ネットショップをやろうと思ったきっかけはなんですか?
もともと、仕事で素敵な動物の絵をたくさん描くイラストレーターのマネージャーをしていたのですが、プロダクトを企画、制作する機会などもあり、そこでの経験を生かしてショップ運営をしたいなと思ったのがきっかけです。
動物雑貨を集めた理由はなんですか?
お店を立ち上げる時に「連れて帰りたくなる」というワードを思いついたんです。そんな形容が出来るのはやはり動物や、生き物の体裁をしているからなんですよね。
トイレットペーパーや洗剤を買っても、「うちに連れて帰る」とは思わないじゃないですか。
目がくっついていて、何かのカタチをしているものって「連れて帰る」「可愛がる」「そばに置く」って感覚になる面白いモノ達だなと思ったんです。
そういった経緯で「なんでもかんでも置くお店じゃつまらない」となり、動物雑貨に特化したお店になりました。
“うちのコパワー”を集めた読み物コンテンツでショップに共感を
nocotoさんでは、weekly nocoto『今日の「うちのコ」アンケート。』として、さまざまな育て親さんにお話を聞いていますね。
商品がただ並んでいるお店じゃなくて、用がなくても来たくなる場所にしたかったんです。
「あのお店の看板猫がかわいいからまた行っちゃった」みたいな。
そこで商品ではなく、みなさまに愛されるコンテンツが必要だと考えて
「あなたにとって”うちのコ”とは?」というアンケートをとって、読み物を作っています。
アンケートは、SNSで繋がっている方に声をかけたり、Instagramで私がただファンで拝見している方に、お声がけして答えていただいています。
みなさん“うちのコ”の話になると、良い意味でリミッターが効かなくなる感じがあります。
アンケートをみながらこちらも、そうそう!と盛り上がってしまう事もしばしば。
飼い主さんたちそれぞれの想いに触れるのはとても素敵ですし、ビックリするくらいたくさんの共感もいただいています。
私自身、自分に子供が生まれたときに「”うちのコパワー”ってこれかぁ!」って体感したんです。
“うちのコ”には親バカってわかってても、バカになっちゃうんですね(笑)
だからやっぱり”うちのコパワー”って絶対あるんです。だから皆さんにも、そこを語って頂いてショップごと共感してもらえたらって思っています。
nocotoは作家に寄り添うショップ、だから定番のあの雑貨がない
動物系のショップはたくさんありますが、nocotoさんのこだわりはなんですか?
ファンシーなもの(=キャラクターもの)や大量に流通しているものは置かず、
作家さんやブランドに寄り添うような商品を取り扱っています。
意識しているのはnocotoと同じぐらいの規模だったり、
スタートラインに立ったブランドさんとピックアップしたりされたりしながら、一緒に大きくなっていきたいなということです。
そういった想いで、展示会だったり、作家さんとのつながりから新しい商品を仕入れています。
ネットももちろん使って探したりもしているんですが、いっぱいフラれてますね。
作家さんは、個人やご夫婦で制作されている方が多いので、生産量に限りがある場合が多いです。
「新規の取引先を取っていない」という方も多くて。
すごく素敵なプロダクトをたくさん作っている作家さんに出会っても、動物ものの商品は1つだけなんてこともあります。
そんな風に、今はセレクトショップというかたちをとっていますが、
ゆくゆくはオリジナルの商品も作りたいと思っています。
猫が入りたくなるわくわく段ボールで配送
nocotoさんの商品が梱包されている箱はとっても可愛いですね
梱包の段ボールについては、「送られて来た時のわくわく感を演出したい」と思って考え始めました。
その次に、nocotoでお買い物をしてくださる方は、動物を飼ってらっしゃる方が多いという想定なので、
商品が届いたらすぐに箱を潰すのではなく、二次利用をしていただけるような段ボールを作ろうということになりました。
だったら猫って段ボール大好きだから猫に入ってもらえる段ボールを作ろう!
…カタチは正方形だ!というような感じでつくっていきました。
実際に、猫をnocotoの段ボールに入れて、Instagramに投稿してくださった方がいて、それを見つけた時は感激しました。
nocotoは、ほとんど宣伝にはお金をかけていないんですが、ショップカードとステッカーや緩衝材・梱包材にはかなりこだわっています。
ステッカーはメール便で注文される方にもわくわくしていただきたくて思いを込めています。
-梱包にフクロウの親子が描かれていますが…?
「うちのコ」ってコンセプトを思いついた時に、それってやっぱり親が子を想う気持ちかなと。
飼い猫でも「自分のことを親猫だと思っています」っていう方が結構いらっしゃいます。なので、動物で親子の愛情を表現したかったんです。
総じてnocotoさんがおっしゃっている「うちのコ」パワーってすごいですね。
ほんとうにそうですね。「うちのコ」パワーを目の当たりにして私が思ったのは、
人間が本質的に持っている命の第一責任者であるかどうかっていうところなんじゃないかと感じています。
例えそれが自分が産んだ子供でなくても、猫でも犬でも、
自分がいなければこの子は生きていけないというところではないかと。
だからそう考えると、男女問わずそういう想いっていうのはありますよね。
それがモノであっても、目と鼻と口が付いているものを所有したい欲求
連れて帰りたい感というのも近い感覚なのではないかと思います。
最後に、カネミツさんにとって「nocoto」とは?
自由に絵が描けるキャンバス。でしょうか。全く絵心は無いんですけど…(笑)
絵を描いているかのごとく、商品を並べてみたり、ちょっとしたストーリーを作ってみたり。
写真のスタイリングや商品のセレクト、すべての作業をそんな感覚でしているかも知れません。
扱っている商品が動物のプロダクトなので、よりそういう風に感じているのかも知れませんね。