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料理が苦手な元国際線 CA がとびきりキュートなポップケーキを作るスイーツアーティストになるまで

いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“”たちがいます。このコーナーでは、知られざる商品開発ストーリーやお店の裏側に迫る現場レポートをお届けします。
今回ご紹介するショップ
アメリカ生まれのとってもかわいいお菓子「ポップケーキ」を日本人の好みにアレンジした「ミホパンポップケーキ」。作っているスイーツアーティストのミホパン(都築美穂)さんは、もともと、世界を飛び回るキャビンアテンダントさんでした。

お菓子もパンも買うものだと思っていました

もともとお菓子作りは好きだったんですか?

いえ。お菓子はもちろん、お料理もあまり得意じゃなかったんです。

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そうなんですか! では、どんなきっかけでこのお仕事につかれたんですか?

ポップケーキを作り始める3年前、国際線の CA (キャビンアテンダント)をしていた時に、後輩からパン教室に誘われたのがきっかけです。

お菓子やパンは買うものだと思っていたので、「作ってまで食べたいんだったら、私が買ってあげようか?」くらいに思っていましたが(笑)せっかく誘ってくれたので、最初で最後のつもりで参加してみました。

どうでしたか?

なんて楽しいんだろう!! って思いました。

なんと!

最初は粉状になっているものが、お店で売っているのと変わらないパンになったことに感動してしまったのです。一回きりのつもりが、そのままパン教室に入会してしまいました。

CA 仲間のリクエストに答えて極めたパン作り

国際線の CA さんとして世界を飛び回りつつ、パンづくりに励んでいたんですね。

そうです。休みのたびに教室に通って、自宅でも復習して。そうしたら大量にパンができるので、よくフライトに持って行きました。

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そのうちに、名前のミホと合わせて「今日のミホパンはなに?」と同僚たちが楽しみにしてくれるようなり「もっとこんなのが食べたい!」というアイデアも貰うようになって……どんどんパンづくりを極めていきました。

店名の「ミホパン」はそれが発祥なんですね!

そうなんです。そして、CA を辞めてパン教室を始めることになりました。

アメリカで一目惚れ。最高にかわいいポップケーキ

ポップケーキを作ったのは、そのあとですね。

パン教室をしているうちに、お菓子づくりにも興味を持つようになったんですが、お菓子はパンよりも難しくて大変だというイメージがあって作らずにいました。

それでもポップケーキは作ろうと思われたんですね。

「ウィリアムズ・ソノマ」などのキッチン雑貨屋さんが好きで、アメリカに行った際はよく足を運んでいたんです。そこでポップケーキに出会って「なんてカワイイんだ!」と衝撃を受けました。

現地のお友達に聞いてみたら、カップケーキやアイシングケーキと同じくらいメジャーなお菓子で、家でも作るという話を聞いて、それなら作ってみたい!となりました。

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すぐに友達にお願いして、かわいい棒やデコレーションの飾りが売っているお店をまわって、必要であろうものをすべて買い集めて帰国しました

パン作りに続き、素晴らしい行動力ですね。
おいしいポップケーキはできましたか?

本をみながら作り始めたんですが、やっぱりアメリカのお菓子特有の味がして。

日本でも受け入れられる味にするのに、たくさんの試行錯誤を重ねました。

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日本でポップケーキってあまり見かけないですよね。

一度、友人から「大手コーヒーチェーン店で、ポップケーキのようなものが販売されてるよ!」と報告を受けて買いに行ってみたんですが、ものすごくまずかったんです。見た目はとってもかわいかったんですが、全然美味しくなくて。ああ、よかったって思いました。(笑)

美味しさの秘密はフランス産の高級発酵バター

ミホパンポップケーキがおいしいのはなぜでしょうか。

一番こだわっているのは、フランスで最も愛されている高級発酵バターのひとつである「エシレバター」を使っていることです。

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フランス 高級 発酵バター……すべてのキーワードが魅力的ですね。

はい。こだわってます! 海外に住む友人からも、現地のポップケーキと食べ比べをしてみても「ミホさんのポップケーキが一番おいしい!」と言ってもらえました。

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本場のポップケーキを食べた方からのお墨付きですね。

おかげで味に自信を持つことができました。

笑顔のためにかわいさと手作りにこだわる

おいしさと同じくらいかわいさにもこだわっています。

ポップケーキは見た目が大事なので、見ていてテンションがあがったり、HAPPY になるということが大事だと思っています。

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オーダーデザインも人気のようですね。

お誕生日や結婚式、パーティーなど、いろいろなシーンで楽しんでいただいています。

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結婚式などの大口のご注文は、お近くであれば駒込のスタジオまで直接来ていただいて、パーツを選んでもらうこともあります。

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カラメルのポップケーキもとってもかわいかったです。

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ただのお菓子じゃなくて、贈った人も、もらった人も、驚いたり、喜んだり、味わったりできる”コミュニケーションツール”にしてほしいんです。

あとは「手づくり」にもこだわっています。手づくりは大変ですが楽しいですし、もらって嬉しいと思うんです。

ポップケーキ教室、書籍出版……次の夢は海外進出!

パン教室につづき、ポップケーキも教室を開かれていますよね。
手作りだから、教室もできるんですね。

ポップケーキ教室は、30 代・40 代主婦の方を中心にきていただいています。とくにお子さんがいらっしゃるママさんが多いです。

バレンタインシーズンになると、20 代の女性もたくさんいらっしゃいます。

popcake_photo01工作のように楽しまれる方が多いんですよ。

教室に来れない方でも読めるような本も出されていますよね。

知人にポップケーキをプレゼントしたら、たまたま翌日、出版社の編集の方に会って見せてくださったそうで、「ぜひ本にしましょう!」とお声掛けいただいたんです。

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CA さんからパン教室、ポップケーキ屋さん、そして本の出版!
今後はどんなことが起こるのでしょうか……!

世界に進出したいです!

ポップケーキはアメリカ以外でもヨーロッパなどにあるんですよ。スイーツには言葉の壁がないので、世界に認められるように挑戦したいです。

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最後に、ミホさんにとって「ミホパンポップケーキ」とは?

ミホパンポップケーキは、私にとって……「不思議なこと」ですね。

次のシーズンで始めて4年目になるのですが、なんだか何十年も続けているみたいな不思議な感覚があるんです。

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幼稚園の卒業アルバムに書いた将来の夢も「大きくなったらお菓子屋さんになりたい」だったんです。
そのことを、ケーキ屋をやり始めてからふと思い出して「そういえば私、いまお菓子屋さん!?」となりました。

そういう意味では、昔からずっとやっている気もしますし。
食べることが好きだし、作ることが好きなんです。
そういったすべてのことが、私にとっての「ミホパンポップケーキ」です。

ポップケーキのつくりかたレポートも公開中!

かわいくておいしい、ミホパンポップケーキさん。
ケーキができるまでのおいしい裏話を写真でお伝えするレポートも公開中です。
こちらもぜひ、お読みくださいね。


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