です。

この図を見ると構築コストが高くなるほど、カスタマイズ性は高い傾向にあります。
では、ECサイトのカスタマイズを考える際に知っておきたい、ECサイトの構築方法の特徴について説明していきます。
ECモール
ECモールとは、楽天市場やAmazonのような多くのショップが販売を行う、EC上のショッピングモールのことです。
モール自体の知名度が高いため、自社で集客しなくてもショップへ人が訪れてくれるという集客面でのメリットがあります。
また、「有名なECモール内のショップ」ということで顧客に安心感を与え、初めての方でも購入してもらいやすいのも特徴です。
ですが、ECサイトの構築方法の中でも、カスタマイズ性は非常に低いです。
デザインについて各ショップは、既定のテンプレートやルールの範囲内でショップページを構築するため、完全オリジナルのデザインを反映することは難しいといえます。
また、モール側で機能を一括管理しているため、独自のシステムや機能を追加することは、ほぼ不可能とされています。
提供された機能の範囲内で運用が求められるのが一般的です。
このように、ECモールは集客力や安心感といった面でメリットはありますが、カスタマイズ性はほとんどないと考えたほうが良いでしょう。
ASP
ASPは、インターネットを通じて制作に必要なアプリケーションソフトを利用して、ECサイトを構築する方法です。
自社で開発を行わず、すでにあるシステムを利用するので、専門知識がない初心者でも比較的低コストかつ短期間でECサイトを開設できるのが特徴です。
自社ECなのでECモールのようなルールや既定のテンプレートがあるわけではなく、デザインや機能面を自社に合わせてカスタマイズすることも可能です。
カスタマイズする際も、アプリなどを追加すればすぐに機能拡張できるのもポイントです。
ただし、既存のシステムを利用するため、ある程度のカスタマイズは可能ですが、「自社ならではのオリジナル機能をゼロから開発したい」という場合は難しいでしょう。
なお、ASPでのECサイト構築について詳しくは「ECサイトをASPで構築!」の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
オープンソース
ソースコードが一般公開されていて、誰でも無料で利用できるソフトウェアであるオープンソースを利用して、ECサイトを構築する方法もあります。
実際に、有名なオープンソースであるWordPressを利用して、多くのECサイトが作られています。
オープンソースは無料で公開されているため、費用がかからず初期費用を抑えながらECサイトが構築できる点がメリットです。
また、ソースコードが公開されているためデザインや機能を自由にカスタマイズでき、オリジナリティの高いECサイトを構築できるでしょう。
ただしサイト構築やカスタマイズにはWeb制作の専門知識が不可欠で、自社で手軽にカスタマイズするのは難しいです。
また、ソースコードが一般公開されているためサイバー攻撃の標的になりやすく、セキュリティ対策に力を入れなければなりません。
ECパッケージ
ECパッケージは、ECサイトの構築・運営に必要な機能をパッケージ化したソフトを購入し、ECサイトを構築する方法です。
オープンソースと同じ位カスタマイズ性が高く、自社の希望に合わせてオリジナル機能を追加したり、デザインを自由に変更したりすることが可能です。
ただし、一般的にASPよりも導入費用や月額費用が高くなる傾向があります。
ASPが初期費用は数万円、月額数千円程度から利用できるのに対し、ECパッケージは初期費用が数百万円、月額費用も十万円程度と、月商が十分にある企業でないとコストが負担に感じてしまいます。
ECパッケージはある程度の規模があり、オリジナリティのより高いECサイトを構築したい事業者に向いている構築方法です。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、既存のシステムやソフトウェアを使わず、ゼロから独自でECサイトを構築する方法です。
上記で紹介した4つのECサイトの構築方法と比較すると、最もカスタマイズ性があり自由度が高いでしょう。
一方、自由度が高い分、ECサイトを開業するためには初期費用が数千万円以上、場合によっては1億円以上かかることもあります。
またゼロから開発する分、構築期間も1年以上と、予算と時間にかなり余裕のある大企業しか選択できない方法といえます。
手軽にECをカスタマイズするならASPがおすすめ

ECサイトのカスタマイズを手軽に行いたいなら、ASPの利用がおすすめです。
確かに、ECパッケージやオープンソース、フルスクラッチでの開発は拡張性が高く、柔軟な構築が可能です。
ですが、これらの方法では自社用に機能を一から開発する必要があり、カスタマイズ費用が数十万〜数百万円にのぼるケースも珍しくありません。さらに、要件定義などの準備工程も煩雑で、開発に多くの時間と手間がかかります。
一方で、ASPではカスタマイズ用の各種機能がアプリとして提供されています。
必要なアプリを選んでインストールするだけで、自社ECサイトへ手軽に欲しい機能を追加できます。
アプリの利用料金も月額数百円からであったり従量課金制であったりと、低コストで始められるのも魅力です。
ASPは「完全オリジナルの機能を作りたい」というニーズには適しません。
ですが、ECサイト運営で人気の定番機能を手軽に導入したい場合には、アプリの追加だけでスピーディーにカスタマイズできるASPの利用がおすすめでしょう。
ASPで可能な機能拡張の例
では実際にASPではどのようなカスタマイズが行えるのでしょうか。
例えばカラーミーショップではアプリを利用すれば、自社サイトに下記のような機能を追加し、カスタマイズすることができます。
- ・海外販売(越境EC)
- ・Web接客
- ・Instagram連携
- ・予約販売
- ・発送代行
- ・卸販売 など
このほかにもECサイトの売上を最大化させたり、業務を効率化したりするさまざまなアプリがそろっています。
また、今後もアプリ(機能)は追加される予定のため、カスタマイズ性は年々高くなっていくでしょう。
他にはどのようなカスタマイズが可能か気になる方は、ぜひカラーミーショップのアプリストアをチェックしてみてください。
ASP型ECサイト構築サービスを選ぶ際のポイント

ECサイトを構築するためのASPといっても、カラーミーショップをはじめさまざまなサービスがあります。
そこで、サービスを選ぶ際のコツをご紹介します。
必要な機能があるか
「海外販売を行いたい」「会員をランク分けしてリピーターを優遇したい」など、すでに使いたい機能が決まっているなら、その機能があるかどうかの確認は大切です。
また、その機能が月額の利用料金内に含まれるのか、カスタマイズで追加料金が必要なのかどうかもチェックしましょう。
事業規模に合わせて拡張可能か
ECサイトを構築する際、将来の事業規模の拡大に合わせて拡張できるかどうかは重要なポイントです。
例えば事業が成長して、取り扱う商品数や顧客数が増加した際にASP側が対応できないと、ECサイトを引越ししなければなりません。
引越しはさまざまなコストがかかるので、なるべくなら同じサービスを使い続けたいと考える方も多いと思います。
そのためには、カラーミーショップのようにプランが豊富で、事業の成長や拡大に合わせて柔軟に対応できるかどうかも考慮して、サービスを選びましょう。
トータルで費用がいくらかかるか
ASP型ECサイト構築サービスを選ぶ際、初期費用や月額費用だけでなく、決済手数料やオプション機能の利用料など、トータルでかかる費用を確認して比較検討しましょう。
多くのASPでは、初期費用・月額費用が無料のプランが用意されていますが、利用料が無料の代わりに決済手数料が割高に設定されていたり、利用できる機能に制限があったりする場合があります。
そのため、月額費用が無料でも決済手数料やオプション料金が積み重なった結果、決済手数料が低く機能が充実している「月額有料プラン」のほうが、トータルコストを抑えられる可能性があります。
「月額費用が無料だからお得!」と思い込まず、自社の事業規模や必要な機能を考慮してシミュレーションし、最適なサービス・プランを選びましょう。
なお、カラーミーショップでは最適な料金プランがわかるシミュレーターを用意していますので、ぜひ試しにチェックしてみてくださいね。
セキュリティ対策は十分か
ECサイトでは顧客の個人情報や決済情報を扱うため、サイバー攻撃の標的にされやすいといわれています。
そのため、ASP型ECサービスを選ぶ際には、各社のセキュリティ対策が十分かきちんと確認しましょう。
サービスのWebサイトを見れば基本的なセキュリティ対策がわかりますし、お知らせなどでセキュリティ対策関連の情報を掲載していることもあります。
2025年3月から、クレジットカードの不正利用を防ぐ仕組みである3Dセキュア2.0の導入がECサイトで義務化されるなど、ECサイトのセキュリティ対策は重要視されています。
各サービスのセキュリティ対策も比較検討の重要なポイントです。
必要なサポートを受けられるか
サポート内容もサービスによって異なるため、自社に必要なサポートが受けられるかどうか、きちんと確認します。
カスタマーサポートといっても、メールでしか問い合わせできないサービスもあれば、カラーミーショップのように担当者と画面共有しながらサポートを受けられるサービスもあります。
どれくらいサポートが必要なのかは、社内にどのような人材がいるのかによっても変わってきます。
まずは、自社にはどのようなサポートが必要なのかを考えてから、そのサポートを受けられるサービスを選びましょう。
導入したい決済方法はあるか
ECサイトにおいて、決済方法の選定は大切なポイントです。
なぜなら顧客ニーズに合わせた決済を用意することは、満足度を高め購買率向上につながるからです。
反対の言い方をすれば、顧客は自分が望む決済方法がないとカートに商品を入れたものの購入をせず、カゴ落ちしてしまう可能性があります。
まず、自社のECサイトのターゲット層はどのような決済方法を好まれるのかを調べ、その方法が使えるサービスを選びましょう。
サービスによっては「Amazon Payが導入できない」などということもありますので、きちんと確認します。
なお、ECサイトの決済方法については、「ECサイトで顧客満足度の高い決済方法はどれ?」の記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。
現場で使いやすいか(操作性)
管理画面などの操作性が悪いと、作業効率が落ちてしまったり、担当者のモチベーション低下につながってしまったりします。
そして、ECサイトの運営自体が難しくなってしまう可能性もあります。
そのため、担当者に実際のシステムに触れてもらうなどして、操作性を確認しましょう。
使いやすさは、導入してからでないと気づきにくい部分です。
多くのサービスでは無料トライアルを設けているため、お試し期間を利用してしっかりと確認することが大切です。
ECサイトをカスタマイズする際の注意点

最後に、ECサイトをカスタマイズする際に知っておきたい注意点をご紹介します。
コストを考えてカスタマイズする
どの構築方法でECサイトを作ったとしても、カスタマイズには費用がかかります。
そのため、自社にとって本当に必要な機能を見極めることが肝心です。
必要かどうかわからずカスタマイズし過ぎてしまうと、コストが大きくなってしまい、経営を圧迫してしまう可能性があります。
ECサイトの改修はいつでも可能なので、必要性を感じたらカスタマイズを行うのがおすすめです。
ジャンルごとに必要なカスタマイズは異なる
ECサイトがどのような商品を販売するのか、ジャンルによって必要な機能は異なってきます。
例えば、家具のネットショップ(ECサイト)の場合、実寸大の商品の3Dモデルを自宅で再現できるAR(拡張現実)機能を設ければ、ユーザーが商品をイメージしやすくなり、購入率アップが期待できます。
食品ECであれば、常温と冷凍の商品が同時に購入された場合も、自動で別々に発送処理を行えるような機能があれば、顧客に正確な配送料を伝えることができるでしょう。
このように、ジャンルによって必要な機能は異なってきます。
やみくもにカスタマイズするとコストも大きくなってしまうため、カスタマイズする際は、自社の商品ジャンルに基づいたカスタマイズを検討しましょう。
まとめ
ECサイトのカスタマイズの難易度や目安費用はECサイトの構築方法によって大きく異なります。
オープンソース、ECパッケージ、フルスクラッチといった方法は、自由なカスタマイズができますが、多くの費用がかかり、要件定義など開発のハードルも高いです。
一方、ASPは低コストかつアプリ追加で簡単にEC運営で人気の機能を追加できるので、手軽にECサイトのカスタマイズをしたい方におすすめの構築方法です。
もし、ASPでECサイトを構築する際はこの記事で紹介したようなサービスの選び方を参考にしてみてください。
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