名入れ機能の活用でサービスを充実!「津田水引折型」がこだわるスマートなWeb販売

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加賀水引 津田水引折型 津田 六佑さん インタビュー

石川県金沢市にある「加賀水引 津田水引折型」さん。2017年5月に開催されたカラーミーショップ大賞 2017 では、商品自体のみにとどまらず、伝統技術を積極的にPRする姿勢が評価され 見事「地域賞」を獲得されました。今回は5代目の津田 六佑(つだ ろくすけ)さんから、ネットショップの開店にまつわるエピソードや、自社商品が持つ強みなどについて詳しく伺います。

写真撮影からコーディングまで、僕一人で。
会社勤めの合間に作り上げた実家のネットショップ

まずはお店の長い歴史について少し教えていただけますでしょうか。

はい。当店は今から約100年前に初代・津田 左右吉(そうきち)が創業した「加賀水引」発祥の店です。

水引細工というと、今も昔も結納や祝儀袋などによく用いられるアイテムですが、創業当時はまだ平面的なデザインのものが主流でした。

平面的なデザイン…! このお店の華やかな水引細工を見ている限り、なかなか想像がつきませんね。

そんな従来の水引を、現代の主流となる立体的なデザインに仕上げたのが初代です。

鶴亀や松竹梅などのおめでたい文様・造形物のモチーフを用いた独特な作風が「加賀水引」として確立され、金沢の希少な伝統工芸として日本全国へと広まっていったのです。

そんな歴史があったんですね! 津田さんはそんな左右吉さんの玄孫にあたると伺いました。

はい、僕自身も幼少期から自然と水引折型に囲まれながら育ってきました。
大学卒業後は一般企業で10年ほど勤務しておりましたが、2014年からは5代目として家業を継ぎ、今に至ります。

ネットショップは津田さんがご家業を継いだ頃に起ち上げたのですか?

いえ、ネットショップは家を継ぐ前から… 10年以上前から運営していました。

店頭には日本全国からお客さまが足を運んでくださるので、Web 上でも同じことができないかと考えまして。各社のショッピングカートを試しては乗り継ぎ、2010年ごろカラーミーショップに行き着きました。

数あるサービスの中から選んでくださったんですね。ありがとうございます!

カラーミーは僕が使いはじめた当初から、他のショッピングカートと比べて管理画面が格段に使いやすく、とても魅力的だったのを覚えていますよ。

ネットショップはふだん津田さんお一人で管理しているんですか。

はい。商品写真の撮影からデザイン、コーディングまですべて僕一人ですね。サイト構築には主に Adobe Dreamweaver と Photoshop を使用しています。

サイトデザインにおいて、こだわった部分はどんなところですか。

公式サイトやネットショップと同じヘッダーデザインを使うことで、全てのページが1つのサイトとして繋がるように見せているのがこだわりです。

たしかに統一感がありますね! ショップ開設から成長に至るまでに苦労したポイントは何かありましたか。

開設当初は、デザイン崩れや細かな商品設定の部分に何度か悩みました。
同じ商品でも仕様や名入れの内容で価格が変わるものが多く、対面ではごく簡単な販売も Web 上では途端に難しくなってしまいますから。

店頭なら数分で済むやりとりにも時間をかけざるを得ない…多くの店長さんも抱える悩みです。

そこで名入れのサービスを少しでも円滑に回すため、2015年にスモールプランからレギュラープランへと移行しました。

プランアップをしたことで商品それぞれに「名入れ機能」を導入できたので、祝儀袋や中包みへの名入れ作業が幾分スムーズになりましたね。

津田さんのように、手仕事の商品やギフトを扱う店長さまには最適の機能です。ショップ運営で苦労した点、他にはありますか?

いかにスマートに売るかという点では今も時々悩むことがあります。
とはいえ会社員時代から夜中コツコツ趣味のように作っているサイトなので、特に挫折を感じたことはありませんね。今もどちらかといえば楽しく運営していますよ!

カラーミーショップ大賞「地域賞」の​受賞後、お客さまや周りの方からの反響​はありましたか?

メディア取材などで事あるごとに自慢しております(笑)
そうしたところネットショップを紹介していただく機会も自然と増え、お客さまやお取引先の方々はもちろん、プライベートの友人たちにもショップを見てもらえるようになりました。

見てくださる方が増えたぶん、商品の充実やサイトメンテナンスにも今以上にしっかりと取り組まねば…と身の引き締まるような思いです!

受賞が少しでも励みになっているようで、私たちもうれしいです。

日常で出会う優れたデザインは、常に頭の中に残しておく

メディア露出や SEO 対策など、ネットショップ成長のために特に工夫したことはありますか?

テレビや雑誌などのメディア取材を受けた際は、露出のタイミングに合わせて商品を充実させたり、紹介商品をショップ上の目立つ位置に持ってくるなどの工夫はしています。

ただ、もともと大量生産できる商品ではないので SEO 対策についてはそれほど重視していませんね。

ふむふむ。ショップ運営にあたり、日常的に心がけていることはありますか。

いいなと思ったデザインを常に頭の中で蓄積させることです。
実店舗販売や商品開発、売り方やパッケージデザインにいたるまで、常にそういう目線で見るようにしています。

ネットショップについても、いろいろなサイトを見ていていいなと思ったデザインや販売手法は、自社でも柔軟に取り入れていますね。

ブログについては、何か運用ルールなど設けていますか。

当店のブログは、対外的に何かをアピールするというよりも自社のメモ的な意味合いのほうが強いです。
いつどんな仕事をしたか、どのメディアに紹介されたかの記録として使用してます。

ブログ記事を拝見していると、定期的にイベント出展をされているようですが…?

実はこちらから積極的に出展することはあまりないんですけれども、参加のご依頼をいただいた場合 条件が合えば喜んで参加させていただいています。

最近ですと地域独自の技術・風土を生かしたものづくりの匠を集める「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT」というプロジェクトに石川県代表として選んでいただきました。

LEXUS さんと協力して新たにワクワクするようなプロダクトを作ろうというもので、現在進行中の企画です。このほかにも県内の工芸イベントや、県内外の百貨店で展示販売をさせていただいています。

100 年の歴史が培った唯一無二の美しさを武器に

リアルと Web にまたがって水引を販売する上で、津田さんがもっとも大切にしていることは何ですか?

そうですね…お客様の気持ちを伝えるには何がベストかを常に考えることです。
水引は「贈る人」が「贈られる人」に気持ちを伝えるための手段ですから、贈る中身はもちろん、贈り方にも心を込めなくてはなりません。

最高の和紙で包み、美しい水引細工で結び、贈る人の気持ちを筆で書く。この3つを芸術的な完成度で仕上げることに心血を注いでいます。

津田さんが思う、他店に負けない強みや武器を教えてください。

うちには創業から100年、5代にわたって伝えられてきた歴史があります。
水引の美しさや尊さは、水引の中で育てられた津田家の人間が誰よりも知っているはずです。他のお店とはまったく異なる洗練された美観が最大の強みではないでしょうか。

ありがとうございます。今後ネットショップで挑戦してみたいことはありますか?

当店の商材のひとつに「結納品」というものがあります。
お作りするには結納の日付や新郎新婦のお名前、金額など…お客さまから多くの情報を集める必要があり、そのハードルの高さから Web 販売には未だ至っていません。

今後はカラーミーショップを使って、よりスマートに情報を吸い取れる工夫をしながら結納品の販売にチャレンジしてみたいです!

今日は貴重なお話をありがとうございました!