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どうせなら東京のお店にも負けないものを。鹿児島・バウムクーヘン専門店「アンデンケン」の目標

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“”たちがいます。このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーやお店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
今回ご紹介するショップ
鹿児島市内に3店舗を構える、バウムクーヘンと焼き菓子の専門店。地元の人々の手土産としてはもちろん、鹿児島を訪れた観光客からも人気のお店です。今回はネットショップ運営の利点や課題、今後の目標などについてお話を伺います。

店長の小濱 直也さんにお話を伺います

コロナ禍に県内外から注文が殺到

アンデンケンさんではいつからネットショップを運営していますか。

始めたのは今から約10年ほど前ですね。最初に使っていたのも実はカラーミーショップなんですよ。その後、少しの間だけ他のネットショップ作成サービスに浮気をして(笑)2年前にまたカラーミーに戻ってきました。

そうなんですね。ちなみにカラーミーショップに戻ってきた理由って…?

主に費用的な問題ですね。当時使っていたサービスも機能面は充実していましたが、1つ機能を追加するとかなりの費用が上乗せされていくので…。カラーミーは月額で使える機能が充実しているうえ、定期的にバージョンアップされていくじゃないですか。その使いやすさがよかったなと。

思い出していただけたってことですかね。

そうですね。離れてみて良さがわかったかな。
サービスを乗り換えたとき、担当者の方からいろいろアドバイスを受けたんです。「食品のショップなんだから背景は白系にしたらどうか」とかね。その内容がうちのやりたいこととあまり合わなかったりもして…今は自由にやれているので、戻ってきてよかったなと思ってます。

なるほど、ありがとうございます。アンデンケンさんがショップでこだわったポイントについて教えてください。

少しでもおしゃれに見せたいという希望はありました。モールのお店のように「なんとかランキング1位」とか、ああいうふうには見せたくなくて、アンデンケンというお店自体のファンを作れるようなデザインにしていきたいねと。

そうだったんですね。実際、アンデンケンさんの実店舗のムードと合っていて素敵です。
ネットショップを長年続けてこられた中で、やっててよかったと思う点があれば教えてください。

鹿児島に観光で来てお店で商品を買って帰られたお客さまが、後日注文してくださったり、おいしかったですとメッセージを送ってくださったり…そういった交流が嬉しいですね。

地元に根づいたお商売であっても、全国のいろんな地域の方にお店の味を楽しんでもらえるのはネットショップならではの利点ですよね。
注文の割合としては県内外どちらが多いですか?

8割くらいは県内の方ですね。あとの2割は九州、関西、関東の順に多いです。
鹿児島は日本列島の南側ですから、どうしても送料がかかってしまう。もっと気軽にご購入いただきたいので、そのあたりどうにかできないかなとは日頃から考えていますね。

つい最近、送料を値下げされてましたよね。

そうなんですよ。よく見てますね(笑)
うちは系列のパン屋もカラーミーでネットショップをやっていて、毎月まとまった件数の冷凍パンを発送できているので、それをもとに配送会社さんと価格交渉をしました。

送料はすべてのショップオーナーさんを悩ませる問題といっても過言ではありません。今後もより広く、多くの方に届けられるといいですね。

うん。できれば全国一律送料とか、いっそ送料無料とかにできたらいいのになと思うんですけどね。

昨今のコロナ禍では、実店舗のほうも影響を受けましたか?

そうですね。
うちは商業施設にも1店舗入ってるのですが、そこが大打撃で。緊急事態宣言を受けて商業施設そのものが休業したので、売上が3割くらい減りました。他の2店舗は路面店なのですが、鹿児島の市街地から少し離れていることもあり、比較的ダメージは少なかったです。

ネットショップではおやつのセットを出していたり、送料無料のラインを下げたりされていましたね。売上の推移はいかがでしたか?

その時期はやっぱりよく売れましたよ。ほとんど瞬殺みたいな感じでした。
関東・関西のお客さまも非常に多かったので、送料がかからなければ全国いろんな地域の方にもっと使っていただけるんだなって実感しました。

ただ、普段と比べても圧倒的な受注量だったので、受注処理はさすがに一苦労でしたね。納品書を出したり送り状を出したりメールの返信をしたり…。ネットショップ運営に不自由を感じたことはないですが、今回のコロナ禍はいちばん大変だったかもしれません。
 

「地元」に縛られず、自分たちの作りたいものを

小濱さんが思う自社のネットショップの課題について教えてください。

正直ね、まだネットショップに力を入れきれてないなと思うんですよ。
さっきは素敵だなんて言っていただきましたけど、うちのスタッフからは「見づらい」なんて声も出てるし、ショップの構成とかレイアウトを今後もっと見直さなきゃいけないなと思っているところです。お目当ての商品がパッと出てくるようにできればと。

あとはチラシなどで広告を出すとなったときも、ネットショップとうまく連携させるところまでは手が回っていないので、それも今後の課題かな。

お店としての目標や、チャレンジしたいことはありますか?

今は商品のレパートリーがまだあまり増やせていないなと。
これからは、できれば1カ月ごとに限定フレーバーのバウムクーヘンを出していきたいんですよね。旬の食材とか自分たちの好きな素材を使って、その時期だけの特別なラッピングでご提供できたらなって考えてます。


鹿児島ならではの食材を意識したりは?

僕は「鹿児島であること」をあまり強く意識はしてないんですよね。
もちろん地元の食材はおいしいものばかりですけど…それでも、どうせだったら東京のお店にも負けないくらいのクオリティで、最高のスイーツを発信していくことが目標です。

アンデンケンさんのお菓子が日本中に広まっていくのを楽しみにしています。今日はありがとうございました!