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越境ECの課題とは?問題点・悩みの解決策や失敗しないコツを解説!

近年、スマートフォンの普及やインバウンド需要の高まりを背景に、越境EC市場は目覚ましい成長を遂げています。
ですが、言語や文化の壁、複雑な物流、多様な決済方法への対応など、越境ECには乗り越えるべき課題も少なくありません。

そこでこの記事では、越境ECが注目される理由から、具体的な課題、そしてそれらを解決し成功へと導くための具体的な方法や失敗しないコツまで解説します。

ツクルくん
ツクルくん

越境ECって漠然と難しそうっていうイメージだなぁ。

カラミちゃん
カラミちゃん

そんなツクル君に、なぜ難しいと思うのか実際の課題と、解決策を具体的にご紹介しますね。難しいと思い込まず、越境ECにチャレンジしてみてください。

越境ECの状況は?

近年、国境を越えたEC取引への注目が高まっていますが、越境EC市場は実際にどのような状況にあるのでしょうか。

経済産業省が発表した「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2023年における日本から海外への越境ECの市場規模は引き続き拡大していることがわかりました。

日本・米国・中国3ヵ国間の越境ECデータを見ると、米国消費者の日本からの購入額は1兆4,798億円(前年比13.3%増)、中国消費者の日本からの購入額は2兆4,301億円(前年比7.7%増)となっています。
このことから、日本発の越境EC取引は増加傾向にあるといえます。

さらに同資料では、世界全体の越境EC市場が2021年の7,850億米ドルから2030年には7兆9,380億米ドルに達すると見込まれており、世界的見ても今後、越境ECは拡大し続けると予想されます。

越境ECが注目されている理由

なぜ今、越境ECがこれほどまでに注目を集めているのでしょうか。主な理由を見ていきます。

スマートフォンの普及による市場の拡大

スマートフォンの普及により、消費者は時間や場所を問わず24時間いつでも商品を検索・購入できるようになり、オンラインショッピングの利用が広がりました。
さらに、多言語対応アプリや翻訳機能の進化により言語の壁が低くなり、海外の商品も手軽に購入できるようになっています。

加えて、Amazon Payをはじめとするモバイル決済の充実により、国や通貨の違いを気にせずスムーズに決済できる環境が整ったことも、越境ECの利用を後押ししたといえるでしょう。

インバウンド観光客のリピート購入増加

国土交通省の発表によると、2024年の訪日外国人数は3,867万人で、コロナ禍前の2019年を500万人以上も上回り、過去最多を更新しました。

こうしたインバウンドの盛り上がりとあわせて増えているのが、日本を訪れた外国人が気に入った商品を帰国後に再び購入する「リピート買い」です。

特に、日本ならではの食品や化粧品、伝統工芸品などは「現地では手に入りにくい」「品質が信頼できる」といった理由から、越境ECサイト経由での購入が増加しているといわれています。

このように、インバウンドと越境ECは連動しており、リアルな訪問体験がオンライン購入につながるという、新たな購買行動のサイクルが生まれつつあります。

越境EC支援ツールやシステムの充実

ここ数年、越境ECを手軽に始められる支援ツールやシステムが数多く登場し、多くのEC事業者から注目を集めています。

これまでは越境ECを行うために、多くのコストや十分な準備期間が必要でしたが、さまざまなツールやサービスが登場したことで、越境ECを始めるハードルも下がったといえます。

ツールの充実により、中小企業でも比較的に低コストで海外市場への参入が可能となり、越境ECへの参入が現実的な選択肢として広がりつつあります。

越境ECの課題・よくある悩み・問題点とは?

市場拡大を続ける越境ECには多くのビジネスチャンスがある一方で、解決すべき課題も多く存在します。
以下に、主な課題とその特徴を挙げていきます。

【越境ECの課題1】物流・配送にかかるコストや期間

越境ECにおける最大の課題の一つが、物流・配送に関する問題です。

国際配送は国内配送と比較して配送費用が大幅に高くなり、商品単価が低い場合は配送費が商品価格を上回るケースも珍しくありません。

また、各国の配送インフラや物流システムの違いにより、配送業者との契約や通関手続きなど複雑な配送環境の整備が必要となります。

さらに、長期間の輸送により破損リスクが高まるため、しっかりと梱包しなければならず、資材コストも増加するでしょう。

配送は消費者の満足度に影響を与えるため、信頼できる物流パートナーの選択や効率的な配送経路の構築が求められます。

【越境ECの課題2】現地における集客

越境ECでは現地での効果的な集客も大きな課題です。
進出国では文化や言語、購買習慣が日本とは異なるため、国内と同じ手法では通用しないケースが多く見られます。

例えばコンテンツを作るにしても、現地の文化や表現を理解しなければ、共感を得られるものが作れません。
また、Googleの利用率が低い国では、Googleを前提としたSEOの効果が期待できない可能性もあるため、現地で主流の検索エンジンやSNSに合わせた戦略が不可欠です。

さらに、SNSの利用傾向や人気インフルエンサーも国ごとに異なるため、綿密な市場調査が必須でしょう。
このように現地の文化や消費行動に合わせて、プロモーション方法や商品訴求の仕方を一から見直す必要があります。

【越境ECの課題3】多様な決済方法の導入

越境ECでは、国や地域によって主流の決済方法が異なるため、現地に合わせた対応が欠かせません。
例えば中国ではAlipayやWeChat Pay、東南アジアではGrabPayなどが広く利用されており、こうした手段に対応していないと購入の機会を逃してしまう恐れがあります。

ただし、各決済サービスを導入するには個別の契約やシステム連携が必要となり、開発・運用の手間やコストがかかります。

さらに、決済手数料は日本より高めに設定されていることが多く、利益率の低下につながる点も注意が必要です。

各国の法規制やセキュリティ要件への対応も求められるため、外部の決済代行サービスをうまく活用するなど、負担を抑えながら多様なニーズに対応しなければなりません。

【越境ECの課題4】各国の法律・税制の対応

越境ECでは、販売対象国ごとに異なる法律や税制への対応が事業者にとって大きな負担といえます。

例えば、国によって禁止されている品目や、販売に特別な許可が必要な商品が存在します。
また、原産地証明や関税の支払いなど、複雑な手続きが必要となる場合もあります。

さらに、個人情報保護法や消費者保護法、返品・交換に関する義務など、各国で異なる法律に従わなければなりません。

もし意図していなくても違反してしまうと、販売停止や罰金などの重いペナルティが科せられる可能性があるでしょう。

【越境ECの課題5】文化や言語の違い

越境ECにおいて、文化や言語の違いは避けて通れない課題です。
単なる翻訳では現地の消費者に響かず、文化背景に配慮した商品説明やマーケティングが求められます。

例えば、色や数字、デザインの好みに関する価値観は国ごとに異なり、UI/UXにも現地の感覚を反映する必要があります。

また、商品レビューや問い合わせ対応を現地語で行うには、語学力だけでなく文化理解と商品知識を併せ持つ人材が不可欠で、人件費の増加も避けられません。

さらに、各国の祝日や季節感に合わせたプロモーション展開、時差を考慮したカスタマーサポート体制も重要です。

こうした文化・言語対応が不十分な場合、顧客体験を損ねるだけでなく、ブランドイメージの低下や売上減少につながるリスクがあります。

越境EC課題を解決するサイト構築とは

上記で挙げたような越境ECの課題を解決するには、初めから越境ECに対応している方法でECサイトを構築することがポイントです。

ここでは、初めての方でも取り組みやすい越境ECサイトの構築方法2つと、課題に対する解決方法をご紹介します。

越境ECに対応している国内モールに出店する

海外販売に対応している国内のECモールを活用することで、上記に挙げたような課題を解決し、手軽に越境ECを始められます。

例えばAmazonの場合は、「Amazon Global Selling」に登録することで、北米・ヨーロッパ・アジアなど複数の国や地域で商品を販売できるようになります。

登録後はAmazonの「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を利用し、あらかじめ商品を海外の倉庫に送っておくことで、現地からのスピーディーな配送が可能になります。
これにより配送期間を短縮できるだけでなく、送料の削減にもつながります。

そのほかにも、Amazonでは多言語の商品ページ作成、現地通貨での決済、関税処理や法規制への対応などもサポートされており、越境ECにありがちな言語や制度面での不安をカバーしてくれます。

こうした仕組みを活用することで、越境ECの課題を解決しつつ、比較的スムーズに事業をスタートさせられるでしょう。

自社ECで越境ECサービスを利用する

越境ECを手軽に行えるサービスを導入すれば、国内向けの自社ECサイトに、多言語対応や海外向けの決済システム、国際配送などの仕組みを組み込めるため、物流や決済、法規制といった課題を解決できるでしょう。

ECモールは手軽に販売できる一方、デザインや機能に制約があったり、他社との価格競争に陥りがちだったりと、国内外を問わずブランディングは難しいです。

その点、自社ECサイトなら自社の世界観を自由に表現し、ブランドを海外にしっかりと発信できます。

なお、ECサイト構築サービスカラーミーショップは、海外への販売機能が初めから無料で備わっています。
難しい設定は不要で、管理画面にてワンクリックで機能を有効にすれば、海外への販売が可能です。

海外販売代行サービスを提供しているZenGroup株式会社が、海外ユーザーの代わりに国内で購入し発送を行う仕組みのため、ショップ側の発送フローは通常の国内販売と変わりません。
また、海外販売だからといって特別な手数料は不要です。

海外販売代行機能についてさらに詳しくは、下記のリンクからチェックしてみてください。

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コストや社内負担もなく海外販売が行えるため、手軽に始めてみたい方はぜひカラーミーショップでECサイトの構築をご検討ください。

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越境ECで失敗しないためのコツ

越境ECを成功させるためには、できるだけ事前の準備を行い、緻密な計画を立てることが重要です。
以下に、失敗を防ぐためのポイントを解説します。

参入前の市場調査・リサーチを入念に行う

越境ECを始める前には、事前の市場調査がとても重要です。

進出を考えている国でどんな商品が売れているのか、どんな価格帯が主流なのかをチェックし、消費者の購買習慣や競合の出店状況などを確認すれば、自社商品が受け入れられやすいかの判断材料になります。

参入を決めたら、インフラ面の確認も忘れずに。
特に決済方法は国ごとに大きく異なるため、現地でよく使われている支払い手段や、配送日数・送料・通関の難易度なども事前に把握しておきます。

さらに、現地の文化やトレンドの理解もカギになります。
広告や商品紹介の表現が文化的に適切か、どんな販促手法が効果的かをリサーチしておくことで、現地に響くマーケティングが可能になります。

スモールスタートして事業を拡大していく

越境ECは、最初から大きく展開しようとするのはリスクが大きいため、スモールスタートで始めるのがおすすめといえます。

まずは、取り扱う商品や販売地域を絞ってテスト販売を行い、その結果から得られたデータをもとに販売戦略を見直していきましょう。

そして一定の成果が確認できたら、少しずつ商品ラインや販売エリアを広げていき、着実にビジネスを育てていくことが大切です。

このように段階的に進めることで、初期コストやリスクを抑えながら、持続可能な事業成長につなげることができるでしょう。

なお、越境ECの始め方やポイントについて詳しくは下記の記事をご覧ください。

売れやすい商品を販売する

売れやすい商品を販売することは、越境EC成功のカギです。

市場調査で需要が高く、かつ現地消費者に響く商品を選ぶことで、効率的に売上を伸ばせるといえます。

例えば、越境ECサービスを提供するBEENOS株式会社が発表した「BEENOS 越境EC×ランキング発表会2024」によると、世界的に日本の「おもちゃ・ホビーグッズ」「トレーディングカード」は人気です。

また、インバウンドで訪日した外国人が帰国後に越境ECでリピート購入する商品として、日本ならではの食品や化粧品、伝統工芸品なども人気であるとお伝えしました。

ただし、国によっては別のジャンルの人気があるため、やはりきちんと市場調査をすることが重要です。
さまざまな市場やデータを調査し、売れやすい商品を扱うことで、効率的に越境ECを軌道に乗せられるでしょう。

まとめ

拡大を続ける越境EC市場には多くのビジネスチャンスがある一方で、物流・配送コスト、現地集客、多様な決済方法への対応、などの課題が伴います。

ですが、これらの問題を解決するには越境EC対応モールを利用したり、カラーミーショップのように海外販売機能を持つ自社ECサービスを活用したりするのが効果的です。

特にカラーミーショップは、初めから海外販売機能が無料で付いており、特別な申し込みは不要で管理画面にてワンクリックで設定できます。

また、海外販売だからといって特別な手数料は不要で、受注後の配送フローも通常の国内販売と同じなため、社内負担ゼロで越境ECが始められます。

カラーミーショップの海外販売機能が気になる方はぜひ下記からチェックしてみてください。

>>>海外販売代行機能を見てみる

また、動画でも紹介していますので、ぜひチェックしてみて下さい。

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よくある質問

越境ECの主な課題は何ですか?

物流・配送のコスト、現地での集客、多様な決済方法の対応といった課題が主にあります。詳しくはこちらの章をご覧ください。