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食肉をネットショップ販売するには?養豚場EC開業に必要な許可・届出と成功のポイント

養豚場がネットショップを開業して豚肉を消費者に直接販売できれば、卸売に頼らず自社で価格を決められるようになります。
しかし食肉のネット販売には、販売する商品や自社で行う工程に応じた食品衛生法上の許可取得や、冷蔵・冷凍配送の整備など、一般的な物販とは異なる準備が必要です。

そこでこの記事では、養豚場がネットショップを開業するために必要な許可・届出から、商品設計、ECサイトの選び方、クール便の仕組み、費用の目安、運営のコツまでをわかりやすく解説します。

養豚場がネットショップを開業するメリットと事業の全体像


養豚場が消費者への直接販売に取り組む背景と、6次産業化の考え方を確認しておきましょう。

卸売依存の課題と「直販EC」という選択肢

市場出荷が中心の養豚経営では、相場に価格が左右されやすく、飼料コストの上昇分を販売価格に反映しにくいのが悩みどころです。
こうした課題の打開策として、消費者へ直接販売するネットショップ(直販EC)に関心を持つ生産者も出てきています。

直販ECでは生産者が自ら販売価格を設定できるため、卸売に比べて利益率を確保しやすくなります。飼育環境や品種へのこだわりといった「農場の物語」を直接届けられる点も、ブランド化を目指す養豚場にとっては大きな魅力でしょう。

ただし、生体を出荷する卸売と、食肉をネットで消費者に販売する直販ECとでは、求められる許可や設備が大きく異なります。
生体出荷には食品衛生法上の許可は不要ですが、食肉として販売する段階では、処理・加工・販売の工程に応じた許可が必要です。
どの許可が必要になるかは販売形態によって変わるため、のちほど詳しく整理します。

養豚場の6次産業化とは

農林水産省が推進する「6次産業化」とは、1次産業(農畜産業)の生産者が2次産業(加工)や3次産業(販売・サービス)にも取り組み、事業全体の付加価値を高める考え方です。

養豚場に当てはめると、豚の飼育(1次)に加えて、精肉やハム・ソーセージへの加工(2次)、ネットショップでの直販(3次)まで自社で手がけるイメージになります。
すべてを一度に始める必要はなく、まずは委託加工した精肉のネット販売からスタートし、軌道に乗ってから加工品へ広げるといった段階的な進め方も選択肢のひとつです。

養豚場がネット販売を始めるまでの4ステップ


ネットショップ開業までの流れを4つのステップに分けて整理します。各ステップの詳しい内容はこのあとのセクションで解説していきます。

ステップ1:保健所に相談し、必要な許可・届出を確認する

食肉をネットで販売するには、食品衛生法に基づく営業許可が必要です。
精肉をそのまま販売する場合と、ハムやソーセージなどに加工して販売する場合とでは、取得すべき許可の種類が異なり、許可の区分に応じた設備の整備も求められます。
まずは管轄の保健所に相談し、自社の販売計画に必要な許可と設備の要件を確認するところから始めましょう。

ステップ2:商品ラインナップと価格・送料を設計する

どんな商品をいくらで販売するかを決めていきます。
食肉のEC販売では冷蔵・冷凍配送の送料が利益率に直結するため、送料込みの価格設定やまとめ買いを促すセット構成など、配送コストを織り込んだ商品設計が欠かせません。

ステップ3:ECサイトを開設し、商品ページを作成する

ネットショップ作成サービスを利用してECサイトを立ち上げます。
食肉ECでは温度帯別の送料設定やクール便への対応が求められるため、こうした機能が備わったサービスを選ぶことがポイントになります。

ステップ4:配送体制を整えて販売を開始する

クール便の契約や梱包資材の準備、出荷までの作業フローを整備します。
予冷の手順や梱包方法をあらかじめ決めておけば、品質を保ったまま届けられる体制をスムーズに構築しやすくなるでしょう。

養豚場のネット販売に必要な許可・届出


食肉をネットで販売するには、取り扱う商品や自社で行う工程に応じた営業許可の取得が必要です。ここでは許可の種類、衛生管理の義務、ECサイトに求められる表示事項を整理します。

販売する商品と工程で変わる許可の種類

食品衛生法では、食肉に関わる営業を工程ごとに区分しています。養豚場がネット販売を始める際に関わりやすい許可は、主に次の3種類です。

許可の種類 対象となるケース
食肉販売業 食肉処理施設で加工された精肉を仕入れて消費者に販売する場合
食肉処理業 自社施設で枝肉の分割や細切りなどの処理を行う場合
食肉製品製造業 ハム・ソーセージ・ベーコンなどの加工品を製造する場合

たとえば、外部の食肉処理施設に委託加工された精肉をそのまま仕入れて販売するだけであれば、食肉販売業の許可が基本になります。
ただし、仕入れた精肉を自社で小分けしたり詰め替えたりする工程が加わると食肉処理業の許可が必要になり、さらにハムやソーセージを製造するなら食肉製品製造業の許可も求められます。

許可の種類ごとに施設の設備基準が定められているため、保健所への事前相談では「どんな商品を、どの工程まで自社で行うか」を整理して伝えることが大切です。

なお、食肉製品製造業の許可を取得する施設には「食品衛生管理者」の配置が義務づけられています。
食品衛生管理者は医師・獣医師・薬剤師などの国家資格保持者や、大学で畜産学等の課程を修了した者が対象となる資格で、それ以外の方が取得するには3年以上の実務経験に加え、数十万円規模の受講料がかかる講習の修了が求められます。ハムやソーセージの自社製造を検討する際は、この要件もあわせて確認しておきましょう。
ただし、畜産学課程の修了者や獣医師が身近にいる養豚場であれば、要件を満たしやすいケースもあります。

HACCPに沿った衛生管理の義務

2021年6月から、原則としてすべての食品等事業者にHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が義務づけられています。HACCPとは、食品の製造・加工・販売の各工程で起こりうる危害を分析し、重要な管理点を定めて監視する衛生管理の手法です。

ただし、小規模な事業者(従業員50人未満の製造・加工施設など)は、業界団体が作成した手引書に沿った簡略化されたアプローチで対応できます。
厚生労働省はこれを「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」と呼んでおり、養豚場が新たにEC販売を始める規模であれば、多くの場合こちらに該当するでしょう。業種別の手引書が厚生労働省のサイトで公開されているので、あわせて確認しておくと準備を進めやすくなります。

また、食品の営業施設には「食品衛生責任者」を配置する義務があります。
各都道府県の食品衛生協会等が実施する養成講習会(約6時間・受講料は約12,000円)を修了すれば取得できるため、営業許可の申請準備とあわせて早めに受講しておくとスムーズです。

ECサイトに必要な表示義務(食品表示法・特定商取引法)

食肉をネットで販売する際は、商品パッケージとECサイトの両方で所定の情報を表示する義務があります。

食品表示法では、商品パッケージに名称、原材料名、内容量、消費期限または賞味期限、保存方法、製造者または販売者の名称・住所などを記載します。食肉はアレルゲンや原産地の表示にも注意が必要です。

特定商取引法では、ECサイト上に事業者名、住所、電話番号、販売価格、送料、支払方法、引渡時期、返品条件などを掲載します。多くのネットショップでは「特定商取引法に基づく表記」ページを設けて対応しています。

特に返品条件の表示には注意が必要です。特定商取引法の規定では、返品に関する特約を広告上に明示していなければ、商品到着後8日以内であれば消費者は送料自己負担で無条件に返品できるとされています。生鮮食品であっても例外ではないため、「生鮮品のためお客様都合の返品はお受けできません」といった返品特約をECサイト上の見やすい場所に明記しておくことが大切です。

いずれも消費者庁の公式サイトで記載事項の詳細が案内されているため、商品ページの作成前に確認しておきましょう。

養豚場のネットショップの商品設計のポイント


どんな商品をどう売るかは、ネットショップの収益を左右する重要な要素です。ここでは食肉ECならではの商品設計の考え方を整理します。

精肉セット・部位別販売の基本

精肉を単品で販売すると、1回あたりの注文金額が低くなりやすく、クール便の送料負担が利益を圧迫しがちです。そのため、複数の部位を組み合わせたセット販売が食肉ECでは定番の手法になっています。

セットの組み方としては、部位別(ロース・バラ・モモなど)のほか、用途別(焼肉用・しゃぶしゃぶ用など)にまとめる方法もあります。数パターンを用意しておけば、顧客の好みや予算に合った選択肢を提示しやすくなるでしょう。

価格設定では、クール便の送料を織り込んだうえで利益が残る水準を逆算しておくことが大切です。送料込みの価格にするのか、一定金額以上で送料無料にするのかといった方針も、早めに決めておくと商品ページの設計がスムーズに進みます。

加工品(ハム・ソーセージ・味噌漬けなど)を取り入れるメリット

精肉に加えて加工品をラインナップに入れると、商品の幅が広がり客単価の向上にもつながりやすくなります。ハムやソーセージ、味噌漬けなどは精肉と比べて賞味期限が長い傾向にあるため、在庫管理の面でも扱いやすいのが特徴です。

また、部位によっては精肉のまま販売しにくいものを加工品にすることで商品化できる場合もあります。

ただし、加工品の製造には食肉製品製造業の許可が必要です。自社で製造設備を整えるにはまとまった投資が伴うため、まずは外部の食品加工業者に製造を委託する方法から検討してみるのもひとつの手でしょう。

ギフト対応や定期便の考え方

食肉ECで特に大きいのがギフト需要です。お中元やお歳暮、内祝いなどの贈答シーンでは「産地直送の銘柄豚」という付加価値が喜ばれやすく、通常の自家消費とは別の購入動機を取り込めます。
化粧箱やのし対応を用意しておけば、贈答用としての注文を受けやすくなるでしょう。

一方、毎月届ける定期便(サブスクリプション)は安定した売上につなげやすい反面、豚肉を毎月取り寄せる層は限られます。開業直後から力を入れるよりも、リピーターが増えてきた段階で「月替わりのおすすめセット」などとして導入を検討するほうが現実的かもしれません。

食肉ECサイトの構築方法と選び方


ネットショップを立ち上げるにあたり、どのサービスを使うかは重要な判断ポイントです。食肉ECに求められる機能やサービスの選び方、開業にかかる費用の目安を確認しておきましょう。

食肉ECに必要な機能とは

食肉のネット販売では、一般的な物販にはない機能がいくつか求められます。サービスを選ぶ際にチェックしておきたい主な機能は次のとおりです。

  • ● 温度帯別の配送設定(冷蔵・冷凍・常温を分けて送料を管理できる機能)
  • ● のし・ギフト包装への対応
  • ● 商品バリエーションの管理(重量違い・部位違いなど)
  • ● 特定商取引法に基づく表記ページの作成

これらが標準で備わっているか、あるいはオプションや拡張機能で対応できるかを、サービス選びの判断材料にするとよいでしょう。

主なネットショップ作成サービスの特徴

養豚場が初めてECに取り組む場合、ASP型(SaaS型)のネットショップ作成サービスを利用するのが始めやすい方法です。テンプレートを選んで商品情報を登録すればショップを開設でき、サーバーの管理やセキュリティ対策はサービス側が対応してくれます。

月額料金や決済手数料、利用できる機能はサービスやプランによって異なります。まずは自社の販売規模や必要な機能を整理したうえで、複数のサービスを比較検討してみてください。

初めての方はサポートの手厚さも重視

EC運営が初めての場合、機能や料金だけでなくサポート体制の充実度も大切な判断基準です。配送設定や決済の導入でつまずいたときに、電話やメールで相談できる環境があると安心感が違います。

たとえばカラーミーショップでは、電話やメールでのサポートに対応しており、ネットショップ運営が初めての方でも相談しながら進めやすい体制が整っています。
サービスを選ぶ際は、こうしたサポート面の手厚さもあわせて確認しておきましょう。

養豚場のネットショップ開業にかかる費用の目安

開業にかかる費用は、自社で行う工程の範囲やECサービスの選び方によって大きく変わります。ここでは主な費目を整理します。

初期費用の内訳と目安

開業時にかかる主な初期費用は次のとおりです。

  • ● 営業許可の申請手数料(金額は管轄の保健所により異なる)
  • ● 施設の整備・改修費(許可に必要な設備基準を満たすための工事)
  • ● ECサイトの初期費用(サービスやプランにより異なる)
  • ● ECサイトのデザイン・構築の外注費(制作会社に依頼する場合)
  • ● 商品写真の撮影費用(自社で撮影、またはプロカメラマンに依頼)
  • ● 梱包資材・保冷箱・食品表示ラベルの準備費用

中でも施設の整備費は、新たに加工室を設ける場合と既存施設を改修する場合とで金額が大きく変わります。保健所への相談時に設備基準を確認し、早めに見積もりを取っておくのがおすすめです。

月々の運営にかかる主な費用

ネットショップを運営していく中で毎月発生する主な費用です。

費用項目 目安
営業許可の申請手数料 1万〜2万円程度
(自治体により異なる)
食品衛生責任者の養成講習受講料 12,000円程度
(東京都の場合。受講料+教材費込み)
施設の整備・改修費 数十万〜数百万円
(新設か改修かで大きく変動)
ECサイトの初期費用 無料〜数万円程度
(サービス・プランにより異なる)
ECサイトのデザイン・構築の外注費 数万〜数十万円程度(制作会社に依頼する場合)
梱包資材・保冷箱 発泡スチロール箱1個あたり100〜300円程度
保冷剤と合わせてまとめ買いを推奨
食品表示ラベルプリンター 2万〜7万円程度
(小規模向けの感熱式の場合)
商品写真の撮影費用 自分で撮影:機材・スタイリング用品の購入費
プロに依頼:1万〜数万円程度

中でも施設の整備費は、新たに加工室を設ける場合と既存施設を改修する場合とで金額が大きく変わります。
内装工事が終わってから基準を満たしていないことが判明すると、追加の改修費用や時間がかかってしまいます。できるだけ早い段階で保健所に設備基準を確認し、見積もりを取っておくのがおすすめです。

月々の運営にかかる主な費用

ネットショップを運営していく中で毎月発生する主な費用です。

費用項目 目安
ECサイトの月額利用料 無料〜数千円程度
(サービス・プランにより異なる)
決済手数料 売上の3〜5%程度
(サービス・プランにより異なる)
クール便の送料 通常の宅急便運賃+クール便オプション275〜715円(サイズ別)が1件ごとに発生
梱包資材の補充費用 発泡スチロール箱1個100〜300円程度+保冷剤
(出荷量に応じて変動)
ラベル用紙などの消耗品費 数百〜数千円程度
(出荷量に応じて変動)

特にクール便の送料は通常配送に比べて割高になるため、商品価格や送料設定にあらかじめ織り込んでおくことが重要です。配送コストの具体的な仕組みは次のセクションで詳しく解説します。

冷蔵・冷凍配送(クール便)の仕組みと注意点


食肉のネット販売では、品質を保ったまま届けるために冷蔵または冷凍の温度管理配送が欠かせません。
ここではクール便の基本的な仕組みと、送料設計や梱包の実務ポイントを整理します。

クール便の温度帯・サイズ・追加料金の基本

食肉の配送に広く利用されているヤマト運輸の「クール宅急便」には、冷蔵(0〜10℃)と冷凍(-15℃以下)の2つの温度帯があります。精肉をそのまま届ける場合は冷凍が一般的ですが、鮮度を売りにした商品であれば冷蔵を選ぶケースもあります。

サイズは3辺合計120cm以内・重量15kg以内が上限で、通常の宅急便料金に加えてクール便のオプション料金がかかります。オプション料金の目安は次のとおりです(2026年7月時点)。

サイズ クール便オプション料金(税込)
60サイズ 275円
80サイズ 330円
100サイズ 440円
120サイズ 715円

このオプション料金が通常の宅急便運賃に上乗せされるため、サイズが大きくなるほど配送コストの負担も増します。梱包サイズをできるだけコンパクトにまとめることがコスト抑制のポイントです。

送料設計で利益率を守る工夫

クール便の送料は通常配送と比べて割高になるため、価格設定の段階で配送コストを織り込んでおかないと利益が残りにくくなります。主な対応策としては次のような方法があります。

  • 送料込みの価格設定にする: 商品価格に送料を含めて表示する方法。購入者にとっては総額がわかりやすく、購入のハードルが下がりやすい
  • 一定金額以上で送料無料にする: まとめ買いを促して1回あたりの注文単価を引き上げる方法。送料無料ラインは配送コストから逆算して設定する
  • セット商品で1箱あたりの単価を上げる: 1箱にまとめられる範囲で商品をセットにすれば、送料あたりの売上が大きくなり利益率を改善しやすい

配送先のエリアによっても運賃は変わります。送料の設定方法(全国一律にするか、エリア別にするかなど)はECサービスの機能にも左右されるため、サービス選定時にあわせて確認しておきましょう。

梱包・予冷・出荷フローのポイント

クール便は荷物の温度を「保つ」サービスであり、届くまでの間に冷やしてくれるわけではありません。そのため、集荷前に商品をあらかじめ十分に冷却しておく「予冷」が不可欠です。

梱包に使う資材としては、断熱性の高い発泡スチロール箱が定番です。隙間に保冷剤を入れ、外気温の影響を受けにくい状態にしたうえでクール便に引き渡すと、配送中の温度変化を抑えやすくなります。

出荷の作業フローとしては、次の流れを事前に整理しておくとスムーズです。

  • 1. 商品の予冷(冷蔵品は10℃以下で6時間以上、冷凍品は-15℃以下で12時間以上が目安)
  • 2. 梱包(発泡スチロール箱+保冷剤、納品書・リーフレットの同梱)
  • 3. 配送伝票の作成・貼付
  • 4. 集荷依頼または営業所への持ち込み

受け取り側の不在による再配達は温度管理上のリスクにもなるため、購入者に配送日時の指定を促す仕組みをECサイト上で用意しておくのもおすすめです。

養豚場のネットショップを軌道に乗せるための運営のコツ


ネットショップは開業がゴールではなく、継続的に売上を伸ばしていくための運営が欠かせません。ここでは、養豚場ならではの強みを活かした運営のポイントを紹介します。

農場のストーリーをブランドとして発信する

大手の精肉店やスーパーにはない養豚場ECの強みは、「誰がどんな環境で育てた豚なのか」を直接伝えられることです。
飼育へのこだわりや品種の特徴、農場の日常風景などをショップページやSNSで発信することで、商品そのものだけでは伝わりにくい価値を届けられます。

たとえば、飼料や飼育方法へのこだわり、農場の風景写真、生産者の想いなどを「農場紹介」ページにまとめておくと、初めて訪れた方にもブランドの背景が伝わりやすくなります。
こうした情報はギフト購入の後押しにもなるため、贈答需要を狙ううえでも効果的です。

レシピ提案やSNS活用で認知を広げる

食肉ECでは、商品を買ったあとの「おいしい食べ方」まで提案できると、購入の動機づけやリピートにつながりやすくなります。
部位ごとのおすすめレシピや解凍方法のコツなどを商品ページやブログ記事で紹介してみましょう。

SNSの活用も集客の有力な手段です。調理例の写真や農場の日常を定期的に投稿することで、フォロワーとの接点が増え、ショップへの流入経路を広げられます。
まずは更新しやすいひとつのSNSに絞って始め、運営に慣れてきたら他のチャネルに広げていくのが無理のない進め方です。

会員施策やレビュー活用でリピート購入を促す

ネットショップの売上を安定させるには、新規顧客の獲得だけでなくリピート購入を増やすことが重要です。購入後のフォローメールやポイント付与など、再訪を促す仕組みを取り入れていきましょう。

また、購入者のレビューは新規顧客にとって大きな判断材料になります。
商品到着後にレビュー投稿を依頼するメールを送るなど、レビューが集まりやすい導線を整えておくと、ショップの信頼性向上にもつながります。

よくある質問

Q1:養豚場が食肉をネットで売るには食肉販売業の許可が必要ですか?

食肉をネットで消費者に販売する場合、食品衛生法に基づく営業許可が必要です。
外部の食肉処理施設で加工された精肉をそのまま仕入れて販売するのであれば食肉販売業の許可が基本になりますが、自社で処理・加工まで行う場合は食肉処理業、加工品を製造する場合は食肉製品製造業の許可も求められます。
まずは管轄の保健所に販売計画を相談し、必要な許可を確認しましょう。

Q2:冷凍と冷蔵、どちらで販売するのが向いていますか?

精肉のネット販売では、冷凍での販売が一般的です。冷凍のほうが消費期限に余裕があり、在庫管理や配送スケジュールを調整しやすいためです。
一方、鮮度を売りにした商品であれば冷蔵を選ぶケースもあります。どちらの場合もクール便での配送が必要になるため、温度帯ごとの梱包方法や予冷の手順をあらかじめ整えておきましょう。

Q3:最初はどのくらいの商品数で始めればよいですか?

まずは3〜5品程度のシンプルなラインナップから始めるのがおすすめです。
部位別の精肉セットを数パターン用意しておけば、顧客の好みや予算に応じた選択肢を提示できます。商品数が少ないうちは在庫管理や出荷作業の負担も抑えられるため、運営に慣れてから徐々に品数を増やしていくとよいでしょう。

Q4:ネットショップの開業から売上が安定するまでどのくらいかかりますか?

商材や集客施策によって異なるため一概には言えませんが、ネットショップ全般の傾向として、安定した売上が見込めるようになるまでには半年〜1年程度かかるケースが多いとされています。
開業直後はSNSでの情報発信やギフト需要への対応など、地道な集客の積み重ねが大切です。

Q5:ふるさと納税との併用はできますか?

自治体のふるさと納税の返礼品として自社の豚肉を提供することは可能です。
ふるさと納税ポータルサイトを経由して全国の消費者に届けられるため、自社ECとは異なる層への認知拡大が期待できます。
返礼品として登録するには自治体への申請が必要なので、所在地の自治体に相談してみるとよいでしょう。

まとめ

養豚場がネットショップを開業するには、食品衛生法に基づく営業許可の取得、商品設計、ECサイトの構築、クール便の配送体制の整備といった準備が必要です。やるべきことは多いものの、ひとつずつステップを踏んでいけば、個人経営の養豚場でも直販ECを始めることは十分に可能です。

まずは管轄の保健所への相談から始め、並行してネットショップ作成サービスを検討してみましょう。
カラーミーショップのように電話やメールでのサポートに対応しているサービスを選べば、EC運営が初めてでも安心して準備を進められます。

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