資格ビジネスの始め方は?民間資格の作り方・収益化・注意点を解説!
自分の専門知識やスキルを「資格」という形にまとめ、受験料や教材の販売で収益化する資格ビジネスに関心を持つ方が増えています。
民間資格であれば行政の許可や届出なしで始められますが、受験者に選ばれる資格を作り、安定した収益につなげるにはいくつかのコツがあります。
そこでこの記事では、資格ビジネスの基礎知識から民間資格の作り方、ネットを活用した販売方法、知っておきたい注意点などを解説します。
目次
資格ビジネスとは?資格の種類と民間資格の仕組みを解説

資格ビジネスとは、自分で資格を作り、受験料や講座料、教材の販売などを通じて収益を得るビジネスモデルです。
日本の資格は大きく「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3つに分かれますが、個人や企業が作れるのは民間資格です。
まずはそれぞれの違いと、民間資格の仕組みを見ていきましょう。
国家資格・公的資格・民間資格の違い

日本の資格は、大きく「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3つに分けられます。
まずはそれぞれの違いを、表で確認してみましょう。
| 種類 | 概要 | 具体的な資格名 |
|---|---|---|
| 国家資格 | 法律に基づき、国や国から委託を受けた機関が認定する資格 | 医師、弁護士、宅地建物取引士など |
| 公的資格 | 商工会議所などの団体が実施し、官庁や大臣などが認定に関わる資格 | 日商簿記検定、秘書検定 など |
| 民間資格 | 企業や団体、個人が独自の基準で創設・認定する資格。行政の許可や届出は不要 | アロマテラピー資格、ネイリスト検定など |
資格ビジネスで扱えるのは、この中の「民間資格」です。
国家資格や公的資格とは異なり、民間資格には試験内容や合格基準に関する法律上の決まりがないため、企業だけでなく個人でも自由に資格を作れます。
資格ビジネスの始め方|6つのステップ

民間資格であれば自由に作れるとはいえ、なんとなく思い付きで始めてしまうと、受験者が集まらなかったり、内容やルールが曖昧だと、後から行き違いやトラブルにつながったりすることもあります。
ここでは、計画的に資格ビジネスを始めるための6つのステップを紹介します。

ステップ1:資格の目的・対象者・提供価値を決める
まずは「どのような資格にするのか」という基本方針を整理しましょう。
ここが曖昧だと、講座内容や試験内容、認定基準に一貫性がなくなり、受験者にも資格の魅力が伝わりにくくなります。
具体的には、以下の3点についてまず考えます。
- ・何を証明する資格なのか
- ・誰に受けてほしい資格なのか
- ・取得すると、受験者にどのようなメリットがあるのか
まず、この資格で何を認定するのか、どのような知識やスキルを証明するものなのか目的を明確にします。
目的がはっきりしていると、必要なカリキュラムや試験範囲も決めやすくなります。
次に、資格を受けてほしい対象者を考えます。
初心者向けなのか、すでに一定の経験がある人向けなのかによって、教える内容や試験の難易度は変わります。
対象者を具体的にすることで、資格の内容を受験者に合わせて設計しやすくなります。
また、受験者にとっての提供価値も重要です。
資格を取得することで知識やスキルの習得を示せるのか、活動の幅が広がるのか、信頼性の向上につながるのかなど、メリットを整理しておきましょう。
ステップ2:分野のルールと既存資格を確認する
資格の方針が決まったら、その分野に関わるルールと、すでにある資格を確認しましょう。
分野によっては医師や弁護士のように、国家資格を持つ人だけが行える業務があります(業務独占資格)。
民間資格を作っても、そのような国家資格の代わりにはならないため、「この資格があれば専門業務ができる」と誤解される表現は避けなければなりません。
ただし、「パラリーガル資格」など、その業務を補助する立場を対象にした資格であれば、民間資格として成り立ちます。
また、同じ分野にどのような資格があるかも調べておきましょう。
同じ分野の他の資格と差別化するために、対象者や学べる内容、取得後の活かし方などの違いを出すことがポイントです。
ステップ3:資格名と商標・類似名称を確認する
資格の内容が固まったら、資格名を決めていきます。
資格名は受験者が最初に目にする部分なので、内容が伝わりやすく、覚えやすい名前が理想です。
名前の候補が決まったら、同じ名称や似た名称がすでに商標登録されていないかを確認しましょう。
他社が商標登録している名称をそのまま使うと、後から名称の変更を求められたり、トラブルになったりすることがあります。
商標が登録されているかどうかは、特許庁の「J-PlatPat」にて無料で調べられます。 まずは一度検索して、確認しましょう。
ステップ4:カリキュラム・試験・合格基準を設計する
資格名が決まったら、資格の中身となるカリキュラムや試験、合格基準を設計します。
ここは資格の質を左右する部分なので、丁寧に組み立てましょう。
まず、資格で証明したい知識やスキルをもとに、学ぶ内容や試験の範囲を決めます。
次に、どのような形式で試験を行うかを考えます。
会場に集まって受ける方法のほか、パソコンやインターネットを使ってオンラインで受験する形式もあり、受験者が参加しやすい方法を選ぶとよいでしょう。
あわせて、何点以上で合格とするかといった合格基準も明確にします。
基準が曖昧だと、資格の信頼性が下がりかねません。
誰が見ても納得できる基準を設けることで、受験者にも安心して受けてもらえるでしょう。
ステップ5:認定・更新などの運営ルールを決める
試験の設計ができたら合格者をどのように認定し、資格をどう運営していくかのルールを決めます。
長く続けられる資格にするために、あらかじめ整理しておきましょう。
まず、合格者に認定証を発行するのか、認定バッジのようなものを用意するのかなど、合格後の扱いを決めます。
次に、資格に有効期限を設けて更新制にするかどうかも検討しておきたい点です。
数年ごとの更新制にすると、更新料が継続的な収入につながるだけでなく、資格保持者の知識を最新に保つことにもつながります。
また、資格の使い方に関するルールもまとめておきましょう。
資格名の表記方法や、認定を受けた人が守るべき事項などを定めておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
ステップ6:申込導線を整え、小さく募集を始める
資格の中身と運営ルールが決まったら、いよいよ受験者の募集を始めます。
ただし、最初から大々的に展開するのではなく、小さく始めて反応を見ることをおすすめします。
まずは受験者が申し込みから受験、認定までスムーズに進めるよう、申込の流れを整えておきましょう。
申込方法や受験料の支払い方法が分かりにくいと、興味を持ってもらえても申し込みにつながりません。
そのうえで、まずは少人数の募集から始めてみます。
実際に受験してもらうと、試験の内容や運営ルールの改善点が見えてきます。
小さく試しながら整えていくことで、資格の完成度を高めていけるでしょう。
なお、受験の申し込みや受験料の支払いには、この後の章で紹介するネットショップの仕組みが役立ちます。
資格ビジネスはどうやって収益化する?料金設計の考え方

資格を作っても、収益につながる仕組みがなければビジネスとして続けられません。
資格ビジネスにはいくつかの収入源があり、それらを組み合わせることが安定した運営につながります。
ここでは、収益の柱となる要素と、料金を決める際の考え方を見ていきましょう。
受験料・講座料・教材費を組み合わせる
資格ビジネスの収入源は、受験料だけではありません。
主に以下の3つを組み合わせることで、収益の柱を増やせます。
- ・受験料:試験を受ける際に支払ってもらう料金
- ・講座料:資格取得に向けた講座やレッスンの受講料
- ・教材費:テキストや動画教材などの販売収入
受験料だけを設定している場合、受験者一人から得られるのは受験料のみです。
そこで教材や講座もあわせて用意し、セットとして販売すれば、受験者一人あたりの単価を高められるでしょう。
さらに、合格者への認定証の発行料や、ステップ5で紹介した更新制による更新料を加えれば、収入源はより多角的になります。
複数の収入源を組み合わせて、安定した運営を目指しましょう。
価格は運営コストと提供価値から決める
受験料や講座料をいくらに設定するかは、資格ビジネスの収益を左右する大切な要素です。
安すぎると運営が続けられず、高すぎると受験者が集まりにくくなるため、根拠のある価格を設定しましょう。
価格を決めるときは、まず運営にかかるコストを把握します。
試験システムの利用料や会場費、教材の制作費、認定証の発行費用などを整理し、それらを賄える金額が最低ラインになります。
そのうえで、受験者が受け取る提供価値も考慮します。
資格を取ることで活動の幅が広がったり、信頼性の向上につながったりする資格であれば、その価値に見合った価格を設定できるでしょう。
同じ分野の既存資格の相場も参考にしながら、バランスの取れた価格を決めていきましょう。
受験料や講座・教材をネットで販売する方法

料金設計ができたら、受験料や講座、教材を実際に販売する仕組みを整えましょう。
ネットショップを使えば、受験者は好きなタイミングで申し込みや支払いができ、運営側も申込管理や決済の手間を減らせます。
ここでは、ネットショップでの販売方法を整理していきましょう。
販売する商品と提供方法を決める
まずは、何を販売し、どのように受験者へ届けるかを決めましょう。 資格ビジネスでは、たとえば次のような商品を用意することが多いといえます。
- ・オンライン講座
- ・冊子などの紙の教材
- ・受験チケット
- ・認定証
このうちオンライン講座やデータ教材、受験チケットは形のない商品です。
購入後にメールやダウンロードで届けられるため、在庫を持つ必要がなく、発送の手間もかかりません。
一方、紙の教材や認定証のように形のある商品は、在庫の管理や梱包材の準備、発送の作業が必要です。
同じ資格ビジネスでも、扱う商品によって運営の手間は変わります。
販売するものを決める段階で、どう届けるかまであわせて考えておくとよいでしょう。
申込ページに記載する内容
受験料や講座、教材をネットで販売する際は、申込ページに記載する内容を整えておきましょう。
記載が不十分だと、受験者との間で「思っていた内容と違う」といったトラブルが起こりやすくなります。
特に、講座や教材のように形のない商品は、購入前に中身を確かめにくいという特徴があります。
そのため、提供する内容や受講できる期間、利用できる範囲、無断複製・転売の禁止といった事項を、申込ページにわかりやすく記載しておくことが大切です。
受験者が納得したうえで申し込めるよう、情報をそろえておきましょう。
なお、ネットショップで販売する場合は、「特定商取引法に基づく表記」により、サイト内のわかりやすい場所に事業者の氏名・住所・電話番号などを表示する必要もあります。
特定商取引法は、通信販売などで消費者トラブルを防ぐためのルールを定めた法律です。 ネット販売もこの通信販売にあたり、法律の対象になります。
特定商取引法に基づく表記を行わないと行政処分や罰則の対象となることがあるため、きちんと準備しておきましょう。
特商法に基づく表記について詳しくは、下記の記事で紹介しています。
カラーミーショップで教材を販売するポイント
資格に関わる商品をネットで販売するなら、無形商材の扱いに向いた機能がそろったサービスを選ぶと運営がスムーズです。
ECサイト構築サービスの「カラーミーショップ」も、その一つといえます。
カラーミーショップにはデジタルコンテンツのダウンロード販売機能があり、PDF教材や動画講座をアップロードしておけば、ユーザーの購入後(入金後)に自動でダウンロードURLが届く仕組みです。
ショップ側が手作業でデータを送る必要がないため、教材の制作や資格の運営に集中できるでしょう。
また、複数のデジタルコンテンツをまとめて購入できるのも特徴です。
たとえば教材を科目ごとに分けて販売する場合でも、受験者は必要なものを一度の会計で購入できます。
さらに、日本語での電話サポートや30日間の無料お試しがあるので、初めてネットショップを開く場合でも、安心して始められるでしょう。
>>> カラーミーショップの無料お試し(30日間)を見てみる
【注意】サービスごとの利用規約を必ず確認する
ネットショップ構築サービスには、それぞれ利用規約があります。
中でも、受験チケットやオンライン講座、デジタル教材のような形のない商品の扱いは、サービスによって条件が異なります。
たとえば、商品の発送を前提としているサービスもあります。
この場合、データだけで完結する教材や講座は販売できないでしょう。
ほかにも、販売できる商品の種類に条件を設けているサービスなどもあります。
販売前に各サービスの規約やヘルプページを確認し、扱いたい商品や形態に合ったサービスを選びましょう。
資格ビジネスを軌道に乗せるコツ

資格を作って販売を始めても、受験者に信頼され、続けて選ばれる資格にするには工夫が必要です。
ここでは、資格ビジネスを軌道に乗せるために意識しておきたいコツを2つ紹介します。
資格の価値と運営者情報を伝える
民間資格は数多くあるため、受験者は「この資格を取る意味があるか」「信頼できる資格か」を重視します。
そこで、資格の価値と運営者の情報をわかりやすく伝えることが大切です。
まず、公式サイトやSNSを通じて、資格で何を学べるのか、取得するとどのように活かせるのかを具体的に発信しましょう。
受験者が取得後の姿をイメージできると、申し込みにつながりやすくなります。
あわせて、資格を運営している個人や団体の情報も公開しておきます。
どのような経歴や実績を持つ人が作った資格なのかがわかると、受験者は安心して申し込めます。
資格の中身と運営者の顔が見えることが、信頼される資格への第一歩といえるでしょう。
受験者の声をもとに制度を改善する
資格は一度作ったら終わりではなく、受験者の声をもとに改善を続けることで、より価値のあるものに育っていきます。
たとえば、受験後のアンケートで試験の難しさや教材のわかりやすさについて意見を集めれば、カリキュラムや合格基準を見直す材料になります。
「教材のこの部分がわかりにくかった」といった声は、次の受験者の学びやすさを高めるヒントになるでしょう。
また、合格者とのつながりを持ち続けることも大切です。
合格者が資格をどう活かしているかを発信してもらえば、資格の実績として新しい受験者へのアピールにもなります。
受験者と一緒に資格を育てていく姿勢が、長く選ばれる資格につながるといえます。
資格ビジネスで知っておきたい注意点

民間資格は自由度が高い一方で、資格名の付け方や広告の表現、受験者との契約などには法律上のルールが関わってきます。
ここでは、資格ビジネスを行ううえで知っておきたい注意点を2つ紹介します。
誤認を招く資格名・広告表現を避ける
資格名や広告では、受験者に誤解を与える表現を避けなければなりません。
実際よりも優れていると誤認させる表示は、景品表示法という法律で禁止されており、罰則の対象になることもあります。
特に注意したいのは、以下のような表現です。
- ・国家資格と紛らわしい資格名を付ける
- ・資格を取れば特定の業務ができるかのように見せる
- ・「必ず収入が上がる」など、効果を確約する
- ・「業界No.1」など、根拠のない最上級の表現を使う
ステップ2でも触れたように、医師や弁護士のような国家資格にしかできない業務を、あたかも行えるかのように宣伝するのは特に問題です。
受験者に資格の内容を正しく伝えることが、結果的に資格への信頼にもつながるでしょう。
解約・返金・個人情報のルールを整える
ネットで受験料や講座、教材を販売する場合、その取引は特定商取引法の規制対象である「通信販売」にあたります。
そのため、解約や返金に関するルールなどをあらかじめ決めてサイト内に明記し、申込時にユーザーが確認できるようにしておくことが大切です。
返金に応じるかどうかや、その条件をはっきり示しておくと、受験者とのトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
また、資格ビジネスでは受験者の氏名や連絡先などの個人情報を扱います。
利用目的を明示し、適切に管理することも運営者の大切な責任です。 プライバシーポリシーを用意し、情報の扱い方を受験者に示しておきましょう。
資格ビジネスでよくある質問

ここでは資格ビジネスを始める際によくある質問をご紹介します。
資格名は商標登録したほうがよいですか?
必ず商標登録しなければならないわけではありませんが、登録しておくと安心です。
商標登録をすると、その資格名を独占的に使う権利が得られ、他の人に同じ名称を使われるのを防げます。
資格が広く知られるようになると、似た名称の資格が作られることもあります。
商標登録をしていれば、そうした名称の使用をやめるよう求められるため、資格の信頼やブランドを守ることにつながるでしょう。
試験を行わずに修了証を発行してもよいですか?
民間資格は自由に設計できるため、試験を行わず講座を修了した人に修了証を発行することも可能です。
実際に、講座の受講だけで取得できる資格や認定も多くあります。
ただし、試験や一定の基準がない資格は、「取得しても実力の証明になりにくい」と受け取られることもあります。
資格の価値や信頼性を高めたいのであれば、簡単な試験や課題を設けて、一定の基準を満たした人に認定する仕組みにするとよいでしょう。
資格の目的に合わせて、どこまで基準を設けるかを考えることが大切です。
まとめ
資格ビジネスは、自分の知識やスキルを資格という形にして、受験料や講座、教材の販売で収益につなげる取り組みです。
民間資格なら行政の許可や届出なしに始められますが、受験者に選ばれる資格に育てるには、目的や対象者を明確にし、信頼される運営を続けることが欠かせません。
また、受験料や教材をネットで販売すれば、受験者は申し込みや支払いをスムーズに行え、運営の手間も減らせます。
無形商材の扱いに向いたサービスを選び、資格ビジネスを始めてみましょう。
ネットショップの開設を考えているなら、デジタルコンテンツの販売機能がそろったカラーミーショップがおすすめです。
30日間の無料体験や電話でのサポートもあるので、初めてネットショップを開設する方でも安心でしょう。
