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経験0から商品開発!ママも子どもも笑顔になる「キラクニ」のパンツに込められた想い

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“”たちがいます。このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーやお店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
今回ご紹介するショップ
オリジナルの子ども用パンツを展開するネットショップ「quiraku ni(キラクニ)」。店長の川村尚子さんは写真家であり1児の母。WEBサイトはもちろん洋服を作ったことのない川村さんが、いったいどうして麻パンツのお店をスタートしたのでしょうか。ご自宅でお話を伺いました。

全国のママへ届けたいメッセージ

んん。おいしい!

コーヒーすごくおいしいでしょう?

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めちゃくちゃ、おいしいです。

でしょ。うちのダンナさんコーヒー淹れるの上手いんです。
最近すっかり凝っちゃって、ネルドリップで温度まで測ったりして。

えっと、まずはキラクニさんの紹介をかんたんに。

そうだったそうだった。えっと、キラクニの話
うちで売ってるのは、麻100%の子ども用パンツです。

キラクニのオーナー・川村さん。

キラクニのオーナー・川村さん。

麻で作られたパンツ、種類はあるんですか?

カタチは「ちょうちん」と「ストレート」の2タイプ
カラーはそれぞれ4色ずつの全部で8色展開かな。

キラクニで販売してる子ども用パンツ。

キラクニで販売してる子ども用パンツ。

見せてもらえますか。

どうぞ! 子どもが自分で着脱ができるように腰のところをゴムにしてあります。

ほんとだ。

さわってみたら分かるんだけど、おむつが薄っすら透けてもいいくらいの薄さにしてるんです。

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たしかに、てろってろ。しかもやわらかいです。

麻だから軽くてやわらかくて着心地がよくて。
こっちは3年くらい着たやつだけどいい風合いでしょう? 着ていくとさらにくったりしてくるのね。

麻ならではのやわらかさですね。

麻って汚れとか洗濯に強い素材なんですよ! だからお洗濯するママにとって、すごくラクなんです。

おしゃれ着洗いのイメージがあったんですが、そうじゃないんですね。

泥んこ遊びでもキャンプでも「どうぞ遊んでください!」ってかんじ。ちょっとヒドイところだけ手で洗って、あとは洗濯機いれてポンポンって干してもらえればOK。カンタンに落ちます。

くるっと丸めれば、おしぼりサイズになるのもポイント。

くるっと丸めれば、おしぼりサイズになるのもポイント。

子どもが着てラクで、ママもお手入れラクラク。

そうそう「quiraku ni(キラクニ)」って名前も、子どもが着てラク!っていう意味と、ママがもっと気楽に!っていう2つの意味を込めています。

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子育ては年中無休!しあわせもいっぱいあるけど、ストレスも不安もいっぱい。だからママたちみんなに「もっと気楽にね!」っていうメッセージも届けたいんです。

なるほど…すてきなコンセプトです。ちなみに表記は「ki」じゃなくて「qui」なんですか?

quiraku ni」にしたのは、いずれ「食」に活動をつなげていきたいなと思ってて、それで「qui(くい=食い)」にしました。

食の活動。

そう、食育ね。でもいきなり食育って言っても「何してるんですか?」ってなっちゃうから、最初は子ども用パンツを入り口に発信しました。いずれは食にまつわる活動ができたらなって思ってます。

 

きっかけは、東日本大震災だった

食育とキラクニのパンツについて、もうちょっと詳しくうかがってもよいですか。

お店をオープンしたのは去年の7月なんですが、きっかけは3.11なんです。

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東日本大震災…。

うちの息子が1歳ちょっとだったときかな。
あの震災を境に生活を見直したんですね。
とくに食はびっくりすることだらけ。

それまでふつうにコンビニのサンドイッチとか食べてたけど、よく見たら添加物がいっぱい入ってたり。
それを息子には食べさせたくないなって思ったんです。

考え方が変わったんですね、一気に。

そう。でも添加物とかに対して今すぐまわりに「食べちゃダメ!」って叫ぶんじゃなくて、まずはシフトチェンジのきっかけをママたちに提案できたらいいなと思って、それでキラクニを始めたんです。

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今は子ども用パンツを販売していますが、ゆくゆくはキラクニとしてもっと大きな提案をしていくのですね。

そうそう。まずは自分ができる範囲でやろうと思って、
子どもが寝て朝おきるまでの限られた時間でできるネットショップを選びました。

 

まずは、やる。誠意は必ず伝わるから

もともと洋服関係のお仕事をされていたんですか?

実はわたし、子どもが生まれるまでカメラマンをしていて、洋服のことなんて全く知らなかったんですよ。

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もしかして、サイトの写真も全部川村さんが?

そうそう。この子たちみんなモデルじゃないの。
幼稚園とか公園にいたかわいい子たち。(笑)
うちのパンツは男女兼用だから両方履けるっていうイメージにしたくて、中性的な雰囲気の子たちに声をかけたんです。

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カメラマンの川村さんが、なぜ商品として「麻のパンツ」を選んだんですか…!

あるとき友人から息子に麻のパンツをおさがりでもらったんです。それがすごくよくて…!

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それで思い立ったんです、まるでお告げみたいに「この麻のパンツを商品化して売ればいいんだ!」って。

最初の頃は手作りでスタートしたんですか?

そういうのは、しなかったです。
裁縫は苦手だし手作りするのは無理があると思って。
まずおさがりでもらったパンツをばらしてパターンをつくりました。そのあとは製造会社に相談したり整えてもらったりしながら進めました。

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商品開発をするのは、初めてですか?

もちろんそうです!
ネットで検索して電話していったら、いくつかやってくれる会社があったんですよ。

すごい行動力…!

ノッてるときに行動起こしたから、勢いがありました。
朝9時に子供を幼稚園に送り、10時半に打合せ、その間に生地屋さんに行って、14時半にお迎え。

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その日の午前中の集中力はすごかったです。
さらにその日の夜にサイトつくって土日撮影!(笑)

ものすごいスピードじゃないです…!

本当にやりたいことなら誠意は必ず伝わるから、後先考えず始めちゃったほうがいいと思います。意外とあれこれ考えてるうちにモチベーションってヒューンと下がったりしません?

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たしかに…迷ってるうちに止まってしまうことは多いと思います。

やりたかったら、もう躊躇しないでやっちゃう
とりあえずやっちゃう。
わたし、そういうところあるんですよね。良くも悪くも。

今後のキラクニの展開を教えてください。

男の子はけっこう気に入ってパンツを履いてくれてるんだけど、女の子だと幼稚園のとき履いてくれても、土日はスカートがいい!っていうみたい。

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だから今度はギャザースカートも作ってみたいんです。それから柄もの大人用も、いずれはやっていきたいなと思ってます。

あとは最初に言った食育にまつわる活動かな。自分の子どもだけじゃなくて彼の未来の仲間たちも守れるように、からだに入ってしまった悪いものを出すデトックスを提案していきたいです。

ちなみに今、お仕事はおうちで?

そうですそうです。
ちょっとずつ撮影の仕事も再開してるところです。
他にも新しいことを始めようとしていて。

そうなんですか! もしよければ、もうちょっとお話しを聞いてもいいですか。川村さんのキャリアや今後の夢について詳しく伺いたいです。

 

次回は、育児そして仕事を上手に付き合う秘訣と、川村さんがこれから挑戦したいことについてお届けします。

母という仕事に終わりはない!40代で子ども服のお店をゼロから起ちあげたママの育児と仕事の話
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※ quiraku ni さんは2019年にカラーミーショップをご卒業されました。