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「300年の歴史ある酒蔵」のイメージがひっくり返る! 甲子正宗の製造現場を見学しました

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“”たちがいます。このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーやお店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
今回ご紹介するショップ
千葉県印旛郡で300年以上の歴史をもつ蔵元・飯沼本家さん。千葉県を代表する清酒「甲子正宗(きのえねまさむね)」が人気の蔵元です。今回は酒造工場を見学しました。

酒蔵見学の前にまずは腹ごしらえ

東京から電車に揺られること90分。
JR総武本線「南酒々井駅」から歩いて10分ほどで飯沼本家さんに到着しました。

まずは敷地内にある直営店「酒々井まがり家」へ

直営店の一角はレストランとなっています。

利き酒セットのほか、うどんやカレー、スイーツなど、メニューも豊富。編集部のふたりも、それぞれうどんとカレーを注文しました。

酒蔵のまかないカレー
上にかかっている白いものは酒粕のピューレ!

ほんのりと酒の香りがする薬味味噌酒粕うどん

こちらのカレーとうどんをはじめ、レストランでいただけるメニューに使われている商品は併設された売店で購入もできます。

日本酒はもちろん、オリジナルスイーツなども!

腹ごしらえが済んだところで、15代目当主の奥さまであり取締役でもある飯沼幹子さんに蔵内を案内してもらいました。

( お恥ずかしいとのことで幹子さんのお顔はイラストでお送りします )

terry
この建物、とても趣がありますね。
飯沼さん
元禄に建てられた「旧清野邸」といいまして。もともと新潟県にあったんですけど、ダム建設で沈んでしまうということでわたしたちが引き取って平成5年に移築したんです。
tyore
移築!
terry
2階も活用されているんですか?
飯沼さん
ギャラリーとして使っています。

こちらが2階のギャラリースペース

日本酒って昔は冠婚葬祭には欠かせない日常的な存在でしたけど、だんだんと非日常的なものになってきているじゃないですか。なのでアートを楽しみながら杯を傾けるとか、新しい「酒のある時間」を提案していかなくちゃ!ということで、展示にも力を入れているんです。

tyore
日本酒そのものだけでなく、日本酒のある空間や時間までトータルで提案なさってるんですね…!

飯沼さん
酒蔵へ移動する間に、敷地内のほかの建物もご案内します。

製造現場以外にも見どころ満載です

terry
飯沼本家さんは、長い歴史ある蔵元と伺ってますが…
飯沼さん
飯沼家は400年の歴史があってもともとは農業と林業を営んでいました。今の当主が15代目なんですけど、10代目が酒造業を盛り立てて酒造業は300年の歴史があります。
terry
300年というと…江戸時代。スケールが違いますね。
tyore
こ、これは…?

飯沼さん
金比羅神社です。酒業を盛り立てた10代目が隠居後に神社へ奉職して、戻った際につくられたものなんですよ。
terry
敷地内に神社があるとは…!
tyore
向こうに見える大きな建物は倉庫ですか?

飯沼さん
日本酒を保管している冷蔵庫です。建物の奥はバーベキューできるスペースがあって、この敷地のまわりも散歩できるよう遊歩道があります。
tyore
キャンプ場みたい。
terry
ただの酒蔵ではありませんね。
tyore
昔から使われている建物も多いんですか。
飯沼さん
そうですね。ここは出荷作業している建物なんですけど昭和8年から使っています。この応接間も現役です。

出荷場に併設された応接間をちらっと覗かせてもらいました

tyore
レトロな雰囲気ですね…!
飯沼さん
応接間は、昭和8年のころからほとんど変わらず使っています。それから明治初期から使っていた旧酒蔵は、現在は試飲会など催すイベントスペースとして使っています。こちらです。

まるで披露宴会場のようなイベントスペース

今年の12月には、この建物をはじめ旧酒蔵など敷地内の6棟が国の登録文化財になることが決まっています。

terry
す、すごい…!
飯沼さん
日本の酒蔵はみなさん歴史をもたれているので、建物を観光や地域おこしのツールとして活用されていったら、業界全体がもっと活性化するんじゃないかと思います。
terry
たしかに。飯沼本家さんのような場所がもっと増えたら観光も盛んになりそうです。

いよいよ蔵に潜入!

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