ネットショップなら、自分で在庫を持たずに無在庫販売による運営も可能です。
在庫リスクを抑えつつ商品を販売できる魅力的な手法として、注目を集めています。
そこでこの記事では、無在庫販売の仕組みやメリット・デメリットを解説するとともに、始め方や成功のポイントを詳しく紹介します。
無在庫販売とは何か知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
在庫を仕入れずにネットショップを始めることなんてできるの?
実店舗のように顧客に実物の商品を手に取ってもらう必要が無いので、ネットショップで無在庫販売は可能です。これから詳しく紹介しますね。
目次
無在庫販売とはどういうこと?
無在庫販売とは、販売側が商品の在庫を持たずに販売を行うことで、ネットショップの1形態としても知られています。
自社で在庫を保有していないので、注文が入ったらメーカーや無在庫販売の専門サイトなどから直接顧客へ商品を届ける仕組みです。
無在庫販売は、注文が入ってから商品手配を始める点が、通常の有在庫販売とは異なるでしょう。
また、身近なサービスでいうと、洋服などのオーダーメイドも無在庫販売といえます。
在庫を持たないということは倉庫の確保が必要ないので、初期費用を抑えられるなどのメリットがありますが、特徴をよく理解した上で取り組むことが大切です。
ネットショップで無在庫販売を行うメリット・デメリット
在庫を持たずにネットショップで販売することは、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
主なものをご紹介します。
メリット
無在庫販売の主なメリットは以下の3つです。
初期投資・運営コストの削減
無在庫販売では、商品の仕入れや在庫保管にかかる費用が不要です。
そのため、初期費用を抑えてネットショップを始められます。
また、倉庫代や在庫管理のための人件費も節約できるため、運営コストも大幅に削減できるでしょう。
過剰在庫のリスクがない
在庫を仕入れて販売する有在庫販売では、仕入れ過ぎてしまい商品が売れ残るリスクがあります。
ですが、無在庫販売では注文を受けてから商品を手配するため、過剰在庫の心配がありません。
季節商品や流行に左右されやすい商品も、安心して販売できます。
さまざまな商品が扱える
在庫を持つ必要がないということは、大型家具や家電なども、倉庫の手配を考えず販売を始められます。
また、気温や室温の影響を受けやすいなど保管が大変な商品も、手軽に取り扱えるでしょう。
このように、無在庫販売では在庫に関するリスクを抱えずにネットショップを運営できる点が主なメリットです。
デメリット
無在庫販売には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
例えば商品の品質管理が難しいという点が挙げられます。
無在庫販売では主に仕入れ先や委託先の倉庫から顧客に商品を発送するので、事前に品質を確認することができません。
そのため、低品質の商品を届けてしまう可能性があり、クレームにつながるかもしれません。
また、返品や交換となった場合も手元に在庫が無いため、仕入れ先や配送先との調整が必要になり、対応が複雑化する場合もあります。
返品や交換への対応が遅いと、顧客満足度の低下を招くかもしれません。
そこで、仕入れ先にあらかじめ問い合わせたり、実際に購入者側として発注したりして、商品の品質や配送にかかる時間・対応の質などを確認してみましょう。
ネットショップで無在庫販売を行う方法
ネットショップでの無在庫販売の方法は1つだけではありません。
何パターンか紹介していきます。
ドロップシッピングを行う
最も有名な無在庫販売の方法がドロップシッピングです。
英語で「Drop Shipping」と書き、日本語では「直送販売」という意味で、注文が入ったら自社ではなく、商品を抱えている企業から顧客へ商品が直接発送される仕組みです。
ドロップシッピングの基本的な流れは以下の通りです
- 1.ドロップシッピングの提携先で商品を選定し、自社のネットショップに掲載
- 2.顧客が自社ネットショップで商品を注文し、代金を支払う
- 3.ショップ運営者が提携先に発注
- 4.提携先が顧客に直接商品を発送
提携先としては、ドロップシッピングに対応してくれるメーカーや専用サイトがあります。
なお、顧客が商品をオーダーして受注生産するような場合もドロップシッピングの一環でしょう。
発送を外部に委託する
在庫を抱えないというニュアンスとは厳密には異なりますが、商品は自分で仕入れたうえで、在庫管理から配送までを代行してくれる外部の専門企業に委託することで、物理的に無在庫販売が可能になります。
サービスによって多少異なりますが、基本的に受注情報を渡せば、検品、梱包、発送作業、在庫管理などを代行してくれます。
少人数でネットショップを運営していて発送作業を行うリソースが無い場合や、在庫を保管するスペースが無い場合に利用するのがおすすめでしょう。
なおカラーミーショップも、在庫管理や発送作業を委託できる外部サービスと提携しているため、無在庫販売が可能です。
気になる方はアプリストアをチェックしてみてください。
ネットショップの無在庫販売の始め方・やり方の流れ
ここからは、無在庫販売を始める大まかな手順をご紹介します。
1.商品や仕入れ先を探す
まずは、何を売るのか販売する商品と仕入れ先を決めます。
何を売るのか決まっておらず無在庫販売を行いたい場合は、ドロップシッピング専用サイトで商品を探すのがおすすめです。
ドロップシッピングサイトで紹介されている商品は、基本的に在庫を保有している企業側が購入者へ直送してくれるので、スムーズに無在庫販売が始められます。
もし売りたい商品が決まっているものの、ドロップシッピングサイトに希望の商品が無い場合は、自身で仕入れ先を探さなければなりません。
ネットショップの仕入れについては「ネットショップ開業の仕入れ方法7つを解説!」の記事で商品の仕入れルートについて紹介しているので、参考にしてみてください。
2.無在庫販売の方法を決める
商品が決まったら、無在庫販売をどのようにして行うのか方法を考えます。
先ほど、主な3つの方法をご紹介しました。
仕入れをドロップシッピングサイトで行う場合は、すでに無在庫販売可能な商品であるため、方法を考える必要はありません。
もし、自身で商品を仕入れる場合は、在庫管理や発送代行サービスを探したり、在庫業務を代行してくれるサービスのあるECモールでの開業を検討したりしましょう。
3.ネットショップを作成する
商品と無在庫販売の方法が決まったら、いよいよネットショップを作成します。
ECモールを利用して無在庫販売を行う場合は、ECモールのマニュアルに従ってネットショップを開業していきます。
一方、ドロップシッピングや外部の発送代行サービスを利用して無在庫販売を行う場合は、さまざまなネットショップの作成方法の中からどの方法にするか決めなければなりません。
ただし、ネットショップ作成サービスによっては無在庫販売を禁止しているものもあるので注意しましょう。
カラーミーショップでは、ドロップシッピングや無在庫販売がもちろん可能ですし、外部の発送・在庫管理サービスもオプションとして利用可能なのでおすすめです。
4.開業したら集客する
ネットショップを開業しても、誰も訪れてくれなければ商品は売れません。
そのため、ターゲットとなる顧客に自社のネットショップを知ってもらい、訪問を促すための集客を必ず行いましょう。
ネットショップの集客方法は、SEO対策、SNS運用など無料で始められるものから、有料の広告出稿さまざまなものがあります。
集客方法によって特徴が異なるので、1つに絞らずさまざまな方法を組み合わせるのがおすすめです。
ネットショップの集客について詳しくは「ネットショップ集客のコツ!」の記事で集客方法を紹介していますので、合わせてご覧ください。
ネットで無在庫販売ができるサービス
これから無在庫販売を始めてみたいという方に向け、手軽に始められるサービスをご紹介します。
カラーミーショップ
カラーミーショップは、手軽にネットショップが作成できるサービスです。
豊富にあるデザインのテンプレートを使えば、専門知識が無い方でもネットショップを作成できます。
ドロップシッピングサイトから仕入れた商品を販売したり、自分で仕入れた商品を提携先の発送代行サービスに委託したりなど、無在庫販売にも対応しています。
カラーミーショップは手軽にネットショップが始められるだけでなく、人気の決済方法であるAmazon Payの利用やWordPress連携など、他社では有料の機能が無料な点がメリットです。
さらに詳しく知りたい方は、カラーミーショップのサービス資料もご用意しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
3分でわかるカラーミーショップの資料ダウンロードはこちら >
TopSeller(トップセラー)
トップセラーは、無在庫販売の商品を30万点以上取りそろえているドロップシッピング用サイト(DSP)です。
トップセラーのサイトで販売したい商品を見つけたら自社のネットショップに商品登録し、顧客から注文が入ったら、在庫を持つメーカーから顧客へ商品が直送されます。
ネットショップに載せる商品画像や文言も基本的には提供されるため、通常の有在庫のネットショップよりも、手間をかけずに仕入れから販売まで行えるでしょう。
5商品までなら無料で利用できるので、まずは試しに無在庫販売をやってみたいという方も低コストで始められるでしょう。
SUZURI
SUZURIはイラストや写真を元にオリジナルグッズを作れるサービスです。
自分で描いたイラストをアップロードすれば、さまざまなアイテムが自動で完成するので、すぐに商品の販売を始められます。完全受注生産のため、在庫を抱える必要はなく無在庫販売が可能です。
Tシャツやエコバッグなど定番の商品から、アクリルスタンドや犬用の服などアイテムも豊富です。
なお、アイテムだけでなく音声コンテンツやイラストなどデータ販売による無在庫販売も可能なので、自身のデジタルコンテンツを販売したい方にもおすすめのサービスといえます。
ネットショップの無在庫販売を成功させるヒント
無在庫販売でどのような点を押さえればうまくいくのか、成功のヒントをご紹介します。
競合調査を行い他社と差別化する
無在庫販売は始めやすい一方、参入障壁が低いため、多くのライバルが存在します。
そこで重要になるのが、競合との差別化です。
まずは競合がどのような商品を、どのような価格設定で、どのようなターゲット層に販売しているのかなど、競合調査を行いましょう。
その上で、自社独自の強みを打ち出す必要があります。
例えば、競合にはないニッチな商品に特化したり、まとめ買い割引を導入したりなど、他社との差別化を図りましょう。
適切な価格設定で利益を確保する
先ほどお伝えしたように無在庫販売は競合が多いので、価格競争が激化しやすく、利益率が低くなる傾向にあります。
ですが、利益が低いとネットショップを継続していくのが困難になってしまうため、適正な価格設定で利益を確保することが大切です。
できるだけ安く商品を仕入れることはもちろん、安易な値引きに頼らず商品の価値を正しく顧客に伝え、適正価格で購入してもらえるよう努めましょう。
そのためにも、自社独自の目線で商品を紹介するなど、商品の魅力が伝わる商品ページ作りがポイントになります。
ネットショップの無在庫販売の注意点
最後に、無在庫販売を始める際に知っておきたい注意点を取り上げます。
有在庫販売とはまた異なるポイントで、注意が必要です。
無在庫販売を行えない場合もある
サービスによっては、無在庫販売を禁止している場合もあります。
ネットショップを開業できるサービスによって独自の規約が設けられているため、規約に違反してしまうとネットショップの運営を停止しなければならないケースもあるでしょう。
無在庫販売を行う際は、利用するサービスで可能かどうかを事前に確認することが大切です。
トラブルにはきちんと対応する
自社で在庫を抱えていない分、(特に海外からの)取り寄せで時間がかかったり、現物と大きく異なる商品が送られてしまったりなど、無在庫販売は有在庫販売よりもトラブルのリスクが大きいといわれています。
そのため、どのような問題が起こる可能性があるか事前に把握し、対処法を用意しておくとともに、もしトラブルがあった際には迅速に対応することが重要です。
もしきちんと対応しないと顧客に満足してもらえず、リピート購入につなげられません。
顧客のためにも自社のためにも、トラブルには素早く丁寧な対応を心がけましょう。
まとめ
ネットショップの無在庫販売は、自社では在庫を持たずに商品を販売するビジネスモデルです。
在庫を持たないため、初期コストを抑えてネットショップを始められたり、在庫を抱えすぎるといったリスクが無かったりすることがメリットです。
ですが、手元で商品を管理しない分、配送遅延や商品に関する何らかのトラブルが起こりやすいともいえます。
また、参入しやすいビジネス業態のため他社との差別化が必須です。
以上のメリットや特徴をきちんと把握した上で、ネットショップの無在庫販売を始めましょう。
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