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商品写真をスマホで撮る!iPhoneで魅力的に撮影・加工する方法まとめ

ネットショップで売り上げを左右する要素として知られる「商品写真」。

多くのネットショップが良い商品写真を撮るために工夫を凝らしていますが、中には商品写真を撮るためには高価なカメラなどを使わなければいけないのだろうか?とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。

しかし、商品写真を撮影するのに必ずしも高価なカメラを使う必要はありません。実際に、ネットショップオーナー様の中にはiPhoneやAndroidといったスマートフォンをつかって素敵な商品写真を撮影されている方もいらっしゃいます。

カラミちゃん
カラミちゃん

そこで今回はスマホを使ってキレイに商品写真を撮影する方法と、iPhoneの機能を使った基本的な加工のコツについてまとめました!

購入につながりやすい商品写真とは?押さえておきたい3つの要素

まず商品写真の撮り方を知る前に、購入につながりやすい商品写真とはどんなものなのかを把握しておきましょう。

商品写真の撮影は、SNSなどに投稿する写真とは少し異なります。おしゃれな写真、かっこいい写真が魅力的な商品写真とはかぎりません。

お客さまの知りたい情報が入った写真であることが商品写真においては重要なのです。

基本的に以下の3つの要素を押さえておきましょう。

  • ●ディティール(絵柄や生地・各パーツ・素材感など)を伝える写真
  • ●サイズ感(その商品がどれくらいの大きさなのか?)を伝える写真
  • ●用途(商品を使っているイメージ)を伝える写真

お客さまが購入するときに知りたい!と思う情報や、手に取って検討する際に考える事柄に注目して写真を撮影してみることがポイントです。

たとえば、このマスキングテープの写真。

【商品写真をスマホで撮る】マスキングテープの写真

この1枚の写真だけではテープの絵柄やサイズ感、使い方までは伝えられません。

そこで、1枚の写真でマスキングテープの何を伝えたいかを1つ決めるようにして、

  • ●マスキングテープの材質や柄などがわかるようなアップ写真
  • ●マスキングテープの実際の大きさ・サイズ感がわかる写真
  • ●実際にマスキングテープを貼る事例・シーンや貼った小物アイテムを見せる写真

などのように、複数枚に分けて撮影することがおすすめです。

石井カラミ
石井カラミ

伝えたい情報に応じて写真を撮りわけることを意識し、それらの商品写真を商品ページにいれこんでいきましょう。

また、SNS向けですが、いい写真を撮るコツに関して「いい写真を撮るコツと心構え・理論とは」の記事でも詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

商品撮影・物撮りに必要なアイテム

撮影に入る前に確認・準備しておきたいこととして、いくつかのアイテムがあると、よりクオリティの高い商品写真を撮影することができます。

今回は、必要最低限のアイテムをご紹介いたします。

自然光、LEDライト

撮影を行う際は、明るい環境を整えましょう。十分な光量がないとISO感度(※)が上昇してしまい、写真全体にノイズが生じてしまいます。

※:ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。

  • 【向いている写真】
  • ●自然光:柔らかく自然な感じに写ります。Instagramのフィード投稿など、イメージ写真におすすめ。
  • ●LEDライト:商品がパキッと鮮明に写るため、ECサイトの商品紹介写真などにおすすめ。

背景紙

背景紙を用いることで、商品の写真をより鮮明に撮影することができます。周りの余計なものをなくし商品だけを写すことによって、商品のディティールまで惜しみなく写し出すことができます。

商品サイズにもよりますが、大きめの文具店や雑貨店、手芸店などで大きめの紙を購入し代用してもよいでしょう。

レフ板

レフ板を用いることで、光を反射させ全体的に明るい空間を作り出すことができます。LEDライトを用いて撮影すると、どうしても一方向からの光量のみが強くなってしまうので、レフ板を用いて多方向から光を当てることを意識してみましょう。

スマホ(iPhone)で撮影するときに押さえておきたい基本の4つ

iPhoneを使って商品写真を撮影する際に気をつけておきたいポイントは以下の4点です。

手ぶれしやすいので、しっかりと構えて数枚撮影する

手でスマホをもって撮影する分、どうしても手ぶれが起きてしまうので、しっかりと手を押さえてぶれてしまってもいいように複数枚撮影するようにしましょう。

ピントを明るいところに合わせる

暗いところに合わせてしまうと全体が明るく白く飛んでしまうので、撮影する際にはピントを明るいところに合わせましょう!

HDRをオンにして撮影する

「HDR」とは、同時に3枚シャッターを切って《明るい・中間・暗い》の3つの写真を撮影、その3枚を合成した写真1枚と通常の写真の2枚がカメラロールに保存されるようになる機能で、撮影する際にはぜひオンにしておきましょう。

HDRをオンにするにはカメラの画面上部にある「HDR」をタップします。

フラッシュはオフにしておこう

スマホに内臓されているフラッシュ機能は強い光なので、部分的に白飛びしてしまうことが多く、影ができてしまいます。

そのため商品写真というよりは普通の写真にようになってしまい、魅力的な写真とは程遠いものになってしまいますので、できるだけフラッシュ機能はオフにしておきましょう。

グリッド表示をオンにする

グリッド表示をオンにすると、撮影画角を9分割する細い線(グリッド)が表示されます。これを表示することによって、撮影時の構図決めが簡単になります。特に気をつけて欲しいのが、商品が「斜めになっていないか」です。水平・垂直になっていないと見る側は違和感を覚えてしまうので、しっかりグリッド線を意識して水平・垂直になるようにしましょう。

石井カラミ
石井カラミ

基本的なことかもしれませんが意外と忘れがちなので、ぜひ心にとどめておいてくださいね!

差がつく!スマホ(iPhone)で魅力的な商品写真を撮影する3つのポイント

さて、実際にただスマホで撮影するだけではきちんと商品の魅力を伝える写真はとれません。

差がつくポイントとしてぜひ押さえておいてほしいのが、ライティングと構図、そしてスタイリングです。

1.ライティング

「暗い」「色が変」「ピントが合ってない」などは、ライティング(光)の調節で解決することができます。

手軽に明るくて印象のよい写真を撮影するコツは「太陽の光」を使うことです。フラッシュや蛍光灯を使わず、できるだけ自然光の入る環境で撮影しましょう。

実際にそれぞれの光を使って撮影した画像を見ていきましょう。

【蛍光灯の下で撮影した場合】

【商品写真をスマホで撮る】蛍光灯の下で商品写真を撮影した場合

【フラッシュをたいて、撮影した場合】

【商品写真をスマホで撮る】フラッシュで商品写真を撮影した場合

【自然光(太陽の光)で撮影した場合】

【商品写真をスマホで撮る】太陽光の下で商品写真を撮影した場合

いかがでしょうか?

3つ並べると一目瞭然。自然光で撮った写真は影が柔らかく、最も簡単に魅力的な写真になりますよね。

【商品写真をスマホで撮る】3つ並べて写真を比較している画像

とはいえ、光が入らないお部屋での撮影、夜間での撮影をされるなど、「うちは自然光が入らない!」という環境のショップオーナーさまもいらっしゃると思います。

その場合、少しお金はかかってしまいますが、安定した色合いを求めて照明機材を買ってしまうのも、ひとつの手段です。商品写真を撮る際にも重宝しますので、悩んでいる方はひとつ持っていても良いかもしれません。

ライティングに関してさらに詳細を知りたい方は、こちらの「光を活かした撮影を。写真を引き立てるライティングのコツ」でも解説しておりますのでチェックしてみてくださいね。

2.構図(レイアウト)

「どんな商品か分かりづらい」「大きさが分かりづらい」といった問題は、構図や撮影位置を意識することで解決できます。以下の4つの構図を覚えて、目的に応じて意識して取り入れてみましょう。

2-1.日の丸構図を意識してみる

【商品写真をスマホで撮る】日の丸構図で撮影した写真

中心に商品を持ってくる構図です。

メリット:安定感と安心感を与えることができます。
デメリット:整然とするため、おもしろみのない印象を与えることも。
向いている利用用途:アイキャッチ、ディティールの解説

2-2.三分割法を意識してみる

【商品写真をスマホで撮る】3分割法で撮影した写真

縦横3つに分割して2:1にあたるところに商品を持ってくる構図です。

メリット:安定感を保ちながら、画面を広く感じさせることができます。
デメリット:余白部分がスカスカになったり、背景に目がいって情報過多になりがちな場合も。
向いている利用用途:着用・利用イメージ、ディティールの解説

2-3.俯瞰で(真上から)撮影する

【商品写真をスマホで撮る】俯瞰(真上から)で撮影した写真

真上から全体が見えるように商品や撮影したいものを配置し撮影する構図です。

メリット:おしゃれで洗練された印象を与えることができます。Instagramでも人気の構図です。
デメリット:コーディネートや光源など細かな演出に気をくばる必要があります。
向いている利用用途:飲食しているイメージ、テーブルや洋服のコーディネート

2-4.ローアングル・近写で撮影する

【商品写真をスマホで撮る】ローアングルで撮影した写真

下から見上げるように被写体や商品を撮影する・または接近して撮影する構図です。

メリット:ディティールまで細かに説明できて、奥がぼけて雰囲気のいい写真が撮れる。
デメリット:どういう状況で使われるものか説明するには不向き。
向いている利用用途:色や素材などディティールの解説

また、構図に関してさらに詳細を知りたい方はこちらの「ユーザーに刺さる!インスタ写真の撮影に欠かせない構図のコツ」でも解説しておりますのでチェックしてみてくださいね。

3.スタイリングと背景

そして、最後のポイントはスタイリングです。せっかく魅力的な商品を用意し光や構図にこだわって撮影しても、背景や一緒に写り込むもの次第で写真の良し悪しは決まってしまいます。またその商品の「利用イメージがつきづらい」「魅力的に演出したい」といった悩みもスタイリングと背景で解決することができます。

3-1.下地や背景に気を配る

【商品写真をスマホで撮る】下地や背景に気を配って撮影した写真

せっかくの素敵な商品も、背景がイメージに合っていないと思惑と異なる印象を与えかねません。布や木目、画用紙などをうまく活用して背景を演出してみましょう。原則として背景やテーブルに選ぶものとして、光を反射するツルツルとしたガラスなどの素材はあまりおすすめしません。

また、周りに良い感じの壁や床がなくても、30cm四方ほどの板や下地があれば、まるでオシャレな空間に置いたように見えますよ。

【商品写真をスマホで撮る】下地や背景に気を配って撮影した写真2

3-2.小物でストーリーを演出する

【商品写真をスマホで撮る】小物を使ってストーリーに気を配った撮影した写真2

一緒に写り込むもの次第で、写真の意味合い(イメージ)は変わってきてしまいます。まずはちょっとした小物を置いてみて、ガラリと印象を変えてみましょう。

このような小物は、意外と100円ショップで手に入るものも多いので、まずは安価なものから探してみましょう。

また、利用イメージを想起させるためには、商品・小物だけの写真では不十分なケースがあります。

たとえばお米のおいしさを伝えるためには朝食の1シーンを写真で演出する必要があります。その際にはお茶碗や、お箸、お味噌汁やおかず、ご飯を食べる人の姿や手なども必要かもしれません。

大掛かりな準備をせずとも「そのシーンを想起させるのにどんなものが必要か?」を考えることが大切ですので、コーディネート写真を撮影する前は撮影イメージをラフスケッチするのがおすすめです。

商材ジャンルごとのスタイリングのコツに関して、「商材ジャンルごとの写真撮影のコツを知ろう!おすすめの小物も紹介!」でも解説しておりますのでチェックしてみてくださいね。

iPhoneで撮影した画像を「写真」で加工しよう!

撮影した写真は少しの手間を加えることでぐっと魅力的なものへ変わります。今回はiPhoneの機能を使って写真を加工してみましょう。

1.トリミング(切り取り)・サイズの変更・回転をする

iPhoneの「写真」から撮影した写真を選択し、下部に表示されている編集アイコンをタップします。

【商品写真をスマホで撮る】iPhoneを使って画像を加工する1

タップするとこのような画面へ移動します。
赤枠のアイコンをタップすると、サイズの変更や回転ができるようになります。

【商品写真をスマホで撮る】iPhoneを使って画像を加工する4

2.明るさ・コントラスト・色味の調整

魅力的な商品写真の演出にあたり、明るさは最も重要。
好印象を与えるためにもできるだけ明るく自然な色味に近づけてみましょう。
「ライト」という項目の画面で赤枠のアイコンをタップします。

【商品写真をスマホで撮る】iPhoneを使って画像を加工する2

【商品写真をスマホで撮る】iPhoneを使って画像を加工する3

「露出」の部分を調整して明るくしてみましょう。

【商品写真をスマホで撮る】iPhoneを使って画像を加工する5

石井カラミ
石井カラミ

ただ、あくまで商品の魅力を伝えやすくするための調整として加工をするので、もとの色味や材質がわからなくなってしまうようなフィルターを使ったり過度の色味調整をすることはおすすめしません

クオリティにこだわるならアプリを!写真加工アプリオススメ4選

基本機能ではなくもっとスマホで撮影した商品写真の傾きや色味の細かな調整にこだわりたい場合は、写真加工アプリがおすすめです。

写真加工アプリは有料・無料のものがありますが、まずは使ってみて商材にあうものや自分で使いやすいものなどを探してみましょう。

今回はオススメのアプリをそれぞれの特徴ごとに4つご紹介いたします。ぜひチェックしてみてくださいね。

高品質なフィルターを使いたいなら「VSCO」

VSCO

VSCOはもともと高品質なLightroomのプリセット(※)などを販売していたサービスです。そのため、お洒落で高品質なフィルターが豊富にそろっています。VSCOはフィルターのために使うという人も多数います。

(※)プリセットとは、いわゆるフィルターのようなものです。

アプリ内課金あり

より細かく編集したいなら「Adobe Lightroom」

Adobe Lightroom

Adobe LightroomのiOS版。プロ向けのPC版には劣りますが、それでもかなりハイレベルで細かい編集まで行うことが可能です。一枚一枚の写真に細部までこだわりたい!という方におすすめのアプリです。

無料

邪魔な物体を消去したいなら「Snapseed」

Snapseed

Snapseedはシミ消しツールが備わっており、余計な物体やシミなどを簡単に消去できます。その他さまざまな編集も可能で、インスタグラマーに人気のアプリです。

無料

一つのアプリで完結させたいなら「Picsart」

Picsart

Picsartはほとんどの機能を網羅しています。編集したい作業によってアプリを使い分けるのは面倒!という方にはこのアプリをオススメします。より一つひとつの作業を細部までこだわりたい!という方は、それぞれのアプリを使う方が満足のいく仕上がりが期待できます。

アプリ内課金あり

まとめ:光や構図・売れる要素を意識して、スマホ(iPhone)で魅力的な商品写真を撮りましょう

デジタルカメラを持っていなくても、基本とコツさえ押さえれば、魅力的な商品写真をスマートフォンで撮影することができます。

これから商品写真を撮影する方は、ぜひ今回この記事でご紹介したポイントを意識してみてくださいね。

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