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第1回:サステナブルって何だろう?事業部長との対談を通して考える「カラーミーショップのSDGs」

SDGs(エスディージーズ)という言葉を耳にすることが増えてきましたが、カラーミーショップでもサステナブル(持続可能な)への意識を強め、取り組んでいくことになりました。
サービスを運営する上での取り組みはもちろんのこと、今後はSDGsに取り組んでいる企業やショップさまについてもシリーズで紹介していきたいと思っています。

ところで、皆さんはSDGsの意味や取り組み内容を正しく説明することができるでしょうか。恥ずかしながら、よむよむカラーミー編集部内でも「サステナブルについての取り組みだよね?」という曖昧な認識しかできていませんでした。

しっかり取り組んでいくためにも、まずは私たちができること、できないこと、またEC事業を通してやれることは何かを知りたい。そんな思いから、シリーズの第1回はEC事業部の寺井部長(愛称はテリーさん)と一緒にSDGsについて考えてみました。

EC事業部 寺井部長

対談をお読みいただく前に、SDGsの概要を改めて確認しましょう。

SDGsとは?17のゴールを紹介

SDGsについて、外務省の説明を要約してみました。

  • SDGsは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」
  • 2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための、国連が決めた国際的な目標
  • 17のゴール、169のターゲットから構成されている
  • 地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことが誓われている
  • 発展途上国だけでなく、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なもので、日本も積極的に取り組んでいる
  • 2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継にあたる
  • 2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている

出典:外務省


引用元:外務省

続けることってむずかしい!小さなことの積み重ねが大事

●インタビュイー:寺井秀明(文中:テリーさん)
 GMOペパボ株式会社EC事業部部長(カラーミーショップを管掌)

●インタビュアー:ペコ
 よむよむカラーミー編集部

今日はSDGsについてお話を伺いたいんですが、テリーさんは筋トレってしてますか?

え??筋トレ?筋トレはしてないなぁ。

全然?まったく?

全然やってない。

これまでも?

うん、これまでも。

そうですか……。

どうして残念そうなの?(笑)

続けることってむずかしいですよねって言いたくて(笑)筋トレってキツくて続かない代表じゃないですか。

そういうことか(笑)

筋トレはともかく、何か継続していることってありますか?

散歩くらい。リモートワークになってから、散歩はとにかくやろうと思って。

たしかに、リモートワークだと運動不足になりますもんね。お散歩の目標はあるんですか?

毎朝起きて1時間以内に1時間散歩することかな。歩数の目標を1日あたり8,000歩にしてるから、起きてすぐに8割稼いでおこうって感じ(笑)今のところはほぼ達成できてると思う。

へぇ、すごいですね!ちなみに雨の日も?

うん、余程ひどくなければね。リモートワークが始まる前は、雨の日も傘さして普通に出勤してたよなと思って。去年の春からだからトータルで1200kmくらい歩いたかな。

1,200km!?お休みの日もですか?

そう、土日も歩いてる。休みの日は慌てる必要がないから、夕方に散歩することもあるけど。

すごいなぁ。継続できてるのにはコツがあるんですか?今日は無理だって、なっちゃいそうで。

習慣化することだよね。起きたら無理やりにでも外に出る。歩き始めれば、戻ってお布団に入ろうとは思わないから(笑)最初は行きたくない日もあったけど、習慣になったから今は平気。

以前は毎朝オフィスに行くのが習慣でしたもんね。

そうそう。

私は去年の秋冬から体重が増えて、すぐに戻るかなって思ったら基礎代謝が落ちたから全然減らないんですよ。縄跳びを買ったけど、重力を感じちゃって。

無理すると、足を挫(くじ)いちゃうから気をつけてね。縄跳び、なかなか続かない?

まったく。

習慣化するって大事だけど、どんなことでも毎日やるってなると結構むずかしいよね。小さなことでもこつこつと継続していくことが、身体作りでもSDGsでも大事なのかもしれない。

SDGsでカラーミーショップができること

テリーさんはSDGsと聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

まず、企業として責任を果たすっていうことだよね。と言うのも、僕が最初にその言葉を意識したのが、ペパボのマネージメント層が集まって行うワークショップだったから。
会社全体で取り組みましょうという話があって始めたから、その時の認識が今でも強いかな。

なるほど。SDGsの17のゴールにはジェンダーの平等っていうのがありますが、ペパボパートナーの男女比ってどのくらいですかね?

男女比は半々くらい(※)じゃないかな。ジェンダーについて意識していたわけじゃないけど自然とそうなってる感じ。
事業のほとんどがインターネットを介したサービスだから、体力的な部分で差が出ることもないし、不平等が起こりにくい業種なのかもしれないね。
※2020年12月末時点の男女比は、男性=54%、女性=46%

たしかに、そうですね。次にサービスの話ですが、カラーミーショップでSDGsの目標に関われる部分ってどんなことがあると思いますか?

パッと思いつくのは、8番の「働きがいも 経済成長も」の部分かな。中小企業の雇用をサポートする点はフィットするなと思っています。

12番の「つくる責任 つかう責任」の部分も関われそうですよね。カラーミーショップは地方、地産の一助になるなと思って。

実際に地方で作られたもののリサイクル、使い捨てでなく、包丁の研ぎ直しサービスだとか、そういうものをネットショップ上のサービスとしてるケースがすでにあるよね。光浦醸造さんのストローもそうだし。

光浦醸造さんのストロー、いい商品ですよね。メッセージ性のあるプロダクトを作りたい方も、フリープランが出来たことでコスト面の不安がなくなって、発信しやすくなったんじゃないかなと思います。

そうだよね。そのプロダクトが受け入れられて、8番の経済成長に関わってくることもあるから。そういった取り組みのサポートができればいいなと思う。

カラーミーショップは実際にプロダクトを作る側ではないので、ショップの皆さんと一緒に考えていくことがSDGsの取り組みに繋がっていきそうです。

それは本当にそうだね。カラーミーショップのユーザーさまは事業者であることが多いから、事業者同士という点ではペパボと対等な関係。だから、ペパボはSDGsにこういう取り組みをしていくけど、皆さまはどう考えられますかっていうところを一緒に考えていけたら素敵だなと思います。

「誰一人取り残さない」ために重要なバランス感覚

12番の「つかう責任」について個人的な話をすると、私は廃棄物の量について考えるようになりました。リモートワークが始まったばかりの頃、ランチは出社時のようにコンビニのお弁当を買っていたんですけど、ゴミの量がすごいことに気づいてしまって。
だったらお夕飯を多めに作って、余った分を次の日のランチにした方がいいなと思ったんです。それで、ゴミの量とか食事量っていうのは意識するようになりました。

なるほどなぁ。僕は正直に言うと、個人としてSDGsという取り組みを意識したことはなかったんだよね。

テリーさんはエコバック派ですか?

うーん、それがビニールの袋って日常ですごく使うじゃないですか。だから半々っていうのがこれも正直なところです。バランスが大事だと思ってる。

私も全部エコバックにしたら家からビニール袋がなくなってしまって、いざという時こまるんですよね。それにエコバックを忘れて結局出先でエコバッグを買ってしまって、エコバッグが10個くらい家にあり……これってエコなのか分からなくなってます(笑)バランス大事ですよね。

海に捨てるとかはもちろん違うけど、素材も進化して環境に配慮されたものもあるしね。あとは、素材で言うと水筒を持ち歩いてるから、ペットボトルはあまり買わなくて。

意識してないのに、なんで水筒だったんですか?

うん、持たされた。奥さんが「持ってって」みたいな(笑)

(笑)そういう身近なひとからの提案とか気付きも案外大切ですよね。

そうだね。

最近では本や雑誌もデータで手に入るようになりましたけど、ゴミの削減や省スペース化に貢献する一方で、やっぱり紙の質感が好きっていうのもあったり。本棚に好きな本が並んでるだけでテンションが上がるひともいますよね。そういうのもバランスかなって思います。

たしかにそう。紙にも文化的な背景があったり、それ自体が工芸品だったり、その良さを活かしたプロダクトがあるから、何でもデータにしてしまうのは違うよね。極端な取り組みはしわ寄せを受けるところも出てくるから、みんなにとってのバランスっていうのが必要になるんじゃないかな。

私たちはネットショップの運営をサポートしているので、実店舗に興味がないと思われてしまうかもしれないけど、実際は旅先でお店がなかったら寂しいし、カラーミーショップのユーザーさまの実店舗を見ると入りますよね。
実店舗がなくなってネットショップだけになったら、観光地にとっては苦しい状況になってしまうわけで、地方のユーザーさまとも縁の深い私たちにとってはどっちも頑張ってほしい、という気持ちです。

そうだよね。最近あった別の取材で「実店舗もどんどんECにシフトしていくと思いますか?」って聞かれたんだけど、その時も、継続性を考えるとECも実店舗もメリット・デメリットを考慮しながら両方やるのがいいと思いますって答えたんだよね。
事業内容がECだから「なんでもかんでもECでやればいい」方針と思われがちだけど、決してそんなことはなくて、バランスが大事だと僕も思ってます。

いつもECだけじゃなくて、日本のお商売をなめらかにするっておっしゃってますもんね。

オンラインもオフラインもだし、スタートアップのひともベテランのひとも、都市部も地方も、っていう考え方は大事にしています。

さいごに、SDGsを通じて2030年、カラーミーショップは社会とどんな関係のサービスになっていればいいなとお考えですか?

SDGsについてひとつ思うのは、あの17個のゴールを見ながらサービスについて考えると、ここもあそこもとなってしまうこと。でも、それが負担になって継続できないのは意味がないし、169のターゲットまで見ていくと、最初に思ってたのと違うのかなっていう項目もあって。
だから2030年も、本質の「持続可能な社会を実現する」っていうところからはブレずに、お商売をする方の経済成長と事業を、継続的に支援するサービスでありたいなと思っています。