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モールとオンラインショップ、併用のメリットは? ハンドメイド雑貨ブランド『トリコラキィ』の商いのヒント

いつも画面越しに見ているオンラインショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“”たちがいます。このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーやお店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
暮らしのアクセントになるような雑貨を販売している『tckyi(トリコラキィ)』。ハンドメイドマーケット「minne」や催事イベントなどに出店しながら、カラーミーショップを使ってオンラインショップも運営されています。なぜ、わざわざオンラインショップも開店されたのか。経営・商品開発にまつわるお話を運営会社『kyi(キィ)』の3人に伺いました。

3姉妹の会社経営ルール

『kyi(キィ)』のオフィス兼アトリエでお話を伺います。

それにしても…3人とも、そっくりですね。

京子さん
京子さん

一卵性の3つ子なんです。

左から、長尾 育子さん・京子さん・佳子(よしこ)さん

なんと! 3姉妹でハンドメイド雑貨を販売するようになった経緯を教えてください。

佳子さん
佳子さん

大学生のころ、3人でアパレルブランドを起ち上げたことがあったんですが、そのときはどうやって売ったらいいか右も左もわからず、結局上手くいかなくて。

佳子さん
佳子さん

なので「それぞれ別の仕事でスキルアップしたら、いつかまた一緒にやりましょう」って一度解散したんです。大学卒業後は、それぞれ企業でデザイナーやパタンナーとしてキャリアを重ねて。それで2013年11月のデザインフェスタを機に、わたしが2人に声をかけて、ハンドメイド雑貨のブランドとして活動を始めました。

初めてデザインフェスタに出たときは何を販売したんですか?

育子さん
育子さん

あそこに飾っているような、布製のオーナメントですね。

佳子さん
佳子さん

最初はてるてる坊主を販売しようとしたんだけど、制作が追いつかなかったんだよね……。

てるてる坊主…! イベント出店は、今も継続してされているんですか?

佳子さん
佳子さん

半年に1回くらい出店しているんですけど、最初のころは、少しでも信頼度や知名度が上がるならと思って、銀座三越、新宿マルイ、渋谷ヒカリエなど有名店への出店を重ねました。

現在は、会社として活動されていますね。

佳子さん
佳子さん

はい。安定した品質のサービスを永続的に行うために2016年に「株式会社kyi(キィ)」として法人化しました。わたしが取締役で、京子が代表取締役。

京子さん
京子さん

法人化した日は4月4日なんですけど、わたしたちの誕生日でもあるんです。

『トリコラキィ』での3人の制作分担を教えてください。

佳子さん
佳子さん

わたしがイラストを描いて…

京子さん
京子さん

わたしが刺繍担当で…

育子さん
育子さん

わたしは縫製などをしています。

みなさん、もともとハンドメイドが好きだったんですか?

佳子さん
佳子さん

そうですね。母がずっと手芸や絵画や書道をしていたので、その影響が大きいかもしれません。

経営まわりは、どんなふうに分担をされていますか?

佳子さん
佳子さん

オンラインショップの運営や写真撮影は、わたしが。

京子さん
京子さん

わたしはお金まわりの管理を。

育子さん
育子さん

SNSの更新はわたしが担当しています。

SNSというと、Instagramの写真投稿とかですか?

育子さん
育子さん

そうですそうです。わたしたちの場合、Instagramを始めるのは遅いほうだったんですけど、あのときは佳子とケンカしちゃって……。

Instagramの更新は育子さんが担当

ケンカですか?

佳子さん
佳子さん

「そろそろわたしたちもInstagramを始めようか」と話をしたあと、育子が変な写真を勝手に投稿したんですよ。それでちょっと怒ったら「もうやらない!」って言い始めて。

育子さん
育子さん

いやいやいや。SNSでファンを増やすには、まず数を投稿しなくちゃいけないと思ったんです。もちろんクオリティも大事なんですけど、わたしたちが活動していることをアピールしないと認知は上がらないし……。

佳子さん
佳子さん

いや〜、わたしとしては、他のハンドメイド作家さんたちとの差をだすことが一番大事と思っていて、プロとしてやっているのだから写真1つでも手を抜きたくないんですよ。だから変な写真をあげたくなかったのに……。

育子さん
育子さん

そもそも、変な写真はあげてないでしょ?(笑)

佳子さん
佳子さん

いや、せっかくキレイに撮影した写真を、Instagramのフィルタか何かで、適当に加工してたじゃない〜!(怒)

今みたいに2人がケンカになったときは京子さんが止めるんですか?

京子さん
京子さん

いえ、だれも仲裁には入りません。(笑)

(笑)ケンカは多いですか?

佳子さん
佳子さん

多いです! 最近はだいぶ減りましたけど。

京子さん
京子さん

そういえば、1回だけ「もうやめよう!」ってなったことがあったよね。

佳子さん
佳子さん

そうそう。仕事場でタッパーを片づけないで帰っちゃったり「なんでわたしばかり片付けを…」みたいな小さなストレスの積み重ねでね。(笑)

姉妹で長くビジネスを続けるコツはありますか?

京子さん
京子さん

姉妹だからゆるい働き方もできるじゃないですか。なのでルーズにならないよう、あえて勤務時間を決めたり、最低限の時間管理をしています。

佳子さん
佳子さん

あとは話し合いをたくさんするかもしれません。忙しいときほど話し合う時間が長くなったりするんですけど、そこで商品の企画が生まれることもあるね。ケンカになることもあるけど。(笑)

なるほど。時間管理とコミュニケーションを大切にする。あたりまえだけど、姉妹だから甘えがちなところをきっちりルール化しているんですね。

モールとオンラインショップの使い分け

3人はどんな商品をつくっているんですか。

佳子さん
佳子さん

自分の持っている雑貨を見て「え!なにそれかわいい!」と声をかけられると、すごくうれしいじゃないですか。そういうふうに言われるようなもの…持っていてちょっぴり誇らしくなるようなものを目指して、雑貨をつくっています。

育子さん
育子さん

オーナメントのようなインテリア雑貨にはじまって、ファッション、キッズ、キッチン雑貨なんかをつくっていますね。

布製品を中心に、幅広いアイテムラインナップ

2014年5月には「minne」に出店していますが。

佳子さん
佳子さん

そうそう。出店してわりと早くにiPhoneケースを取り上げてもらって、そこから商品が売れるようになったんです。

現在も「minne」で商品を販売中

京子さん
京子さん

そのあと2016年にオンラインショップも立ち上げてね。

なぜ「minne」で売れているのに「カラーミー」でオンラインショップを始めたんですか?

佳子さん
佳子さん

ハンドメイドの世界って、ビジネスじゃなくて、いろんな想いで販売されている方がいるじゃないですか。それこそたくさん時間をかけてつくったものを「500円でいいから売れたらうれしい」って人もいる。

佳子さん
佳子さん

商品販売よりも作品展示に目的がある人たちと価格競争するのは、生計を立てていく道を選んだわたしたちには厳しいものがあったんです。だから、自分たちのビジネスとして、ハンドメイド雑貨の販売を成り立たせるための場所をつくるために、オンラインショップを始めました

育子さん
育子さん

実際、オンラインショップに来てくれる人は、イベントでわたしたちのことを知ってくれた人もいて、「minne」で購入してくれるハンドメイド好きの属性とはちょっと違う人もいます。

京子さん
京子さん

そうそう。お客さんも、モールにたくさん商品が並んでいると、どうしても「安いのがあたりまえ」という感覚で、ものを選んでしまうと思うんです。ですから、そういった価格の先入観を持っていない人へアプローチするためにも、オンラインショップの必要を感じたんです。

佳子さん
佳子さん

今は、最初に「minne」に商品を出して、反応を見ています。ハンドメイド雑貨を探している人が多く集まっているので、そこでの売れ行きや感想をふまえて、イベントやオンラインショップに並べる商品を考えたり、新しい商品企画に反映させる。

モールで反応を分析し、オンラインショップでブランドを育てる。

佳子さん
佳子さん

ブランドの世界観みたいなものは、オンラインショップで構築して、そこでファンを増やしていく。そういう役割分担をしていますね。

時間をかけず手をぬかない、こだわりのギフト

『トリコラキィ』で今一番売れてる商品は、どれですか?

育子さん
育子さん

京子さん
京子さん

そうですね。最初は、イベントに出たとき、お客さんが手に取りやすいものが必要だなと思ってつくったんです。少しつくるのに手間がかかるんですけど、アルファベットみたいなモチーフって、身近で手に取りやすいじゃないですか。

佳子さん
佳子さん

これがすごく売れたので、試しにポーチをつくったら、また売れて。そこからお客さんから「アルファベットのポスターがほしい」と声をもらったりしたので意見をとりいれながら、さまざまな商品へ展開していった感じですね。

最近、反響の大きかった商品は?

佳子さん
佳子さん

このサシェは、ロングセラーだよね。やっぱり猫は人気。あとは傾向として、機能よりもビジュアルで直感的に「かわいい!」と思うものが売れている感じがします。

育子さん
育子さん

そうそう。みなさん、見た目のかわいさからギフトに選んでくださるみたいで、ほとんどのお客さんが購入時にラッピングを選択するんです。

ギフトの需要が高いんですね。ラッピングで何か工夫されていることはありますか?

佳子さん
佳子さん

気をつけているのは「このお店で買ったら、絶対このラッピングでくるからまちがいない」と思わせること。いかに安定して期待通りのラッピングをお届けできるかを考えています。実際、わたしたちのお店はギフトで利用いただいて満足されて、リピートされる方がもとても多いです。

オンラインショップでは用途にあわせた4種類のラッピングを用意。

育子さん
育子さん

とはいえ、1点1点ラッピングするのは時間もかかるので、こういう紙の簡易版の包装も用意しはじめました。パチンと止めたらリボンをかけるだけ。大中小とサイズ展開もつくって。時間をかけない、だけど手をぬかない工夫をしています。

紙袋にイラストをプリントした新パッケージ。

「売れる」というやりがい

ものづくりと販促活動、両方を担うのって大変ですよね。

佳子さん
佳子さん

そうですね。生活するには、つくりたいものと必要とされるもの、両方をつくらなくちゃいけない。わたしたちのモチベーションと世間の需要のバランスをとるのは、むずかしいです。

京子さん
京子さん

でもやっぱり、商売って楽しいんですよね。

佳子さん
佳子さん

たしかにつくることも楽しいんだけど、つくったものがあたったときの「やっぱりこれ売れたか〜」っていう手応えは、すごくうれしい。売れるってことは、センスに共感してくれた結果。選ばれた実感がわきます。

今後やってみたいことはありますか?

佳子さん
佳子さん

『トリコラキィ』としては、アクセサリーを充実させていきたいです。

なぜアクセサリーを。

佳子さん
佳子さん

アクセサリーはやっぱり需要が高いんですよね。しかも、目にとまりやすい頭の上のほうに身につけるものから売れていくらしいんですよ。ヘアアクセサリー、イヤリング、ネックレス、リング…みたいに。おもしろいですよね。なので、上からちょっとずつつくってみたいです。(笑)

なるほど。おふたりはどうですか?

京子さん
京子さん

わたしは、商売とはちょっと違うんですけど、もうちょっと作家的な活動に挑戦したいです。最近は、仕事でしか手芸をしていないので、大作をつくって展示してみたいなと思います。

育子さん
育子さん

わたしもずっと商品を縫っているから、同じかな〜。

佳子さん
佳子さん

1人ではしたことあったけど…確かに。いつか3人で展示会してみたいね!

オンラインショップの今後の展開はもちろん、作家としての3人の活動が楽しみです。今日は、ありがとうございました!

今回ご紹介したショップ
tckyi(トリコラキィ)
3つ子姉妹による雑貨メーカー『kyi(キィ)』の運営するオンラインショップ。
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