昭和37年から続く、知る人ぞ知る築地の図書館「銀鱗文庫」
しゃけこさん: おはようございます〜。
???: あら、おはようございます。
しゃけこさん: いま市場をご案内していて…。
???: まあ、はじめまして。館長の福地と申します。よろしくおねがいします。
しゃけこさん: こちらは…えーっと通販のなんつったらいいんだろう。大家さんみたいなモノで…。
はい。大家さんみたいなモノです! よろしくおねがいします。
福地さん: よろしくお願いします。
築地に図書館なんてあるんですね。いつ頃からあるんですか。
福地さん: あるのよ。昭和37年に開館した知られざる図書館よ。
一般の人も使えるんですか?
福地さん: ココ? もちろん。一般の人たくさん来るわよ、バンバン来る。
どういう方が来られますか。
基本的には市場の人たちが使ってるんだけど、一般の人だと「築地の歴史を知りたい」とか「ルーツ探し」とか…。ほら、築地市場がなくなるっていうんで「うちのおじいちゃんがたしかここにいたと思うんだけど…」みたいな。そういうのを探しにいらっしゃるの。今日はこれからケーブルテレビの取材が入るんですよ。
移転もあって注目されているんですね。しゃけこさんもけっこう使われるんですか?
しゃけこさん: うん。もともとは会員で使ってたんだけど、働いてる時間とかぶって、なかなか来られなくなっちゃって会員をやめたんですね。でも福地さんは尊敬する先輩よ。
福地さん: ええーッ、嘘。…もう、よく言いますよ!
しゃけこさん: 本当本当、マジの話。
(どういう関係なんだろう。)
福地さん: そういえば3月に本が出るんですよ。
しゃけこさん: 福地さんはね、朝日新聞とかにも書いてるスゴイ方なんですよ!元編集者さんで…。
えええええっ。
福地さん: それで今日校了なのよ。いま校正してるところでさ。ほらっ、おもしろいでしょ?
福地さん: ほらっ、波除のお祭り。戦争終わって3年目のお祭りね。これがちょうど築地場外の川があった頃。戦争終わって2ヶ月くらいかな。ここを埋め立てて今の魚河岸にしたのね。
うわあ。映画みたい…。
福地さん: 本が出ましたら宣伝よろしくお願いいたしますね。3月7日発売予定なので。(笑)
市場の方:おはようございますー。
福地さん: おはようございますー。
しゃけこさん: さ。福地さんも忙しくなってきたし、行きましょうか。
ありがとうございます。なかなか入れないところに連れてきていただいて。
しゃけこさん: そうでしょう? こんなところ入れると思わないものね。
福地さん、おじゃましました!
いろいろ見て回ってみて、築地市場は日本じゃないみたいな新鮮さがありました。
ね。築地にハマっていくのも、わからないでもないようなかんじでしょう?
はい。整備された海外の観光地行くよりもだいぶ刺激がありました(笑)
そうでしょ。魚とか野菜って季節で変わっていくじゃないですか。だから飽きることがないのよね。何回行っても、とても覚えきれないし。それに自分で食べることができるものばかりだから楽しいよね。
こんなにたくさん、いろんな食べ物に触れていると鮭以外にも興味が湧きませんか?
うーん、そこは一筋。全部に興味があるけど、まぁ本当にプロって言えるのは鮭だけよね。
鮭のプロであり続けるの、すごくおもしろいです。
おもしろいでしょ?フフフッ、わたしもそう思う。
でも移転した後が、わたしたちにとって正念場っていうかね。さっき言ったみたいに、豊洲は観光客が入れる空間にはならないから、市場としてのおもしろさはここに十分残ると思っているのよ。
ただ、この市場の跡地に何ができるかでやり方も変わってくるかなと思って。こんな広い土地でしょ?しかも銀座から至近距離じゃないですか。わたしたちもそこは分からないところだから、どうやって乗っかったり乗っかられていくか考えていかなくちゃ。
変わっていく築地をポジティブに、楽しみにしてます。そのときまたしゃけこさんに会いに来ますね。
うん、ぜひぜひ!鮭を買いに来てくださいね!
しゃけこさんへのインタビューはこちら!
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