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塩をネット販売するには?必要な許可や手続き、販売方法について解説!

塩単品で新たにネット販売を始めたり、既存の商品(肉製品や鮮魚など)の販売と組み合わせておすすめの塩をネット販売したり、塩を商品として扱うケースもあるかと思います。

そこでふと気になるのが「塩を販売(ネット販売)するのに許可はいるの?」ということ。
この記事では塩をネット販売する前に知っておきたい許可や手続き、販売方法や注意点について取り上げていきます。

ツクルくん
ツクルくん

塩って専売品じゃなかったっけ?

カラミちゃん
カラミちゃん

いえ、今は誰でも販売が可能です。ですが許可は登録制なので、どのような手続きが必要なのか、塩をネット販売する方法もあわせて紹介していきます。

塩は専売品?自由に販売できるの?

結論からお伝えすると、今は特定の事業者以外でも自由に塩を販売できます。
以前は塩の安定した供給の維持や国内塩業の保護などを目的に、「塩専売制」が定められていました。
制定されたのは1905年のことです。

しかし長く続いた塩専売制度も、1997年4月には廃止されています。
行政改革や規制緩和の流れの中、塩も他の食品と同じように自由な市場への転換が求められたためです。

現在では、製造、輸入、流通、いずれも自由に塩を取引できるようになっています。

ですが引き続き、塩は人々の生活に欠かせないことから、緊急時の備蓄などを財務大臣が指定の機関に委託するという条件付きでの自由化ではあります。

「塩」の中にも種類がある

「塩」と一口にいっても、実は法律上では塩がさまざまな種類に分けられることはご存知でしょうか?

塩の種類は、1997年の塩専売制の廃止にともなって制定された「塩事業法」で、一般の塩と特殊用塩、特殊製法塩など細かく定義されています。

ここからは塩事業法で定める塩の定義と、特殊用塩、特殊製法塩の違いについて詳しく解説します。

塩とは?

塩事業法では塩を、チリ硝石、カイニット、シルビニットなどのほかの財務省令で定めた鉱物を除く、塩化ナトリウムの含有量40%以上の固形物と定義しています。
塩事業法の定義でいうと、海水など液状の塩分濃度の高い物質は塩には含まれません。

特殊用塩

塩と聞くと料理の味付けなど、食用での利用をイメージする人も多いかと思います。
ですが塩の活用先は食用だけに限りません。

医療用の生理食塩水の原料に使われることもあれば、パルプを製造する際に使われたり、水道水の消毒に使われたりすることもあります。

そのような、基本的に食用ではない塩は「特殊用塩」といわれ、用途や形が特殊な塩で、以下の要件のいずれかに該当するもののことです。

  • 1.医薬品、医薬部外品、化粧品に該当する塩
  • 2.試薬塩化ナトリウム
  • 3.試験研究用の培地、学術研究、教育のために供される塩
  • 4.銅のメッキ処理で触媒専用に供される塩
  • 5.亜鉛や鉄などの金属成分を含有する直方体や球形等の形状をした塩
  • 6.塩化ナトリウム60%以下で容易に分離しない塩
  • 7.試験的な販売で1年間の販売数量が100トン以内の塩

身近な例としては化粧品に該当するバスソルトや、医薬品に該当する塩で食塩補給や医療器具の洗浄に使われる塩化ナトリウムなどが特殊用塩に分類されます。

特殊製法塩

特殊製法塩は、以下のように製造方法が特殊な塩をいいます。

  • ・塩以外の製造または廃棄物を処理する過程で副産物として生じた塩
  • ・平釜式など真空式以外の方法で製造した塩(食用除く)
  • ・譲り受け、または引き渡しを受けた塩を原料に製造した塩で一定のもの

塩は通常、真空蒸発缶で煮詰める方法で生成されます。
特殊製法塩に該当するのはそれ以外の製法で生成される塩、香辛料やこんぶなどの食品などが混ざった塩などです。

身近に販売されているものでいうと、にがり塩、藻塩、スパイスやハーブ入りソルト、漬物の素などが特殊製法塩に分類されます。

塩を販売・製造するのに許可や手続きは必要?

塩はさまざまな種類に分けられることがわかりました。では実際、製造や販売する際に許可は必要なのでしょうか。
実は塩を販売・製造するといったとき、下記のパターンによって必要な許可や手続きは変わってきます。

・塩を製造する場合
・塩の卸売業を行う場合
・塩の輸入販売(塩特定販売)を行う場合
・塩の販売のみを行う場合
・特殊用塩や特殊製法塩を扱う場合

それぞれの場合について、どのような許可・手続きが必要になるのか見ていきましょう。

塩を製造する場合

海水などから採取した塩水から塩を製造すること、塩を溶かして再製すること、塩を加工して不純物を取り除いたり変質させたりすることは、いずれも塩の製造に該当します。
このように塩を製造する場合は必ず、自分の地域の財務局で、財務局長または財務支局長による登録が必要です。
登録方法については、後ほど詳しく説明します。

通常、食品の営業許可は厚生労働省に申請を行いますが、塩は(専売制があったことなどから)財務省の管轄であることを覚えておきましょう。

塩の卸売業を行う場合

卸売業とは仲介業者のことです。
つまり、塩を作っている製造業者や塩の販売業者から塩を買い付け、性質や形状を変えないでほかの事業者に販売したり、小売店に販売したりする事業者をいいます。

塩の卸売業を行うときも塩の製造を行う場合と同じで許可が必要です。
所轄の財務局長(または財務支局長)の登録の許可をもらいしましょう。

方法としては卸売業登録申請書に、誓約書や登記事項証明書(個人の場合は住民票など)を添付して申請します。
詳細は財務省のこちらのページでご確認ください。

ただし特殊用塩、特殊製法塩のみを卸売する場合、登録は必要ありません。

塩の輸入販売(塩特定販売)を行う場合

自ら塩を輸入したり、誰かに塩の輸入を委託したりするなどして輸入した塩を販売する業者を、塩特定販売業者といいます。
そして輸入した塩を販売する場合は、財務局長ではなく管轄の「税関長」の登録申請が必要です。

塩の輸入販売を行いたい場合は塩特定販売業登録申請書に、誓約書や登記事項証明書(個人の場合は住民票など)を添付して申請しましょう。

詳しくは財務省のこちらのページで紹介しています。

塩の販売のみを行う場合

先ほど紹介した「塩の輸入販売を行う場合」や、この後に紹介する「特殊用塩を販売する場合(特殊用塩特定販売業に該当する場合)」を除いて、塩のみを販売するときは特に許可や届出、登録申請は必要ありません。

つまり、塩の卸業者から仕入れて塩専門のお店やネットショップを開いて販売する場合、許可や届出は不要ということです。

たとえば、肉の販売店が他社から塩を仕入れ「肉と岩塩のセット商品」を販売する場合なども許可はいらないので、任意のタイミングで塩の販売を開始できます。

特殊用塩や特殊製法塩の製造・販売を行う場合は?

先ほど「特殊用塩」は食用ではなく医薬品や工業用品として使われる塩、「特殊製法塩」はハーブソルトやにがり塩であることをお伝えしました。

そして塩を製造する事業者のうち、その特殊用塩または特殊製法塩のみを製造する事業者を、特殊用塩等製造業者といいます。
特殊用塩等製造業に該当する場合は、所轄の財務局長(または財務支局長)への届出が必要です。
特殊用塩等製造業者届出書に登記事項証明書(個人の場合は住民票など)を添付して提出しましょう。

また、海外からバスソルトを仕入れるなど、特殊用塩の輸入・販売行為である「特殊用塩特定販売(特殊用塩のみの販売)」を行うときは、税関長への届出が必要になります。

国内で完結するか、海外から輸入するかで書類の提出(申請)先が財務局か税関なのか変わってくるので、注意しましょう。

塩製造業の許可(登録申請)に必要な書類・手続きとは?

塩の販売では基本的に許可などは必要ないものの、塩の製造や塩の輸入販売を行うとき、塩の卸売業を営むとき、特殊用塩や特殊製法塩の製造を行うとき、特殊用塩のみを販売するときは登録や届出が必要になります。

その中で、ここでは一番基本となる「塩を製造するときの手続き」について流れをご紹介します。

必要な書類

塩製造業の登録申請では、「塩製造業登録申請書」の記載と提出が必要です。
申請書には、事務所の所在地のほか、製造場の所在地や製造方法、貯蔵所の所在地などを記入します。
製造場所や貯蔵所が2カ所以上あるときは、すべて記載して提出しなければなりません。

加えて、添付書類として誓約書と登録免許税領収証書が必要なほか、法人と個人でそれぞれ以下の書類の添付が必要です。

  • 【上記以外に必要な添付書類(法人)】
  • ・定款や寄附行為(寄附行為とは財団型医療法人などの定款に相当するもの)
  • ・登記事項証明書
  • 【上記以外に必要な添付書類(個人)】
  • ・住民票の抄本(※代わりになる書面も認められます)
  • ・破産手続開始の決定を受け復権を受けない者等に該当しない旨の市町村の長の証明書
  • ・後見登記等に関する法律に規定する登記事項証明書

料金

塩製造業の登録申請にあたり手数料は発生しませんが、登録する際に登録免許税15万円の納付が必要です。
登録申請を行う日までに現金で納付し、領収証書を添付書類として提出します。

提出先

先ほどお伝えしたように製造業の申請の場合、登録申請書の提出先は、申請者の本社や事務所などの所在地を管轄する財務局(財務支局、または沖縄総合事務局)です。

財務局・財務事務所の管轄区域一覧はこちらから確認できます。

なお、輸入販売(特定販売)の場合は財務局ではなく税関になるので、注意してください。

初めての場合、1人で手続きするのは難しい可能性がありますので、その場合は提出先の窓口に相談しましょう。

塩をネットで販売する方法は3パターン

ここまでで、塩を販売するにはどのような許可が必要かや手続きの流れをご説明しました。
そのような手続きと並行して、塩をどこで販売していくかを検討する必要もあります。

たとえば店舗ではなく塩をネット販売するとしたら、以下3パターンがあります。

  • ・産地直販のプラットフォーム
  • ・ECモール
  • ・ネットショップ

それぞれの方法について、どのようなものかをご紹介します。

産直販売のプラットフォームを利用する

産直販売のプラットフォームは、生産者と消費者をネット上でつなぐプラットフォームで、「食べチョク」などがよく知られています。
産地からの新鮮な生鮮食品をメインにした直販が特徴です。

自分で一からネットショップを作るのではなく、すでにあるサイト内で販売を行うので、出店までも簡単に進められるでしょう。

産地直送を売りにしているので、塩の原産地を記載して売り出したり、「肉と塩セット」など、ほかの食品と組み合わせて販売したりするのもおすすめです。

産直販売のプラットフォームは、販売価格に対して一定の手数料がかかるのが一般的です。
ほかの販売方法と比べると手数料がおおよそ商品価格の20%と負担は重いため、継続して販売する場合はコスト面も比較して検討しましょう。

ECモールに出店して販売する

ECモールに出店して塩を販売する方法もあります。
ECモールとは、たくさんの店が入っているショッピングモールのネット版のことで、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどが有名です。

知名度が高く利用者も多いため、多くの顧客を取り込める可能性が高いのがECモールのメリットです。
独自のセールやポイントアップキャンペーンなどが実施されているときもありますので、イベント時にはさらなる集客が見込めます。

ECモールで検索をかけると、多種多様な塩が販売されているのがわかります。
一方で同じような塩商品を扱っているショップも多いです。

基本的に同じ商品を販売している場合、安い商品、送料無料の商品、コメントが多く評価の高い商品が選ばれる傾向にあるため、競合が多いと競争も激しくなります。
そのため、常に競合の動きを把握しておかなくてはならない点がデメリットです。

ECモールで販売する際、オリジナリティのある商品であれば、価格競争に巻き込まれることなく購入者を集めることができるでしょう。

自分のネットショップを開業して販売する

自分でネットショップを立ち上げて塩を販売するのも方法の1つです。

現在ではカラーミーショップをはじめとした、簡単にネットショップを作成できるサービスがあるので、初心者でも手軽にネット上で自分のお店を開けます。

ネットショップを自分で作成する場合は、産直販売のプラットフォームやECモールと比べて独自色を出しやすいメリットがあります。

デザインをカスタマイズしてショップのコンセプトを盛り込んだりすることで、訪問者にショップのイメージを印象づけることができるでしょう。
ユーザーの印象に残れば覚えてもらいやすく、リピート客獲得にもつながります。

カラーミーショップのフリープランであれば、月額利用・初期費用が無料のため「売れるかどうかわからないけれど、とりあえずネット販売をしてみたい」という場合もおすすめです。

売れたときのみ、販売手数料として6.6%+30円(Amazon Payの場合6.5%+30円)かかりますが、ほかの2つの方法に比べて手数料も圧倒的に安いので、低リスクでネット販売が始められます。

ただし、ほかの2つの方法に比べ、SNSなどを使って自分で集客をしなければ誰にも訪れてもらえないので、その点は注意が必要です。

塩を販売する際の注意点

最後に、塩を販売するときに押さえておきたい2つの注意点をご紹介します。

製造・販売する際には管轄の保健所に相談する

塩の製造や販売にもさまざまな形があります。
塩のみを扱うケースもあれば、ほかの食品とのセットで塩を販売したり、香辛料などを組み合わせてオリジナルの塩を作ったり、さまざまなパターンがあるでしょう。

そのため販売や製造の方法によっては、もしかすると食品の営業許可や食品衛生責任者の資格が必要になってくる可能性もあります。

塩のみの製造・販売の場合は基本的に財務局(または税関)での手続きだけで済みますが念のため、事前に管轄の保健所に相談するとより安心でしょう。

塩を販売する際はラベル表示が必要な場合も

上記で塩の製造・販売に関する許可についてご説明しましたが、販売すること自体にもさまざまな規制や決まりがあります。
その1つが商品へのラベル貼付の義務付けです。

塩の販売でラベル表示を行うときは、食品衛生法をはじめ、健康増進法、景品表示法、JAS法、計量法、食用塩公正競争規約に従って表示を行う必要があります。

たとえば塩の場合は、以下のような決まりがあります。

  • 名称:塩、食塩、のいずれかで表示
  • 原材料:海水、海塩、岩塩、湖塩、天日塩、温泉水、のいずれかで記載
  • 原産国:輸入品は記載が必要
  • 製造者や販売者:(食品表示基準に従い記載)

こちらも、詳細は管轄の自治体の保健所に相談されることをおすすめします。

【事例】塩をネットで販売しているカラーミーショップのお店

カラーミーショップでも塩を製造・販売しているお店があります。

新三郎商店 「またいちの塩オンラインショップ」

福岡県糸島市で製塩所を営む「新三郎商店株式会社」のネットショップです。
竹の塩田を使って濃縮した海水を平釜で炊いた代表商品「またいちの塩(炊塩)」を始め、「しおをかけてたべるプリン」など塩を使ったさまざまな商品を販売しています。

詳しくは下記インタビューをご覧ください。

まとめ

販売する塩の種類や輸入品かどうかにもよりますが、塩の販売でも登録や届出などの手続きが必要ないケースもあります。
一方で、塩の製造業者から買い取った塩に香辛料など何かを混ぜて販売したいときなどは製造業者にあたるため手続きが必要です。
ケースごとに必要な手続きや提出書類が変わってきますので、財務局や、自治体の保健所へ事前に相談されることをおすすめします。

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よくある質問

塩を売るのに許可は必要ですか?

塩を売る場合、塩を自分で作るのか、国内の他社から仕入れるのか、もしくは輸入するのかによって許可が必要かどうかは変わってきます。詳しくはこちらの章をご確認ください。

塩をネット販売するにはどんな方法がありますか?

「産直販売のプラットフォームで売る」「ECモールで売る」「自身のネットショップを立ち上げて売る」など3パターンが考えられます。こちらの章でそれぞれの方法についてご紹介しています。