ショップオーナーインタビュー 「バンダースナッチ」代表・藤井裕二さん

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目次

ショップオーナーインタビュー 「バンダースナッチ」代表・藤井裕二さん

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バンダースナッチ」代表の藤井さんへのインタビュー。実店舗での接客経験とネットショップ担当経験を生かしながら、新しいことを始めたいと起業を決意。実店舗とネットショップ、どちらの経験もある藤井さんだからこそ分かる「集客方法の違い」など、興味深いお話をたくさんお伺いしました。

「何をやっているか分からない会社」だから、由来は「得体の知れない架空の生き物」

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スタッフ 本日は神奈川県横浜市某所にて、株式会社バンダースナッチの代表取締役・藤井裕二さんにお話をうかがいます。こんにちは。今日はお忙しい中ありがとうございます。

藤井 よろしくお願いします。

スタッフ バンダースナッチのHPに「買い物を楽しくするeコマースの会社」とありますが、どんなアイテムを扱っていますか。

藤井 eコマース主体です。カラーミーショップではベビーキッズブランド「Gangsta(ギャングスタ)」を展開しています。また、アパレルブランドと組んでeコマース部門を全部担当したり、イラストをアップロードすると自分のブランドが作れるWebサービス「STARted」も展開しています。

スタッフ まず社名の由来から。

スタッフ ちょっと変わっていて、気になりますよね。

藤井 (スタッフに振る形で)え、社名でピンときますよね?

スタッフ ごめんなさい。分からない。

藤井 ホントですか。おかしいな・・・漫画の話だから通じるかと思ったけど(一同笑) ルイス・キャロルの作品にバンダースナッチっていう得体の知れない生き物がいて、そこからとったんです。でも「ARMS」という漫画で“バンダースナッチ”って特殊能力みたいなのが出てくるんで、みんなそっちから取ったと思って「藤井君、ARMS好きでしょう」と言われます。

スタッフ へえ、面白いな。

サラリーマン時代のeコマース経験を生かし、新しいことを始めるために仲間と起業

スタッフ どういう経緯で会社を始めようと思われたんですか。

藤井 サラリーマン時代同じチームにいたメンバー3人で独立して会社をやろうって話になって独立しました。

スタッフ 当時の会社が嫌だったとか。

藤井 事情は色々ありますが(笑) 今でも元勤め先に行くことがありますし、実家みたいなところですよ。商売の基礎は全部そこで教わったので。ただ、そこで新しいことをやるのは難しいかもしれないと思って独立をしたってのはありますね。

小売の会社だったので、店舗に立っていましたし、管理部門やバイヤーもやっていました。あと社内ベンチャーとしてeコマースやったり。現場あがりだったので、店舗とECのつなぎ込みが結構ガッチリやったりしてました。

スタッフ 2000年に入ったころとかですか。

藤井 2003年ぐらいに店舗と在庫連動しているところは、他はヨドバシカメラくらいしか見かけませんでしたね。今ならO2Oとか言うんでしょうけど。サイトに来ているお客様は店舗にも商品にも興味があって、そこをどう連動させるかということはよく考えていました。

O2O・・・ネット上の情報や活動が実店舗での購買行動に影響すること

スタッフ それをちゃんともう構築していたんですか。

藤井 POSレジのシステムとWebのシステムのつなげるみたいなことをやって実現していました。今は珍しくないですけど、その当時はSIerに何を言い出してるんだ的な反応されてましたね。やり方はこっちで考えて運用まで作るから、データの出力だけしてって依頼したり。

SIer(エスアイヤー)・・・顧客企業の問題を探り、情報システムの企画、構築、維持までを請け負う業者のこと。「システムインテグレーター」の通称。

実店舗とネットショップの違い、「人通りが可視化されていない」

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スタッフ 藤井さんはもともと技術関係なんですか?

藤井 いえ、ずっとお店で接客とかしてましたからエンジニアとかではないです。お店に立つのとか売り場づくりとかが好きです。

スタッフ そういう経験は大事ですよね。

藤井 2000年代頃のeコマースって、今より実店舗を作るのに近い感覚だったと思うんです。今はもっとインターネットの仕組みに最適化されてきたという気はします。デバイスとか情報流通とか。

スタッフ わかりやすい違いは。

藤井 インターネットに店を出すこと自体が、人通りの多いところにお店を出す感覚になりがちですが、インターネットには人通りがあっても、そこからお店への動線がなかったりする

スタッフ 実店舗だと立地が重要ですね。

藤井 サラリーマン時代に出店の会議とかで、半径何キロの人口や年齢の構成がこうだから、売り上げはこうなるみたいな話がよく出てました。大通り沿いだとこうなるとか、裏通りに一本入るから、これぐらいの係数かかるとか。

スタッフ (実店舗は)割と計算はしやすい。

藤井 Webはそうはいかないですよね。自分で人通りを作らないといけないし。

スタッフ 実店舗も持たれているユーザーに聞いたことがあるんですが、結構地方の郊外でもコンビニ近くに置けば間違いないと。ものすごいマーケティングを駆使して立地を決めているから。

スタッフ 某セブンですね。

スタッフ 以前藤井さんからお聞きしたお話ですごく印象に残っていることがあるのですが。

藤井 何か言いましたっけ(笑)

スタッフ集客したら本当に売れるのか問題」。

藤井 ああ、言いましたね。Twitterで一時的に拡散されたりメディアに取り上げてもらったりすると、その瞬間アクセスは盛り上がるけど、アクセス増が売り上げ増にそのままは繋がらないときがありますから。アクセス増とは集客なのか?という話でもありますよね。

ただ、アクセス数は少なくていいって話ではなくて、どんな風に来店してもらうか設計の話かなと思ってます。コンバージョンレートが下がってもいいからアクセス母数を増やすってのもひとつの方法論ですから。そういう継続してコンテンツとか作れるお店はすごいなと思います。ずっと話題になり続けて、コンテンツ作って読むべき人に読んでもらって、似たようなクラスタに広まっていくという形が理想でしょうけど、僕はそういうのできないんで(笑)

スタッフ できないことはできないって自覚することは非常に大事です・・・。話がかなり横道にそれちゃいましたけど。

ニッチな「ベビー・キッズしか扱わないブランド」の立ち上げ

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スタッフ 会社創業後、どういう事業を始めましたか。

藤井 先ほど「STARted」という新しいサービスについて話しましたが、まず足元の売り上げを固めようと。売れるものをちゃんと売る地道なECからスタートしようという話になって「ギャングスタ」を始めました。

本当は、当時のZOZOTOWNがベビー・キッズがそんなに強くなかったんで、例えばEVISUジーンズのキッズラインみたいにママ雑誌に載らないメンズブランドのキッズラインを集めたセレクトショップやろうと思ってたんですよ。通販専業で、キッズだけ取引してほしいと言ったら、片っ端から断られました

スタッフ 最近も変わらないですか、そういう状況。

藤井 最近は違うかもしれませんけど、その時は「通販専業とは取引しない」と言われました。何でそんなことをしてしまったのか謎なんですけど(笑) じゃ取引してもえらないならブランドを自分たちで作ろうってことになってギャングスタをブランドごと作りました。

スタッフ 青春ですね。

藤井 (笑) コンセプトが割とウケて、最初に『モノ・マガジン』に載せてもらったんです。『モノ・マガジン』『Lightning』『Daytona』とか、車やバイクが好きな人が読んでいるライフスタイル誌に載ったらイケてるというのを目標にしていたら、割と早い段階で実現しました。

スタッフ きっかけは。

藤井 電話で「こういうブランドですが、載せてください」と言ったら、「じゃ、リリース送ってください」と。

スタッフ そんな簡単に取材してもらえるものなんですね。

藤井 雑誌社さんは編集部員と連絡ついて、ネタがハマれば、話は早いです。編集部じゃなくて代表番号に連絡すると営業に回されて、「広告くれれば記事にします」と言われちゃうけど。

スタッフ 編集部員をどうやってつかまえるんですか。

藤井 番号を調べて、直接編集部に電話をかけます。

スタッフ 反響はありましたか。

藤井 『モノ・マガジン』のときは結構ありましたね。

意外と知られていない、ベビー服を始めるための厳しいハードル

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スタッフ 最初どういうラインナップで始めたんですか。

藤井 デニムのつなぎがメインで、乳児用のロンパースとかパンツとかをやっていました。

スタッフ アパレルのセオリー的なところをみんな知らなかったそうですが、デザインや作り方は勉強されたんですか。

藤井 とりあえず作ってくれそうなところに片っ端から電話してました。自分たちのやりたい内容と合わなくて断られたりすることの方が多かったですけど、色々教えてくれる親切なところを見つけて。

スタッフ 自ら「教えてください」って飛び込んでいったんですね。

藤井 そうです。乳児の服をやるのに法律の規制も厳しくて、だから(ほかの業者が)やっていないんだって分かりました。大人だったら大丈夫なレベルでも、乳児向けだと強めの規制があったりします。

例えば空気中にもあるホルマリンという物質がゼロじゃなきゃいけない。袋開けるともう売り物にならないので、パッケージ開けたやつは販売しないようにしたり。

スタッフ 厳しいですね。たまに抜き打ちチェックとか来るんですか。

藤井 某大型モールで突然カテゴリー1位になったベビー・キッズのお店があって、そことかは抜き打ち検査後に暫く営業停止になったなんて話も聞きますね。

スタッフ 商品開発はどのように進めていましたか。

藤井 コンセプトを決めて、グラフィックデザイナーにデザイン起こしてもらった後に、服飾のデザイナーに調整してもらってました。人間はこの形じゃ着れないとか、このプリントは技術的に不可能だからこう修正するとか。

スタッフ 商品化するのは国内ですか。

藤井 ギャングスタに関しては中国で作ってましたね。他の日本のブランドの製品も作っているような信頼できるところで。

スタッフ グラフィックデザイナーにいきなり依頼するという発想がすごいですね。

藤井 何を作るかを明確にしないと依頼もできないので。ブランドのコンセプトだけ持っていっても、実際何作りましょうかって話になっちゃうだけで。だから、まず絵にしようということになりました。

カラーミーショップの“魔改造”で独自ショップづくり

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スタッフ 最初からカラーミーショップでしたか。

藤井 はい。売るものも決まってお店作ろうかとなったときに、自分たちの技術を生かせてスピーディーに立ち上げられるカラーミーショップがいいという話になりました。サラリーマン時代から大型ECや小さい規模のものまで、いろいろ見てきましたが、その経験から、自由度の高さが重要だと。

社内にエンジニアがいるので、EC‐CUBEをベースにカスタマイズするとか自社開発してもよかったんですが、カラーミーがかなりカスタマイズできると分かったので、選びました。

今はかなりカスタマイズしているお店さんもありますが、当時は少なかったので「ギャングスタはどうやってるんだ」という風に話題にしてもらえることもあったりしましたね。

スタッフ すごいですよね。普通ASPでSmartyの構文が使えるとか思いもしない。

藤井 創業メンバーの1人がエンジニアなのは強味でした。開発力を活かして面白みにするくらいがいい、それを見せつけるぐらいのものを作らないといけないとなんて言ってました。「Gangsta.jp × カラーミーショップ × 魔改造」というブログ記事を書いたり。今はカラーミーショップ側でAPI整備されたので、魔改造する必要がなくなりましたけどね。

スタッフ 制約がある中でどうやりたいことを実現するかということが面白味でもありますよね。

スタッフ ディレクション、文章やキャッチコピーとかも藤井さんがやってるんですかね。

藤井 そろそろ僕が書かないで済むようにしたいですけど(笑)

スタッフ サイトに掲載されている写真は、モデルさんですか。

藤井 知りあいのお子さんに頼んだりしてます(笑)スタジオ撮影することもありますし、自分たちで撮影することもあります。

スタッフ 普通の大人のモデルと違って注文を聞かないんじゃないですか。

藤井 子どもっぽいしぐさがいいんだと思います。他のキッズアパレルで「モデル募集」を大きく載せているところが多いので、皆さん苦労されているのかもしれないですね。大人と違って大きくなってしまうので、半年後や1年後は同じモデルさん使えないですから。

インパクト大のデザインは、ネットより実店舗の方が売れる!?

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スタッフ 子ども独特のサイズ別で、見やすいサイトになっていますね。

藤井 ある程度情報整理されていないと買い物できないですから。特にギャングスタの場合はギフト需要が高くて、甥や姪の1歳の誕生日に買っていきたいという方がサイズを選べるようにしています。

スタッフ 自分の子どもに買うのはそんなに多くないですね。すぐに成長しますから。

藤井 僕らやっているのはゼロ歳から3歳の服ですが、小学生向けのジュニアサイズをやってほしいとか、同じデザインの大人用のTシャツやって欲しいとは、よく言われます。

スタッフ 実店舗での販売は?

藤井 前に横浜の赤レンガ倉庫で期間限定ショップを出したんですね。人気商品は、ネットでも実店舗でも変らず売れますが、ネットだとあまり売れないデザインなのに実店舗だと売れたというものもありましたね。ネットの写真だとキツく見えても、実物ならかっこよさが分かるというのもあるなあと。

スタッフ ネットで売れなくて、実店舗だと売れるものはどれですか。

藤井 例えばこのロンパース。車に轢かれたタイヤ跡みたいなプリントが入ってます(笑) ネットには「分かってくれる人」がいると思っていたら、逆にネットだと実物よりもどぎつく見えるみたいです。実店舗だと普通に売れるんですけどね。

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スタッフ プリントが大きくなるとコストは上がりますか。

藤井 プリント版のサイズが上がると製品原価にも影響しますね。

スタッフ このプリントは、シルクスクリーンですか。

藤井 シルクスクリーンです。プリントが乗ったところが通気性悪くなるので、大人のものよりも気を使いますね。

スタッフ オリジナルTシャツショップ、たくさんあるじゃないですか。

藤井 SUZURIとかですか。

スタッフ そう、ああいう(笑) ありもののボディを使ったものではなくて、生地から作るって半端ないですね。

藤井 気合いを入れ過ぎましたね。黒ではなく墨色のTシャツやりたいから、糸を染めて生地から作ろうとか。

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スタッフ ギャングスタって初めて見たとき、怖い人なのかと思いました。“ギャングスター”じゃないですからね。

藤井 ちょっと怖い感じになり過ぎてしまったので、名前だけはゆるふわにすればよかったなって少し思っているんですが。

スタッフ ネットショップはどういう層の方が買いますか。

藤井 やっぱり首都圏ですよねお客様が多いのは。どんどんサイズが変っていくゼロ歳から3歳向けという特性があるので、サイズがすぐ合わなくなるから購入をためらうと言われてしまうのが残念ポイントです。

スタッフ ネットショップでの売れ筋は。

藤井 売れるのは“つなぎ”です。1歳祝いとかで買っていかれる方が多いですね。

STARtedから面白い人たちが出てきて、大きいブランドに成長してほしい

スタッフ ギャングスタ以外の事業は。

藤井 STARtedという個人が自前のブランドを立ち上げられるアパレルブランド立ち上げプラットフォームです。ギャングスタの経緯をブログに書いたら、「私もアパレルブランド立ち上げたいので教えてください」という人から連絡がくるようになったんです。ファッションの専門学校を出て実務経験も積んでいる人が事業資金を用意して始めるのが普通ですが、お金も知識ない人だとアパレルブランドやれないんですよね。

でも持っている構想は面白いんでどうやったらこの人たちを世に出せるかを考えました。僕らがギャングスタでやったときも、絵をもとに服を作りましたから同じようなことをネットサービスとしてやれるのではないかと。バンドの自費ライブとか、オフセットで同人誌を作る乗りでアパレルブランドを立ち上げるサービスです。

スタッフ サイトの「ブランドの始め方」で、必要な手順が書いてありますね。

藤井 サンプルだけではなく実際に販売するための量産をして、コンセプトやデザインが世の中に受け入れてもらえるのかテストできます。ギャングスタのときも、外部のアドバイザーにマーケティングテストしろと言われましたが、実物ないのにどうやってテストするんですかって思っていたんですね。なので、自分たちがそのときあったら欲しかったサービスでもあります。

スタッフ いつから開始しましたか。

藤井 2014年9月22日です。

スタッフ 「あったらいいな」の入れ子構造ですね。この間お会いしたときに、僕「中二サービスだ」って言っちゃいましたが、超イケてるスタートアップ系じゃないですか。

藤井 ありがとうございます(笑) データをアップロードしたら物が出てくるって、わかりやすい切り口でないと受け入れてもらえないと思ったんです。

これ、業界の人に怒られるんじゃないかなって心配しましたけど、逆にここから面白い人たちが出てきて、大きいブランドに成長したらいいよねという感じで受け入れられました。

スタッフ 古い考え方の人も、やってみたらあまり損しなかったみたいなのがあるかもしれないですね。裏側のコアな部分は変わっていないということなんですね。

さまざまな企業とのコラボレーションで、世に出て行くサービスを目指す

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スタッフ 結構有名な方とのコラボもありますが、その辺の戦略は。

藤井 「一緒にやっていただけませんか」とお願いをしてやっています。割と出版社とか漫画家さんは、面白いねという乗りでやってくださる流れがあって。

スタッフ 自分で営業かけているんですか。

藤井 紹介が多いですね。一方、いきなり連絡しても大丈夫なところもあったり。

スタッフ 出版社の原点回帰というか、Webばかりだと効率化や経済合理性ばかり考えますが、コンテンツってそういうものじゃないじゃないですか。

藤井 僕らとしては、面白がってくださるところとアライアンスを組んでやっていこうと。雑誌社だけでなく、ローンチしてすぐだったんですが、伊勢丹さんが催事で使ってくださった。

スタッフ 新宿店の角(笑)

藤井 エルメスの横とかにSTARtedで作った服が並んでいて、なんか良いのか、これみたいな(笑)

スタッフ 伊勢丹新宿本店の“あの”4階ですからね。これは声がかかったんですか。

藤井 スターアップのイベントがあって、伊勢丹さんはスタートアップ、ベンチャーとのコラボに意欲的なんですよね。売れているものを売るではなく、伝統的なものと新しいものを両方そろえるのが伊勢丹らしさ、みたいな考え方みたいで。

スタッフ ハイブランドとスタートアップが面白い具合に融合されています。

スタッフ 老舗の百貨店がやってくれるというのは、すごいですね。

藤井 これからもそういった取り組みを継続できるかはわかりませんが、服飾以外の人が作ったブランドがSTARtedの外に大きく出ていくことがあったら面白いなと思っています。こういうプラットフォーム的なサービスだと、そこで活躍する人が出てこないと面白くならないというのはあるので。

スタッフ ブランドを作りたいという方がもう結構入ってきていますか。

藤井 はい。これは商業的ではなく個人クリエイターだからこそ出てくるデザインのものや、各個人の事情があるからこそ出てくるコンセプトのブランドだとか。

スタッフ 特に日本だと、商業ベースに乗るかどうかで判断されがちですが、そういった個人の想いを元に製造販売できるわけですか。

藤井 そうですね。

スタッフ その想いがないと、うまくプロダクトにならないですもんね。

藤井 失敗成功よりも、作ることにまず喜びがあるんですよね。バンドやってる人が、自分たちの音楽が世に受け入れられたら嬉しいというような感じ。僕らがSTARtedでやりたいことはそれに近くて、今までアパレル自体が個人のクリエイターの活躍する場がなかったので、バンドが自腹でライブやるような感覚でブランドを作ってもらえたらいいなと。

スタッフ 買う側にしても、大規模SPAもあれば、多様性を生かして、小ロットのこだわりの作家さんを応援したいという気持ちを買ったりとか、選択肢があっていい時代ですね。

藤井 そうですね。買う側にも、商業ベースでは出てこない服に出会う場になればいいなと思います。

スタッフ 僕最近、絵師等にすごく興味があって、ネット世界だと「才能の無駄遣い」という言葉を使いますが、日本は世界でも稀に見るイラストレーター大国です。無駄遣いせず、ちゃんと世間に顔向けできる形で還元されるといいなと思ってまして。

藤井 そうですね。そうなってもらえると。御社のSUZURIもそうなんで。

スタッフ 決まった形しかできないので、袖にプリントしたいとか、もっと大きいサイズとかには応えられない。そういう人はSTARtedさんへ行ってねという話。そういうところでお互いが分担し合えるとハッピーですね。

一本筋が通ったビジネスをちゃんと成長させていきたい

スタッフ STARtedって名前の由来は「スター」ですか。

藤井 ブランドをスタートさせるとか、そういう意味もこめて。流行りものだと風化するので、一般に使われている言葉でドメインがとれるものと考えて探しました。

スタッフ 浸透するのが一番いいですよね。

スタッフ これドメインあったんですね。

藤井 さすがに「START」は空いてないですが、「STARTED」は空いてました。日本人に馴染みがない英単語なんですかね。

スタッフ STARtedの今後の展開は。

藤井 このサービスを始めたときは、知る人ぞ知るサービスとして地味に始めて、失敗しながらやっていこうという前提でしたが、幸か不幸かこんなにメディアで取り上げてもらえたので、このまま大きく育てていこうと思っています。

今は服とバッグですが、作れるものを増やしていこうと。ブランド数が増えたら、オフラインとのイベントでSTARted発のブランド製品が見られるというのをやってみたいと思います。

スタッフ 今はこういうプラットフォームを立ち上げられましたが、これを軌道に乗せた後に、また違うWebサービスを展開していこうという会社の方針はありますか。

藤井 今のところはないですね。一本筋が通ったビジネスがしっかりできるなら、それをちゃんと成長させていければいいかなと思っています。

スタッフ 社会の公器ですからね、プラットフォーマーは。お互い頑張りましょう。カラーミーでショップを作った方が支援する側になった。割とEC業界ありがちですが、でも、プラットフォーマーになるって全然違うんです。これは応援するしかないですね。

藤井 ありがとうございます。

今後の展望・・・中国で販売するのもアリ!?

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スタッフ 当面ギャングスタのブランドと、STARtedの2軸で盛り上げていく感じでしょうか。ブランドはこれからもラインナップを増やして。

藤井 ギャングスタは、お客さんが新製品ないかなと見るタイプのブランドではないので、定番を地道に売っていってますね。

スタッフ 僕が子どもできた暁にはぜひ愛用します。箱が届いたらインスタ(グラム)にあげたり。

藤井 よろしくお願いします(笑)

スタッフ 卸はやっていないんですか。

藤井 雑貨屋さんとか、ちょっと置きたいと頼まれたら、少しだけ卸をやったりはしています。生産ロットや価格の問題で上海で作っているんですが、逆に中国の商社さんなんかには「日本製だったら中国で売れるのに」とよく言われます。日本のアパレルブランドを中国に売るというときに、日本デザインで日本製だと売りやすいみたいなの結構あるみたいで。

スタッフ そうそう。中国製でも日本ブランドだったらいいけど、日本製だったらさらにいいということですね。

藤井 日本メーカーで日本製って少ないから、買う側も「中国製で日本クオリティ」とか、わかってはいるみたいですけどね。やっぱり日本製だと商社とかは売りやすいですよね。

スタッフ そうみたいですね。そこはちょっと応援したいところなんですよね、我々も。中国マーケットは非常に熱いので。

スタッフ 海外も視野に入れているんですか。

藤井 今のところはナイですね。ギャングスタは特に国内の、こういうデザインが好きな方へ売っているので。

スタッフ パッケージにも興味ある人いると思うんですが、実際、一商品当たりのパッケージコストどのくらいですか。

藤井 数百円です。服は畳めるから袋に入れて送ったら安いんですけど、箱のコストって必ずかかるじゃないですか。普通なら化粧箱を更にダンボールで梱包して配送するんでしょうけど、ギャングスタの場合は化粧箱で配送しているので、そこまでコスト高ではないという考え方です。

スタッフ どこを削って、どこに注力するかという面でみると、非常にいいですね。

藤井 と、自分たちは思っているんですけどね。

スタッフ 参考にしてほしいですね。みんながみんなやったら面白くなくなっちゃいますけど。

スタッフ 箱はワンサイズだけですか。

藤井 ワンサイズです。出荷サイズがほぼ固定だからできるというのもあります。具体的には「50」いかないくらいのサイズです。

スタッフ 気になる方は買ってみてください(笑)

分たちの強みをどう生かすか。実現できる方法を実行するべし!

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スタッフ そろそろ時間ですが、何か聞きたいことは。

スタッフ 「これだけは言いたい」というのはないですか。

藤井 逆に話し過ぎを心配してます(笑)

スタッフ 魔改造とか仕組み化の部分で、また座談会とかやりたいなと思うので、ぜひ。

スタッフ では、これからネットショップ始めたいと思う方に、何か一言メッセージを。

藤井 ネットショップ始めたい方向けですよね・・・。これから始められるならば、ゼロベースで物がフラットに考えられるのは強みでしょうから自分たちの商材や能力を生かすにはどうすべきかを考え、実現できる方法を実行すればいいんじゃないでしょうか。

スタッフ 確かに自分の強みを理解して運営スタイルを決めていければいいですね。

スタッフ いいことを言ってくれた。プラットフォームはやりたいことを実現するための手段です。売りたいだけならインスタントでいいじゃないという話です。

スタッフ 超抽象的ですが、藤井さんにとってネットショップとは何ですか。これを聞かないと帰れないので(笑)

藤井 帰れないんですか(笑)例外もありますが、お店を開くだけでは売れるようにならないじゃないですか。適切に手をかければ、結果が出る場なんじゃないかなと思っています。

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