【事例あり】観葉植物のネット販売のやり方とは?必要な許可や注意点も紹介!
観葉植物のネット販売は、実店舗を持たずに全国の顧客にリーチできるビジネスモデルとして、小・中規模の事業者からも注目を集めています。店舗運営コストを抑えながら、ニッチな品種や専門性の高い商品を扱えるのが大きな魅力です。
この記事では、観葉植物のネット販売に必要な許可や注意すべき法律、具体的な販売手順、成功事例までを詳しく解説します。
観葉植物のネット販売に興味があるんだけど、僕にもできるかな?
もちろんです!基本的に特別な資格は不要ですし、手順を押さえれば始められますよ。まずは必要な準備から一緒に見ていきましょう!
目次
観葉植物のネット販売は基本的には許可・資格が不要

観葉植物のネット販売を始める際、多くの方が「特別な許可や資格が必要なのでは?」と心配されます。
ですが、一般的な観葉植物の販売に特別な許可や資格はいりません。
ただし、以下のような場合には注意が必要です。
- ・品種登録されている植物を販売する場合
- ・海外から植物を輸入して販売する場合
- ・特定の法律で規制されている植物を扱う場合 など
次の項目で、これらの注意点について詳しく見ていきましょう。
品種登録されている植物を扱う場合は許可が必要
観葉植物の中には、「品種登録制度」によって保護されているものがあります。
品種登録制度とは、新しく開発された植物の品種について、育成者の権利を守る制度です。
もし品種登録された植物を販売する場合、「育成者権者の許諾」が必要です。
無断で販売すると、育成者権の侵害となり、損害賠償を請求される可能性があります。
ただし、品種登録されている植物はそれほど多くありません。
一般的に流通している観葉植物の多くは、品種登録の対象外とされています。
品種登録されているかどうかは、農林水産省の「品種登録データベース」で検索できるので、珍しい品種の場合は事前に調べてみましょう。
その他にも注意すべき法律はある
品種登録制度以外にも、観葉植物のネット販売では、以下のような法律が関係する場合があります。
- ・外来生物法:特定外来生物に指定されている植物(オオキンケイギクなど)は販売禁止
- ・植物防疫法:主に海外から植物を輸入する場合は、植物防疫所での検査が必要
- ・ワシントン条約:絶滅危惧種の一部(サボテンやランの特定品種など)は許可が必要
- ・あへん法・大麻取締法:ケシや大麻草の一部品種は栽培・販売が禁止 など
ただし、一般的な卸業者や生産者から仕入れた観葉植物を販売する場合は、仕入れ先がすでに法律に則って流通させていることがほとんどのため、上記の法律について心配する必要はないでしょう。
観葉植物のネット販売の市場規模・現状

観葉植物のネット販売市場は、今後の成長が期待される分野です。
農林水産省が令和7年に公表した「花きの現状について」によると、花き(観賞用として栽培される植物)の購入場所として「インターネット」を選んだ消費者は3.8%でした。
一方で、店頭購入が88%と圧倒的多数を占めているのが現状です。
この数字を見ると「ネット販売は難しいのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、反対の言い方をすればまだ3.8%しかネット販売が活用されていない=伸びしろが大きい市場とも捉えられます。
特に近年は、 コロナ禍がきっかけで観葉植物の人気が上昇していたり、実店舗に足を運ばなければ買えなかった観葉植物がネットで気軽に購入できるようになったりしたことで、市場の拡大が期待できます。
店頭購入が主流の今だからこそ、ネット販売に早期参入することで、他の事業者との差別化を図るチャンスがあるといえるでしょう。
観葉植物のネット販売のやり方・手順

それでは、実際に観葉植物のネット販売を始める手順を、ステップごとに解説していきます。
ショップ名やコンセプトを決める
まずは、ショップの名前とコンセプトを明確にしましょう。
観葉植物のネット販売において競合と差別化するため、「誰に、どんな植物を、どのように届けるのか」というコンセプトを明確にすることが重要です。
例えば「インテリア性の高いおしゃれな植物を提案」「小型で場所を取らない植物に特化」などが考えられます。
コンセプトはサイトのデザインや商品の仕入れにも影響する重要な軸となるため、しっかりと考えましょう。
コンセプトについては「ネットショップのコンセプトの決め方」の記事を参考にしてください。
コンセプトが明確になると、ショップ名も自然と決まってきます。覚えやすく、検索しやすい名前がおすすめです。
ショップ名については「ネットショップの名前の付け方」の記事を参考にしてみてください。
観葉植物を決めて仕入れる
コンセプトが決まったら、実際に販売する観葉植物を選び、仕入れ先を確保します。
仕入れ方法には以下のように、いくつかの選択肢があります。
- ・観葉植物の卸売り業者から仕入れる
- ・農家や生産者から仕入れる
- ・卸売り市場で購入する
- ・ネットのオークションや卸売りサイトを利用する など
なお仕入れ先を選ぶ際は、継続的に安定供給してもらえるか、返品や交換の対応はどうなっているか、最低発注数や配送条件はどうなっているかなど、この先運営する上で必要な条件を、きちんと確認しておくことが大切です。
小規模で始める場合はまず少量から仕入れて、販売しながら品揃えを調整していくのがおすすめです。
販売に必要な道具や備品を準備する
植物の栽培や管理に必要な道具をそろえていきます。
例えば、鉢や受け皿、土、肥料といった栽培するための用具や、じょうろやハサミ、スコップといった基本的な園芸用品は用意しておきましょう。
また、植物関連のものだけでなくネット販売においては、梱包や発送に必要な道具も準備します。
段ボール箱や緩衝材(新聞紙、エアキャップなど)は必須です。
さらに植物が箱の中で動かないように固定するテープなど、植物の形状に合わせて梱包資材を用意します。
ネットでの販売方法を決める
観葉植物をネットで販売する方法は、大きく分けて以下の3つがあります。
- ・ECモール
- ・自社ECサイト
- ・フリマサイトなどのプラットフォーム
ECモールはモール自体の集客力が高く、初期から一定の売上が見込めるのがメリットです。
ただし、出店料や手数料が高く、他店との価格競争に巻き込まれやすいというデメリットもあります。
独立した自社だけのECサイトを作る方法もあります。
自社ECはブランドの世界観を表現でき、ECモールに比べると手数料も抑えやすいでしょう。
ECサイト構築サービスのカラーミーショップなどを使えば、デザイン知識のない方でも簡単にECサイトを作れます。
顧客データを自社で管理できる点も大きな魅力です。
ただし、モールのように自然と人が集まるわけではないので、必ず自社で集客施策を行う必要があります。
メルカリなどのフリマサイトや、ハンドメイドマーケットのminneといったプラットフォームでも観葉植物のネット販売が手軽に行えます。
ただし、事業として本格的に展開するには限界があり、手数料もやや高めの場合が多いです。
ネットでの販売方法は、自社の予算やリソースに基づいて検討をすすめましょう。
ネットショップ・ECサイトを作成する
販売方法が決まったら、実際にネットショップやECサイトを作成します。
まず、トップページではショップの世界観やコンセプトを伝えるように心がけましょう。
サイト全体のデザインは、ショップのコンセプトに合った色やフォントを選び、統一感を持たせます。
観葉植物を扱う場合は、ナチュラルで清潔感のある印象を与えるデザインが好まれやすいです。
商品ページでは、植物の写真、価格、サイズ、育て方などを詳しく記載します。
写真は複数枚用意し、植物全体の様子だけでなく、葉の質感や鉢とのバランスなども見せると良いでしょう。
ネット販売では実店舗のように商品を実際に触れるわけではないので、さまざまな情報を充実させ、ユーザーが安心して購入できるようにすることが大切です。
販売を始めたら集客を行う
ネットショップの開設後は、オープンしたことをできるだけ多くの人に知ってもらい、来店を促す集客を行う必要があります。
効果的な集客方法として、まずSNS運用が挙げられます。
観葉植物はビジュアルが重視される商品のため、Instagramとの相性が非常に良いです。
SNSの運用については「ECサイトのSNS活用徹底ガイド」で詳しく解説していますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
長期的な集客方法としてSEO対策もあります。
「観葉植物 初心者 おすすめ」などのキーワードで検索上位を狙うことで、検索エンジンからの流入増を目指します。
予算がある場合は、Google広告やSNS広告の運用も検討しましょう。
広告は短期間で効果が出やすい集客方法です。
どれか一つではなく施策を組み合わせて実施することで、より多くの顧客の獲得につながるでしょう。
観葉植物をネット販売するメリット

観葉植物のネット販売には実店舗での販売と比べて、いくつかのメリットがあります。
設備コストを抑えて始められる
実店舗を持つ場合、店舗の賃料、内装工事、什器、光熱費など、多くの初期費用と固定費が必要です。
一方、ネット販売であれば、自宅やレンタルスペースから始められるため、これらのコストを大幅に削減できるでしょう。
特に小規模で事業を始めたい方にとって、リスクを抑えながらスタートできるのは大きな魅力といえます。
ニッチな種類も取りそろえられる
実店舗では店舗面積や在庫スペースに限りがあるため、売れ筋の人気商品を中心に取り扱うことになります。
ですがネット販売では、物理的な制約が少ないため、珍しい品種や希少種、マニア向けの観葉植物など、ニッチな商品も扱いやすくなります。
観葉植物は店舗での購入が多いですが、通常の店舗で扱わないような珍しい観葉植物を販売することで、ネット購入の動機付けにもなるでしょう。
データを分析して施策に生かせる
ネット販売では、どの商品がよく見られているか、どのページで離脱されているか、どの時間帯に購入が多いかなど、顧客の詳細なデータを取得できます。
このデータを分析することで、売れ筋商品の把握や、サイト改善、効果的な広告運用など、具体的な施策に活かせます。
実店舗では得られない貴重な情報を活用できるのは、ネット販売ならではの強みといえます。
なおECサイトの分析の仕方については「ECサイト分析の手法解説!」の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
観葉植物のネット販売を成功させるコツ・注意点

観葉植物のネット販売を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、特に重要なコツと注意点を紹介します。
梱包や配送を工夫する
観葉植物を良い状態で届けるためには、梱包と配送の工夫が欠かせません。
まず、梱包では植物が箱の中で動かないようにしっかり固定することが重要です。
鉢を新聞紙で包む、隙間には緩衝材を詰めるなど、配送中の揺れや衝撃から守りましょう。
植物によっては、葉を優しくまとめて保護することも必要です。
配送方法については、できるだけ配送日数が短い方法を選びます。
また、夏場や冬場は、気温の影響で植物が弱りやすいため、季節に応じた配送時期の調整や、保冷剤・カイロなども使用しましょう。
個体差の違いなど購入時の注意事項を設定する
観葉植物は工業製品とは異なり、一つひとつに個体差があります。
葉の形や大きさ、枝ぶり、色合いなどの個体差について、商品ページや購入時の注意事項として明記しておくことが、クレームを防ぐために非常に重要です。
「植物は個体差があるため、若干写真と異なります」といった注意文言を記載しましょう。
また、返品・交換の条件についても明確に記載しておきます。
明らかな枯れや破損がある場合「到着から●日以内は返品・交換可能」とする一方で、個体差や配送中の軽微な葉の傷みは対象外とするなど基準を設けることで、双方にとって納得のいく取引ができます。
事前にしっかりと注意事項を伝えることで、トラブルを未然に防ぎ、顧客との信頼関係を築けます。
商品ページを充実させて差別化を図る
観葉植物のネット販売では、実物を手に取って確認できないため、商品ページの充実度が購入の決め手になります。
まず、商品写真は複数枚用意しましょう。
葉の質感や鉢とのバランス、サイズ感もわかるような写真を掲載すると、顧客が商品をイメージしやすくなります。
商品説明では、その植物の特徴や魅力に加えて、育て方の情報も詳しく記載しましょう。
初心者向きかどうか、水やりの頻度、日当たりの好み、耐寒性・耐暑性などを具体的に書くことで、顧客は安心して購入できます。
また、商品と一緒に育て方の説明書など、ネットショップのチラシを同梱するのもおすすめです。
実際の個別サポートがなくても購入後への配慮が伝わり、好感度が高まってリピートにつながりやすくなります。
ネットで観葉植物を販売している事例

「石木花 オンラインストア」は、手のひらサイズの盆栽を販売する山形県のショップです。
観葉植物だけでなく鉢も自社で作成し、種から5~10年かけて育てた植物を販売しています。
盆栽を際だたせるためシンプルでありながら洗練されているサイトは、ブランドの世界観が表現されており、思わず見入ってしまうでしょう。インタビューではブランドの成り立ちや日々の運営について伺いました。ぜひ以下ご一読ください。
よくある質問
最後に、観葉植物をネット販売する際によくある質問をご紹介します。
植物をネット販売するには資格が必要ですか?
観葉植物のネット販売を行うのに、特別な資格は不要です。
ただし、植物を販売する際には「品種登録制度」という制度や「外来生物法」「植物防疫法」といった法律に従わなければならないため、事前に把握しておく必要があります。
まとめ
観葉植物のネット販売は、基本的に特別な許可や資格が不要で、実店舗を持たずに始められるビジネスです。
市場ではインターネット購入がまだ3.8%と少なく、伸びしろの大きい分野です。
梱包や配送の工夫、個体差についての注意事項の明記、商品ページの充実を心がけ、顧客に愛されるショップを目指しましょう。
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