
ChatGPTやGoogleのAI検索が主流になりつつある今、SEOのあり方も大きく変わろうとしています。今回は株式会社LANY代表・竹内渓太(たけうち けいた)さんに、AI時代におけるSEO戦略の本質と、EC事業者が今取り組むべきことについて伺いました。

株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。大規模データベース型サイトのSEOを中心に、デジタル広告運用やB2Bマーケティングなどを経験。
その後、株式会社LANYを創業し、BtoC・BtoB・店舗集客など幅広いモデル・サイトタイプのSEO改善をプレイヤーとしてサポート。現在は、LANY全体のSEOコンサルティングの品質向上をミッションとし、メンバーと一緒に多くの企業のSEOコンサルティングに取り組んでいる。
株式会社LANY:https://lany.co.jp/
X:@take_404
目次
竹内さんについて
竹内さんの自己紹介をお願いします。
株式会社LANY(レイニー)の代表をしております、竹内と申します。
1994年生まれで、愛知県出身です。大学卒業後はリクルートに入社し、SEOや広告運用など、デジタルマーケティングの実務を3年ほど経験しました。その後、自分のやりたいことをかたちにするために、2020年にLANYを立ち上げ、現在は主にSEOを中心としたコンサルティングやメディア運営、データ分析などを行っています。
最近では、SEOツール「Ahrefs」の日本初の公式アンバサダーにも就任し、ツールの活用方法や最新のSEO情報についての発信にも力を入れています。
もともと“SEOおたく(@seootaku)”という名前でSNSでの発信を始めたのがきっかけで、ありがたいことに多くの方に見ていただけるようになりました。2024年には『強いSEO』という本も出版しまして、これまでの経験やノウハウを一冊にまとめています。
SEOというテーマを通して、「価値あるものが、ちゃんと届く世の中にしたい」という想いで日々活動しています。
ありがとうございます。今日はSEOやAIについてお話しをお伺いさせてください。

SEOは今、転換期を迎えている
はじめに、近年のSEOの変化について、竹内さんが注目していることを教えていただけますか?
月並みですが、やはり生成AIの登場がひとつ大きな変化だと思います。
最近SEOで注目されているのは、「AI Overview(AIオーバービュー)」という機能です。検索結果のトップにAIが作成した概要が表示されるようになっていますが、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
またアメリカでは、すべての質問にAIが回答する「AI Mode(AIモード)」という機能がテスト公開されています。これが広まると、SEOの捉え方が大きく変わると思います。
AIが進化すると、どんな影響が考えられますか?
とくに影響を受けやすいのが解説・読み物系の記事コンテンツをもつサイトだと思います。ありきたりな内容や単なる言葉の解説程度だと、AIに取って代わられる可能性が高いです。
Googleのアルゴリズムも、刻々と変化していますね。
そうですね。SEOではとくに2018年が大きな転換期だったと思います。この年、Googleの検索品質評価ガイドラインに「YMYL(Your Money or Your Lifeの略)」という概念が登場し、医療や金融など人々の生活に大きな影響を与える分野では、専門性や信頼性、権威性が重視されるようになりました。
それまではコンテンツの品質が高ければ上位表示されやすかったのですが、運営元やドメインを含めたサイト全体の信頼性なども評価に影響するようになり、ランキングが大きく変わりました。
SEO支援会社も、コロナ禍が明けるくらいまでは、コンテンツの中身よりドメインをどう強くするかに躍起になって取り組んでいましたよね。
その後どう変化していったのですか?
そんなさなか登場したのが生成AIです。ただ、初期にはAIを利用して低品質なコンテンツを量産する行為が広まり、一部で大問題になりました。
Googleはこれに対応するため、2022年、2023年に「ヘルプフルコンテンツシステム(ユーザーにとって本当に役立つコンテンツを評価する仕組み)」というアップデートを実施して、低品質なコンテンツを多く含むサイトの評価を下げる対策を講じました。
現在は、アルゴリズムが本来あるべき姿に近づき、運営元の信頼性や、ユーザーにとって本当に価値のある高品質なコンテンツを持つサイトが、より正当に評価されるようになっています。
具体的にはどのようなサイトが評価されやすくなりましたか?
独自の視点や情報が含まれていたり、優れたUXを提供していたりするサイトが高く評価されています。AIの進化により誰もが高品質なコンテンツを作れるようになった今だからこそ、運営元やドメインを含めたサイト全体の信頼性や、そのサイトでしか得られない唯一無二の価値がますます重要になっています。
単に情報を網羅しているサイトでは、なかなか評価されにくいのが実状です。SEOは今まさに、転換期を迎えていると感じます。
AIが変える検索行動とこれからのSEO
転換期を迎えたSEOは今後、どのように変わりますか?
近い将来、ユーザーの情報収集行動そのものが変わり、検索ではなくChatGPTやGeminiのようなAIに直接質問を投げかけることが一般的になると思います。
そうなれば、特定のキーワードでの上位表示を目指す従来のSEOは衰退し、たとえば「商品のおすすめは?」といった質問に対するAIの回答に、いかに商品やサービス・ブランド名といった自社の情報を登場させるかが肝になるでしょう。
サイトの評価基準も、さらに変わりそうですね。
そうですね。先ほどお話ししたようなサイト内の独自性やUXの質、サイト全体の信頼性といった要素に加え、今後はSNSでの言及や口コミ、第三者メディアでの評価といった、サイト外の情報も含めて総合的に評価される傾向が強まると予想しています。
そうなると、SEO担当者に求められることも変わりそうですね。
まさにそうです。これからのSEO担当者、あるいはマーケターには、消費者がどのように情報を探し、意思決定するのかを深く理解し、Webサイトだけでなく、SNSや外部メディアなど、あらゆるチャネルで最適なコミュニケーションを図っていく視点が求められます。
なるほど。今後はECサイトにおいても、複合的なコミュニケーション戦略が必要になるということですね。
その通りです。最終的に「このブランドから買いたい」と選ばれるためには、一貫したブランディングが不可欠です。
Webサイト、SNS、広告、外部メディアなど様々なチャネルで、自社の価値や世界観を一貫したメッセージとして発信し続けることが、ブランド価値を高め、結果的にAIや検索エンジンからも評価されやすくなると考えています。
広報・PR領域で重視されている「PESO(ペソ)モデル」と似ていますね。「Paid Media(広告)」「Earned Media(第三者による報道)」「Shared Media(SNS・口コミサイト)」「Owned Media(自社サイト)」の全方位でメッセージを戦略的に発信することでAIに見つけてもらいやすくするということでしょうか。
そうですね。AIの動きは、人の動きと似ているんですよ。私たちが買い物をするとき、公式サイトを見るだけでなく、SNSで評判を見たり、検索したり、比較サイトのレビューをチェックしたり、ときには実店舗をのぞいたりと、さまざまな情報に基づき意思決定しますよね。

AIも同様にインターネット上のあらゆる情報を参照して回答を生成します。なので、チャネルの一つひとつに、どんなコンテンツをどんな粒度で発信するのかをコントロールしながら、ブランディングしていくことが大切です。
AIの進化がECに与える影響
AIがどんどん進化すると、ECサイトのへ流入が減少しそうな気がします。
全体的な流入は減少する可能性がありますが、対策すれば売上へのインパクトはそれほど減らないと思います。むしろ、AIが浸透することのメリットは大きいですよ。
特に小規模事業者であれば、ドメイン力やブランド認知によってWebからの顧客獲得が難しかった時代から、ブランドを尖らせてLLMに特定のトピックにおける専門性等を認識してもらうことができれば、選ばれるブランドとなっていくでしょう。
ECサイトにはどんなメリットがもたらされますか?
企業と消費者の双方にメリットが生まれると思います。企業は商品を本当に必要としている人に届けられるようになり、消費者はより自分に合った質の高い商品を購入できるようになります。
せっかくいい商品があっても、AIを使わないことで競争に負けてリーチしないのはもったいないことです。ぜひすべてのEC事業者さんにAIを活用してほしいです。
みんながAIを使いECサイトのレベルが均一になったとき、どんな世界が訪れるでしょうか。
マーケティング戦略だけで売れる世界より、同じ条件下で勝負できる世界のほうがフェアですし、あるべき本来の形だと思います。
AIの活用によって公平に選択肢を提供できる世界になれば、自然と「質の高い商品」や「価値ある商品」が消費者に選ばれるようになるはずです。中小のEC事業者にとってもチャンスですよね。
ECでも、AIでコンテンツの質を上げ、全方位のコミュニケーションに目を配ることが大切。それが回り回ってSEO対策になるので、意識を変えるべきということですね。
おっしゃるとおりです。ただし、AI任せでいい加減なコンテンツを作ると逆効果になり、ブランドイメージを損なう可能性があるので注意が必要です。
ブランド理論のひとつに、「ブランドカテゴライゼーション」という概念があります。消費者はよく知っているブランドを、「好き(想起集合)」「検討段階にない(保留集合)」「嫌い(拒否集合)」の3つに分類するといわれていますが、もし低品質なコンテンツに触れて「嫌い」に分類されれば、買ってもらえなくなります。
品質を保つためにも、AI活用時には必ず人間が最終チェックを行なわなければなりません。
AIがより浸透したら、消費者の購入行動はどう変わると思いますか?
AIと相談しながらほしい商品を絞り込み、購入を決めることがふつうになるのではないでしょうか。そしてAI自体は、消費者の潜在ニーズを顕在化させるような、コンシェルジュ型の役割を担うようになると考えています。
現に、当社では発注先を探すときなどに活用していますし、私自身は帰り道に歩きながらChatGPTの音声機能を使って仕事の相談やディスカッションをするのが日課になっています。
おもしろいですね。AIに「予算5,000円でこんな条件のスニーカーを探して」と聞き、おすすめを提案してもらう世界がくるということですね。
おっしゃるとおりです。「AIに選ばれる」という観点はとても大事で、EC事業者さんは、いろいろな情報をAIに与えられる状態にしておかなければなりません。
消費者に「このブランド知ってる!買おう!」と思われるためにはブランディングが必要で、人にもAIにも適切な情報を届けられるように、発信する内容をコントロールしなければなりません。とはいえ、まずは足元の対策が必要です。
AI時代のSEOは何から取り組むべき?
開設して間もないEC事業者がSEOを始めるなら、どこから取りかかればいいですか?
従来どおり、売上の期待値が大きい分野から優先的に取り組むといいでしょう。商品数が少ない段階では、ブランドストーリーや商品詳細ページなど、購買欲求を刺激するページを最初に作るべきです。自社の強みを洗い出し、ブランドの世界観がより伝わるコンテンツを目指してほしいです。
自社の強みを知るためには、なにを基準に判断すればいいですか?
マーケットにニーズがあることが前提ですが、競合が提供できないもの、競合より優位性があるものをどれだけ持っているかで強みを判断できるので、独自の商品があれば◎ですし、競合が提供していても商品数は自社のほうが上回る場合も◎です。競合と比較しながら○×をつけて、強みを見つけてみてください。
ちなみに、ChatGPTを活用するのもひとつの手です。自分たちの強みや競合の強みは、ChatGPTのディープリサーチで洗い出すことができます。専門家に頼らず自社で顧客に提供できる独自の価値や強みを明確にできるようになったのは、AI時代ならではの利点といえます。
なるほど。そのうえで、強みを盛り込んだ商品詳細ページを作ればいいのですね。
そうですね。熱量の高いコンテンツは買いたい気持ちを高めるので、コンバージョンしやすくなります。テキスト量だけでなく写真や動画などのビジュアルも含め、どれだけ自社独自の魅力を発信できるかを意識してページを作り込んでほしいと思います。
それと、入り口をどこに置くかも大切です。ユーザーを目的のページへと誘導するために、戦略的な導線設計が必要です。
入り口を見つけるための効果的な方法はありますか?
まず、ユーザーがどんなプロセスで商品にたどり着くかを知ることから始めてください。ターゲットの興味がある分野はなにか、需要はどこにあるか、どんなコミュニケーションを図れば好きになってもらえるかと掘り下げて考えていくと、自社ならではの入り口や打ち手が見つかると思います。
ちなみに、ユーザーのニーズを探りたいときもChatGPTは有効です。アンケートを作らせて100人くらいに実施すれば、だいたいの傾向がつかめます。
また、ロイヤルカスタマーへのインタビューを実施する際も、ChatGPTにインタビュー票を作らせれば時間を節約できます。ただ、精度を求めるなら有料プランへの課金をおすすめします。
ある程度成長しているECサイトではどんなことに取り組めばいいですか?
強いECサイトでは、カテゴリページ、絞り込みページ、商品詳細ページを連携させた導線を構築し、ユーザーが必要な情報にスムーズにたどり着ける環境を整えることが最優先です。その次に、オウンドメディアで潜在層に向けたコンテンツを充実させるといいと思います。

ECサイトでおすすめの生成AI活用方法
生成AIを活用して商品詳細ページを充実させるためのテクニックやアイデアはありますか?
たとえばインテリア用品を扱っているなら、AIを活用してさまざまなタイプの部屋に商品を配置したシミュレーション画像を生成・掲載し、使用イメージを視覚的に伝える方法が考えられます。
商品説明文のたたきの作成にも使えますし、ほかにもAIを使ったアイデアはたくさんあると思うので、ユーザーが必要としている情報を探し、AIを活用して応えることができないかと模索してみてください。試行錯誤するうちに、最適な使い方が見つかるかもしれませんよ。
たしかに、AIは多方面で有効活用できそうですね。
はい。当社でも、有料プランのAIをライティングに活用していて、複数のAIを用途に応じて使い分けています。AIにペルソナや口コミ・評判などの情報を与えれば、その人に刺さるページを作成してくれるんですよね。
人間が書くより情報がリッチになるので、SEO的にも評価が上がりやすくなります。おすすめなのでぜひやってみてください。
今後はEC事業者にもAIリテラシーが必須スキルになると思うので、今からAIを活用しておくと、将来的に有利に働く可能性があります。
先ほど解説・読み物などの記事コンテンツはAIに取って代わられてしまうとおっしゃっていましたが、そういったコンテンツについては、もう対策しなくてもいいのでしょうか?
いえ、むしろ重要です。とくに「ブランド名」で検索されるようになるためには、オウンドメディアやSNS、第三者メディアといったメディア活用が不可欠です。
少し専門的なお話をすると、検索クエリには、取引型の「トランザクショナルクエリ(Doクエリ)」と、情報型の「インフォメーショナルクエリ(Knowクエリ)」などがあります。
最終的には、商品詳細ページのような「いますぐ買いたい層」に向けたトランザクションクエリ(購買系の検索)と、「これから検討する層」に向けた読み物コンテンツのようなインフォメーショナルクエリ(情報収集型の検索)の両方にバランスよく取り組むことが大切になります。
ではAIが進化する中でも、オウンドメディアで情報を発信することはECサイトにとって引き続き有効な手段なのでしょうか?
そうですね。たとえば、「~とは?」のような旧来のSEOに最適化されたコンテンツは、今の時代ではあまり意味を持たなくなってきました。ただし、独自の視点や体験に基づいたコンテンツであれば、ブランディングにもつながり、引き続き効果的です。
今後は、オウンドメディアの運営においても、SEOやAIを理解し、先ほど話したような全方位のコミュニケーション設計が求められるようになるでしょう。特に編集長や責任者には、ただ記事を作るだけでなく、ブランドの価値を正しく届けるための設計力が問われる時代になっていくと思います。
ECでも今後ますますブランディングが重要になりそうですね。
選ばれるブランドになるためには、「なぜこのブランドを作ったのか」「ブランドを通じて何を実現したいのか」といった“ビジネスの根っこ”を、自社サイトでしっかり発信することが大切です。
ただ、いくら想いを発信してもユーザーの目に触れなければ意味がありません。だからこそ、SNSや他のチャネルを通じた情報拡散が不可欠になります。
SNSも複数ありますが何を選ぶと良いでしょうか?
これも基本は従来どおりで、ターゲットに合わせて「どのSNSがもっとも魅力を伝えやすいか」を見極めることが大切です。アパレルを扱っているならビジュアルに強いInstagramやPinterest。
逆に、品質や信頼性が重視される製造系のBtoB商材なら、FacebookやX(旧Twitter)との相性が良いですね。
また、ブランドの世界観を伝えるにはSNSだけでなく、WebサイトのUIやトーン&マナーも含めて一貫性を持たせることが重要です。チャネルごとに戦略を分けるのではなく、トータルで設計していく視点を持ってほしいと思います。
これからのECサイト運営に必要なスキル
SEOについての知識を習得したい人は、どのように学べばいいですか?
まずは、私の著書『強いSEO』を読んでいただくのがおすすめです。SEOの基本から実践まで網羅的にまとめていて、初心者の方でも理解しやすい内容になっています。
近年では、カラーミーショップさんをはじめとしたプラットフォーマー側がある程度のSEO対策をしてくれているので、実はEC事業者の皆さんはSEOに関して最低限の知識を押さえるだけでいいと思います。
その上で、「自社の商品やページ作りに集中する」というスタンスで問題ありません。つまり、「いい商品をつくる/仕入れる」ことと、「その商品の魅力をきちんと伝える商品詳細ページをつくる」こと。このふたつを丁寧に取り組むことが、自然とSEO対策にもつながります。
EC運営ではつい新しい施策に目が行きがちですが、まずは“やるべきことをちゃんとやる”ことが一番大事です。もし取り組んでもうまくいかない…という場合は、ぜひお気軽に当社にご相談ください(笑)。
頼もしいです!そのほかに最低限身につけておくべきスキルはありますか?
大前提として、商売の基本は知っておくべきでしょう。消費者に選ばれるためになにをすべきかを知っている人は、AIでECサイトが平準化したとしても、売上を伸ばしていけます。消費者心理や購入に至るプロセスなどは、ある程度知っておいて損はないですよ。
近年はオンラインで商売できても、オフラインで商売できない人がいるかもしれませんね。ひと昔前の商売から学べることがありそうです。
そうですね。これからは本当にいい商品が売れて、ちゃんと商売できる人が勝つ世界になると思います。商品力や商売センスを磨くとともに、消費者との信頼を築き、深めていくことが重要ですね。
成功事例の要因は「全社一丸のSEO」
最後に、LANYさんが手がけたECのSEO対策で、成功した事例を教えていただけますか?
はい、建設業・工事業向けのECサイト「トラノテ」さんの支援を担当し、1年間で売上が3,000%以上アップするという成果が出た事例があります。
特に素晴らしかったのは、プロジェクトリーダーの方がSEOの重要性を深く理解し、社内を巻き込んで動いてくださったことです。私たちも、SEOを“仕組み”として組織内に定着させるため、社内のモメンタムづくりに注力しました。
具体的には、どのような取り組みをされたのでしょうか?
営業や開発など、複数の部署と連携して進めた点が大きかったです。
営業担当には、商談先のメーカーからコンテンツ素材を集めてもらい、開発には検索エンジン向けの最適なコーディングを依頼。さらに代表自らが講演や会食の場で、自然な形で被リンクをお願いするなど、会社全体でSEOを推進する体制を築いていきました。
担当者さんは成果が出た際には、関わったメンバーに「ありがとう」としっかり感謝を伝えており、お互い良い関係が築けていました。こうした積み重ねが、ポジティブな社内の空気を生み、結果的にSEOにとって理想的な環境が整っていったのだと思います。
まさに“全社一丸”のSEOですね。
そうなんです。SEOは一人の担当者だけでやるものではなく、全社的に取り組むほど成果が出やすい領域なんですよね。
AIの普及によって、SEOはこれまで以上に“誰にでもチャンスがある”フェーズに入っています。中小のECでも、正しい戦略と連携体制があれば大きな成果が狙える。ぜひこの変化を前向きにとらえて、チームで一緒に挑戦していただきたいですね。
竹内さん、ありがとうございました!