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ECサイトのポイント制度とは?システム導入のメリットや方法も紹介!

ECサイトにおけるポイント制度は、顧客の購買意欲を高め、リピーター育成に欠かせない重要な仕組みとして多くのECサイトで導入されています。

そこで本記事ではこれからポイントシステムをECサイトで活用したい方に向けて、ポイント制度の基本的な仕組みから、導入による具体的なメリット、さらには実際の導入方法まで、ECサイト運営者必見の情報をわかりやすく解説していきます。

ツクルくん
ツクルくん

僕のECサイトにもポイントシステムを導入したいんだけど、どうしたらいいんだろう?

カラミちゃん
カラミちゃん

そんなツクルくんのために、これから詳しく解説しますね

ECサイトのポイント制度とは?

ECサイトのポイント制度とは、顧客が商品を購入したり、特定のアクションを行ったりすることでポイントが付与され、貯まったポイントを次回以降の買い物で利用できるシステムです。

ECサイトのリピート率や顧客ロイヤルティの向上を目的として多くのECサイトで導入されています。

ポイントシステムの仕組みは?

ECサイトのポイントシステムの基本的な仕組みは、以下です。

  • 【1.ポイント付与】 顧客が商品を購入すると、100円で1ポイントなど設定されたルールに基づいてポイントが付与されます
  • 【2.ポイント蓄積】付与されたポイントは顧客のアカウントに貯まっていきます。なお、顧客はいつでも自分のポイント残高を確認できます。
  • 【3.ポイント利用】 顧客は貯まったポイントを、次回以降の買い物で利用できます。ポイントで支払える金額や利用条件は、ECサイトによって異なりますが1ポイント=1円として使えることが多いです。

ECサイトのポイントシステムは、ポイントというインセンティブ(動機付け)を与え、顧客に購入を促すための仕組みなのです。

ECサイトのポイントは2種類

ECサイトのポイントといっても、実は「自社独自のポイント」と「他社共通のポイント」の2種類に分かれます。
それぞれどのようなものか、概要を説明します。

自社独自のポイント

自社独自のポイントとは、自社のECサイトでのみ利用可能なポイントシステムのことです。
自社で運用するポイント制度のため、他社の共通ポイントとは異なり、運営者が自由に設計・管理できる点が大きな特徴です。

例えば、ポイント付与率や有効期限、利用時の条件などを柔軟にカスタマイズすることで、自社の販売戦略に合わせた運用が可能です。

他社共通のポイント

他社共通のポイントとは、複数の事業者で共通して利用できるポイント制度のことです。
具体的には楽天ポイントやPontaポイント、dポイントなどのことで、これらは多種多様な店舗・サービスで利用可能です。

共通ポイントサービスにより、ユーザーは日常的な買い物やサービス利用で効率よくポイントを貯めて、ECサイトを含むさまざまな場面で使用することができます。

ECサイトにポイントシステムを導入する方法

自社のECサイトにポイントシステムを導入する場合、主に3つの方法があります。

ECシステムのポイント機能を使う(独自ポイント)

ECサイトを作成できるASPSaaSなどのECシステムには、標準機能としてポイント管理が搭載されていることが多いです。

例えばEC構築システムであるカラーミーショップも、基本機能としてどのプランにもポイント機能が備わっています。
既存のポイント機能を使ってポイントシステムを導入する方法は、特別な開発を行わずに短期間で開始できる点が大きな特徴です。

また、既存のシステムを使用するためコストを抑えられる点も魅力です。
実際にカラーミーショップのポイント機能も追加料金なしに利用できます。

一方で、利用するシステムによっては機能が制限される場合もあり、自社のニーズに十分対応できない可能性がある点には注意が必要でしょう。

外部のポイントシステムを使う(独自ポイント)

ポイント制度を利用できる専用システムを使えば、ECサイトに独自のポイントプログラムを簡単に導入できます。

例えばCROSS POINTというポイントシステムでは、ECサイトと実店舗で共通のポイントを利用できるため、ポイントや顧客情報、購買履歴などの一元管理が可能になります。
ポイントを含め顧客の情報を一元管理することで、より顧客に合った商品やサービスを提供できるため、顧客ロイヤルティの向上やリピート購入の促進が期待できます。

ただしこの方法では新たにシステム利用料が必要になるので、ECシステムに備わっているポイントシステムを使う場合に比べて、コスト負担が大きいでしょう。

ポイントが付く決済サービスを導入する(共通ポイント)

ECサイトの購入で共通ポイントが貯まるようにするには、ポイントが付く決済サービスを導入する必要があります。

楽天ペイやPayPayといったオンライン決済サービスを導入することで、利用者は決済時に共通ポイントを獲得できるでしょう。

ポイントが貯まるようなID決済サービスは、クレジットカードを持っていないユーザーのカゴ落ち防止にもなるため、導入するショップが増えています。

ECサイトのポイントサービスのメリット・デメリット

ECサイトにポイントシステムを導入すると、どのようなメリットとデメリットがあるのかを確認していきましょう。

まず、考えられるメリットは以下になります。

  • リピート率の向上
  • マーケティングデータの収集
  • 販売促進効果

ポイントサービスの導入により、まずリピート率の向上が期待できます。
初回購入でポイントが貯まっていると、顧客はポイントを使おうという意識が働くためリピート購入につながりやすいです。

また、ポイントの付与のために会員登録を促すことで、顧客情報や購買データが取得できます。
収集したデータは、今後のマーケティング施策や商品企画に活かせるでしょう。
さらに、ポイントアップキャンペーンなどを行えば、顧客の購入のきっかけとなるなど、販促効果も期待できます。

一方で、デメリットも考えられます。
例えば、ポイント管理システムの導入・運用には費用と時間がかかり、システムトラブルの対応リスクが伴います。

また、ポイントシステムを悪用しようとするユーザーによる不正利用といったセキュリティ上の課題もあるため、対策が必要になるでしょう。

自社独自ポイントのメリット・デメリット

さらに細かくメリット・デメリットを見ていきましょう。

自社独自のポイントシステムを利用する場合のメリットとしては、共通ポイントに比べてよりリピート購入が期待できる点です。
自社独自ポイントは他社では使えず、自社で消費するしかないためです。

また、ポイント付与のタイミングや条件を自由に設定でき、特定の商品やキャンペーンに合わせた柔軟なプロモーションが可能な点もメリットでしょう。

一方、他社共通ポイントと異なり、初めから顧客が自社ポイントに価値を感じているわけでは無いため、魅力に思ってもらえるよう、ポイントのメリットをしっかりと周知する施策を行わなければなりません。

他社共通ポイントのメリット・デメリット

一方、他社共通ポイントのメリットは新規顧客を獲得しやすいことです。
例えば自社ECでPayPayポイントが貯まるようになれば、PayPayユーザーの自社サイトでの新規購入を後押しするでしょう。

ですが反対の言い方をすれば、他社共通ポイントは自社以外でも使えるので、リピート購入や顧客ロイヤリティの強化などは、自社独自のポイント制度よりも効果が期待できません。

ECサイトのポイントを活用する際に決めること

では、実際にECサイトでポイントシステムを導入するとなったら、どのような設定が必要なのでしょうか。
他社共通ポイントの場合は、すでにルールがあるため変更できない部分が多いかもしれませんが、自社独自のポイント制度ではこれから解説する点を決めておく必要があります。

ポイントの付与に関するルール

ポイントの付与に関するルールは、ポイント制度において重要な設計の一部です。

わかりやすく魅力的な付与ルールを設定することで、顧客の購買意欲を高め、リピーター獲得につなげられます。
以下は主な設定項目です。

付与率

商品購入金額に対して何%のポイントを付与するかを決定します。
一般的には購入金額の1~5%程度のポイントを付与する設定が多いですが、自社商品の利益率や競合他社の水準に応じて調整するのが良いでしょう。

また、特定の商品やイベント時に付与率を一時的に高めるキャンペーンを行うと効果的です。

付与タイミング

商品購入の際、ポイントを付与するタイミングを定めます。
例として購入完了時、商品発送時、または一定期間経過後などがあります。

明確に定めておくことで、ユーザーが安心して買い物ができ、問い合わせも無くなるでしょう。

付与の上限

一度に付与できるポイントの上限を設定します。
ポイントを付与し過ぎてしまうと、利益が出ないどころか損益を出してしまうかもしれません。
ショップ側の利益も考慮して付与上限を考えます。

付与の対象

ポイント付与の対象となる商品やサービスを明確にします。
全商品を対象とするか、特定の商品カテゴリに限定するかなどを検討します。

また、割引商品や送料にはポイントを付与しないなどと設定することも多いです。

ポイントの利用条件

ポイントを利用する際にも、ルールが必要です。
利用条件についての主な設定項目は以下になります。

設定項目 解説
最低利用ポイント数 1ポイント~など。少額から利用可能にすることで、顧客はポイントを使いやすくなります。
ポイント利用の対象範囲 全商品なのか、一部商品なのか、送料も可能なのかなどを決めます。
ポイントと他の割引との併用 クーポンやセールなど、他の割引とポイントを併用できるかどうかを決定します。
ポイント利用可能額 1回の購入で利用できるポイントの上限を設定します。

ポイントを利用する上での条件を複雑にしてしまうと顧客を混乱させ、ポイントシステムの効果を半減させる可能性があります。
設定時は、利用しやすさを重視し、シンプルでわかりやすい条件を設定しましょう。

ポイントの有効期限

ポイントの有効期限についても考えましょう。
有効期限を短くすると、顧客に「早く使わなければ」という意識を与え、短期間での購買を促進しますが、短すぎるとポイントの利用自体を諦めてしまったり、ショップへの不満が溜まってしまったりするかもしれません。

一方、長い有効期限は顧客に安心感を与えられます。
ですが有効期限が無いまたは長すぎると、ショップ側に未使用ポイントの管理による負担が増えてしまうでしょう。

また、有効期限が先であるゆえに後回しにされて、顧客の購入に結び付かない場合もあります。

そのため、有効期限が近づいたポイントの失効を防ぐ目的で、期限切れ通知をメールやプッシュ通知などで顧客に知らせることで、ショップへの訪問を促し、商品の購入につながるでしょう。

ECサイトでポイントシステムを導入する際の注意点

最後に、ECサイトでポイント制度を導入して運用する場合の主な注意点をご紹介します。

  • 1.運用コストの最適化
  • 2.ポイント付与率と利益率のバランス
  • 3.顧客視点を重視した設計

まず、運用コストについてです。

ポイントシステムの導入はASPカートの機能を使えば基本的に無料ですが、実際の運用や管理には人件費などがかかります。
これらのコストが収益に与える影響を事前にシミュレーションし、無理のない範囲で取り入れることが重要です。

次に、ポイント付与率の設定ではバランスをよく考えましょう。
付与率が高いと顧客には魅力的ですが、利益率が大幅に低下する恐れがあります。

一方、付与率が低すぎると顧客の購買意欲を刺激できません。
競合他社や業界標準を参考にしつつ、自社のビジネスモデルに適した付与率を設定します。

最後に、ポイントシステムの設計では顧客視点を忘れてはなりません。
わかりにくい仕組みや利用手続きが複雑な場合、顧客が離れてしまう可能性があります。

シンプルで直感的に利用できる設計を心がけることが、大きな成功の鍵でしょう。

まとめ

ECサイトのポイントシステムは、リピート率向上や顧客情報の収集、販売促進効果など、多くのメリットがあります。

ですが、導入には運用コストや不正利用リスクなどのデメリットも伴います。

ポイント制度を成功させるには、独自ポイントか共通ポイントかを選択し、適切なシステムを導入することが重要です。

なお、独自ポイントを導入する際、カラーミーショップなどのECサイト構築システムに備わっているポイントシステムであれば無料で利用できるので、コストを抑えられるでしょう。

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