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【Numbers】デザイナーの仕事は「言い訳」を与えてあげること。『Fish Born Chips』の「100分の1」

特集「Numbers(ナンバーズ)」では、さまざまな業界で活躍する方にインタビューし、ご自身を象徴する「数字」にまつわるお話を伺います。

特集の第2回目に登場していただいたのは、『Fish Born Chips(フィッシュボーンチップス)』のデザイナーよしてるさん・ゆうかさんご夫妻。

見る人の目を釘付けにする独特な色使いや、常識に囚われないシルエット、それらにユーモアが織り交ぜられた『Fish Born Chips』の作品は注目を集め、多くのファンを獲得すると共に、「DC」といった人気コンテンツとのコラボレーションも実現させてきました。
全国展開している帽子専門店「CA4LA」でも販売されており、『Fish Born Chips』の世界は拡がり続けています。

よしてるさんは2021年の春まで美術予備校の講師も勤められ、作家になりたい人を20年以上の長きにわたり応援してきた方でもあります。

そんな『Fish Born Chips』のお二人に、ブランドの成り立ちから独自のスタイルを見つけられるまでのストーリーや、壁にぶつかった時のユニークな乗り越え方を伺いました。

『Fish Born Chips』のアートワーク(Instagramより)

異色のデザイナー『Fish Born Chips』が見つけた「100分の1」がくれる勇気

さっそくですが、今回のテーマでもある「『Fish Born Chips』を表す数字」を教えてください。

ゆうかさん:「100分の1」です。100人いたら1人にウケるという『Fish Born Chips』のブランド性を表した数字です。

よしてるさん:僕たちは大多数にウケるものは全然作れていないんです。イベントに出ると、アクセサリーのブースにはお客さまが途絶えないけど、うちにはまったくいない。その代わり1人来てくれると、その人はずっといてくれるという感じなんですよね。
100人に1人ウケる。その1人がずっと好きでいてくれる。それが『Fish Born Chips』らしさだって、やっているうちに分かってきたよね?

ゆうかさん:そうですね。数としては少ないんですが、重みは大きいというか。とても大切な数字だなと思っています。

今回の取材にあたって、他にも悩まれた数字がいくつかあるそうですね。

よしてるさん:僕は「2」です。もともと映像関係の仕事をやっていて、バラエティ番組や自主映画を撮っていました。それが一番好きなこと。その仕事をしながら空いた時間に始めたのが『Fish Born Chips』で、デザインは2番目に好きなことだったんです。

でも2番目に好きだからこそ、プライドに邪魔されることなく作れています。映像を作っていた時は「作品ひとつで自分を否定されるんじゃないか」とか、「これは全部自分を表してるんだ」という強い意気込みがあったから、いろんなことが苦しくて。

『Fish Born Chips』は2番目に好きなことだからなのか、あまり気負わずに楽な気持ちで作れています。「これが流行ってるよ」と言われたら「いいね、やってみようか」と思えるし、軽いフットワークでいろんなものを作れるのが、うまくやれている理由じゃないかなと。だから、2番目に好きなことの「2」は個人的に意味のある数字です。

ゆうかさん:私は「13」ですね。私たち夫婦の歳の差です。夫婦で作家をされている方はたくさんいらっしゃいますが、歳が近いと見てきた文化などが似てしまい、好みなどの感覚に偏りが出やすいと思うんです。
私たち夫婦には歳の差から生まれた価値観の違いがありますが、それが作品作りやお客さまへのアプローチでは多様性として活きていると感じます。これも『Fish Born Chips』らしさを表す数字のひとつですね。

よしてるさん:最後が「1,000」です。

ゆうかさん:一見大きな数字に見えるんですが、『Fish Born Chips』を始めて1年足らずの頃、炎天下のフリーマーケットに一日中立って売り上げた金額です(笑)。

よしてるさん:一日ずっといて1,000円しか売れませんでした(笑)。交通費にすらならなかったですね。

ゆうかさん:当時は『Fish Born Chips』を始めたばかりでキーホルダーだけを作っていたんですが、そのキーホルダーが1個だけ売れました。フリマだったので、周りのブースの単価は数百円くらい。単価の低いものを売る空間だったんです。そこで2,000円の作品を売っていたので、お客さまに高いと感じられてしまったんだと思います。

「一番安い1,000円のキーホルダーが1個だけしか売れなかった」、その経験は今でも思い出すくらい貴重な経験でした。

よしてるさん:当時はむしろ晴れ晴れした気持ちになって、ずっと笑ってましたね(笑)。その経験があるから、今もいろいろなことがつらくないんです。

この「1,000」にまつわるエピソードで経験したことは「100分の1」につながってきそうですね。

よしてるさん:そうなんです。数は多くなくても、来てくれたお客さまはその後のイベントにも来てくれることに気付いて、立ち止まる人が少なくても平気になりました。

それはいつ頃のお話ですか?

ゆうかさん:『Fish Born Chips』を会社にしたばかりの頃は、まだお客さまを増やしたいと考えていたと思います。そのあとすごく頑張って、売り上げが一気に上がった年があったんです。その頃から、お客さま一人ひとりの愛の強さを感じるようになって、この「100分1」という数字は『Fish Born Chips』にとって大切だ、そこが軸だって思うようになりました。

活動始めてからだと5年くらいなので、結構経ってますね(笑)。そこまでは売れるだけ売れたいという思いで、がむしゃらに頑張っていたという感じです。

「100分の1」をきっかけに大衆ウケをあまり気にしなくなったということですね。

ゆうかさん:そうなんです。可愛らしいものもあるけど、おどろおどろしいものも作っていたので、「世界観がない」と私たちは思っていたんです。周りの作家さんには分かりやすいブランドの色があったから、自分たちの作品はそれに比べて「キャッチーじゃない」と思っていました。でも、お客さまから「作品を見れば『Fish Born Chips』って分かるよ」と言ってもらえて。

よしてるさん:それでだんだん、大衆ウケを気にしない勇気が湧いてきたというか。『100分の1』のお客さまに届けられればいいと思えるようになりました。

「100分の1」に気付いた具体的なきっかけはありますか?

ゆうかさん:私はインスタ(Instagram)ですね。日頃からインスタを活発にやっているんですが、そこで知り合うお客さまがとても多くて。地方でイベントをやる時も「その地域の方はぜひ来てください」と告知すると、ネットで繋がって仲良くなった方が来てくれるんです。

「わざわざ労力を使って足を運んでくれる人がこんなにいるんだ」って、そういうところで私はお客さまの愛を感じましたね。

よしてるさん:うちは、ありがたいことにお客さまの滞在時間がとても長いんです。僕らが説明しないと伝わらない商品が多いので一つひとつ解説していると、いちいちそれに感動してくれるのがうれしくて。

ゆうかさん:「お客さまとの交流」というのは私たちの中でキーワードというか、とても大切なものなんです。

よしてるさん:だからお客さまが手に取らなかった商品なら素直に受け入れられるんですね。「あ、そうかこれダメなのか。じゃあ、描き変えよう」みたいな。

ゆうかさん:そうやって、お客さまという「愛あるファン」を大切にして増やすことで、世の中の流行り廃(すた)りに影響されず、オンラインや小さなポップアップ・ストアでの出店でも集客率を落とさずにやってこれました。今のコロナ禍のようなご時世でも売り上げをキープできているのは、本当に100人に1人のお客さまのおかげだなと感じています。

頭文字をつなげて魚の骨に。『Fish Born Chips』誕生のストーリー

『Fish Born Chips』を始めた経緯をお聞かせください。

よしてるさん:僕がまだ映像の仕事をしていた頃、予備校でもアートやデザインを教えていたんです。その時の「440(よしお)」という生徒が、僕に「何か一緒にやりませんか」って言ってきたんですよ。それに「いいよ、暇だしやるか」と答えたのが始まりですね。

440はシルバーアクセサリーをやりたがったんですが、簡単に作れるのでライバルが多いし、レベルも高いから絶対止めたほうがいいと言って止めました。美大に行っていた頃から、金属製のアクセサリーはみんなが作っていましたからね。それで素材から考えようということになり、革をメインにすることを提案しました。

最初は何も分からないから、440と一緒に東急ハンズに見に行って。革の端切れが売っていたので、これで何か作ってみようということになったんです。

美大時代に革は扱っていなかったのですか?

よしてるさん:僕は工芸科で金属を使って作品を作っていましたから、革は触ったことがなかったです。

440さんのお声がけで革製品を作り始めたのが『Fish Born Chips』誕生のきっかけだったんですね。

よしてるさん:そうですね。僕が「よしてる」で頭文字が「Y」、「よしお」も「Y」、妻が「ゆうか」で「Y」、並べると魚の骨みたいに見えるから『Fish Born』という名前で。

その時は、ゆうかさんもご一緒に立ち上げられたんですか?

ゆうかさん:はい。私は個人的に帽子を作っていたんですが、どうせなら「一緒にやっちゃおう」という話になって活動を始めました。

ブランド名は覚えてもらいやすいものにしたかったので、食べ物の「Fish and Chips(フィッシュ・アンド・チップス)」を文字って考えたんです。「間違えて検索してもらえるように」って言って(笑)。
「Fish(魚)Bone(骨)」のつづりにしてしまうと、本物の「魚の骨せんべい」が検索されてしまうので、「Born」は「生まれる」のつづりにしました。私たちも生み出す仕事なので、その想いも込めています。

440さんとの活動はどのくらい続いたのでしょうか?

ゆうかさん:半年くらいです(笑)。2011年11月のデザインフェスタが初めて参加したイベントだったんですが、その時はまだ440も一緒に参加していました。販売イベントの開催が各地で増えていたので、会期がかぶるくらいパンパンに予定を入れて出店していた時期です。

よしてるさん:440は、そんな感じで忙しくなり始めた頃に「自分のペースで作りたい」と言って抜けました(笑)。

当時の作品について教えてください。

よしてるさん:penguin bag(ペンギンバッグ)」とかですね。

ゆうかさん:当時は手書きだったんですけど、今はプリントになりました。カットも手でしなくなって、クオリティがだいぶ上がりました(笑)。

よしてるさん:あとは靴紐につけるアクセサリーの「Shoe lalalalace」「ShoeMonster」とか。これも派生作品も含めてずっと作ってます。

当時テレビにも取り上げられた「penguin bag」は、どのような経緯で生まれたのですか?

よしてるさん:当時「動物系でいこう」ということに決めて、いくつか作っていました。その流れで、さきほどの2番目に好きだからプライドに邪魔されない話のいい例ですが、「ペンギンは人気があるよ」という話を聞いて作ることにしたんです。ただ、1羽で作ってもあまり面白くないなと思って。群れは他所であまり見ないなと思ったので、群れのデザインにしました。

ゆうかさん:当時は群れがもっと横に長かったんですが、たくさん作る中で使い勝手を考えて最終的に6羽にしたんです。

慣れない革製品に取り組む中でご苦労はありましたか?

よしてるさん:苦労とは違いますが、笑われてしまうことはありましたね。僕らは革や帽子のことを一切勉強していないんです。すべて独学なので、専門にやっている方からするとかなり無茶苦茶なことをしています。帽子を切っちゃうこともありますから(笑)。

ゆうかさん:革の良さをまったく生かしてないんです(笑)。革業界では革のランクがあって、「この革はここに使う」と決まっています。例えば、床革(とこがわ)という革があるんですが、粗いので本来はカバンの底や内側に使うものなんですよ。でも私たちは、床革を一番上にしたりしちゃう。

よしてるさん:問題ないでしょって(笑)。

ゆうかさん:床革だけの商品もありますし(笑)。昔は自分たちのジャンルも模索中だったので、伝統工芸っぽいフェスやレザークラフト寄りのイベントなど、いろんなところに出してみていたんです。そういう場所で作品が革を専門に扱う方の目に触れると笑われてしまうこともありました。

周りから心ないことを言われて落ち込むこともありましたか?

よしてるさん:それはありましたよ。僕はデッサンをずっとやっていたので、デッサンであればテクニックがあるんです。そういう自負があるので、テクニックのある人がない人を見る感覚も分かるんですよ。自分にも、そんな感覚を持っていた時期があったので。

そして今、見上げる側になってみると「あの人は認めてくれてないんだろうな」というのがなんとなく分かる(笑)。そういう時、テクニックがないのは苦しいなと思いました。

その苦境はどのように打開されたんですか?

よしてるさん:それは占い……というかスピリチュアルな方に見てもらって解決しました(笑)。

当時、少し不思議な方と出会う機会があって、『Fish Born Chips』とは関係なく妻がPMS(月経前症候群)のイライラについて相談してたんですね。僕はそれを横で聞いていたんですが、「もう油絵は描かないの?」ってその方が突然言い出したんです。

ゆうかさん:美術をやっていたことも何も言っていなくて、まだ名前しか伝えてないのに油絵と言われたんですよ。実際、学生時代に油絵を描いていたんですが、その方が続けて「これくらいのサイズの絵が見える」と言うんです。まさに、そのサイズの絵を描いていたので驚きましたね。

よしてるさん:その方に「職人は無理だから」「今世(こんせ)は無理」って言われたんですよ。

ゆうかさん:「来世(らいせ)にして」って(笑)。

よしてるさん:諦めなさいって言われたんです。「あぁ、じゃあ諦めようかな……」って(笑)。言われてみれば、僕らは考え方から職人向きではなかったんですよね。

周りの職人気質な作家を見ていると、みんな作品のクオリティを上げていくばかりで、デザインは改善していかないんです。デザインは一番最初のものを使って、クオリティをひたすら上げていく。でも僕らは、「デザインをもっとブラッシュアップできるんじゃないか」と常に考えるんですよ。

ゆうかさん:デザインが合ってようが間違ってようが、変えることでまた今とは違う、いろんなところに行けるっていう感覚があって。そのほうが夢もありますしね。

よしてるさん:デザインの良し悪しを決めるのは、僕らじゃなくてお客さまなんじゃないかなって。それならもっとたくさん作っちゃったほうが世界が広がると思ったんです。

スピリチュアルな方との出会いがターニングポイントとは予想外でした。「今世で職人は無理」はインパクトが大きいですね。

ゆうかさん:私たちには大きな出来事でした。今から3年前ですが、いろいろ予言されて当たったので(笑)。

よしてるさん:スッキリしたよね。

ゆうかさん:スッキリしました。肩の荷がおりるじゃないけど、そこは頑張らなくていいんだなって思えて。

よしてるさん:諦めたというか。ある程度のクオリティでもしょうがないなという。

革の職人になるのではなく、革を使っていかにデザインするかにシフトしたということですね。

よしてるさん:はい。帽子でどれだけ遊ぶか、という。デザインや発想を買ってもらうイメージですね。ハンドメイドってどうしても、手先の器用さを売るっていう面があると思うんですよ。もちろん僕もそういうのは好きですし買ったりもしますけど、みんなが同じことをしなくてもいいんじゃないかと思うんです。

みんな「破れません」「一生使えます」みたいなことばかり売りにするんですが、うちの帽子なんか洗えないですし(笑)。お客さまには「絶対洗わないでください」って言ってます。タグにも「No wash(洗わないで)」って書いてありますよ。うちのテーマが「無駄」とか、そういうことなので振り切りました。

ゆうかさん:最近はカスタムもやり始めたので、お洋服のペイントをするんですけど、それも「たくさん洗ったら剥がれます」と伝えています。「その時はまたペイントします」って(笑)。無料で修復しますので、いくらでもご依頼くださいと言ってるんです。

よしてるさん:でも、そんなに修復依頼はないんですよね。もちろん申し出てくださる方もいますし、その時は喜んで修復させていただきますが、そもそも「剥がれやすくてもいい」と言ってくださる方が多いのが何よりありがたいです。

言い訳を作る。『Fish Born Chips』のデザイナー像

お二人にとってデザイナーとは?

よしてるさん:よく夫婦で話してたのは「言い訳」という考え方です。

ゆうかさん:お客さまが自分の殻を破って、コスプレまでいかない「ちょっとヘンテコな格好をしたい」「自分の内側にあるものを表現したい」と思った時に、その「言い訳」を作ってあげるのが私たちの仕事だと思っていて。みんな自分だけでやるのは、ちょっと恥ずかしいんですよね。

よしてるさん:「その服なに?(変わってるね)」って言われた時に、いや「GUCCI(グッチ)だから」というような返しがあるじゃないですか。「GUCCIがやったことだからさ」みたいな。ああいうの「言い訳」だなって思うんですよ。でも、その言い訳があるから表現しやすくなるんです。

それを『Fish Born Chips』もやってあげたいと思っています。お客さまは「これは『Fish Born Chips』がやったことだから」みたいな感じで身に付けてくれればいいし、それを見たほうも「ああ、『Fish Born Chips』のならしょうがないか」と、そういう風に思ってくれるとすごくうれしいなと思っていて。

お客さまがやりたいと思っていてもなかなか出来ないことを「具体化してあげる」。それがデザイナーの仕事なのかなと考えているんですよね。

現在は『Fish Born Chips』として目標を設定して活動していますか?

ゆうかさん:目標というか夢みたいな感じですが。昔はアトリエ兼お店を持ちたいとか、会社を大きくしようとか、その都度考えていました。でも『100分の1』を見つけたあたりから、だんだん地に足がつき始めて、今はこのままを続けるために上を目指すという感じです。

よしてるさん:上を目指しておかないと現状維持できないので、ちょっと上を目指そうとしてるくらいですかね。「欲がない」とよく言われるんです。

以前、ビジネスマン然とした方と靴の商談をした際に、何百足という発注の提案をいただいたんです。「いや、10個くらいで……」という風に返したら、「それじゃお金にならないんじゃないですか?」「いい車に乗りたいとか思わないんですか?」と聞かれました。

僕はバイクがすごく好きで、ハーレー(ハーレーダビッドソン)に乗ってたりもしたので、あったらいいなとは思います。でも改めて考えると、服も好きな時に買えているし、別にそれ以上の欲はないという答えに行き着いたんです。そしたら「変態ですね」って(笑)。

ゆうかさん:私たちが最優先してるのは、ノンストレスであることなんです。納期のストレスはこれからもずっとあるので、それだけで十分。ストレスがないことって、お金には替えられないんですよね。

新しいことを始めたいけれど不安で1歩を踏み出せない方は多いと思いますが、それを乗り越えるコツのようなものはありますか?

よしてるさん:仲間といることですね。440が僕に「一緒にやろう」って声をかけてきた時、まずは僕の友達をみんな440に紹介したんです。440と出会った予備校は芸大、美大を本気で目指すような学校とは少し違って、卒業後の就職先も飲食店や漫画喫茶など、アーティストとして本気でやっていくのとはかけ離れた学校でした。

自分よりやる気のない人のそばにいると、そちらに引っ張られてしまって頑張ろうという気持ちになりにくいんです。

だから440に、僕の知り合いを紹介しようと思ったんです。売れないけど頑張っている知人が山ほどいるし、僕もその一人でしたから。そういう仲間がいると、苦しいのは自分だけじゃないって思えるものです。「この人はこんなことのためにここまでするんだ、じゃあ俺もやれるかも」って。気持ちが折れた時は、そういうことしかないだろうと思っていました。

僕は今でも、このままでいいのか不安になって夜中叫びたくなることが年に何回かあるんですよ。子供が寝てるのを見ると「俺が売れなくなったらこいつは死んじゃうのか……うわーっ!」ってなる時があって(笑)。

そういう時は友達に連絡して飲んだりとか、「最近何してるの?」って聞いたりします。「最近はこんな感じで展示やるんだ」って言われると「すげえな、俺もやんなきゃな」みたいにやる気をもらえるんです。挫けそうになると、そういう風に救ってもらうことが多いので。友達というか、作家仲間がすごく大事。

ゆうかさん:頑張ってる人たちですよね。頑張ってる仲間が必要。

よしてるさん:そう、頑張ってない仲間はいらないです(笑)。

最後にイベントについて教えてください。オーダー会を開催されていますが、こちらはフルオーダーができるのですか?

よしてるさん:ケースバイケースです。うちのお客さまは既成の商品に詳しい方が多いので、「あの商品をこんな風にしてくれ」という風にご注文いただくこともあります。この間は「仮面ライダーが好きなので、それを帽子にして欲しい」とご依頼いただいたんですが、ライセンスの関係でそれは受けられないので、仮面ライダーの配色だけ反映させようということになって。それでも、ファンの方なら仮面ライダーだと分かるらしいんですね。

ゆうかさん:お手持ちのパーツをお持ちになられる方もいますね。ネジなどを持ってきて、スチームパンク風にして欲しいといった感じです。思い出の品を持って来られる方もいますし。嵐のメンバーカラーで各色作ってほしいというご希望もありました。
結婚式用にご希望のメッセージや数字を入れたり、お二人の似顔絵を入れたりとか。歯医者さんだから、歯を描いて欲しいというご注文もありましたね。面白いオーダーが多いです。

アーティスティックな作品が多い印象でしたが、かなり柔軟にオーダーを受けているんですね。

よしてるさん:なんといってもお客さまが一番なので。

ゆうかさん:ただ、お客さまには「最終的なデザインは『Fish Born Chips』にお任せいただく」ということにご了承いただいています。そこでバランスを取っているのが、ポイントかもしれません。

『Fish Born Chips』参加イベント情報

※2021年8月時点の情報です
※コロナ禍の影響により、会期および店舗営業時間は変更する可能性がございます

イベント:「DC展 スーパーヒーローの誕生」

DC展公式サイトはこちら

【東京展】
 会期:2021年6月25日(金)~9月5日(日)
 会場:東京シティビュー
【福岡展】
 会期:2021年9月18日(土)~12月5日(日)
 会場:福岡市博物館

【大阪展】
 会期:2021年12月18日(土)~2022年2月23日(水・祝)
 会場:グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボ

【名古屋展】
 会期:2022年3月8日(火)~5月8日(日)
 会場:名古屋市博物館

イベント:「Fish Born Chips カスタムオーダー会」

 会期:2021年9月18日(土)〜9月19日(日)※時間未定
 会場:Arcobaleno Magia(アルコバレーノ マージア)

イベント:「FBC 21SecondCollection 新作受注会」

 会期:2021年9月11日~20日(13:00~20:00)※不定休
 会場:MANABoo(マナボー)高円寺店

『Fish Born Chips』の公式サイトとネットショップはこちら

『Fish Born Chips』公式サイト

『Fish Born Chips』ネットショップ