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のどかな町で生まれた大ヒット商品に学ぶ! 地方企業がネットショップで成功する秘訣とは?

静岡県で次々とヒット商品を生み出している販売促進研究所さん。前半では、静岡の新名物として破竹の勢いでお土産物売り場を占領している「バリ勝男クン」について、静岡県出身のスタッフがお話を聞いてきました。インタビュー後編の本記事では、温暖でのんびりとした静岡県の中でも特にのどかな2つの町、由比町の「由比缶詰所」さんと島田市の「まるとう農園」さん、2つのオンラインショップに関するお話を伺います。

自分たちがおいしいと思うものを売りたい! 下請け工場から産まれた大ヒット商品

ウェブ担当の大河内佑生さん(手前)と、マーケティング担当の溝口佳菜子さん(奥)。

由比缶詰所さんの「特撰まぐろオリーブ油漬」は、私の静岡県静岡市に住む母親と、同じく静岡県富士市出身の夫の母親の両方から勧められ、これは静岡でヒットしてるんだ!と思ったんです。こちらも御社のクライアントさんですよね。

溝口さん
そうですね。由比缶詰所さんは、創業70年を超える老舗の会社さんなんです。

もともとは、大手メーカーの缶詰をOEMという形で作られていたんですが「社員自身が作ったことに胸を張れる自社商品を販売したい」「自分たちのために一番食べたいと思うものを作ってみよう」という声があがり、オリーブオイルで漬けたツナ缶「特撰まぐろオリーブ油漬」をはじめとした自社ブランドを作られました。

その評判が社員の家族や親戚、関係者の方からだんだんと広がり、メディアに取り上げられるようになって、どんどん売上が上がって今に至ります。

地域ブランドとしては、理想的な広がり方ですね。由比って時間がゆっくり流れていて、とてもいい土地ですよね。

溝口さん
そうですね、のどかで人も温かくて。

オンラインショップ以外でも販売されているんですか。

溝口さん
オンラインショップ以外は、ほぼ直売だけですね。サービスエリアや一部のスーパーに少しだけ卸しているそうですが。

そのほうが消費者としてはレア感があって、私の母親たちのように周りに勧めたくなる気がします。

地方企業がオンラインショップを始める最初の一歩は「お客様の声を聞く」こと

由比缶詰所のオンラインショップは、販売促進研究所さんが立ち上げられたんですか。

大河内さん
もともとオンラインショップはお持ちだったんですが、とても古いシステムだったので、Web全体を再構築するときにカラーミーショップで作りなおしました。

オンラインでの戦略を聞かせてください。

大河内さん
由比缶詰所さんは、購入してくださったお客様に、よいところ、悪いところをお聞きするCS調査を熱心にされていまして、その調査結果とWeb上の動きの分析を合わせて、使いやすくコツコツ改良しています。
こちら側が勝手に使いやすい形を決めるのではなく、実際に聞いたお客様の声を大切にして、バナーひとつとっても、お客様の気持ちになって追加するようにしています!

もともと大企業の下請けをされていた会社さんが、お客様の意見をもとに動くのは大変じゃないかと思ってしまうんですが。

大河内さん
そこが由比缶詰さんのすごいところなんです。お客様の意見を大切にするということが全くぶれないんです。

溝口さん
普通、企業対企業のBtoBで商売されてきた会社さんは、お客様の意見をもとに商品を作るという考えをお持ちではないことが多いんですが、由比缶詰さんは最初から違いましたね。
大河内さん
BtoBで長く商売をされてきた会社さんが、一般消費者にオンラインショップを使って商品を販売するとき、だいたい顧客対応で壁にぶつかってしまうんです。お問い合わせへの返信ですとか、お客様ひとりひとりに対応するという心構えが、対企業で運営されてきた会社さんだと育まれていないので、まずはそこから考えを変えてもらわないといけないんです。

意識を変えるのは大変そうですね。

大河内さん
そうなんです。オンラインショップは単に販売経路を増やすためのものではなくて、BtoBからBtoCへ業態を変えるということなので、いろんなことを根本的に考えなおさないといけないんです。

それが由比缶詰さんは最初からできていたと。

大河内さん
そうなんです。社長さんのお人柄かもしれませんが、オンラインショップ専用のお問い合わせ担当もつけられていますし、何か不備があれば代わりの商品をすぐ発送したりと、とにかく接客が丁寧にできています。

 

「商品」ではなく「町」をプロモーションするWeb戦略

では由比缶詰所さんの場合は、心置きなくサイト制作に力を入れることができるんですね。

溝口さん
そうですね。商品やストーリーの魅力で、たくさんのメディアさんに取り上げられてるので、宣伝は全くしなくても集客ができていてるので、ネットショップは、とにかく「買いやすくする」ということが命題です。

商品開発までのストーリーも、会社さんも魅力的ですもんね。取り上げられるのがよくわかります。

溝口さん
そういった「地元に愛される」ということが大きな魅力なので、Web戦略のコンセプトとしては、商品というよりは「由比を売る」くらいに考えていて。

公式ホームページには、由比の風景や地元の方たちの写真がたくさん使われていますよね。

大河内さん
そうですね。由比のよさを出して、由比を好きになってもらって、その上で商品はオンラインショップで購入してもらえるような構成にしました。

溝口さん
ただ、「由比缶詰 購入」などで検索されてしまうと、公式ホームページを通ることなく、ネットショップに直接来られてしまい、世界観がわからないまま離脱されてしまうことも多くて。
大河内さん
そこで、あえて、ネットショップから流入してきた人も公式ホームページに誘導するようにしました。
せっかく購入ページに来てくれた人を公式ホームページに流すのには勇気がいりましたが、由比缶詰所さんの場合はそのほうがいいだろうと判断したんです。

その判断を許してもらえるのはすごいですね。

溝口さん
その時点でもう6~7年のお付き合いがありましたし、Webのリニューアルは今回が初めてではなくて、本当にコツコツ繰り返していたので。
大河内さん
大きいリニューアルだけでも今回で3回目ですね。

7年で大きなリニューアルを3回というのはなかなかのペースですね。それだけオンラインショップに力を入れているということですね。

Instagramと顧客データ分析で、緑茶販売のターゲットを広げる

まるとう農園」さんも地元色が強いですね。

大河内さん
まるとう農園さんは、昔はメールフォームでネット通販を行っていたんですが、2015年にネットショップを立ち上げたんです。

Instagramがとても良いですよね。茶畑の雰囲気が懐かしくていつも見ています。これも、まるとう農園さんが社内で運営されてるんですか。

大河内さん
はい。春のお茶畑は圧巻で、地元の人でも感動するような美しい景色が広がります。少しでも若い方に興味をもっていただこうと考えています。
まるとう農園さんは若い社員の方が多いので、運用面も積極的に行ってくださっています。

お茶のオンラインショップはとてもたくさんありますが、大河内さんからみて、まるとう農園さんの魅力はどんなところですか。

大河内さん
Instagramの運用もそうですが社員さんが積極的で、でも非常に穏やかな雰囲気で、お客様のフォローもとてもきちんとされているところですね。
例えば、ネットショップで購入した方に対してお手紙を出したり、四半期に一度のペースで新聞を送られていたり。

先ほどおっしゃっていた、BtoCの顧客対応がきちんとできる店舗さんですね。お手紙や新聞の効果はいかがですか。

大河内さん
あります! お客様がきちんと戻ってきてくれるんですよ。売上が1年で120%くらい上がりました。

すごい! 効果が出ていますね。

大河内さん
あとは分析も頑張っています。まるとう農園さんはネットショップのほかに、FAXでも注文を受け付けているので、そのデータとネットショップのデータをすべて突き合わせて、この方は新規のお客様だからこうしようとか、こういう注文の傾向がある方だからこれをおすすめしようとか、そういった対応も行っています。
ただ、やっぱりお茶は難しい時代になってきました。

ちょっとわかります。私も静岡を出てから、お茶を飲む機会が減ってしまいました。

大河内さん
サービスエリアや駅前でテントをはって売ったりする直売は、静岡以外でもとても売れるんです。「次いつ来るの?」って電話がきたり、固定客も増えてきていて。
それでも、オンラインショップはなかなか難しい。

年代ですかね。

大河内さん
そうですね。若者がお茶を飲まなくなったというのがひとつの要因ですね。そういう意味でも、先ほどのInstagramを頑張って、20~40代のお客様に少しでも興味を持っていただければと思っています。

Instagramは突破口になりそうですが、静岡茶の業界全体が頑張らないといけないのかもしれないですね。静岡出身者としてはとても応援したい気持ちです。

大河内さん
頑張っていきたいですね。

自分の故郷にこんなに心強い会社さんがいらっしゃることを大変うれしく思いました。これからも、静岡の企業をどんどん盛り上げていってくださいね。今日はありがとうございました!


 

【インタビュー前編】静岡で異例の大ヒット!「バリ勝男クン」の商品誕生秘話とWeb戦略

前編では、静岡みやげでいま大人気の商品「バリ勝男クン」について語っていただきました。こちらもぜひお読みください。


インタビューを読む

※ このインタビューは、2016年にカラーミーショップで公開したインタビューを再編集したものです。