「イロドリ」は、作家ものの一点物やオリジナルの器、食品などを取り扱う、ご夫婦で営む鹿児島県発のネットショップです。丁寧に世界観を作り込んできた姿勢や、写真・商品説明のクオリティが評価され、2020年には「カラーミーショップ大賞」で優秀賞を受賞しました。
今回は、長年「カラーミーショップ」を利用し続けている理由、WordPressを活用したサイトづくりの工夫や今後の展望について、お話を伺いました。
「完璧過ぎない」を心掛けた親しみやすいECサイト作り
まずはECサイトを始めたきっかけについて教えてください。
もともとは私が個人でブログを書いていて、ブログに掲載している写真に映り込んだ器を見た方から「どこで買えるの?」と聞かれることが増え、それに答えるうちに「自分でも販売してみようかな」と思ったのが、ネットショップを始めたきっかけです。
その後、本格的にECサイトをやろうとなり、2017年から夫婦2人で「イロドリ」として開業しました。
ECサイトを運営されるうえで、どのようなこだわりをお持ちですか?
商品については、自分がほしいと思ったもの、おいしいと思ったものを選んで販売していますね。
仕入れ販売がメインですが、オリジナル商品も作っています。
サイトについては、キレイに整った感じにし過ぎないというのは、ずっと意識しています。
完璧に見せすぎないというか。
あんまりカチッとしているサイトだと、お客さまに距離を感じさせてしまい、私達や商品の温度感が伝わらない気がして。
そのため、食器であれば盛り付けたり雑貨であれば手に持ったりして、届いたあと実際に使うイメージができるような写真を撮るようにしています。
ECサイトはお2人でどのように運営されていますか?
夫が写真撮影と在庫管理をほぼ1人で担当し、私が商品ページ作成や情報発信など、パソコンでの作業全般を行っています。
一点ものを多く扱っているのですが、それぞれの商品ごとにページを作らなければならないので、週によっては数百点の商品ページを作成することもあります。
商品説明文はご自身で書かれていますか?
はい。基本的に私の主観で書いています。ブログを書くような感覚で、商品の魅力を自分の言葉で伝えるようにしています。
たまに、自由に書きすぎたかな?と思って作家さんに大丈夫かどうか確認するんですが、内容に対してでなく「誤字脱字があったよ」と教えてくださるので、皆さんとても親切でありがたいです。
コストを抑えて本格的なECサイトをカラーミーショップで構築
2017年からカラーミーショップをお使いいただいていますが、導入の決め手は何でしたか?
最初は無料プランがある別のカートシステムを使っていました。
ですが、本格的にECサイトをやるなら、もっと配送方法や決済方法などの選択肢を増やしたいと感じるようになりました。
さらに、「イロドリ」らしい世界観を表現するために、デザイナーの方に依頼してオリジナルデザインにしたいという思いもありました。
そうした条件をできるだけコストを抑えて実現できるサービスを探した結果、私たちの希望に最も合っていたのが「カラーミーショップ」だったんです。
カラーミーショップを使い続けていただけている理由は何ですか?
他のカートシステムと比べて「カラーミーショップより魅力的な他社サービスがない」というのが一番の理由です。
デザインや構築に多くの手間をかけているので、変える理由が今のところないですし。
あとは、定期的に提供されるオプションやアプリで機能を追加できるので、常にアップデートして、より使いやすいシステムにできる点も使い続けている理由です。
長く利用される中でカラーミーショップの欠かせない機能や、気に入っている点を教えてください。
長く使っているので当たり前すぎて、どれが欠かせない機能かと言われると困ってしまいますね。
ただ今はWordPressとの連携は「イロドリ」にとっては欠かせません。
5年前位にリニューアルしたタイミングで、ECサイトとWordPressを連携できるようにしました。
イロドリらしいブログとお問い合わせフォームをWordPressで実現
ECサイトとWordPressの連携は、具体的にどのように活用されていますか?
ECサイトに表示される「今日のイロイロ。」という読み物コンテンツと、イロドリのブログ、それからお問い合わせフォームで使っています。
「今日のイロイロ。」では、おすすめの商品や私たちの日々の暮らしなどについて書いています。
WordPressで記事を更新するとサイトに表示され、サイト全体に「更新された感」が生まれるので、WordPressとECサイトを連動させて良かったなと思っています。
そのおかげか、お客さまだけでなく、作家さんからも見てますとよく言われます。
WordPressをコンテンツ発信に活用するメリットは感じていますか?
WordPressは「書きやすい」というのが一番ですね。
慣れているからかもしれませんが、直感的に書いていけますし、写真も綺麗に表示できます。
私自身、書くのが好きなのですが、読まれることを意識すると文章が硬くなってしまうので、(人が読まないと思い込んで)基本的に自分の書きたいと思ったことを楽しく書くようにしています。
それがイロドリらしさにつながっているのかもしれません。
お問い合わせフォームもWordPressで独自に構築されていますが、理由を教えてください。
少しネガティブな理由になるのですが……。
以前は、オンラインならではの匿名性からか、攻撃的な問い合わせが多かったんです。
商品を購入できなかった方から強いご意見をいただくこともあり、読むのが辛い時もありましたね。
そこで、名前や電話番号などの個人情報を入力して問い合わせしてもらうフォームを、WordPressで独自に作ることにしました。
せっかくなので、デザインもイロドリらしいものにして。
おかげで、商品に対する真摯なお問い合わせが増え、対応の負担も軽減されました。
イロドリの、これから
対面ではないECを運営していると大変な面もありますが、逆によかった点はありますか?
父が作ったみかんを販売しているのですが、「すごくおいしかった」という長文のメールや手紙が届くことですね。
両親が作っていると知らずに買ってくださったお客さまも多いのですが、そういった反響をいただけるのはとっても嬉しいです。
また、みかんの販売を始めてから、子どもたちも含めて実家の手伝いをするようになり、ECをきっかけにそういった形で家族との交流が増えたのはよかったなと思います。
ありがとうございます。イロドリの今後の展望を教えてください。
オリジナルの商品をどんどん増やしていきたいというのが一番ですね。
また、食器だけでなくインテリア雑貨の取り扱いも増やしていきたいと思っています。
さらに、作業スペースを活用して、実際に販売するようなリアルイベントを単発できたらおもしろいよねといったアイデアを、主人とも話していますね。