国内で3,300万人以上が利用しているInstagramは、日常の写真を投稿するSNSとして始まりましたが、今やビジネスにおけるマーケティングツールとしても欠かせない存在となりました。
そのInstagramに、2020年8月「リール(Reels)」という機能が追加されました。現在、動画コンテンツは大きな注目を集めていますので、SNSで集客を考えている方はぜひとも利用したい機能です。
そこで今回は、Instagram新機能である「リール」の基本的な使い方について詳しく開設していきます。
「リール」機能を使って動画投稿したいけど、動画編集ってなんか難しいイメージ……
確かに動画編集はハードルが高そうに見えますね。でもInstagramの「リール」に高度な編集技術は必要ありません。誰でも簡単に使える機能です!
目次
インスタグラムの「リール」とは?
「リール」は、最大90秒のショート動画をシェアする機能です。スマホで撮影した動画をアップロードして繋ぎ合わせたり、さまざまなテンプレートに合わせたクオリティの高い動画編集を簡単に行えたりと、今最も注目されている機能です。
縦横比9:16の縦長動画
「リール」の特徴として、動画の画角がスマホの画面に合わせて縦長(9:16)サイズとなっていることが挙げられます。これは、インスタの「ストーリー(Stories)」や最近若者から人気を集めている「TikTok(ティックトック)」と同様の画角です。
テレビなどと同じ横長16:9の画角だと、わざわざスマホを横に傾けないと動画を全画面で表示できません。それに対して9:16の画角であれば、スマホの持ち方がそのままでも全画面で動画を表示することができます。このため、最近の動画は縦長9:16の画角がトレンドです。
インスタ「ストーリー」や「IGTV」との違い
インスタ「ストーリー」と大きく違うのは、「ストーリー」が24時間で消えるのに対して、「リール」が自分のインスタページに残ることです。そのため、インスタ「ストーリー」ほどカジュアルには投稿はできませんが、長尺動画投稿の「IGTV」に比べるとカジュアルに投稿できるような仕組みとなっています。
「TikTok」との違い
「TikTok」とInstagramのリールは「ショート動画をシェアする」という機能を見ると一緒ですが、ユーザー層とアクションが大きく違います。TikTokのユーザーは学生など若年層が中心で、主に音楽に合わせたダンス動画などが多くシェアされています。一方、Instagramは10代~30代まで幅広いユーザーが使用しており、ファッションやカフェといったおしゃれな写真の共有を目的としたものから、それぞれの趣味を発信するアカウントなど用途が多岐に渡ります。
YouTubeショートとの違い
Youtubeショートとは、Youtube内で再生される短い動画のことです。
一見すると同じような機能ですが、動画の長さはInstagramのリールが最大90秒なのに対して、Youtubeショートは60秒です。
また、ユーザー層も多少違いがあります。Instagramのユーザーは10代~30代の女性が中心ですが、Youtubeでは中高年や男性のユーザーがInstagramに比べて多いでしょう。
リールの動画の時間はどれくらい?
「リール」は最大90秒の動画を投稿することができます。短い動画をサクサクと閲覧できるところが人気の秘訣となっています。
リールはどこに表示される?見方や気になるポイント
Instagramを使っていれば自然とリールが流れてくるように、リールはさまざまな場所で表示されています。
ここでは改めてリールが表示される場所や、リールの気になるポイントについてご紹介します。
リールが表示される場所
リールが表示される場所は、以下の4つのパターンがあります。
フィード(ホーム画面)
さまざまな投稿が表示される、Instagramを開いたときの最初の画面のことをフィードいいます。
フィードでは主にフォローしている人の投稿が見られる仕組みですが、フォローしていなくてもユーザーが興味のありそうなリールがランダムに表示されるようになっています。
発見タブ
下記の画像の一番下にある虫眼鏡のアイコンが、発見タブです。発見タブを押すと、ユーザーの閲覧履歴に関連した(ユーザーの興味のありそうなカテゴリーの)投稿が一覧で見られます。
ここに、通常の写真投稿とともにリールも表示されます。
赤枠で囲ったように、リールは長方形のアイコンになっています。
リールタブ
リールを見る専用のタブもあります。下記画像の一番下にある動画マークのアイコンがリールタブです。
ここを押すと、ユーザーの興味・関心が高そうなリールが表示されます。
発見タブのように一覧ではなく、リールが1つ1つ表示され、スワイプすれば次々にリールが閲覧できます。
各アカウントのプロフィール
各ユーザーのプロフィール画面にある動画マークのアイコンを押すと、過去に投稿されたリールが見られます。
リールを見ると足跡がつく?
リールを見ると足跡(閲覧履歴)が残って、自分が見たことが投稿者にわかってしまうのかどうか気になりますよね。
結論からいうと、下記の場合は足跡(リールの閲覧履歴)が残ってしまうようです。
- ・リールに「いいね」や「コメント」を残した場合
- ・ストーリーでシェアされたリールを見た場合
いいねやコメントをすると、当たり前ですがいいねやコメントを投稿者が見るのでリールを見たことが伝わります。
また、ストーリーはもともと「何人が見たのか」「誰が見たのか」を投稿者が確認できる機能があります。そのため、ストーリーに投稿されたリールを見ると、ストーリーの機能によってリールを見たかどうかが投稿者にわかってしまいます。
フィードに表示されたリールや、プロフィールにあるリールなどは通常の写真投稿のように閲覧したかどうかの足跡は残りません。
自分が見たことを投稿者に知られたくない場合は、コメントやいいねを残したり、ストーリーを見たりしないようにしましょう。
リールをもう一度見るには?保存はできる?
基本的に投稿されたリール(動画)を自分のスマートフォンに保存することはできません。(ただし、外部アプリを使えば、保存できる場合もあります)
ですが、Instagram内でもう一度見返すことは可能です。
主な2つの方法をお伝えします。
リールに「いいね」や「コメント」をする
気に入ったリールにいいねやコメントを残しておけば、後からリールを見返すことができます。
リアクションを残したリールを確認する方法は、以下の通りです。
- 1.自分のアカウントのプロフィール画面の右上の三本線をタップ
- 2.「アクティビティ」の項目をタップ
- 3.「インタラクション」内に「いいね!」や「コメント」の項目があるので、タップ
すると、いいねやコメントをした投稿一覧が見られます。
リールを保存する
Instagramのアプリ内に気に入ったリールを保存しておくという方法もあります。
まずは、気に入ったリールがあったらリールの画面内の右下にある「…」をタップし、保存しておきます。
その後、以下の手順で保存したリールを確認します。
- 1.自分のアカウントのプロフィール画面の右上の三本線をタップ
- 2.「保存済み」をタップ
すると、保存した投稿やリールが一覧で表示されます。保存ボックス内は「料理レシピ」や「メイク」などカテゴリー分けしておけば、見返すときに便利でしょう。
インスタグラムのリールを使うメリット
多くの人が利用しているリール機能ですが、リールを投稿するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットを3つご紹介します。
フォロワーが増えやすい
「リール」はフォローに関係なく表示されるので拡散力が高いです。この特性を生かして、「リール」で優良なコンテンツを投稿することで多くのフォロワーを獲得することができます。
ブランドの認知拡大
前述の通り、リールは拡散力が高いためブランドの認知拡大に有効なツールです。「リール」をたくさん投稿することで多くのユーザーにリーチして、ファンや潜在顧客を発掘しましょう。
ブランドイメージを伝えやすい
写真と違って動画はたくさんの情報を詰め込むことができるので、ブランドイメージをより明確にフォロワーに伝えることができます。例えば、アパレルなどであれば商品の質感や着用した時のイメージは動画の方が伝わりやすいといった具合です。
インスタグラムでリールを投稿する方法は?使い方基本手順
ここから、実際にリールを投稿する手順をご紹介します。
1. プロフィールページから右上の+ボタンをタップします。
2.「リール」を選択します。
3. 撮影ボタンを押すことで撮影ができます。
4. 左側に表示されるさまざまなツールを使用すれば、自分好みの動画を撮影することが可能です。
- ・音源:自分の好みの音楽を選べます。選択したら、音楽の長さを調整します
※著作権の関係上、ビジネスアカウントでは使用できないものもあります - ・エフェクト:クリエイターが作成したさまざまなエフェクトを使用することができます
- ・お題:他のユーザーが出した「みんなのペットを見せてください♪」などのお題に参加できます
- ・長さ:動画の長さを15秒・30秒・60秒・90秒から選べます
- ・速度:動画をスローにしたり速度を上げたり、細かい調整ができます
- ・レイアウト:画面を2分割や4分割などにして、複数の動画が同時に表示されるレイアウトに変更できます
- ・タイマー:これから投稿する動画を撮影する際のタイマーを設定できます
- ・デュアル:スマートフォンの背面と前面のカメラを両方使って撮影できる機能です
- ・ジェスチャーコントロール:投稿する動画を撮影する際、手を上げ下げすることで撮影の開始・終了を操作できます。セルフで撮影していて、撮影ボタンを押せないときに便利な機能です
5. プレビューをタップすると、「ストーリー」と同様の画面になります。テキストなどを追加することができます。
6. 「フィード投稿」と同様の画面になり、キャプションやハッシュタグ、タグ付けなどを行えます。
7. シェアをタップして投稿完了。
※別アプリなどで編集する方は、カメラロールにある動画や写真も追加することができます。
再生回数を伸ばす!リールのやり方・作り方のコツ
こだわって作成したリールを、せっかくなら多くの人に見てほしいものです。
ここでは、多くの人に見てもらって再生回数を伸ばすためのリールのやり方・作り方のコツをご紹介します。
最初の1~2カットをインパクトのある映像にする
「リール」の再生回数を伸ばすコツは、最初の1〜2カットをインパクトのある映像にして視聴維持率を高く保つことです。
「リール」はスマホの画面を下から上にスライドすることで簡単に次の動画に遷移可能なので、ユーザーは一瞬で動画を視聴するかどうかを無意識的に判断しています。そのため、最初の1〜2カットをインパクトのある映像にして、ユーザーの目を止めて動画を最後まで視聴してもらいましょう。
伸びやすい音楽(BGM)を採用する
「リール」を視聴していて、「この音楽よく流れるな」と思ったことはないでしょうか? これは流行っているBGMを使うとリールの視聴数が伸びやすくなるからです。「リール」でよく流れる聴き馴染みのあるBGMを使うことで、ユーザーが動画を飛ばす確率を減らすことができます。
動画のテンポ(カット)を速くする
繰り返しになりますが、「リール」の再生回数を伸ばすコツとして一番大切なのは、動画の視聴を維持することです。少しでも長く動画を視聴してもらえるように、だらだらと長尺のカットを使用するのではなく、テンポよく短いカットをつなぎ合わせた動画にして、ユーザーを飽きさせない動画にしましょう。
表示されないことがある?リール投稿の注意点
実はInstagramの公式アカウントでは、リールの内容に関しておすすめの要素と避けるべき要素について投稿しています。
例えばおすすめの要素として「人々を喜ばせたり笑わせたりする、楽しい動画」「人々が参加できるようなトレンドとなり得る動画」などを挙げています。
一方、避けるべき要素としては「低解像度でぼやけている動画」「文字ばかりの動画」などがあります。
もし避けるべき要素に当てはまってしまうリールの場合、投稿自体は可能なものの発見タブやリールタブで表示されにくくなってしまいます。
多くの人に自分のリールを見てほしいのであれば、Instagram公式がリールでおすすめしている要素・避けるべき要素に注意した投稿にしましょう。
おすすめの編集アプリ
Instagramのアプリ上でも簡単な動画の編集は行えますが、より細かく編集したい場合や他のSNSにもアップしたい場合は動画編集アプリを利用すると便利です。
ここでは、おすすめの動画編集アプリを2つご紹介します。
iMovie(アイムービー)
「iMovie」はApple社が提供する動画編集アプリです。
iPhoneが初期の状態からダウンロードされており、無料で利用することができます。
CapCut(キャップカット)
「CapCut」は簡単な操作と豊富なフィルター・エフェクトが用意されており、初心者でも躍動感あふれる動画が作成できます。
まとめ
今回は、Instagramの新機能である「リール」の基本的な使い方について詳しく解説しました。
リールは発見タブやリールタブなどで、フォロワー外のユーザーにも表示されるので、魅力的な投稿ができれば拡散され新規フォロワーの獲得につながります。
映像をインパクトのあるカットにしたり、人気のBGMを使ったりなどすれば再生回数を伸ばしやすいでしょう。
ただし、Instagram公式が発表している避けるべき要素を含んだ投稿だと、表示されにくくなってしまうので注意が必要です。
Instagramの関連記事としてこちらも見られていますのでぜひチェックしてみてくださいね!
よくある質問
はい、できます。ただ、現状だとPCから投稿することはできないので、MP4などの形式で動画を書き出してから、スマホに転送することで投稿ができます。
スマホの普及や通信スピードの高速化によって、動画コンテンツは次々に消費されていき、常に新しいコンテンツが求められています。ですので、クオリティよりもスピード感を意識した動画作りがポイントです。最低限のクオリティを保ちつつ、どんどん新しい動画を投稿することを意識しましょう。