大手企業では当たり前となっているオウンドメディア。中小企業やECサイトでもオウンドメディアを始めるところが増えています。
ですが、オウンドメディアを急に立ち上げることになっても、どうしたらいいのかわからないですよね。
そこでこの記事では、オウンドメディアの大まかな立ち上げ手順や事前準備、費用についてご紹介します。
オウンドメディアの立ち上げの手順とか費用とか全くわからないや。
まずは事前準備をして大まかな7つの手順に沿えば、オウンドメディアは形になりますよ。ぜひ参考にしてください。
目次
オウンドメディア立ち上げの必要性とその役割
立ち上げや運営に工数がかかるにもかかわらず、多くの企業がオウンドメディアに取り組むのはなぜなのでしょうか。
まずはオウンドメディアの基本的な理解を深め、立ち上げたほうがいい理由を理解しましょう。
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、主に企業が自身で所有し、自由にコンテンツを更新できる全てのメディアのことを指します。
形態としては自社Webサイトやブログ、SNSアカウントなどがありますが、オウンドメディアというとホームページとは別の「Webサイト」や「ブログ」の意味で使われることが多いです。
オウンドメディアの特徴は、情報の発信者が運営主体者であるため、正しい情報を発信したり更新タイミングを自由決められたりすることです。
情報を自社でコントロールできるため、企業のブランドイメージや商品認知度を高める効果的なツールといえます。
オウンドメディア立ち上げの意義(メリット)
今では企業のマーケティングでは、オウンドメディアの存在が欠かせません。
オウンドメディア立ち上げの最大のメリットは、「顧客との直接的なコミュニケーションが可能」になることです。
一方的な情報発信ではなく、ユーザーの反応や意見を直接収集して商品開発やサービス改善に役立てることができます。
また、自社で情報発信を行えば「ブランドイメージの強化」も期待できます。
自社の強みや魅力を伝えることでユーザーの理解を深め、長期的な信頼関係を築けるでしょう。
さらに、「SEO効果」も見逃せません。
適切なキーワードを狙ったコンテンツを掲載すれば、自然な形での検索エンジンへの露出が増え、新たなユーザー獲得へとつなげられます。
企業にとってオウンドメディアは、さまざまなメリットをもたらす重要な取り組みといえます。
オウンドメディア立ち上げ前の準備
オウンドメディアをスムーズに立ち上げるには、いくつか準備しておくことが大切です。
どのような下準備が必要なのか、1つずつ見ていきましょう。
目的とコンセプトを明確にする
オウンドメディア立ち上げの準備で最も重要なのが、その目的とコンセプトを明確にして全体の方向性を決める基盤を作ることです。
目的とは「なぜオウンドメディアを立ち上げるのか」と聞かれた時の答えとなる事柄です。
「新規顧客獲得」「顧客との関係性の構築」「ブランドイメージの向上」など、具体的なビジネスゴールを設定しましょう。
事業戦略と連動させることで、より効果的なオウンドメディアを運営が叶います。
また目的に基づき、「どのようなオウンドメディアを立ち上げるのか」の軸となるコンセプトも必要です。
商品やサービスの特性、ターゲットとなるユーザーの属性やニーズなどを考慮したうえで、どのような内容や情報を提供するか、どのような価値を発信するかを定めます。
目的やコンセプトを明確に設定することでオウンドメディアの方向性がはっきりとし、一貫性のあるコンテンツ作りが可能になります。
ターゲットやペルソナを設定する
目的やコンセプトだけでなく、「ターゲット」と「ペルソナ」の設定も必要です。
ターゲットは、「どのような人々に向けて情報を発信するか」ということです。
ターゲットを設定することで、ユーザーが求める情報を的確に提供しやすくなります。
例えば、若年層向けのファッションブランドのオウンドメディアであれば、ターゲットは20代の女性といった具体的な設定ができるでしょう。
そしてペルソナは、ターゲットをより具体的な人物像に落とし込んだものです。
年齢や性別、仕事や趣味などライフスタイル全般を考えてペルソナを作っていきます。
ターゲットとペルソナを設定することでユーザーへの理解が深まり、ユーザー視点のコンテンツが制作可能になります。
社内での内製か制作会社に外注か体制を決める
社内のリソースを使って内製するか、専門的な知識とスキルを持つ制作会社に外注するのかも、オウンドメディアを立ち上げる前に決めましょう。
内製の場合、社内のスキル向上やコストの抑制が期待できますが、そもそも社内に制作や運用を行えるリソース(人材)がないと叶いません。
一方、外注の場合、プロである制作会社がクオリティの高いオウンドメディアを提供してくれますが、費用が高くなりがちです。
また、外注といってもすべて外注するのか一部を外注するのかでも、費用が変わります。
まずは自社のリソースを確認し、予算内に収まる最適な体制を選びましょう。
オウンドメディア立ち上げの7つの手順
準備が整ったら、ここからはオウンドメディアのおおまかな立ち上げ手順を見ていきましょう。
主に7つの手順に分けられます。
1.オウンドメディアのタイプを選ぶ
オウンドメディアには実はいくつかタイプがあり、ブログ形式、ニュースサイト形式、コーポレートサイト形式の3つに分けられます。
ブログ形式は、企業の知見や商品関連のお役立ち情報などを発信するためのものです。
ユーザーに有益なコンテンツを作って記事からの流入を増やすコンテンツSEOとして、多くの企業が取り入れています。
ニュースサイト形式は、自社の最新情報を発信するメディア形式です。
自社が行うキャンペーンや新商品の情報などを主に発信します。
PRの要素があり、新しいニュースを発信することで顧客との接触頻度が増えやすいという特徴があります。
コーポレートサイト形式は、企業情報を詳細に掲載するタイプです。
例えば企業の理念やブランドヒストリーを掲載することで、ユーザーが企業の理解を深められます。
そのため、企業のブランディングやリクルーティングに役立つでしょう。
このようにタイプを挙げましたが、どれか1つに絞る必要はありません。
カテゴリーで分けるなどしてユーザーが見やすいように工夫したうえで、いくつかのタイプのコンテンツを並行して発信すると、よりユーザーが企業を知ることができます。
2.必要な機能を洗い出す
次に、オウンドメディアに必要な機能を洗い出します。
目的やコンセプトに沿って、どのような機能が必要なのかを明確にすることで、後々の作業効率や運用がスムーズになるのです。
記事投稿や編集ができる基本的な機能はもちろんのこと、閲覧者の動向やアクセス数を解析できるアクセス解析機能、SEO対策が行える機能などが挙げられます。
また会員登録やログイン機能があると、会員のユーザーにしかコンテンツが閲覧できなくなるので、会員を優遇する際に役立つでしょう。
必要な機能を洗い出す際は、他社のオウンドメディアを参考にするのもおすすめです。
3.デザインを考える
年齢や性別、興味関心などによってデザインは異なってきます。
はじめに決めたターゲットやコンセプトに合うようなデザインを意識しましょう。
また、Webサイトのデザインとは見た目の美しさだけでなく、ユーザーがサイトを使いやすいと感じるユーザーエクスペリエンス(UX)デザインも含みます。
例えば、情報を探しやすくするためのメニュー構成、直感的に操作できるユーザーインターフェース(UI)などを工夫することも大切です。
また、オウンドメディアは記事コンテンツが中心のため、パッと見で読みづらいと感じるとユーザーはすぐに離脱してしまいます。
読みやすいデザインになるよう、心がけましょう。
デザインは一度作ったら終わりではなく、オウンドメディア運用後もユーザーの反応を見ながら改善を繰り返します。
ユーザーにとって常に使いやすいサイトを提供することで、オウンドメディアの価値が高まったり、ユーザーが好感を抱いてくれたりするでしょう。
4.サイト作成(コーディング)を行う
サイト作成(コーディング)はオウンドメディアのサイト自体を作る重要なフローです。
前段階で決定したデザインや機能を元に、実際にWebサイトを構築します。
オウンドメディアのサイト作成方法は下記のように主に3つあります。
- ・WordPressなどCMSを利用する
- ・オウンドメディア構築サービスを活用する
- ・ブログサービスを使う
CMS(Content Management System)は、誰でも簡単にWebサイトのコンテンツ作成や管理ができシステムで、無料のWordPressが有名です。
WordPressであればカラーミーショップなど、サービスによっては自社サイトと同じドメインでのオウンドメディアが作成できるのでおすすめです。
また、オウンドメディアの構築に特化しているサービスもあります。
システムの知識が無くても簡単にオウンドメディアを立ち上げられますし、各サービス会社がサポートを行ってくれるので、初めての方でも安心です。
もし本格的なものではなく、自社の簡単なお知らせを掲載するためのオウンドメディアを作る場合は、Amebaブログなどブログ作成サービスを使うという方法があります。
一番簡単ですぐにオウンドメディアが始められるものの、デザインの要素はなく自社サイトとの連携も難しいため、集客目的の場合はあまり向いていなといえます。
上記が主なオウンドメディアの作成方法ですが、3つの方法を検討したものの、手順2で洗い出した機能が利用できないという場合もあります。
その際は、外部制作会社に依頼して1からオリジナルのオウンドメディアを作成してもらうことになります。
ただし1から作るとなると、ある程度の費用と時間がかかることを把握しておきましょう。
5.コンテンツマップを作成する
コンテンツマップとは、サイト内で公開する情報(コンテンツ)の構造を可視化したもので、作成することでサイトの全体像を把握できるようになります。
つまり「コンテンツの設計図」といえるでしょう。
作成しないと、必要なコンテンツが抜けてしまっていたり、反対にコンテンツが被ってしまったりします。
まず、記事のメインテーマを決定し、それを軸に副テーマや関連キーワードを洗い出します。
例えば、メインテーマが「健康」であれば、副テーマに「ダイエット」「栄養学」「運動習慣」などが考えられるでしょう。
コンテンツマップの作成は、読者が情報を探しやすい構造を考え、適切にコンテンツを配置するのに役立ちます。
6.記事を制作する
いよいよオウンドメディアのメインとなる記事を制作していきます。
コンテンツマップで全体像を描き、必要なテーマを洗い出したので、次は具体的に記事をどのように制作していくのかをご紹介します。
対策キーワードを選定する
まず検索結果で上位になりたいキーワードを決めてから、そのキーワードを元に構成案の作成→執筆と進んでいきます。
キーワードが決まってない時は、自社商品やサービス関連のキーワードを選定していきます。
例えば家電を販売している場合、Google chromeなどの検索エンジンでは「洗濯機 1人暮らし」と、よく検索されている関連キーワードが出てきますので、参考にしましょう。
また、ラッコキーワードなど関連キーワード候補を挙げてくれる無料ツールもあります。
キーワードを選定する時は、検索ボリューム(どれくらい検索されているか)も考慮して選びます。
あまり検索されていないキーワードだと、記事を作っても見てくれる人が少ないからです。
コンテンツマップを作った際にキーワードを決めたとしても、検索ボリュームを調べたうえで再考しましょう。
検索意図を想像する
キーワードをある程度絞ったら、検索意図を想像して自社のメディアに合っているかどうかを考えます。
検索意図とは、ユーザーが特定のキーワードで検索する際の目的や意図のことです。
例えば、「オウンドメディア 立ち上げ」を検索するユーザーは、具体的な立ち上げ手順や必要な準備、費用などを知りたいと思っている可能性が高いでしょう。
それらの情報を詳しく提供する記事を作成できるかどうか想像してみて、ユーザーの検索意図に適したコンテンツを提供できそうかどうか検討します。
反対の言い方をすると選定したキーワードの検索意図を考えた際に、ユーザーのニーズと自社商品やサービスの関連性が薄いと感じた場合は、キーワードを考え直す必要があるでしょう。
記事構成を作成する
キーワードを選定したら、記事の構成案を作っていきます。
検索意図を考えた際に上がった要素をベースに構成案ができそう場合は、そのまま作ってみましょう。
作れなさそうな場合は、キーワードを検索して上位になっている記事の構成案を参考にします。
検索結果で上位になっているということは、ユーザーのニーズを満たしている内容だと考えられるからです。
また、検索意図をベースに構成案を考えた場合も、現在上位になっている記事と見比べてみて、過不足は無いかを確認すると、よりユーザーのニーズを満たした構成案になります。
ライティングを行う
キーワード選定や記事の構成案ができたら、いよいよ文章作りに取り組みます。
ライティングのポイントは3つあります。
1つ目は、読者に対する「わかりやすさ」です。
専門的な知識を伝える場合でも、誰でもわかるような言葉で言い換えるなど、一般的な読者が理解できるように説明します。
2つ目は「具体性」。
具体例を挙げることで、ユーザーは理解を深めることができますし、記事の内容を自分事と捉えやすいでしょう。
3つ目は「独自性」です。
近年Googleは、独自性のあるコンテンツを評価する傾向にあるため、自社だから知り得る貴重な情報や、独自集計のアンケートなど、他の記事にはないオリジナルな情報があると検索結果で上位になりやすいでしょう。
もし情報に独自性が無くても、情報を動画で解説したり、専門家目線で分析したりなど、オリジナリティのあるコンテンツはさまざまな切り口で作れます。
また、記事を書き上げたら読み返して、矛盾はないかや誤字脱字のチェックをしましょう。
7.サイトを公開する
オウンドメディア立ち上げの最後の手順であるサイトの公開は、全ての準備が整い、問題ないことを確認したうえで行います。
まず、全ページについてリンク切れがないか、文字化けは起きていないか、画像や動画が適切に表示されるかなど、隅々までダブルチェックが必要です。
また、ブラウザに合わせてページレイアウトを自動で調整してくれるレスポンシブデザインの表示確認も忘れずに行います。
以上のことなどを確認したら、オウンドメディアを公開しましょう。
公開後は自社のホームページや公式SNSなどで、オウンドメディアができたことを告知して集客も行います。
サイトを公開したら終わりではなく定期的に更新を行い、ユーザーの反応やアクセス数を見て改善を進めていくことが、オウンドメディアを成功させるポイントです。
オウンドメディア立ち上げにかかる費用と相場
ここでは、費用と相場について紹介しますが、規模や内製か外注か、外注の場合もどのくらい外注するのかによって費用は大きく変わりますので、あくまで参考程度にしてくださいね。
オウンドメディアの立ち上げにかかる費用
オウンドメディアを立ち上げる際には、準備段階から運用までさまざまな費用が発生します。
費用の内訳としては初期設定やデザイン作成、システム構築などを行うための費用などが主なものです。
立ち上げ費用の内訳は以下の通りです。
初期設定費 | 50,000円~ |
デザイン作成費 | 100,000円~ |
システム構築費 | 200,000円~ |
上記はあくまで一例であり規模や内容により金額は大きく変わるでしょう。
また、これら以外にもドメイン取得費用やサーバー費用などが必要となります。
また、コンテンツ制作に関して、外注する場合はもちろん別途費用が必要ですし、内製の場合も画像を撮影するとなると、撮影費用や機材代などがかかる場合もあります。
オウンドメディアの立ち上げ費用を抑えるコツ
全く費用をかけずにオウンドメディアを立ち上げるのは難しいですが、できるだけ費用を抑える方法はあります。
まずはシンプルですが、できるだけ「内製化」することです。
外部に依頼すると当たり前ですが費用がかさむため、可能な限り社内で作業を行うことで費用を抑えられます。
ですが、知識が無いゆえに作業時間がかかりすぎてしまう場合などは、社内とはいえ人件費の負担が大きくなってしまうため、専門家への適切な委託も視野に入れましょう。
また、デザインを行う際にデザインテンプレートを使うことで、費用をかけずに高品質なデザインのオウンドメディアが作れます。
WordPressをはじめ多くのCMSでは、無料で利用できるテンプレートが提供されています。
デザインを外注する前に、デザインテンプレートを利用してみましょう。
立ち上げ後、コンテンツのメンテナンスコストが発生することも注意
オウンドメディアを立ち上げた後に意識しなければならないのが、メンテナンスコストです。
繰り返しになりますが、オウンドメディア運用には継続的な更新と管理が求められます。
具体的には「記事の更新」、「デザインの改良」、「システムの保守・修復」などが必要で、これらを継続的に行うためには一定のコストが発生します。
以下は主なメンテナンスコストの内訳です。
項目 | 内容 |
記事制作費 | ライターへの支払いや画像作成の費用 |
デザイン改良費 | 新規ページ追加やUI/UXの改善費用 |
システム保守費 | サーバー費用、システムエラー対応費用 |
特に記事の更新は3日に1回や毎週など頻繁に行うため、記事を外注する場合は立ち上げ後もそれなりのコストがかかります。
ですがオウンドメディアが成功するためには必要不可欠な投資です。
立ち上げだけでなく、運用にかかるコストも計画的に見積もり、予算を確保しておきましょう。
効果測定と改善施策
オウンドメディアを立ち上げた後は、効果測定を行いその分析結果を元に改善を続けていく必要があります。
ここでは具体的な方法をご紹介します。
データ分析ツールを利用する
オウンドメディアを立ち上げてしばらく経ったら、どれくらいの人がサイトに訪れたのかなど効果測定(データ分析)を行いますが、その際にはツールを利用しましょう。
Webサイトの分析では、無料で使えるGoogleアナリティクスというツールが最も有名です。
具体的には、訪問者数や滞在時間、直帰率などを見ることで、ユーザーのサイト内行動を把握していきます。
これらの情報を分析することで、どのコンテンツがユーザーにとって魅力的なのか、反対に改善が必要な項目は何かを見つけることができます。
また、ツールを使って検索キーワードや流入元なども分析できます。
ユーザーがどのようなキーワードでアクセスしてきたのか、どの媒体から多くの流入があるのかを調査することで、より効率的な集客策を考えられるでしょう。
以下は、Google Analyticsで見られる主な指標です
- 訪問者数:サイト訪問者の総数
- 滞在時間:ユーザーがサイト内に留まった時間
- 直帰率:1ページのみ閲覧してサイトを離れたユーザーの割合
- 検索キーワード:サイトを訪れる際に使用されたキーワード
- 流入元:ユーザーがサイトを訪れる前にいた場所
データ分析ツールを上手く活用すれば、効果的なオウンドメディア運用が見込めます。
実績データに基づき改善施策を立てる
オウンドメディアの効果検証(分析)を行い、さまざまなデータがわかったら、どの指標に問題があるのかが見えてきます。
とある指標が低すぎる(または高すぎる)場合は、そこがオウンドメディアの課題になるため改善を図ります。
例えば、ユーザーがオウンドメディアを何ページ閲覧したかの指標であるPV数が低い場合は、魅力的なコンテンツが無いということを表しているので、コンテンツの魅力向上を目指します。
また、もし離脱率が高いページがあったとすると、そのページがわかりづらくユーザーが脱落してしまっている可能性が高いため、わかりやすいページになるよう改善を図ります。
このように、分析した指標を元に改善施策を施し、また効果検証を行い…と何度も改善を繰り返し、ユーザーにとって使いやすく訪れたくなるようなサイトを作り上げることが、オウンドメディアを成功させるポイントの1つです。
オウンドメディア立ち上げを成功させるポイントと注意点
最後に、オウンドメディアを成功させるためのポイントと、気を付けたい注意点をご紹介します。
作る際はぜひ参考にしてください。
フェーズごとのKPIを設定する
KPI(Key Performance Indicator)とは業績を測るための指標で、どれだけ目標に近づいているのかを把握し、目標達成のための進捗管理と改善が行えます。
オウンドメディア立ち上げた後は、「立ち上げ直後」や「運用して1年目」など、フェーズごとにKPIを設定しましょう。
フェーズごとにするのは成長段階によって、目標とすべきことが変わってくるためです。
オウンドメディアの立ち上げフェーズでは、例えば「1ヵ月で記事を10本投稿する」など、安定的な運用を目指した下地作りを目標とするのがおすすめでしょう。
KPIは定期的に見直し、必要に応じて更新していくことが求められます。
フェーズごとにKPIを設定し、達成するための計画を立てることで、オウンドメディアの立ち上げはより明確な目標達成に向けた道筋ができます。
フェーズごとのKPIなど、オウンドメディアのKPIについて詳しくは「オウンドメディアのKPIは何が最適?」の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
さまざまな集客チャネルを持っておく
オウンドメディアの立ち上げを成功させるためには、多角的な集客チャネルを持つことも重要です。
オウンドメディアだけでなく、SNSやメルマガ、イベントなど、さまざまな手段を用いて広く情報を発信して集客しましょう。
複数の集客チャネルを持つことが重要な理由の1つは、1つのチャネルに依存するリスクを避けるためです。
例えば、メディアの露出を検索エンジンからの流入のみに頼っていた場合、検索アルゴリズムが変更された際にWebサイトが検索上位に表示されなくなり、訪問者数が大きく減ってしまう可能性があります。
ですが、SNSやメールマーケティングなど、複数の集客手段を持っていれば、1つのチャネルで問題が発生しても他のチャネルからの集客でカバーすることが可能になります。
また、集客チャネルが異なればさまざまなユーザー層へのアピールが可能になります。
例えば、若年層はSNSの使用率が高く、メルマガはSNSをあまり利用しない年齢層にもリーチできます
複数のチャネルを活用することで、より幅広いターゲット層にアプローチし、オウンドメディアの訪問者数や認知度を高められるでしょう。
立ち上げから軌道に乗るまで時間がかかる
オウンドメディアの運営開始後、すぐに成果が出ると思われがちですが、実際は必ずしもそうではありません。
立ち上げから軌道に乗るまでには時間がかかることを理解しておきましょう。
大きな理由として、SEO対策の効果が表れるまでに時間がかかるからです。
検索エンジンに認識され上位表示されるまでには、定期的なコンテンツ更新と時間が必要で、早くて数ヵ月程度はかかるといわれています。
また、最初からユーザーに魅力を感じてもらえるコンテンツを用意するのは難しいです。
訪問者の行動分析とサイト改善を行うためには一定期間のデータ収集と、その結果に基づく改善作業が必要で、短期間では十分な改善が行えません。
以上のように、オウンドメディアの運営開始から成果を出すまでには、複数の要因が影響し、一定の時間が必要となります。
オウンドメディアを立ち上げた際は、焦らず長期的な視点で運営することが成功につながります。
まとめ
今回はオウンドメディアの立ち上げ手順と費用について主にお伝えしました。
オウンドメディアは他のWebサイトと同様で、立ち上げたら終わりではなく、コンテンツの更新や効果検証に基づいた改善を続けていく必要があります。
そのため、立ち上げのリソースだけでなく、運用のリソースも確保しなければなりません。
もしリソースが足りない場合は外部への委託なども活用しながら、オウンドメディア運営を続けていきましょう。
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