このコーナーでは、「カラーミーショップ公式パートナー(制作会社)」に、実体験にもとづいた”リアルなネットショップ運営ノウハウ”を教えていただきます。
本シリーズは『ゼロから売上をつくるまでの道のり』をテーマに、ネットショップ「mogcook(モグック)」を運営する株式会社ディーグリーンさんに担当いただきます。
はじめまして、mogcookです。
みなさん、はじめまして! 株式会社ディーグリーンの立花と申します。
わたしたちは離乳食用に加工した旬の魚を、三重県から全国の子育て家庭へお送りするECサービス「mogcook(モグック)」を運営しています。
もともとWebサイトの制作を含めたデザインの仕事を2007年から行なっていた弊社ですが、衰退の兆しが現れる地元の水産業を元気にしたいという思いから、自社でECサービスをスタートさせることとなりました。
そこで誕生したmogcookは、2013年から1年間のサービス設計・テストマーケティングの期間を経て、2014年7月に正式にスタートしたサービスです。
まずはこの3つ! ネットショップ運営スタートの準備
ネットショップ運営を始めるにあたり、基礎としてまず私たちが取り組んだのは、この3つです。
- 「コンセプト設計」
- 「チームビルディング」
- 「ターゲティング」
これらに関して、実際の経験を交えながら具体的な考え方をご紹介していきます。
1. コンセプト設計
これは自分たちの商品やサービスの思想・理念・目的や行動指針を文章化する作業です。
あらかじめ文章化しておくことで、サービスを進める上で問題にぶつかった際に立ち返るべき判断基準になります。
【mogcookの場合】
「私たちのサービスにより、誰が幸せになって、どういう風景を現実化できるのか」ということを念頭に考え、作ったものが下の文章の冒頭です。
これはショップの「基本理念」となるので、今まで事業展開をする中で発生したさまざまな判断(新規商品の取り扱い、イベントの出展、PR戦略など)の基準となり、ブレないショップ運営ができるようになります。
2. チームビルディング
サービスに携わるメンバーと、その役割分担を決めます。
また、先に作ったコンセプトを共有することで、一体感のあるチームを作ります。チームは社内だけで完結する必要はなく、必要であれば社外の人材にも参加してもらいます。
【mogcookの場合】
私たちには魚をさばいたり加工する技術はありません。また、赤ちゃんの食事にどんな魚が適していて、どんなレシピが便利なのかという知識をもつプロフェッショナルでもありませんでした。
そこで、地元の水産加工のプロや管理栄養士さんと話をして、mogcookのプロジェクトに参加してもらうことにしました。
このときに大事なことは、上で作ったコンセプトを熱意を持ってお話しして「仲間になってもらう」ことです。熱意や想いを持った仲間は、プロジェクトを推進する上で非常に心強い仲間となります。
3. ターゲティング
展開するサービスや商品を享受するのは誰なのか?を明確に設定します。
具体的には、ターゲットの人物像を一人の仮想の人間へと落とし込んだ「ペルソナ」をつくると分かりやすいでしょう。
【mogcookの場合】
mogcookのターゲットは、賢く子育てをしたい「自然体でメリハリ育児ママ・森本さん(34)」と仮定しました。
ペルソナ作りでは、どんな雑誌を読んでいるのか? SNSは何を使っているのか?などといった細かい部分まで設定し、それを元にアプローチの方向性を決めていきます。その媒体に載ったときどう映るのかを想像することで、商品ビジュアルや言葉の選び方が浮かんできます。
ただし「この商品はきっとこんな人に届くだろう」という想像だけで作り上げるのは危険ですので、mogcookではまずモニターアンケートをとり、しっかりとしたデータを元にペルソナを作っています。
いかがでしたでしょうか?
次は商品設計やPR戦略についてのお話をしたいと思います。
今回ご紹介した制作会社
株式会社ディーグリーン
三重県南部、紀北町にある制作会社。ご依頼いただくデザインはWeb・広告制作物から事業全般のコンサルティングまで。ディーグリーンがめざすのは「地方だからできる会社づくり、挑戦心のある会社づくり」です。